エントマは俺の嫁 ~異論は認めぬ~   作:雄愚衛門

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誰が死ぬか分かった人は最早エスパー( ゚Д゚)


●●死す

トブの大森林南部、尚も深き森の中。異形の大行進の中心地にて、大行軍に慣れを感じ始めたアバ・ドンは周囲を一望する。

 

「……」

 

首をせわしなく左右に動かし、複眼を総動員。その景色を隅々まで堪能する。

 

青々と生い茂る草木の数々。陽光すら遮る程、幾重にも折り重なった葉。力強く根ざし、太い幹が存在を主張する木々。鼻覚いっぱいに空気を吸い込むと、むせ返りそうなほどの緑と土の香りに包まれる。

 

「すごい……」

 

ごくありふれた感想を、万感の思いで呟いた。

 

「あちらに」

 

アバ・ドンの一言で、超変異体千鞭蟲が頭を持ち上げると、アバ・ドンは目の前の葉を一枚摘んだ。

 

「これが、本物の葉……!これが、クロロフィルの緑……!これが、大地に根ざし育まれた植物!!ふふふふふ……」

 

興奮気味に葉を裏表じっくりと眺めた後、おもむろに口に含んだ。

 

「アバ・ドン様ぁ?」

 

エントマは、突然の奇行とも言える至高の御方の行為に少しばかり驚いた。エントマに限らずとも、配下達もアバ・ドンから目が離せない。

 

「んー、食用とは言い難い味だが悪くはない……。これこそが美しい蝶を生む糧にな……あ」

 

ゆっくりと咀嚼した後、摘んだ葉を飲み込んだアバ・ドンは、自分の様子を心配そうに伺う配下の視線にようやく気が付いた。

 

(や、やややばい。ドン引きされたかな?チキショー!またこのパターンか!)

 

アバ・ドンは取り合えず、何か喋って様子を伺うことにした。

 

「み、皆さんは何故、葉を食べたのか疑問に感じているようですね」

「ハッ、失礼ナガラ、何故葉ヲオ食ベニ?」

 

コキュートスが皆の総意を恐る恐る代弁した。

 

「えー……芋虫、毛虫等の植物性を好む幼虫はこれを糧にして力を蓄えます。それはいつか蛹になり、やがて蝶になるのです。私は、彼らの好んだ味と栄養をこの身で確かめたかった。いやはや、貴重な体験が出来ました」

「ナルホド……得心シマシタ」

「毒はぁ、ありませんでしたかぁ?」

 

エントマが心配そうに質問する。上目遣いでこちらの気を使った様子は、アバ・ドンをかなり萌やした。

 

「あ、あー大丈夫ですよ。毒の判定はスキルにも引っかかりませんでしたし、耐性にも自信があるのでそちらに関してはご心配なく」

「ほ……。畏まりましたぁ」

 

胸をなでおろし、心から安心しているようだ。愛おしい。

 

「お楽しみ頂けて何よりでございますぞ。心ゆくまでご堪能くださいませ。護衛は我輩達が請け負いますからな」

「ありがとう、皆さん」

 

(なんという……。アバ・ドン様は葉を食むことによって、蟲達の心への理解を更に深めようとされていたのだな……)

 

護衛騎士達と王騎士達は、至高の御方の真意を理解すると感動に打ち震えた。偉大なる蟲の王の慈悲の一端を垣間見たのだ。だいたいあってる。

 

(よし、とりあえず納得してくれたっぽい!本当は土の味とか木の幹の味も確かめたかったんだけど、今日は我慢しよ……ちぇ)

 

「して、お味は如何がでしたかな?」

「悪くありませんが、やはりナザリックの料理が一番のようです」

「それはそれは……。その御言葉、料理長達も喜びますぞ」

「口直しにぃ、お飲み物を御用意させていただきますぅ」

「ありがとう、後で頂きます」

 

口直しは後回しだ。本物の葉の味を、もう少し口内に残しておきたかったからだ。

 

(全く、ずるいなぁ、モモンガさんは)

 

清浄な空気、どこまでも広がる草原、更には満天の星空を、一番に楽しんでいたモモンガに心の中で抗議した。ここにも、自分自身やギルドメンバーのブループラネットが求めて止まなかったものが有った。

 

遠隔視の鏡<ミラー・オブ・リモート・ビューイング>で眺める手もあったのだが、どうせなら最初はそれを生で体感したいと思い我慢していたが、その結果得られた感動は凄まじい。

 

ゆっくりと森林を観光出来るように、超変異体千鞭蟲は速度を緩め、配下の異形達はより周囲への警戒を強める。この至高の森林浴を何人にも邪魔させぬように。

 

「ふぅ」

 

何度目か分からぬ精神安定化の折、ようやく落ち着いたアバ・ドンは生じた疑問を口にする。

 

「生き物がほとんど見当たりません……」

 

緑は豊富だが、それに乗じる生物が見当たらないのはどういうことだろうか。答えは単純明快であった。

 

「全て逃げ出したようですな」

「ですよね」

 

恐怖公の答えは極めて納得のいくものであった。目に見える程士気の高いハイレベル異形集団に、大森林の生物たちは一目散に道を譲ったのである。

 

「コキュートスさん、殺してはいませんね?」

「ハッ。アバ・ドン様ノ命ニ従イ、逃ゲ出シタ生物ハ全テ見逃シテイマス」

「よしよし、ではそれを続けるようにして下さい」

「承知シマシタ」

 

今回は見敵必殺の必要はない。害が無ければ、原生物はそっとしておく方針だ。

 

「アバ・ドン様ハ、森ノ原種ニ関心ヲオ持チデスカ?」

「ん?ええ、そうですね。非常に興味深いです」

 

コキュートスは、恐らく生物との邂逅を求めているであろう主に提案をする。

 

「御望ミトアラバ、捕獲致シマスガ……」

「ああ、そこまではしなくとも良いですよ、何しろ……」

 

だが、アバ・ドンは発見していた。

 

「捕獲せずとも、そこにいるじゃないですか」

「ソコニ、デスカ……」

「逃げ出さない生き物がぁ、いたのですかぁ?」

「ほら、あの葉の裏側ですよ、エントマさん」

 

至高の御方が指差した草の一部。エントマが飛行蟲の一匹を用いて葉をめくると、その茎の裏側には米粒よりも更に小さな灰色の虫が大量にくっついていた。視力には自信があるので、意識すれば認識は容易だった。

 

「退化した翅、平べったい体に細く短い口針。あれは恐らくアブラムシの一種、口針を柔らかい茎に刺していますね。植物の中を流れる師管液などを吸って食事を取っているのでしょう。見慣れない色をしていますが、恐らく大森林に適応した種族、とても大人しい気性のようです」

「オオ……」

「草食の虫ぃ、ですねぇ」

 

部下達は至高の御方の知識に基づいた推理に感嘆する。気を良くしたアバ・ドンも、得意の知識を披露する機会についつい饒舌になってしまう。

 

「本当にぃ、ちっちゃい虫ですねぇ」

「ムム、ナント小サナ……」

 

部下達も、ここまで小さい虫は初めて見た。恐怖公の眷属や、エントマの蠅吐きによる蠅よりも更に矮小だ。アバ・ドンが第六階層に設置した蟲達の中にも、これ程までミニマムサイズの蟲はいなかった。正確にはいなかったのではなく、作れなかったのだが。

 

「テントウムシは好んで捕食するそうですよ。この森林にいるかは分かりませんがね」

「むぅ、私達が食べるにはぁ、向いてないですぅ」

「ははは、確かに」

 

食べるにはいささか小粒すぎる虫だ、どんぶり一杯に用意すれば食料にならなくもないが。

 

この虫達はレベルに換算すれば最早小数点以下の領域だろう。脅威足り得ないのは間違いないので、護衛達もあえて見逃していた。小虫一匹侵入を許さないことも可能なのだが、アバ・ドンが辛うじて食い止めた。

 

「エントマさんは、蟲も捕食するんですね」

「はいぃ、でも一番は人間のお肉ですぅ。蟲はおやつみたいなものですねぇ」

「ふむ、やはり蜘蛛人の肉食性は蟲にも及ぶと」

「仰る通りですぅ」

「ふむ……」

 

アバ・ドンは主腕を組み、考え込む。

 

(我輩、何か嫌な予感がしますぞ)

 

「もしかして、恐怖公の眷属も?」

「!?」

「ッ!」

「!」

 

森林内に今までの比ではない程の緊張が走った。

 

地中を走る地蜘蛛の異形種はうっかり石にぶつかり、蜂達の足並み揃えた羽音に乱れが生じ、八肢刀の暗殺蟲達は木の上で体を硬直させた。汗腺が無いのに、冷や汗が噴き出すような感覚に苛まれる蟲系異形種達。魔獣達も同様だが、それを解決する術は無い。

 

(イ、イカン!ソノ話ハ……!)

(こ、これはどうしたものか!)

 

コキュートスは慌てふためき、恐怖公はこの話題を如何にしてフォローするか必死で頭をフル回転させる。先ほどとは別次元の緊迫した空気が護衛達にも蔓延した。

 

「……」

「……」

 

既に知っての通り、エントマは恐怖公の眷属をおやつ代わりにしていたことがある。アバ・ドンが帰還した今は、二度としないことを誓っていたのだが、蟲知識に詳しすぎたアバ・ドン自身の手により、奇しくも明るみになってしまった。

 

至高の御方とエントマが結ばれるにあたって一番の懸念材料。タブー中のタブーであった恐怖公眷属捕食問題がここにきて、白日の下に晒されてしまったのである。

 

(我輩が口を出し……否)

 

かつて、アバ・ドンが来る前の恐怖公は、眷属に眷属を共喰いさせることによって食糧事情を解決していた。恐怖公自身は余り気にしていなかったのだが、アバ・ドンは食料が確保出来る状況なのに、共喰いで飢えを凌ぐのは複雑な心境だった為、食用油を与えたのだ。

 

共喰い自体は生態の一つなので寧ろ肯定するが、あくまで最終手段というスタンスだ。

 

(慈悲深き御心をお持ちになっているアバ・ドン様だからこそ、どのような答えを……)

 

アバ・ドンの蟲に対する想いは計り知れない。恐怖公と眷属を始めとする蟲系異形種に向ける親愛も、エントマに向ける愛情も尋常ならざるものだ。生み出された恐怖公はそれが身に染みているだけに、創造主の返答が予想できなかった。

 

「はっ、アバ・ドン様の仰られた通りです!私はかつて、恐怖公の眷属をおやつ代わりに食べていました!とんだ、失礼を!」

「おっと!」

 

エントマはすぐさま言語を正し、蟲を降りて平伏するも、アバ・ドンが新たに呼び出した千鞭蟲(やや大きめ)が体の一部を素早く敷くことによって服が汚れるのを防いだ。

 

「顔を上げて下さい。エントマさん」

「……」

 

アバ・ドンの千鞭蟲に乗ったまま平伏していたエントマがアバ・ドンを見る。

 

配下の周りには重苦しい空気が漂った。今まで、問題視されていなかった事実だが、至高の御方が罪とするならば、それは大罪なのだ。【黙示録】は気が気でない。もし、このことを嘆き悲しんだ御方が、他の至高の41人と同じくどこかへ隠れてしまったならば、それは転移後のナザリックにおける最大の悲劇となるだろう。

 

「……恐怖公も含め、いくつか質問があります」

「はい」

「何なりと」

「恐怖公、眷属たちは、エントマさんに捕食されることをどんな風に考えていましたか?」

「"考える"という程の行為ではありませんな。食べる、食べられる、逃げる。これらの行動は全て本能に従っている故。元々食うも食われるも然程抵抗はないかと。我輩は少しばかり恐れを抱いておりましたが、それもまた自然の摂理と考えておりますな」

「なるほど、概ね私の考えていた通りですね」

「慧眼恐れ入りますぞ……」

 

恐怖公はかつて、エントマの行為に冷や冷やものだったのだが、今は別の意味で冷や冷やだ。

 

「エントマさんは、"かつて"眷属の捕食を行っていた。つまり、今は控えているのですね?」

「その通りです。アバ・ドン様の所有する恐怖公の眷属を、無断で食べる行為は無礼と考えました」

「そうでしたか……」

 

アバ・ドンは二人の回答に満足したように頷くと、暫し考える。

 

「ほぼ無制限に召喚が可能な恐怖公の眷属を捕食するのは、合理的と言えます」

「……」

「……」

「自然の摂理に従い、眷属が食べられたならば、それは仕方のないことでしょう。私から頼むべきことがあったとするならば"他に食べる物があるから、眷属は食べないであげて欲しい"ですかね。それが既に成されているのであれば、問題ありません。恐怖公も理解を示していますし」

 

ゆっくりとエントマに語り掛ける内容は、いつの間にか全ての配下が静聴していた。

 

「言わば、今眷属たちが保護されているのは、私の依怙贔屓です。頼むことはあれど、責めることは絶対にありません。……ただ、最後に一つだけ聞かせて下さい」

「はい」

「手を付けた眷属たちは、残さず食べましたか?」

「脚一本残さず、大事に食べました。美味しかったです」

「ならば良し、です。眷属たちは、貴方の糧となり、業務を遂行する力の一端となったのです。今後もそれを忘れずに、励んでください」

「あ、アバ・ドン様ぁ……」

「この話はこれにて解決とします。異論はありませんね?」

「ありませんぞ」

「アリマセン」

「はい!」

 

(身ガ凍ル思イダッタ……)

 

一件落着したことに、配下達はほっと胸をなでおろし、アバ・ドンの慈悲深さを改めて思い知ることとなった。

 

(エントマちゃんに捕食されるとかご褒美でしょとか言えないよな……)

 

アバ・ドンは、咎める気は欠片もなかった。何しろ理想の死因or埋葬ランキング堂々の一位は、エントマに足から捕食されることなのだから。次いで、二位はエントマに頭から捕食されることである。ユグドラシル時代、そのことをカミングアウトしたとき、ペロロンチーノは「ちょっと勝てない」と呟いたという。

 

無論、天寿を全うしてからのつもりなので、まだその時ではない。

 

「さ、見回りを続けましょう。エントマさんも、一緒ですよ?」

「畏まりましたぁ!」

(可愛い)

 

すっかり元気を取り戻したエントマに萌えつつ、監査を再開した。

 

(アバ・ドン様トエントマノ仲ガ深マッテイル!総員、周辺ノ警戒ヲ怠ルナ!)

(はっ!)

 

一瞬にして気を取り直した配下達は、気持ちを新たに警備を強化した。

 

「ん、あれは……」

 

再開した矢先、アバ・ドンは八肢刀の暗殺蟲の一体が飛来して来たのに気付く。首に巻くスカーフは黄色、ナガトだ。アバ・ドンの前にヒラリと着地すると、流麗な動作で跪く。

 

(やっぱイカしてるなぁ。我ながらスカーフも似合ってるし)

 

「アバ・ドン様に報告したき儀がございます」

「如何致シマスカ。アバ・ドン様」

「無論、聞きましょう。どうぞ」

「承知」

 

アバ・ドンの許可を得て、ナガトは報告を始める。

 

「トブの大森林南部奥地より、奇妙な魔獣を捕獲したとのことです」

「奇妙?」

 

アバ・ドンは予め、森の原生物が反抗してきた場合は勝てそうになければ撤退、倒せそうならばひっ捕らえて自分の下に連れてくるように指示していた。結果は後者だったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

蟲達に連行されて来たのは予想以上に奇妙な魔獣だった。

 

(ハムスターだ!ものすっごくでかいジャンガリアンハムスターだ!)

 

アバ・ドンはその姿をみた瞬間にそういった印象を抱いた。見上げる程の巨躯と、鱗に覆われた20メートルの緑色の尻尾を除けば、ハムスターそのものな見た目の魔獣に、アバ・ドンは複眼を丸くする。

 

「至高ノ41人ガ一柱、偉大ナルアバ・ドン様ト謁見スル誉、謹ンデ受ケヨ」

 

コキュートスがアバ・ドンの供をすることになった。【黙示録】の中で、アバ・ドンを除くと一番地位が高かったからだ。初の試みに、コキュートスは緊張気味である。

 

簡易的に玉座の間よろしく、超変異体千鞭蟲の頭上にて良い姿勢でふんぞり返る。異世界の住人との初遭遇なのだ。何人もの部下を抱えている手前、しっかりと偉い人ぶらねばならない。

 

「は、ははーでござる」

(ござるってあんた……)

 

震えの止まらぬ巨大ハムスターが腹を見せて寝そべった。後方に控える王騎士がグレイブを握りしめる。どうやら、失礼を働いてるものと思ったようだ。

 

「無礼者!偉大なる至高の御方、アバ・ドン様を前にそのような不埒な真似を!」

「ああ、王騎士さん武器を収めてください。恐らく悪気はないのでしょう、一応聞きます。そのポーズは?」

「服従のポーズでござる……。うう、どうか殺さないで欲しいでござるよ……」

「ということみたいです」

「……」

 

腹を見せて服従を示すのは獣の習性と同様らしい。偉大なる至高の御方の前で無礼を働いた訳ではないと理解した騎士達は、構えを解いた。腹を見せて寝そべった巨大ハムスターとそれを取り囲む蟲達の構図は、何とも言えないシュールレアリスムを醸し出していた。

 

「その姿勢が貴方の誠意を示しているのは理解しました。さて、私はアインズ・ウール・ゴウン、至高の41人が一人、副統治者兼蟲系異形種軍団『黙示録』最高司令官兼宝物殿領域守護者代理を務めております、アバ・ドンと申します。お見知りおきを」

 

こういった時に備え、こっそり自分の地位を何度も連呼して練習した甲斐があった。相変わらず役職名長すぎね?と思いながらも、巨大ハムスターに対し自己紹介を済ませる。

 

「きょ、恐縮でござる。(それがし)はこの森を縄張りにしていた者。人間からは森の賢王と呼ばれていたでござるよ」

「森の賢王?噂は聞いてますよ。貴方がそうなのですね」

「御存知でござりましたか」

「ええ、上司との情報共有で少々」

「さ、更に上の上司がいるでござるか!?」

「私は2番目です。副統治者ですから」

「左様でござるか……」

 

森の賢王は驚いた。目の前の見るからに神々しく禍々しい蟲の王者より、更に上の立場の御方がいるらしいことに。

 

「ここへ来るに至った経緯を教えてください」

「分かったでござる」

 

賢王は『黙示録』との遭遇時、その夥しい異形の軍勢に最初は驚くも、話を聞いてみることにした。彼女は、森のとある異変から距離を取っていたところだった。もしかしたら、その異変の関係者ではないかと思い、コンタクトを取ってみたところ、怪しい者と捕縛され、その集団の圧倒的な戦力差に完全に屈服したとのことだ。

 

「なるほど、して、貴方が遭遇した異変とやらはいったい……?」

「それが……」

 

 

 

 

「紫色の宝珠を持った人間が、奥へ向かってから森の様子がおかしいのでござるよ」

 


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