連続投稿、しかも4千字超え。
小説が長くなるよ。やったねたえちゃ
黎「おいヤメロ」
はい、やめます。
それでは、ゆっくりしていってね。
前回のあらすじ
黎人が「木」の力で、フランを倒す。
黎「雌豚共め。観念なさい。」
咲・フ「アウトーーーー‼︎」
紅魔館の一室。
部屋に入った黎人はズン、ズン、といった感じでレミリアに近づく。
「よう、レミリア…言いたいことは、分かるか?」
顔をピクピクさせながら黎人は言うが、レミリアは
「あら、御機嫌よう。てっきり死んだかと思ったのに」
澄まし顔で返した。
「死んだかと思ったのにじゃねぇぞ。マジで死ぬかと思ったわ‼︎人をあの命懸けの仕事に問答無用で押し付けやがって…分かってんのか?ていうか分かってただろ。人をなんだと…って紅茶を呑気に飲むなーーー‼︎」
黎人が声を荒げるなか、レミリアは紅茶を啜っていた。
「まぁまぁ、落ち着いてください。黎人さん。」
「離せ!居眠り門番‼︎人を嘗めまくっていやがるこのクソガキに一発ブチこまねぇと気がすまねぇ!」
「さりげなく私の悪口を入れないでくれません⁈」
美鈴が黎人を止めようとするが、今の黎人には聞く耳を持たない。
「クソガキだなんて失礼ね。私はこう見えて500年も生きているのよ?吸血鬼だから見た目は幼いけど。」
「クソガキ」というところにムッとしたのか言い返したレミリア。
「そこはどうでもいいんだよ‼︎ていうか500年も生きててそんなこと人にさせんのかよ‼︎一発殴らせろクソ野郎‼︎」
「クソガキ」→「クソ野郎」に変わった。
「まぁまぁ、確かに私も悪かったと思ってるわよ。お詫びといってはなんだけど。」
そう言ってレミリアは懐から封筒を取り出した。
「今回あなたにはいろんなことに感謝しないといけないわね。フランの遊び相手になったこと、フランの狂気を無くしたこと、そして何よりフランを助けてくれたこと。あの子はこの後外でいろんな事を楽しむと思うわ。そのきっかけをつくったあなたにこれをお礼にあげるわよ。」
黎人はその封筒を受け取り、中を見ると…
諭吉が10枚入っていた。
「…まぁ、分かった。これに免じてやるよ。」
その封筒を懐に入れた。
((……チョロい))
レミリアと美鈴はあっさりと許した黎人に呆れているようだ。
「さぁ、パチェのところに行くんでしょ?美鈴、案内してあげなさい。あ、それ終わったら門番に戻ってね。」
「え⁈今日はもう終わりにしてくれるんじゃ⁈」
「…何言ってるの?今日全く仕事してないでしょ?咲夜から全部聞いてるんだから。門の前で堂々と寝ていたって。」
「ヒドーーーイ!」
なんかこいつも大変だなと黎人は思った。
門番が居眠りなど言語道断だが、毎日毎日門番じゃ退屈だろ。少し休ませてあげたらいいんじゃないか?と思った。
勿論レミリアに言ったわけじゃないが、その意を読み取ったのか、レミリアが黎人に言った。
「大丈夫よ。こいつには悲鳴を上げさせるぐらいで丁度いいんだから。」
…本物の悪魔がここにいる。
黎人はただただ、美鈴の健闘を祈ることしか出来なかった。
「全く、お嬢様も咲夜さんもひどいんですよ‼︎私を何だと思ってるんですか‼︎」
相当ストレスが溜まっているんだろう。
さっきから黎人に愚痴ばっかり言ってる。
別に構いはしないが、黎人としてはとっととその大図書館に連れてって欲しかった。
「にしても、ここは妖怪や吸血鬼が多いと聞いていたが、案外そうでも無いんだな。」
これは黎人が本当に思ったことだ。
この紅魔館の中に人間外と言えるのは、レミリアとフランしか居なかった。
だが…
「いえ、私も妖怪ですよ?」
「…は?」
恐ろしい事を黎人は聞いた。
目の前にいる一見只の人間のような美鈴は、妖怪だったのだ。
「はい、ていうかこの紅魔館の中には、咲夜さんしか人間はいませんよ。」
「…マジかよ。」
取り敢えず、人間と妖怪の区別の仕方を教えてくれ、と思った黎人だった。
「さぁ、こちらです。黎人さん。」
美鈴が大きな扉の前で立ち止まる。
「それでは、私は門番に戻らせてもらいますね。……ハァッ」
耳に聞こえたため息は気のせいだろと決めつける黎人。
いちいち気にしてたらキリがない。
「さて、と」
ーーギィッ…
凄く重い扉を開けると
「ウワワーー!どいて下さ〜い‼︎」
「ウオッ!」
崩れる本を立て直そうと頑張る赤色の長髪をしたゴスロリの女性が突進してきた。
避けようとするが、間に合わない。
ードッカーーン…
そのまま直撃。
本は崩れ落ち、黎人も転げ落ちる。
「あわわっ大丈夫ですか⁈」
女性は慌てて声をかける。
「ゲホッあぁ、大丈夫だ。」
直ぐに黎人は立ち上がった。
「良かったー…あぁ‼︎」
「?どした?」
「さっきの衝撃で本が全て床の上に‼︎マズイ、これをパチュリー様に知られたら絶対しばかれる〜。やっぱり賢者の石でしばかれるか。いやいやもしくはロイヤルフレアで焼き焦がすか。ちょっと待て…そういえば最近新しい魔法を開発したとか…てことはその魔法の被験体に?あぁ、パチュリー様の使い魔になって長年、遂にその人生に終止符が打たれるのか?もし生まれ変われるならちゃんとした名前で育ちたい〜。」
「とりあえず落ち着け‼︎訳が分からねぇ。」
女性が完全に想像の彼方に行ってしまい、それを落ち着かせるのに必死だった黎人だった。
「す、すいません。お客様にこんな事させてしまって…」
「いや、いい。流石に被験体になるのは可哀想だしな。」
床に散らばった本を、黎人と女性が机の上に置いている。
「そういえば、自己紹介してませんでしたね。私、パチュリー様の使い魔の『小悪魔』と言います。」
(まんまだな…)「斐川黎人だ。」
残り数冊。
これでようやく終わりそうだ。
「ところで、黎人さんは何で此処に?」
「パチュリーって奴に会いにきた。」
「え?『逢いに(あいに)』ですか?」
「?あぁ、『会いに(あいに)』だ。」
多少語彙の食い違いが起きている模様。
不意に小悪魔の手が止まった。
「どうした?小悪魔」
「あぁ、ずっとこの図書館の中で研究し続けるパチュリー様にいよいよそんな運命の出逢いが…思えばここまでの道のりは長かった。私小悪魔は不僭越ながらパチュリー様の未来が不安でしょうが無かった。ですがこれもこの形で終わりとなる。あぁ、イエスの神様。この運命をありがとうございます。」
「だから何言ってんだよ⁈」
こいつ疲れるな、と心の底から感じた黎人だった。
「その向こうをいった先にパチュリー様がいらっしゃいます。」
「あぁ、悪いな。」
「いえいえ、それでは頑張って下さい。」
何故か嬉しそうな小悪魔。
その後ろ姿をはてなマークを3つくらい浮かべてみていたが、直ぐに案内された方に向かった。
改めて中を見ると、凄い本の量だ。
黎人は本のことはさっぱりだが、まるで世界中の本を根こそぎ集めたみたいだった。
あの読みかけのライトノベルもここにあるのでは?とも期待する黎人。
さて、目の前に人が見えた。
あれが今日の一番の目的、パチュリーだろうと思った。
「わざわざこんなトコまでご苦労ね。」
本を閉じてその女性は立ち上がる。
「あぁ、俺は_ _」
「知ってるわ。斐川黎人でしょ?さっきレミィから聞いたわ。」
(レミィ…レミリアのことか)
「で?私に聞きたいことって?」
「あぁ、実はこれのことなんだが…」
黎人は上の服を脱いで、胸の紋章を見せる。
「変な野郎にこれ付けられたんだが…イマイチこれがなんなのかわかんねぇんだよ。」
黎人が説明を始めた。
「『火』『土』『木』は出てるんだが、残り2つはわかんねぇんだ。そもそもこれが」
「残り2つは恐らく『水』と『金』ね。」
パチュリーが口を開いた。
「…?お前、これがわかんのか?」
「それ自体が分かるわけじゃ無いけど…この力となるものは恐らく『五行』よ。
あぁ、五行というのは、様々な性質などを説明する5つの要素で『木』『火』『土』『金』『水』があるのよ。
だからあなたはさしずめ「五行を司る程度の能力」ってところね。」
「……」
再び胸を見る。
この押し付けられた紋章は、そんな力があったのか…
「でも、あなたはあと2つの力を手に入れないといけない。それは恐らく、非常に険しい道のりを渡ることになるわ。あなたはそれに立ち向かえるかしら?」
黎人は顔を上げる。
その表情は覚悟を決めた男の顔だ。
「今更何言ってんだ。俺はここで守るものがあるんだ。そんなもの、足を止める事の理由にはならねぇ。修羅の道だろうが、地獄だろうが、絶対渡りきってやる。」
パチュリーは驚いた。
何を敵に回しても構わないという言葉。
そんなことは、博麗の巫女や白黒の魔法使いでしか言えないことだ。
(この男…一体何者?)
少しだけ興味が湧いたようだ。
この斐川黎人という男が、どのような想いを見せてくれるのか……
パチュリーはフッと笑った。
「さて、もういいでしょ?私はこれから、さっきから騒がしい使い魔に制裁を下すから。」
「……」
小悪魔、神は残酷だったよ…
「それじゃあ、またな。」
「はい、また会えるのを、楽しみにしてます。」
門の前で、美鈴と挨拶をする黎人。
ーーもう、居眠りはやめろよ、門番
最後に(無意味な)忠告を心の中で言った。
後は、博麗神社に帰るだけだ。
ただまっすぐに博麗神社に帰る。
人里を通り過ぎて、山に入ろうとした時。
黎人は吐血した。
「ーーー⁈グフッウウ…」
突然のことで訳が分からなかった黎人だが、一気に膝から落ちる。
やけに力が入らない。
意識が朦朧としている。
黎人は踏ん張ろうとするが、虚しく身体は倒れた。
ーー「副作用」ーー
「木」の力は、副作用が付いて回る。
回復量、吸収量がある程度ならそんなに気にならないが、
今回黎人は尋常でない回復と吸収を使った。
それ故に、身体の多様な器官が悲鳴をあげていた。
それは、根性や気合で解決できるものでは無かった。
(れ……い、む)
自分の帰りを待つ人物を思い、黎人は意識を手放した。
数分後…
「センセー…誰か倒れてるよ。」
「何?それは本当か⁈」
人が集まった。
その中央には、黎人がいた。
「…‼︎これは重症だ。妹紅!『永遠亭』に連れてってくれるか?」
「あぁ、たく!誰なんだこの人騒がせを起こしたのは‼︎」
重症の黎人はある人たちによって、運ばれた。
如何でしたか?
「帰れないフラグ」回収しましたw
ムシャクシャしてやった。後悔はしていない(キリッ)
さて、黎人の能力は「五行を司る程度の能力」となりました。
多分僕の解釈が可笑しいような気が…
「これ全然意味チゲェだろ‼︎何やってんだこの作者」という方、どうか帰らないで。お願いします何でもしますから。
一応このスタンスでこの小説は話を進めます。
残り2つ『水』『金』は一章の内に出します。
というよりそこまでを一章にします。
少し待ってて下さいお願いします。何でも(ry
さて、『木』はあまり使いすぎると内側から身体をぶっ壊します。
何で帰る途中に?答えは簡単「ご都合主義」だから
見捨てないでお願いしま
黎「もうええわ‼︎」
さて、次回は永遠亭です。
こっちも書くのを楽しみにしてたので、非常にwktkです。
もちろん一波乱おきます。だって…ねぇ。(察して下さい
それでは次回までゆっくり待っててね。