東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

12 / 127
どうも、ゆっくり狼牙です。
いつもバイトで忙しい…
黎「んなこと誰も聞いてねぇよ。」
あ、ハイ
それでは、ゆっくりしていってね。


11 「土」の力

前回のあらすじ

魔理ちゃんお茶目

魔「テヘペロ☆」

霊「だから止めなさいよそれ。」

黎「ていうか取り上げるところがおかしいだろ。」

 

 

 

また変わった…

黎人を含めたその場の全員がそう思った。

胸を見ると、「火」は先ほどのように光は灯っておらず、右下に書かれている「土」が橙色の光を灯っている。

この紋章は、あと5つくらいの力が備わっているように思えた。

「へぇ…まだ色々隠してるってことか?」

「隠してる訳じゃねぇ…まだ分かってねぇんだ。」

魔理沙も黎人も再び構える。

「じゃあその力、確かめてやるぜ‼︎」

魔理沙がミニ八卦炉を構える。

黎人は右手を突き出した。

 

極太レーザーが出た。

そのレーザーが黎人のもとにたどり着こうとした時、

黎人が差し出した右手で止められた。

「うそ⁈」

「うわ、何てデタラメな…」

霊夢も魔理沙も驚きを隠せない。

弾幕で対抗することがあっても、唯の力で抑えることはほぼ不可能なのだから。

「ぬおおおお‼︎」

黎人は右手を握りつぶすと、マスタースパークは跡形も無く消し去った。

(クソッいてぇ…あのレーザー威力半端なさすぎだろ。)

一方の黎人は右手の痛みに耐えていた。

防御力は長けていても、あのレーザーの威力には耐えられないようだ。

 

「よっしゃ、反撃開始だ!」

黎人は棍を持って、攻撃に出る。

「まずい‼︎」

魔理沙はとっさに後ろに下がった。

黎人はそれに追いつこうとする…が。

「めっちゃおせえ⁈」

距離を縮めるどころか、むしろ離されてる。

いくら相手が箒に乗ってるからといって、後ろ向きの移動より遅いどころか、見逃すほど遅れてはいくらなんでもへこむ。

あまりの仰天さに黎人の声が裏返ったのはまた別の話。

 

「何だあれ?」

それなりのスピードで移動はしたものの、まさかあそこまで引き離せるとは思ってなかった魔理沙。

歓喜より呆れが出てしまった。

「まぁ、あそこまで引き離せれば、丁度いい。」

魔理沙は箒の毛先にミニ八卦炉を乗せた。

そして、箒に乗ってエネルギーを貯める。

「彗星『ブレイジングスター』‼︎」

ミニ八卦炉から大量の星屑の弾幕が溢れ出た。

その反動で、魔理沙を乗せた箒は思いっきり黎人に突っ込む。

(この加速…止めれるもんなら止めてみやがれ‼︎)

グングンと箒は加速し

ーードゴオオオ…

黎人に直撃した。

「…!!」

霊夢は驚愕する。魔理沙は喜んで…

 

いなかった。

 

「うそ…だろ。これを耐えるなんて…」

あの技を喰らえば、数メートルは吹き飛ぶ。

なのに、黎人は吹き飛ぶことなく、それに耐えきった。

 

箒の柄を黎人がつかむ。

「ようやく分かったぜ。どうやらこれは、カウンターを軸に戦うんだって事を…なぁ‼︎」

「うおっ⁈」

箒を投げ飛ばした。

魔理沙は地面に転がり、立ち上がろうとすると目の前に棍を突き出される。

「どうする?」

箒とミニ八卦炉は落とされた。

今できる弾幕も、今のこいつにはきかない。

「…悔しいが、降参だ。」

魔理沙は両手を挙げ、降参の意を示す。

博麗神社の前の闘いは

 

黎人の勝利に終わった。

 

 

 

 

 

ここは、とある暗闇の中

クラシックの音楽をかけながら、紅茶を飲む男がいた。

 

ギィ…

 

不意に扉が開かれるが、男はそれに動じた様子を見せない。

「マナーぐらいは守るべきじゃないですか?妖怪の賢者、八雲紫さん?」

今声を上げた男の前にある映像をみて、紫は口を開く。

「その映像…やはりあなたが『彼』に力を貸してあげたのね」

男が見ていた映像には、博麗神社の前で闘いを終えた

斐川黎人が、写っていた。

「詳しく話を聞かせてくれるかしら?神の異端児…

 

 

 

 

ディル・キリシアンさん」

 




如何でしたか?
はい、新キャラ登場ディル・キリシアンさんです。
ディ「どうも」
2話目で一回登場してましたが、あの時は名前を出していなかったので、ここで一応紹介しておきます。
ディ「いずれ詳細は出るのでしょう?」
ま、それは結構後になりそうですが…
ディ「………」
ま、まぁそう気を落とさないで。

さて、「土」の能力を纏めると、
耐久力と握力に長けており、3メートルの棍を振り回すが、結構遅い。
使い勝手が悪い能力ですが、利点もあります。
他の3つも後ほど出ますので、楽しみにしてて下さい。
それでは、次回までゆっくり待っててね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。