エントマは俺の嫁 ~異論は認めぬ~   作:雄愚衛門

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お久しぶりです(´ω`)
一人称もお久しぶり。
短めですが、残りは三人称でやるつもりなので次回に持ち越し


狂喜乱舞

シャルティアの報告が終了。臣下の礼を取ったまま延々話してた上に、ちょっともぞもぞする事があったけど、何か事情でもあるのだろうか?

 

……まあいいや、事の詳細を俺とアインズさんは把握した。周囲にいる階層守護者達もそうだろう。ハンゾー達も良い仕事してくれたようで何よりです。

 

「以上で、報告を終了致しんす」

「うむ」

 

(蟲玉はバッチリ効果があったようですよ)

(蟲玉……。蟲封じのアレですか)

(はい、アレです。使わず仕舞いだったので大盤振る舞いしました)

 

蟲玉。核となったアイテムの正式名称は蟲籠の水晶。この世界でも見つかった、魔封じの水晶の蟲系異形種限定版と考えれば良い。魔封じの水晶と違い、蟲系モンスターでさえあれば複数閉じ込められるのが特徴で、俺の持っている蟲の中でもとびっきり強力なヤツをたっぷり詰め込んだ。

 

課金アイテムなので、おいそれと使える物ではなかったのだが……。昔、俺とるし★ふぁーさんとウルベルトさんで、この蟲玉を利用した対敵ギルドバイオテロ計画を打ち立てたんだっけ、懐かしい。これ、割り勘で買ったんだよなぁ。その時の余りがこの蟲玉って訳。

 

(敵の具体的な強さは分からず終いでしたが、危機を回避出来たので御の字でしょう)

(ですね。アバ・ドンさんがシャルティア達の作戦を具体的に煮詰めたのは正解でした)

 

「プランAは上手く機能したようですね」

「はッ!アバ・ドン様が立案された作戦により、不確定要素を排する事が出来ました!」

「あはは、まぁ、立案と言うよりは昔取った作戦の再利用とでも言いましょうかね」

「……そうなのですか?」

「ええ」

 

(アバ・ドンさん。プランAって、ぷにっと萌えさんが提案した戦法の一つでしたよね。どんな作戦でしたっけ?)

(囮を使った奇襲作戦です。対ギルド戦に使った時は確か……。俺が撹乱して、茶釜さんが盾になって、ペロさんが遠距離ぶっぱだったかな)

(うわぁ)

(うわぁってなんですか。ん?と言うことは……)

 

アインズさんとの内緒メッセージで、俺はある事に気が付いた。

 

「今回の作戦が上手く行ったのは、ある種必然だったかもしれませんよ?」

「と、申されますのは?」

「アバ・ドン様、どういう事でありんすかぇ?」

 

シャルティア達は興味津々の様子だ。説明するとしよう。

 

「プランAは昔、私とぶくぶく茶釜さんとペロロンチーノさんで実行した作戦です。私が担当した所にハンゾーさん達。ぶくぶく茶釜さんがエインヘリヤル。ペロロンチーノさんがシャルティアさんに当てはまる訳ですから、中々に縁を感じましてね」

「そ、そうだったでありんすか!」

「おお……至高の御方の足跡を辿れた事を光栄に思います!」

 

シャルティアとハンゾー達は随分と嬉しそうだ。それ程の事なのだろうかとも思うが、アウラが小声で「良いなぁ……」って言ってる辺り、NPC達にとっては重大な事だったのかもしれんな。

 

「ギルドメンバー達の作戦をお前達が引き継ぐ……。確かに、縁を感じるな」

 

アインズさんがしみじみと呟いた。ギルメン達との思い出であるが故に、アインズさんとしても思う所があるのだろう。

 

「……さて、本命に入るとしよう。報告されていたアイテムを見せて貰おうか」

「はッ、こちらに」

 

話題はアイテムの件に移る。アインズさんが促すと、ハンゾーが綺麗に畳まれた銀色の服を俺達の前に差し出した。……誰が畳んだんだろう。まさか、ハンゾーか?

 

「……」

 

俺もアインズさんも、そのアイテムが放つ雰囲気に言葉が出ない。銀色をベースに、金色の龍が編み込まれたチャイナドレス。一見普通の高級服にも思えるそれだが、俺の勘が告げている。これは……ヤバい!

 

(あ、アインズさん……これ……)

(分かってます。では早速……)

 

「……よし、鑑定するとしよう」

「……この瞬間はいつでもたまりませんね」

「全くだ。では、《オール・アプレーザル・マジックアイテム/道具上位鑑定》」

 

未知のアイテムを鑑定する瞬間と言うのは良い物だ。それがレアアイテムであるのなら尚更。

 

「……これは」

 

アインズさんが道具鑑定をすると、様子が急変した事に気付く。鑑定の為に差し出した腕がぷるぷると震えている。表情は分からないが、何か大きな驚きに遭ったかのような動作だ。急にだんまりしちゃった為か、アルベドが心配そうだ。

 

「あ、アインズ様?」

 

 それが伝播したのか、他のNPC達もアインズさんの様子に居ても立ってもいられないといった様子。よし、ここは俺が話を聞くべきところだろう。

 

「……」

「アインズさん、どうでしたか?」

「……やった」

「へ?」

 

何をやったと言うのだろうか。

 

「…………お前達っ!よくやってくれたぁ!大手柄だぞ!!」

「は、はひ!?」

 

静寂からの急転に、シャルティアが変な声を上げた。玉座の間にいる一同が、目を白黒させている。みんなアインズさんの大声に驚いたのだろう。こりゃ相当だな……。

 

 




ユグドラシル時代のプランA

ぶくぶく茶釜&アバドン「でぃーふぇんす!でぃーふぇんす!」
敵「うぜぇ!動けねぇ!固い!助けて!」
ペロロンチーノ「ファイヤー^^」
敵「」

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