特型駆逐艦、綾波(偽)と申します。   作:刹那・F・セイエイ

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姉妹艦が一ヶ月も帰ってこなくて、みんなピリピリしている模様。


俺、睦月型に囲まれます。

「とりあえず、その拳銃を下ろしてくれ。これでは話し合いもできん」

「それはあなたがその軍刀を手放してからよ、それがなされない限り、拳銃を下ろすことはないわ」

 

 拳銃を下ろしてくれ、と頼むも、対する如月は軍刀を手放せ、と聞かず、このままでは話が平行線のまま一日が終わりそうだ。このまま抗って菊月の部屋に鉛球を埋め込むわけにもいかず、俺は素直に軍刀を足元に下ろす。すると、如月も話し合いに応じる気になったのか、両手で構えていた拳銃をスッと下ろす。だが、拳銃のトリガーに指がかけられっぱなしなところを見るに、いつでも撃てるようにと警戒しているのだろう。

 

「あなた、なぜ菊月ちゃんの部屋にいたの?物取りかしら?」

「以前、菊月と長月、綾波が行方不明になったと聞いたんで、部屋の中を探れば、いなくなった理由や足跡が辿れるかもしれない、と思ってな」

「そう……菊月ちゃんが一ヶ月前にいなくなって、みんな心配してるのよ。おかげで一部の子はピリピリしてるわ」

 

 そう言っている如月もかなりピリピリしているのか、無理に笑って頬が引きつっているのがわかる。やはり妹が心配なのだろう、捜索許可さえ下りれば、今すぐにでも海に飛び出してしまいそうだ。とりあえず、菊月達がいなくなる前日までの様子を、如月から聞いておこう、とすると、その如月を押しのけるようにして続々と菊月の姉妹がなだれ込んでくる。そのなだれ込んできた睦月型の全員がL.ホークを両手で構えてこちらに敵意と銃口を向けている。

 

「………話し合いの道がどんどん遠のいていく……」

「泥棒と話し合う気なんてないぴょん!!」

「菊月の部屋に忍び込んで、何をする気だったの!?」

「みんな落ち着いて、拳銃を下ろして。行方不明になった菊月ちゃんを心配してくれてるの、だから敵意を向けないで」

 

 如月の説得に応じる気になったのか、なんとか敵意と銃口を下ろしてくれる睦月型の姉妹たち。どうやら、これでやっと話し合いができそうだ。軍刀を元の位置になおし、俺と睦月型一行は菊月の部屋を出て長月の部屋へと向かう。部屋のレイアウトはやはり平々凡々として特徴らしい特徴は見当たらず、失踪理由は見当たらない。つけていた日記からも失踪につながりそうな記述は見当たらず、これでは八方塞がりになりそうだ。

 

「このままじゃ、手詰まりになりそうだ。切れるカードがないってのは結構つらい」

「菊月ちゃんを心配してくれて、ありがとう。ここからは私達姉妹でなんとかやっていくから、あなたはもう何も気にしなくていいわ」

「いや、乗り掛かった舟だ。最後まで付き合おう」

 

 俺はそういって如月に協力を取り付け、菊月と長月の捜索を手伝うことを約束する。どうやら、俺のやることに九月コンビの捜索が増えたらしい。だが、仲間の姉妹なんだ、放ってはおけない。どこかにいるなら、見つけ出して連れ帰ってやりたい。だが、問題もあるだろう。

 ………どこを探せばいいんだ?




水無月はいつ実装されるのやら

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