東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

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更新ペースが相変わらず遅い…
黎「だったらもっと頑張れよ」
大学と昼寝とバイトとゲームで忙しい
黎「おいこらおかしいのが2つあったぞ」
とりあえずマジすいませんでしたァァァァ!
許して!何でも
黎「もう何回も聞いたわ」
それでは、今回もゆっくりしていってね
黎「サラッと入るのな」


29 黎人vs惣一 ②

前回のあらすじ

惣一空を飛ぶ

惣「飛んでる時の気分はアン○ンマンのつもりで」

黎「アウトだよ‼︎」

 

 

 

「黎人が?」

 

博麗神社にて、アリスから一連の流れを説明された霊夢

「まぁ、惣一というのが勘違いしてるだけなんだけど…」

 

アリスは黎人をフォローするが…

 

「全く、面倒事ばっかり‼︎今から向かうから。絞り込んでやる」

 

効果は今ひとつのようだ

 

「そう…じゃあその前に一つ行きたいところがあるんだけど」

 

アリスの何か含んでる言い方に反応する霊夢

 

「何処に行くの?」

 

その答えは意外なものが返ってきた

 

 

 

「妖怪の山」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァッハァッ…くそ‼︎」

 

さっきから苛立ちが募っている黎人

この勝負、どう見たって不利だ

相手は飛んでる分、多様な手が打てる

加えて自分の方は、攻撃を当てる術が思いつかない

 

「休ませる暇は与えません‼︎」

 

惣一は、ショットガンで連射

黎人は「火」の力で全て避ける

 

 

そして、近くの路地裏に飛び込んだ

 

 

「…!クッ、逃げられたか」

 

路地裏の中では屋根があるため、上空からの狙撃は当たらない

更に、視界から外れたことで見失った

まんまと逃げられたのである

 

 

 

 

「ハァ……マズイぞこれは」

 

少し走りきり、休憩をしている黎人

現状は最悪だ

相手は空から攻撃する

それは、黎人の攻撃のほとんどが当てにならないのだ

あまり遠距離系に慣れてない為、黎人の戦闘は近距離系がほとんどである

更に

 

「……!ヤベ、限界か」

 

黎人は「火」を解除した

その後、過度な呼吸と汗が出る

あれだけ長時間派手に動いたのだ

スタミナなど、あっという間に消費する

武器も壊れ、5つの内の1つがなくなった

それも、最も回避に適した「火」が…だ

 

(さて、どうするか)

 

取り敢えず他の4つで何とかするしか無い

有力なのは「土」に思えた

防御特化の「土」なら、あの銃の雨に耐えれるだろう

だが、攻撃できないのなら防戦一方になり、やられるのは時間の問題になる

次に考えたのは「水」だ

「水」なら攻撃が当たることは可能だ

だが相手は避けるだろうし、撃ち合いになったら経験の浅い自分が負ける可能性が高い

そして、「木」もダメだ

弾幕ならともかく実物の弾は吸収できない

デメリットもあわさり、最悪の状況を呼びたす

 

(「金」も遠距離ではないし…あぁもう、詰んでんじゃねぇか‼︎)

 

地団駄を踏む黎人

いつまで経っても戦略が思いつかな…

 

(…?待てよ)

 

…何故か都合よく良い手が思いついた

 

(そうだ、これなら)

 

黎人は決心し、走り出した

 

 

 

 

 

 

(…妙だ)

 

惣一は空で考え事をしていた

黎人についてだ

聞くところによると、あの男はこの幻想郷を滅ぼす脅威となる人間

だが、イメージとは全く違った

それどころか、寧ろ呆気ないといった感じか

戦闘能力はおろか、戦っている内に世界を滅ぼすほどの雰囲気も感じない

 

(だが、あの『五行』の能力…そして意志の強さ…彼は一体)

 

そう思った矢先

 

目の前に水の弾幕が現れた

 

 

「……‼︎」

 

咄嗟にナイフで防ぐ

 

 

ーーバシャ‼︎

 

「く…」

 

水が弾けて、惣一は被弾する

弾幕が飛んできた方を見ると、一見何も見えない

 

 

「…GARDER no_03『グランスコープ』解除」

 

惣一は黒色のゴーグルを取り出し、目に装着

その瞬間惣一の視界が遠くまで見えるようになり、

遠くにいる黎人の居場所が分かった

 

(ここから狙い撃ちでもいけますが…また逃げられると厄介ですね)

 

惣一はフライアーマーの操作を行い、黎人の元に一直線に飛んだ

 

 

 

 

「来たな‼︎」

 

惣一がこっちに近づくのを確認し、黎人は逆方向に走っていく

「火」ではない為さっきほどのスピードではないが、決して遅くはない

黎人はそのまま走り続けた

 

 

 

(……?何故そっちに)

 

てっきりまた路地裏の方に逃げると思っていた惣一はその様子に違和感を感じた

 

(まさか、何か策略が⁉︎)

 

外の世界で戦いを続けた惣一には、その様子が作戦的なものではないかと感じた

逃走に見せかけた罠など、戦場では当たり前にある

この時の対処法としては2つ

深追いしないか

目的地に着くまでに速めに倒すか

そして、惣一は後者を選択した

仮に「体制を立て直すための撤退」なら、見逃した時がリスクが大きい

その為に、惣一は腰に引っ掛けたショットガンを取り出し、

 

黎人に向けて発砲した

 

 

 

「……‼︎グアッ」

 

左の足を撃たれ、その場に倒れ、転がる黎人

後ろからもうじき惣一がたどり着く

 

「終わりです‼︎」

 

惣一がナイフで黎人を切り裂こうとした時だ

 

「水符『フォッグボール』」

 

黎人がスペルを発動

すると、黎人の周り3メートルに

 

霧がドーム型に展開された

 

「…!しまっ」

 

スピードが出たせいでその霧の中に突っ込んでしまう

そして

 

 

ーードバン‼︎スバ!ダバン‼︎

 

 

「グア‼︎…っく!」

 

惣一の体から多数の衝撃が生じた

まるで、無数の弾幕に被弾したかのように

 

(…‼︎まさかこの霧は、小さな弾幕の集まり⁉︎)

 

惣一はそのスペルの正体を見破った

あの中に突っ込ませる為にあえて逃げて自分のスピードを出させたのか…と

 

 

その弾幕から逃げ出すために上空に飛んだ

霧を抜け、破裂音が止まった

すると…

 

何故か自分の体に重みを感じた

 

「よう、爽快だな。空を飛ぶ、てのは」

「な‼︎いつの間に」

 

後ろから声がし、振り向くと黎人が惣一に…正確にはフライアーマーに掴まっていた

 

惣一が飛んだ時、黎人は一瞬だけ「火」となって、惣一にしがみついた

 

「こう飛んでもらうと厄介なんでな…何しろ攻撃が届かない」

「ぐ‼︎放せ!フライアーマーは1人しか飛ばせないように作られているんです!このままでは重量オーバーで貴方ごと真下に」

「成る程な」

 

惣一の言葉を遮り、黎人は言葉を続けた

 

「二人だけでも……つまり100kgだけでも上手く操作出来ないんだな…じゃあ更にもっと重くなると、今度は確実に落下するってことだよな」

 

確信に満ちた声

その声に恐怖を覚える惣一

 

「何を」

「覚悟しとけ…今から重さが倍…いや、それ以上になるからよ」

 

黎人はそのまま目を瞑り、

 

 

 

 

「土」の姿に変わった

 

 

 

 

 

ーーズシ‼︎

 

「ぐ!不味い、落ちる‼︎」

 

そのまま黎人を乗せた惣一は落下し始めた

それもそうだろう

「土」となった時に現れる巨大な棍は

100kgは下らない代物である

重量制限を軽く越し、

落下以外の道は無い

 

 

 

ーードゴォォォン‼︎

 

 

 

二人はそのまま地面に激突した

 




こ…今回は長いでしょ!(苦し紛れ)

解説入ります
GARDER no_03 グランスコープは視野範囲がかなりの範囲で調整できるゴーグルです
glance ちらっと見る
scope プログラム言語で変数の参照範囲
まぁ、「ちらっと見る範囲を調節する」といった感じかな?
ネーミングセンスが無いのは目を瞑って下さい

そして黎人の新スペルが発動されました
一応霧は水(水蒸気)なので使えるんじゃないかな?と
スペルを作るのも結構大変ですね…
下手くそとか言わないで心が傷つく
黎「下手くそ」
言われた⁉︎

次回でvs惣一戦は終わりです
さて、アリスたちが妖怪の山に行ったのは何故でしょうか?
次回も是非見て下さい

それでは、失礼します

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