シマカゼとの自己紹介、藤永基地の案内から次の日、俺は川内ロイミュードの様子を見るため、シマカゼと共に独房へと向かっていた。
「ちっ、こんな時に……って、あれ?」
俺にとっては三度目のどんよりなわけだが、どうも不自然な点がある。なぜかどんよりの中で平然と動けているのだ、
だが、どんよりの中で動けたところで戦う手段がなければ意味がない。艦娘の艤装はどんよりに非対応なので徒手空拳で戦うしかない……と考えていたら、二台のシフトカーと共に、ふたつのアタッシュケースを載せたライドマッハーがこちらへ向かってくるのが見えた。そのうちのひとつは「SMART BRAIN」と刻印されており、おそらくはファイズ系統のベルトだろう。シフトフォーミュラを手にして、ようやく連装砲ちゃんを手放したシマカゼにアタッシュケースを渡し、変身するよう促す。ちなみに、シフトデッドヒートを手にした俺はマッハドライバー炎だ。
「まさかこんなことでライダーに変身することになるとはな……Let's、変身」
隣でファイズに変身したシマカゼを横目で眺めつつ、デッドヒートマッハに変身した俺は、川内ロイミュードを解放するため、独房へと急ぐ。いったいどこのロイミュードかは知らないが、おそらくは
「おーい、綾波。ここ開けてよ、今回の襲撃者の目星はだいたいついてるから」
「目星がついてる?誰か、わかるのか?」
「うちのバカ、もといレ級elite」
「またあいつかよ、性懲りもなく……」
今回の襲撃者がだいたいわかったところで俺は思わずため息をついてしまい、それを見ていた川内ロイミュードが苦笑気味にこちらを見やる。おそらく、何とも言えないのだろう。そうして、レ級eliteロイミュード迎撃のために出撃しようとして川内ロイミュードに呼び止められ、彼女があることを告げる。
「次の戦闘でさ、私の進化態、見せてあげるよ」
皆様、どうかよいお年を。