東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

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テストが…終わった(バタッ
黎「狼牙が死んだ!」
霊「この人でなし!!」


それでは本編です
妖怪の山で黎人はどうするのか?
どうぞ〜


45 妖怪の山で修行を

前回のあらすじ

黎人、修行の道へ逝く

黎「おいコラ字」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

黎人が着いたのは妖怪の山

河童、天狗などその名の通り妖怪が住み着く場所

人間がここに来ることは自殺を意味する

だがここに来たのは、ある男に会うためだ

 

「にしても、普通の山だよな」

黎人にして見ると外の山と変わりないようだ

木が生い茂っていて、偶に川が流れている

変わりないというより変わりなしと言った方がいいだろうか

 

「ん?」

暫く歩き続けると目の前に滝が見えた

正確には岩ばかりの山から流れている滝

「岩山、つーやつか…見るのは初だな」

ない訳では無いが黎人は見ずに来たようだ

 

黎人が岩山を見ていると

「貴様!何をしている!」

後ろから声をかけられる

振り向くと

 

(…犬?)

 

真っ白な髪に犬の耳らしいものがある、白い服を来た女性がいた

その容姿に黎人は若干面食らった

だが本来の目的を思い出して

その女性に声をかける

 

「あぁ、俺はーー」

と言いかけた時に眼前スレスレを刃が通った

 

「ぬおおお!」

間一髪で避ける黎人

だが若干髪が切れた

「何しやがる!!」

「怪しい奴め!ここで仕留める」

「ちょ!?」

話を聞いてくれない

次から次に刃を振るわれる

 

「何だよ!妖夢といい惣一といい、ああいう奴は話を聞かない、てルールでもあんのか⁉︎」

真面目=話を聞かない

普通は≠なんだけどなー…

 

暫く躱すこと数分

「ハァッハァッ一筋縄ではいかないようですね…」

「いやだから俺の話を…」

「だったら、全力でいきます!」

無視

刃を真っ直ぐ振り下ろされた

「ヌアアア!!」

真剣白刃どり

剣を見事挟んだ

「あやややや、何をやっているのですか?椛」

その時と同じくらいに声をかけられる

「あ、文さん⁉︎」

「んあ?文って確か…」

声のした方を向くと文が着地した

「椛、この人は怪しい人ではないんですよ」

「…え?」

「はい、この人は…」

文が椛と呼ばれた人に説明をする

 

 

 

少女説明中…

 

 

 

「本当にすいませんでしたー!思わず感情が高ぶってしまい、殺生しようという愚行。愚かな自分をどうか笑ってやって下さい」

「もうええわ!!」

 

流石に3回も土下座されるのは溜まったものでは無い

しかも台詞まで似ているので調子狂う

 

 

「もういいですよ椛。ほら、挨拶しなさい」

「あ、はい。犬走 椛(いぬばしり もみじ)です。その、天狗でして…妖怪の山の監視をしています」

「監視?」

「椛は千里眼の能力がありますから」

「…なるほど」

納得

それで自分に襲いかかったわけだ

「それで、黎人さんは何でここに?」

文が黎人に妖怪の山に来た経緯を聞いた

「あぁ、それはな…」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

妖怪の山の麓

いつもならそこは唯の野原だったのだが

そこは色々な植物が実っている

畑となっていた

 

 

「お〜豊作だね〜」

実りに実っている植物を見て、つぶら目玉がついた帽子を被っている、普通の人間の胸くらいの高さの黄色の髪をした少女が目をキラキラさせて言った

「えぇ、これも諏訪子さんの能力のおかげですよ」

すると畑の中から、頭に頭巾をした惣一が出てきた

その手には多くの野菜が入っている籠がある

 

「それにしてもよく出来たよね。最初畑を作ると言った時はうまく行くのかと半信半疑だったけど…もぐもぐ」

 

そして同じように中から緑色のキャップとリュックをした青い髪の少女が、キュウリを咥えて言った

「まぁ、本当に諏訪子さんとにとりさんには迷惑をかけましたよ」

「気にすんなよ盟友!困った時はお互い様さ」

惣一が申し訳なさそうに言うと青髪の少女…にとりは彼の背を叩いて高らかに笑う

「そうそう、現に私達は惣一には助かってるんだからさ」

準ずるかのように帽子を被った少女…諏訪子も笑う

 

突然だが、惣一は農作業が得意だ

GARDにいた頃は大量の食料が必要だったせいもあり

農作物で供給をしていた

何より

「日頃から日光を浴び、養分を吸収して実る野菜はより強い身体を作る」

と惣一は考えている

鍛錬も農作業も欠かさず行う

それが彼の魅力なのかもしれない

 

 

「ん?あれ、天狗じゃない?」

ふと、諏訪子が何かを指さしている

そちらの方を向くと

「あ、本当だ。文に椛に…ええと」

「黎人さん?何でここに…」

にとりが文達に気づいた

 

「あ、いました。やっぱり農作業してます」

惣一を指して文は言った

「あぁ、悪いな」

そして黎人は畑の中に歩き出す

妖怪の山に来たのは、惣一に会うため

以前守谷神社の場所を聞いてここにいると分かった

 

「えーと…黎人さん?」

惣一の前に来て止まる

何が起こるのかと惣一は聞いた

「惣一」

すると、黎人は口を開く

「俺を…鍛えてくれ」

「…え?」

 

 

青年説明中…

 

 

「成る程…そんな恐ろしい事態になっていると」

黎人にこれまでの経緯を聞かされた

そして、強くなる為に妖怪の山に来たと

「しかし私は教える、て程のものでは無いのですが」

惣一は自分が黎人に戦いを教えれるとは思って無い

「いや、お前は外で結構戦いを続けてきた。戦い方も戦闘の極意も、お前の方が断然分かっている。だから、お前のところで修行したいんだ」

だが黎人はそうと思ってはいない

自分に足りないものは経験、それ故に戦い方が分かってない

だから、外で戦い続けてきた惣一に鍛えてもらいたい

「しかし…」

「頼む」

黎人は頭を下げた

惣一にどうにかして、自分を鍛えさせなければならない

「良いんじゃない?彼の目は本気だよ」

渋る惣一に、諏訪子は声をかける

惣一も腹をくくった

「…分かりました。では、その事を早苗さん達に報告しましょう」

「…悪りぃ」

黎人は礼を言った

無茶なのはわかっている

だが、やってくれないと困るのは確かだ

 

 

 

「それでは、頑張ってください」

「失礼します」

文と椛は帰った

彼女たちには惣一の場所を教えてもらった

そして、役目が終わり、自分たちの業務に戻るようだ

「それでは行きましょうか。守矢神社に」

 

 

 

 

「へー…博麗神社にね〜」

移動中諏訪子達に話をしている

自分が幻想入りし、何故戦うのか

「よく頑張るよね。霊夢の為に戦うなんてさ」

「そういう意味じゃ無いさ。えーと…」

「ん?ああ、自己紹介してなかったね。洩矢 諏訪子(もりや すわこ)だよ」

「ふいれりわらいらわらいおいをりわを」

「キュウリから手を、じゃなくて口を離してくれないか」

きゅうりを頬張ってるためにとりが何を言ってるのか分からない

「ゴクン…ついでに私は河城 にとり(かわしろ にとり)だよ。種族は河童さ」

「今度は河童か…」

黎人は苦い顔をした

この世界の異常さには慣れたが、呆気にとられるものはあるようだ

「でも神様よりは良いんじゃない?」

「…は?」

「諏訪子は神様だよ」

「……マジで?」

諏訪子の方を向いて聞いてみる

「うんそうだよー。正確には土着神ね」

「土着?」

「簡単に言えば土の神様だよ」

「……成る程」

納得した黎人

もはや何でもありかこの世界

「でも、守谷神社にはあと2人神様がいますよ」

「神社に神様が3人いるのか」

神様が3人いることを知り、驚愕する黎人

確かに一つの神社には1人の神様が祀られることが普通である

「1人は早苗さんです。黎人さんは一回会ってますよね。彼女は現人神で、人間として現れる神のことです。もう一人は、神霊と祀られています」

「へー…」

「お、どうやら着いたようだよ」

にとりが守谷神社に着いたことを伝える

そこには確かに神社があった

 

 

「おー…見事なもんだな。博麗神社とは大違いだ」

「その言葉、霊夢の前では黙っといた方がいいよ」

黎人が関心してるところに諏訪子が突っ込む

因みに博麗神社との違いとは…まぁ、読者の想像に任せよう

「あ、お帰りなさい。惣一さん、諏訪子様」

すると、参道から早苗が声をかけた

「あれ?にとりさんと…あ、黎人さんですよね。どうしたんですか?」

「ああ…私はノリでここに来ただけだから帰るよ」

「ノリでいたのかよ」

にとり、ログアウト

「あの、早苗さん。少し相談が…」

「はい?」

 

 

 

 

 

青年説明中…

 

 

 

 

「えー…と、分かりました。それでしたら神奈子様にも伝えましょう」

「そうです…」

「おや、なんだか騒がしいね」

突如、神社の中から大柄な女性が現れた

何やら背中に大きな縄がある

「見慣れない奴が居るじゃないか。私は八坂 神奈子さ。よろしく」

「斐川黎人だ」

黎人を見て自己紹介する

「で?何事だい?」

「実は黎人さんが…」

 

 

 

 

青年説明中(2回目)…

 

 

 

 

 

「ふぅん…修行にね」

「何やらヤバい状況ですので強くなりたいと」

「まぁ、そんなところだ」

一通り話を聞いた神奈子

何やら手を顎に添えて考え込んでいる

「ですので、ここで住ませれないかと…」

神奈子は顎から手を離した

 

 

 

 

 

 

 

「止めておけ」

 

 

 

 

 

 

 

「何…?」

その言葉に驚いたのは惣一だけではない

早苗及び諏訪子

そして、当人である黎人もそうだ

「斐川黎人と言っていたな。悪いが修行したところで何も変わらない」

「どういうことだ」

修行を引き受けるとは限られた訳では無いが

無駄と言われるのは違う

自分の決意を踏みにじるようで怒りが募った

「そのまんまだよ。お前には分が悪すぎる。修行しようがしまいが、どの道その戦いでは足手まといになる」

「ふざけるな!!何を根拠に」

黎人は叫んだ

まだどうなるのか分からないのに

自らの可能性を否定する神に対して

 

「何だったら私と戦って確かめてみるか?」

 

神奈子は黎人を挑発した

 

 

「あぁ、やってやるさ」

 

 

 

 

 

 

妖怪の山、守矢神社前で

1人の人間と1人の神の闘いが

幕を開ける

 




文章力がない?いつものことだ(オイ)
てなわけで次回は黎人vs神奈子です
この闘いでどう展開するのか
次回までゆっくり待ってね

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