東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

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どうも、ゆっくり狼牙です。
今死ぬほど海に行きたいです。
黎「行けばいいじゃねぇか。」
今そんな時間ないんだよね…レポートとかレポートとか…
それでは、今回もゆっくりしていってね。


5 Hello Again

前回のあらすじ

うらや…黎人がうらやま…霊夢とうら…同居

黎「嫉妬を露わにしても困ります。」

 

 

 

黎人は人里にいた。

幻想郷に住んでから5日、ずっと神社にいるのもなんなので、黎人は人里にてバイトをしていた。

勤務地は、霧雨店という雑貨屋だ。

「黎人、これを配達してくれ。」

店長が小箱を黎人に渡し、届け先の住所が書いてあるメモを渡した。

「了解。」

黎人は小箱とメモを持って、外に出た。

 

 

 

「おい、なんだこれ。」

人間の里の裏通り、人間にとっては見慣れないものがあった。

全体的に黒くて、少し動いている。

そして、人間たちが一歩踏み込んだ時、

 

黒き生物は動き出した。

 

 

 

「それじゃ、今後もご贔屓に」

黎人は配達が終わり、後は戻って帰るだけだと思った。

店長は少々口うるさいが、面倒見はいい。

よくバイトを許可したものだ。

最初はあまり良く感じなかったが、給料もいいし飯もおごってくれる。

黎人は感謝しなければならないなと思っている。

 

そして、家に帰っている途中だった。

 

「うわあアァァァ。」

 

人間たちが一気に逃げ出しているのが見えた。

一体何事かと思っていると、後ろから黒いものが現れた。

 

ーーあれは…

 

黎人はその正体を知っていた。

あの時自分を襲いに来た怪物ーー通称『驥獣』

なんでここに来たのか?

 

1人がその驥獣に捕まった。

マズイ、と黎人は感じた。

いや、感じるより先に体はもう動いていた。

 

ーーおい、今俺は何をしようとしている…

 

黎人は今自分がしようとしている事が理解できなかった。

勝ちようがない相手にどうして立ち向かおうとする…

 

黎人は拾った木材で驥獣を殴りつけた。

拳よりは効果があるようだ。

「グオオオ‼︎」

驥獣は目を抑えて、その場で呻いている。

「さっさと逃げろ」

捕まっていた人間は腰を落としながら、必死で逃げていた。

驥獣は黎人を睨みつけた。

とんだお人好し馬鹿だ、と黎人は思った。

既にボコボコにやられた相手に、人間たちが襲われていただけのことで、再び立ち向かうのは、愚かだと思った。

驥獣が黎人に襲いかかる。

黎人は身軽に交わした。

驥獣は何度も殴りかかるが、黎人は交わし続ける。

「ハァッハァッ…クソッ」

攻撃手段が全く分からない。

このままじゃいずれやられる…

 

ふと、驥獣が大きく振りかぶった。

 

チャンス、と黎人は思った。

これを避けて一発大きいのを当てれば、決定打にならなくとも大きな隙ができるだろう。

その間に逃げ切れば、なんとかなる。

驥獣の攻撃を避けて、木材を当てにいったとき、

 

驥獣の拳が振り返り、木材を粉砕した。

 

黎人は一瞬怯み、その隙を驥獣は見逃さなかった。

さっきの拳とは逆の手で、黎人の鳩尾を殴った。

「グオッ…ガアッアグ」

黎人はその場で膝をついた。

ひどく辛そうである。

さっきの大きな振りかぶりは、こっちを誘っていたのだ。

どうやらこの驥獣は知能があるようだ。

黎人の頭を掴み、遠くに投げた。

壁に当たりそのまま倒れこむ。

驥獣はゆっくり、ゆっくりと黎人に近づく。

ーークソッまたこの結末

結局何もできなかった。

力のない自分じゃ何もできない。

自分の非力さに恨む事しかできない黎人。

そして黎人の頭に手を伸ばした時、

 

札と針が驥獣を打ち抜いた。

 

黎人は驚き、飛んできた方へ目を向けるとそこには、

 

「随分とボコボコじゃない。助けに来たわよ。」

 

戦闘体制の霊夢がそこにいた。

 




如何でしたか?
黎「クソッ自分の弱さが情けねぇ。」
黎人は落ち込んじゃってますが、まだまだこれからだよ、黎人。
さて、黎人を助けた霊夢。
次回は霊夢vs驥獣をお届けします。
果たして霊夢は驥獣にどう立ち向かうのでしょうか。
それでは次回までゆっくり待っててね。

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