連装砲ちゃんを研究して純正のコア・ドライビアを手に入れた次の日――つまり、シマカゼがこの世界に来て7日目――、俺はシマカゼに用意するための
「ああ、この前の問題行動のせいで謹慎中。任務選り好みするような子は、艦隊行動を取るにふさわしくないからね」
「それと、第一七駆逐隊の新人研修もかねて、今回の任務に駆り出したってわけ。ほら、挨拶しなさい」
そう大井に促され、それぞれに挨拶を始める第一七駆逐隊。どうやら、本当に最近着任したばかりらしく、長距離航海演習もかねて今回の遠征任務に任命したとのこと。おそらく、実戦形式の演習なのだろうと俺は予想していたが、しかしそれは大井の次の言葉で否定される。
「ああ、それと一七駆の子たち、本日付でここに配属になることになったの。だから、面倒見てあげてくれる?」
つまり、子守を頼まれたわけだ。はいはい、俺が面倒見てやるよ。正直、配属理由がいまいちわからないわけだが、そのへんは教えてくれないのか?そんな俺の疑問に、今度は北上が答える。
「ああ、配属理由ね。この子らが「人間のいない基地がいい」って言ったから、希望に沿う基地がここしかなかったってわけ」
つまり、
とりあえず、そこの新入りとハイパーズ。もうそろそろ朝飯の時間だし、食って行けばどうだ?俺としては、このまま帰すのも悪い気がするし。それに、手伝ってほしいこともあるし。ってわけで、手ぇ貸してくんない?
「んー、わかったよ。何をするのかまでは知らないけど、とりあえず手伝うよ」
「まぁ、あなたのことだし裏があるとは思えないわね。で、何をするつもりなの?」
「ああ、シマカゼのお別れ会。ここへ来た最初の頃に「クリームソーダが食べたい」って言ってたし、せっかくだからご馳走してやろうと思って」
畑へ案内したときに、川内に食わされたであろうピーマンの苦い味を帳消しにしようとして注文したのだろうが、残念ながらそのときはラインナップしておらず――俺が炭酸嫌いなため、頼まれても置く気はなかったが――意図せずして我慢させる羽目になった。なので、今日ばかりは心ゆくまで堪能してもらおう。
そうと決まれば、準備開始だ。起きて来た艦隊の面々に朝食――今日は支援物資で届いたばかりのコーンフレーク――を渡し、シマカゼが来るのを待つ。そして、寝ぼけ眼のシマカゼに今日の朝食と共にクリームソーダを渡す。何やらちょっと嬉しそうな顔をしているのが見える、おお、よかったよかった。
さて、俺も飯食ったらシマカゼを送る準備をしないとな。
コラボ回も残り1話、次の章から何しよう……