東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

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どうも、ゆっくり狼牙です。
軽くスランプになってました。
戦闘描写って結構大変…もう、ゴールしてもいいよね。
黎「永眠させてやろうか?」
やめて下さい。
それではゆっくりしていってね。


19 深まる絶望、輝く希望

前回のあらすじ

迷子の迷子の黎人ちゃん♪

あなたのおうちはどこですか♪

黎「ぶっ殺されテェか‼︎」

 

 

 

 

状況は、最悪だ。

誰がこの状況を想定できるだろう。

相手は透明化が可能な驥獣。

妙にすばしっこく、爪による斬撃を仕掛ける。

だが、それだけでは無い。

 

 

 

咲夜が左目に傷を負った。

 

 

 

霊夢もレミリアも焦りしか出ない。

未だ咲夜の目からは血が止まらない。

早く手を打たなければ、手遅れになる。

そして、目の前の驥獣は、こちらを見ながら

ニマァ

と笑っていた。

霊夢達の様子を見て、相手は打つ手が無いと確信したのだろう。

 

一歩…また一歩と近づいていく。

その顔には蔑みしか感じれなかった。

 

「嘗めてくれるじゃない。私を馬鹿にした事、咲夜に手をかけた事、全て後悔させてあげるわ‼︎」

 

「ちょっとレミリア‼︎」

 

霊夢の制止の声は、レミリアには届かない。

レミリアは自分の怒りをぶつけることしか考えてない。

両手の爪で、驥獣を引き裂こうとした。

驥獣は高く飛び上がり、屋根の上に着陸。

レミリアも背中の翼で飛行し、スペル発動

 

「呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』」

 

レミリアのもとからナイフのようなものが出現。

そして驥獣のもとに迫る。

驥獣が逃げようとも、そのナイフは追いかける。

幾分か立った時。

驥獣にナイフが刺さった。

 

「シュア…?」

 

驥獣は身体に違和感を感じた。

見ると、鎖がナイフとつながっていた。

 

「タダで済むと思わないことよ‼︎」

 

レミリアがその鎖を引っ張った。

繋がった驥獣はそのまま上空に飛ばされ、地面に激突。

その際に鎖が解けた。

さらにレミリアはスペル発動

 

「神槍『スピア・ザ・グングニル』‼︎」

 

右手に巨大な槍を持って驥獣に投げつける。

体勢が崩れた相手は避けるのは不可能。

槍は驥獣の身体を貫こうとしていた。

 

その時、驥獣の身体が黒く光った。

 

ーーガガガガガ

 

肌に触れた瞬間、槍の方が砕かれた。

レミリアの槍では、驥獣の身体を貫くことは出来ない。

 

 

「ウソでしょ…どういう身体してるのよ。」

 

レミリアは唖然とするしか無かった。

 

 

 

 

驥獣は立ち上がった。

ゆっくり、ゆっくりと

それは悪魔か何かが怒ったような様子だ。

 

そして、スーーッと消えた。

 

(…‼︎また透明化、)

 

レミリアが身構えるが、驥獣の姿が見えるわけではない。

辺りを見回すが、検討すらつかない。

 

「レミリア‼︎後ろ!」

 

霊夢が叫ぶがもう遅い。

驥獣はレミリアを引き裂く。

 

 

ーーザシュッ

 

 

「お嬢様ッ‼︎」

 

レミリアは左肩を斬られ、その場で膝まづいた。

咲夜がレミリアの方へ行こうとするが、

 

 

ーーガクン

 

 

咲夜は上手く歩く事さえ出来ない。

目から出る血は止まることなく、

いよいよ視界も鈍くなっていった。

 

「くぅ…」

「安静にしてなさい。今のあなたじゃ太刀打ち出来ないわ。」

 

霊夢が前に出て、弾幕を放つ準備をする。

驥獣も霊夢の様子に気づいたのか、霊夢の方を向く。

 

「霊符『夢想妙珠』‼︎」

 

カラフルな怨霊玉が現れ、驥獣に襲いかかる。

四方八方から迫る怨霊玉に、逃げ場はない。

 

だが、驥獣は先ほどの黒い光を灯した。

 

それにより、怨霊玉の攻撃に耐えてしまう。

 

「シュルルルル…」

 

驥獣はそのまま霊夢に攻撃を仕掛ける。

 

ーーザシュ、ガシュッ

 

「くぅ…」

 

霊夢はその場でよろけた。

驥獣は追い討ちをかけるように爪を突き出す。

 

 

(……黎人…)

 

霊夢は思い続けた人に呼びかける。

特に深い意味は無い。

驥獣の爪は自分の目の前に来た。

霊夢はそのまま目を閉じた。

 

 

 

 

 

(……?)

 

 

 

来る筈の衝撃がいつまでたっても来ないため目を開けた。

するとそこには

 

「………黎人!」

 

「火」の姿になっている黎人がいた。

驥獣の手を双剣で挟み、動きを止めている。

驥獣が力を入れても、抜け出すことは出来なかった。

 

「何してくれてんだ…テメェはぁ‼︎」

 

黎人は驥獣に頭突きをかました。

 

「シュオオオ…」

 

驥獣は後ろによろめき、耐えきれずその場で倒れた。

すぐさま黎人は驥獣に近づき、蹴りをかました。

 

「シュオ」

「ぬおりゃあ‼︎」

 

両手の小刀と、「火」の身体能力で驥獣を叩き込む。

 

ーーズシュッドガッズバッボカッ

 

素早い驥獣でも、黎人の攻撃を避けることは出来ない。

驥獣は両手をクロスして黎人の蹴りに耐えた。

 

そして、そのまま姿を消した。

 

(‼︎消えた⁈)

「黎人‼︎そいつ透明化するわよ。」

 

黎人は突然消えたことに驚いたが、霊夢の声で納得した。

 

「透明化か…じゃあ、これだ。」

 

黎人は目を閉じた。

 

 

 

すると、黎人の右手に青い拳銃が現れた。

目を開けると、青色になっている。

 

 

黎人の胸の左上で灯っているのは、また新たな紋章…

ーーーー「水」ーーーー

 




如何でしたか?

まず一つ謝らせて下さい。
レミリアが使ったスペル「ブラド・ツェペシュの呪い」には完全にオリジナル操作がされています。
某弾幕動画で、鎖に繋がったナイフの弾幕を見て、これを使いたいと思ったんですが、そもそもこれが「ブラド・ツェペシュの呪い」なのかどうかも曖昧で、もっと言うと鎖で人を投げ飛ばすなんてやってないです。
若さの暴走です。えぇ、若さの暴走です。(大事な事なので二回言いました。)
もっと勉強しないといけませんね…

さて、いつの間に「水」を?と思われるかもしれませんが、次回はその覚醒シーンを載せようと思います。
一つだけ言うと、これのおかげで迷いの竹林を攻略してます。
是非楽しみにしてて下さい。

それでは次回までゆっくり待っててね。

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