完成させるのに時間がかかった…もうクタクタ。
みんな、オラに元気を分けてくれー‼︎
「だが断る。」
デジャヴ⁈
それでは、ゆっくりしていってね。
前回のあらすじ
あぁ、やっぱり
今回もダメだったよ。
あいつ(黎人)は話を聞かないからな。
黎「そのネタばっかりじゃねぇか‼︎」
だって書きやすいんだもん。
時刻は夜。
外は暗くなり、人は家に帰る。
これからは、妖怪が外にいる時間だ。
よほどの死にたがりでなければ、外にいようとする人間はいない。
何かよっぽどのことがあれば別だが…
「…zzz…zzz」
紅魔館の門の前で美鈴は寝ていた。
相変わらずである。
ーーヒュウウウゥゥゥゥ…
「…zz、ん?何か音が…」
遠くの方から何かが落ちてくる音がする。
少し目が開いたが、寝ぼけてるのかまだボーッとしている。
だが、
ーードゴオオオン
目の前で何かが落下して、完全に目が覚めた。
「アイエエエェェェナンデ?え、まさか咲夜さん⁈ちょっと待って下さい私今から頑張りますからナイフは勘弁をヲヲヲヲ」
恐ろしい上司が浮かび上がり、必死に謝罪の言葉を述べる。
ところが土煙が晴れた時、そうじゃない事に気づく。
「………。」
「え?霊夢さん?」
そこには、戦闘体制の霊夢がいた。
何も喋ってないが、表情は暗い。
「あ、あの〜、霊夢さ〜ん?」
不審に思ったのか美鈴が声をかける。
すると、霊夢が近づいた。
「え?あ、あの⁈」
「…いとは」
何か呟いた。
何言ってるが聞こえなかったが、すぐさま霊夢は美鈴に近づいて叫んだ。
「黎人は、どこだーーーー‼︎」
「間違いないの⁈ごまかしてるんじゃないでしょうね⁈」
「はいっ‼︎この紅美鈴、帰っていく黎人さんを間違いなく確認しました‼︎嘘じゃないです‼︎」
美鈴の胸ぐらを掴んで問い詰める霊夢と両手を挙げて必死に返答する美鈴。
「こんな時間に騒がしいわね…どうしたの?美鈴。」
紅魔館の中から咲夜が現れた。
「あ、咲夜さん‼︎」
「ちょっと咲夜。黎人はどこいったの?」
霊夢が咲夜を見て、美鈴を離した。
「黎人?さっき帰ったはずだけど…神社には帰ってないの?」
「帰ってないから言ってるの!何かあったんじゃないんでしょうね。」
霊夢はかなり怒っているようだ。
「霊夢…私たちは確かに黎人を送ったわ。だから本当に何も知らないのよ。いくらなんでもこんなことで嘘をつく私たちじゃないわ。焦るのは分かるけど感情的になっても、何もならないわよ。」
だから咲夜は真剣な顔でそう言った。
その目に嘘はないと感じた霊夢は冷静になり、
「そう…悪かったわね。他を当たるわ。」
紅魔館から帰ろうとした。
「何だったら咲夜?あなたも手伝ったら?」
突然、レミリアが出てきた。
「レミリア…」
「折角だし私も付き合わせてもらうわよ、あの子には世話になったし。大丈夫よ、必ず見つけ出すわ。」
「お嬢様がそうおっしゃられるのであれば、私も付き合わせてもらうわね。霊夢。」
レミリアも咲夜も、黎人探索に参加するようだ。
「…ありがとう。」
手伝ってくれる友人たちにお礼を言って、霊夢達は人里に向かった。
(…私は結局何だったんだろう。)
美鈴、乙
人里にて、妙な生物が見つかった。
全体的に緑色で、鋭利な爪をしている。
「…シュルルルル、シュシュシュシュ」
口からは息なのかどうかというような声を出している。
何人かが団体で来た。
すると、その生物はすぐ近くの木箱の陰に隠れた。
妖怪が数名でた。
ここら辺で巡回している人間がいないか探しているのだろう。
そして、木箱を通り超そうとした時、
その生物は一瞬で
その妖怪たちを切り裂いた。
夜の人里の中
3人の女性が飛んでいる。
「そういえば咲夜、さっき『黎人』って言ってたじゃない?いつからそう呼ぶようになったの?」
霊夢は突然気になったかのように聞き出した。
「あぁ、本人から言われてね。敬語だと変な感じがするからやめてくれ、てね。だから、『黎人』って呼んでるし、普通にタメ口で話してるのよ。」
咲夜は説明した。
因みに時期的には、フランが倒れていた時である。
「フーン…そう。」
あまり、興味なさそうに霊夢は聞いているが、
「…妬いているの?」
悪戯っぽい表情で咲夜が聞くと、
「なっ⁈ちょっと、何言ってんの⁈別にそんな訳」
「あ、顔が赤くなってる。」
「ーーーー‼︎」
冷静が消え、焦りとなってしまう。
「ま、別にどうと言うつもりは無いけど、急いだ方が良いわよ。あれ、恐らく此処では結構好かれると思うから。」
咲夜がアドバイスをした。
霊夢は一つ心配事をしていた。
実を言うと、あまり黎人と喋れてないのだ。
神社でいる時は、黎人から何か話すこともないし、霊夢も自分から話そうともしない。
最初は別に何とも思わなかったが、
黎人に助けられて以来、意識し始めたのだ。
黎人にはスペルカードの作り方とか、手伝えることはないかとか、そんな事しか話されない…
ーー黎人は私を何とも思ってないのかしら…
最初に言っておくとこれは霊夢の勘繰りすぎで、実際そうでは無い。
黎人は他人に話しかけることは無いし、あまり馴れ合おうとしてはいないが、
何とも思ってない訳ではない。
彼だってどんな奴かは気にはするし、霊夢は比較的良好なのだ。
だが恋する乙女は、気になってしょうがないのである。
「クックックッ…見えたわ、二人とも。」
レミリアが人里の外れに降りる。
霊夢と咲夜はそれに続く。
余談だが、レミリアは「フフッ」と「クックックッ」の2つの笑い声を言う。
どっちかというと後者の方がより楽しそうな時に使っている。
「なっ…これって…」
霊夢たちが目にしているのは、地面についていた血である。
「えぇ、これは間違いなく『彼』のよ。」
レミリアは自分の推測を言う。
因みに吸血鬼なので、どの血が誰のかが分かるのだ。
「そんなーーじゃあ、」
「最後まで聞きなさい。霊夢。」
レミリアは霊夢を制し、こう続けた。
「死んでは無いわ…死体も無いし、妖怪などに喰われたような痕跡は無い。恐らく誰かに運ばれたのね。人間の足跡が沢山ある。」
見ると確かに多くの足跡がある。
「良かった…」
「じゃあ、どこに運ばれたかを探さないとね。」
霊夢の言葉に続けて咲夜が話す。
その時、レミリアは「運命」が見えた。
彼女の能力は「運命を操る程度の能力」。未来予知がたまに出る。
「咲夜、危ない‼︎」
レミリアはすぐさま叫んだ。
すると、咲夜の後ろに何かが爪で引き裂こうとしていた。
「シュルルルル…」
普通ならもうすでに間に合わない。だが、
「突然何なのかしら?」
咲夜は突然その生物の後ろに瞬間移動して、ナイフを投げた。
「…⁉︎」
いつの間にか攻撃を喰らっていた生物は、訳が分からずにいる。
「何?こいつ…人間ではなさそうね。」
「妖怪でもなさそうですよ。これは…」
レミリアと咲夜は、この奇妙な生物が何かは知らない。
「こいつ…まさか驥獣⁈」
だが、霊夢はそれが何者かは察しがついた。
「へぇ…こいつが、『驥獣』なのね。じゃあ、ちょうど良かったわ。」
レミリアは笑っていた。
「だったら、その力、試してやるわ。」
「…ウッ、……ン?」
目を開けると、見慣れない天井が見えた。
少しボーッとするが、直ぐに現状把握する。
自分は確か博麗神社に向かう途中だったはず…
あぁ、そうだ。途中でぶっ倒れたんだった。
じゃあ、あの後誰かに運ばれたんだろうか。
「気がついたようね。」
黎人が考え事をしていると、隣に赤と青の、まるで医者のような服をした、白髪の女性がいた。
「あんたは…?」
「あなたは運ばれたのよ。人里で倒れているのを発見して、ある人間に運ばれたの。ここは、『永遠亭』。簡単に言えば、病院よ。」
その女性は説明を始めた。
「そうか…じゃあ、あんたはやっぱり医者か…」
黎人が口を開くと…
「そう、私は八意 永琳(やごころ えいりん)。医者というか、薬剤師ね。」
薬剤師か…、と顔をしかめる黎人。薬はあまりいい思い出が無い。
「それじゃあ、あなたの事について話をしましょうか。」
そう言って、永琳は近くの椅子に座った。
如何でしたか?
永琳登場。えーりん、えーりん、助けてえーりん。
黎「お前それこそ病院行ったほうがいいぞ。」
ヤダよ、注射嫌い。
黎「子供かよ。」
さて、新たな驥獣が現れました。
前回は獰猛なやつでしたが、今回は物陰に隠れたりして、人に気づかれないように攻撃する中々の策略家です。
鳴き声も変えました。
なんか、気持ち悪くなってますね。
次回は黎人中心で作ろうと思います。
永遠亭で、黎人はどのような行動を起こすのか。
それでは、次回までゆっくり待っててね。