ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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突然ですがこの場をお借りして
改めて、日々の誤字報告やお気に入り、
ありがとうございます。


日常、時々小さな出会い

「よし、いいぞ。上手いじゃないか。」

 

「アイギスすごいよ!

もうそんなに飛べるなんて!」

 

「妾は2人を見て模範にしておるだけじゃ。」

 

年も明け、新しい学期も始まって、

クィディッチの練習もより一層多くなった。

というのも、新学期が始まってすぐにあった

レイブンクローとスリザリンの試合で

スリザリンが勝利したことで

グリフィンドールにも優勝のチャンスが

残ることになったからだ。そんな練習の

日々を過ごしている間にどんどんと

上達していくアイギスに、アミリアとラウラは

自分のことのように喜んだ。

 

「模範ねー…私たち結構無茶な飛び方

してたりするんだけどなぁ。」

 

「まあ、アミリアほどはできる気がせんから

そっちはあくまで参考程度じゃ。

おおよそはラウラの飛び方じゃよ。」

 

「ラウラの飛び方を模範にできるなら

十分だよ。むしろ上達しすぎだ。」

 

その時、3人のすぐ近くを

凄いスピードで通り過ぎるものがあった。

 

「…やっぱり、ハリー楽しそうだね。」

 

「ああ、何と言ってもあのファイアボルトだしな。

クィディッチの選手だけじゃなく、

箒に乗る者全員の憧れだ。そんな箒に

乗れるんだから嬉しくないわけがない。

ロンだって乗らせてもらって感動してたしな。」

 

「ウッドさんとかもすごかったもんね、反応。

フレッドとジョージも目を丸くしてたし、

フーチ先生もすごく興奮してたよ。」

 

「チェイサーの3人も羨ましがっておったな。」

 

「あれ?アイギスも会いに行ってたの?

バラバラに行ったら迷惑だし、

言ってくれれば、私も一緒に行ったのに。」

 

「なんじゃ、ラウラもかの?」

 

「え?2人とも行っていたのか?そういえば

3人とも少し疲れた笑顔をしていたような…」

 

少しの間3人は固まる。

 

「…今度は一緒に行こっか。

本当に迷惑になってたみたいだし。

…ま、まあ、とにかく練習再開しよっか!

ウッドさんもこっちをチラチラ見てるし。」

 

「そ、そうだな。謝りにいくのは今度にしよう。

えー、なんの話だったか…ああ、アイギスが

上達してるって話か。あれだけ飛べるなら

実践的な練習を始めてもいいだろう。」

 

「というと?」

 

「私がディフェンスをしよう。

だから、アイギスとラウラで全力で

私を抜きに来い。まあ、抜けないと思うがな。」

 

「む、そう言われると

大人しく引き下がれない。やろう、アイギス!

アミリアをコテンパンにしちゃうんだ!」

 

「いや、コテンパンにする必要は

ないと思うのじゃ…」

 

アミリアの挑発に、

ラウラは面白いぐらいに引っかかった。

アイギスは冷静にツッコミを入れるが、

ラウラはアイギスの腕を無理やり掴んで

空へ飛んだ。アイギスは少しバランスを崩す。

 

「大事なのはノリだからいいの!

言葉のあやってやつ。ほら行こ!」

 

「あまり無理に引っ張ってやるなよ。

ああ、ほら、アイギスが

落ちそうになってるじゃないか。」

 

「大丈夫!何があってもアミリアが

助けてくれるから!」

 

「そこで人任せなのはどうなのじゃ…」

 

 

所と時間が変わって練習の後、

夕食も終わって自由時間だが、アミリアは

1人で図書館の方に向かっていた。

 

「全くラウラは…だからいつもあれほど

宿題は出された日にやっておけと言ってるのに…」

 

今ラウラは談話室で泣きそうになりながら

魔法薬学のレポートや問題集などの

宿題を片付けようとしている。アイギスは

隣でそれを解説などをして手伝っているが、

資料が足りなくなったらしいので

アミリアが代わりに借りにいくことになった。

ラウラはアミリアなら覚えてるはずだと

言ったが、宿題ならば自分の力でやらなければ

意味がないだろうと直接教えるのを断り、

こうして本を借りに向かっている。

 

「…ん?」

 

廊下のある場所を通ろうとした時、

何か、普通ではないような声が聞こえた気がした。

 

「お前、何なんだよさっきから!」

 

「ムカつくんだよその態度が!」

 

「ひぅ……」

 

アミリアが気になってそちらを見ると、

テンプレなイジメの現場だった。

殴る、蹴るなどまではしていないが、

2人の男子が1人の女子に怒鳴りつけている。

全員がスリザリン生のようだ。

 

「…お前たち…何をしている…」

 

アミリアはそれを許せなかった。

自分の力でなく数の力で優位に立っていることも

気に入らなかったが、数年前のラウラの出来事を

思い出したのも理由の一つだった。

 

「う、あいつは…!お、おい、行くぞ。」

 

「あ、ああ…」

 

2人の男子生徒がアミリアに気がついた途端、

逆方向に逃げて行く。それを見てアミリアは

私を見ただけでこれかとさらに機嫌を悪くしたが、

そのままそこを通り抜けようとした。

 

「あ、すいません!

少しお話ししてもいいですか?

その、お礼も言いたいですし…」

 

「ん?ああ、まあ少しなら構わないが。」

 

女子生徒に話しかけられたアミリアは、

少しの時間なら別にラウラも困らないだろうと、

ひとまず立ち止まって話を聞くことにした。

 

「あ、あの…じゃあ、まず…

ありがとう、ございました…」

 

「いや、構わないさ。君は誰だ?

見たことがないから同学年ではないと思うが。」

 

「あたしは一年生なので…あの、あなたは

フラムさん…ですよね?グリフィンドールの…」

 

「知っているのか?」

 

「それは…その、有名ですから…」

 

少し言いにくそうにしたことに、

アミリアは少し心当たりがあった。

 

「そうはいっても、スリザリン寮では

評判がいいわけじゃないだろう?

三年生の一部など、特に私に

文句がある者ばかりだろう。

ああ、それと別にアミリアで構わないよ。」

 

「半々…ですかね…純血のくせに、とか

生意気だ、って言ってる人もいますけど、

アミリアさんが間違ってるわけじゃないって

認めてる人だっているみたいですよ。」

 

「…意外だな…そんな意見もあるのか。」

 

「ええ、そうみたいです。…まあ、

堂々とはあまり言えませんけどね…

一部の人からは目の敵にされますし…」

 

「…すまないな、変なところで迷惑をかけて。」

 

「へ?あ、いやいや、アミリアさんは

別に悪いところなんてないですよ!

あたしなんて、勇気をもらってるぐらいですし…」

 

「勇気?」

 

「あたし、見ての通り引っ込み思案で、

あんまり人とも話せなくって…

でも、アミリアさんを見た時、

すごく堂々としてて、いい意味で

我があるっていうか、そんなふうに見えて…!

…あたしもそれぐらい、

自信が持てたらいいなって思ったんです…

憧れなんです、アミリアさんは…」

 

彼女は自分に憧れを持っていると言った。

それをアミリアは、どうしたものかと考える。

 

「…あまり私にそんな期待を向けないでくれ。

そこまでできた人間じゃない。今助けたのだって

私があいつらのことが気に入らなかっただけだ。」

 

「でも…」

 

「私ばかり見ていては、もし君が私を

超えていたとしても気がつかない。

憧れはその対象を過大評価するからな。」

 

「超える…」

 

「まあ、自信をつけるのが

どうしても難しいと思うなら手を貸すぞ?」

 

「…いいえ、それはいいです。

魅力的な提案ですけど…あたしはあたしなりの

やり方で自信というものを探してみます。」

 

「そうか…それなら私は何も言わないよ。」

 

「でも、もし暇ができたら

また会いに行きます。…構いませんか?」

 

「ああ、もちろんだ。じゃあ、私は行くよ。

また絡まれたりした時も来てもいいからな。」

 

「はい、ありがとうございました!」

 

そうしてアミリアはその場から去ろうとした。

が、一度立ち止まって振り返った。

 

「そういえば君の名前を聞いてなかったな。」

 

「あ、アクシャル・スターンです…」

 

「じゃあこれからよろしく、アクシャル。」

 

「…はい!」

 

最後にそう言って今度こそアミリアは

そこから立ち去り、図書館へ向かった。

 

「あの人が、アミリア・フラム…」

 

アクシャルと名乗った少女は

アミリアの後ろ姿を見ながら呟いた。

 

 

そしてアミリアが部屋に戻ってしばらく経った。

 

「あー!終わらなーい!」

 

「ラウラが苦労してるのは自業自得でしょう?」

 

「だから配られた日にすぐに

やっておけといつも言っているんだ。

私は直接は手伝わんからな。」

 

そう言いながら、アミリアは

ハーマイオニーの問題集の丸つけをしている。

流石と言うべきか全て正解だ。

 

「じゃあどうしてハーマイオニーのは

手伝ってるの?私にはやってくれてないじゃない。」

 

「アミリアはラウラに本を借りに行って

あげてたじゃない。」

 

「はぁ…全く…」

 

「なんでアミリアは怒ってるの…」

 

「ハーマイオニーが

受けておる授業の数を考えれば

それも仕方あるまい。アミリアがラウラに

怒っておるのは、普通にやっておれば

いいものをしておらんかったからじゃぞ?」

 

「うっ…」

 

「呻いておる場合ではなかろう?

さあ次の宿題を進めるのじゃ。」

 

「…ダレカタスケテ…」

 

ラウラの呟きは虚しく消え、

その日は夜中遅くまで、

談話室の中ではハーマイオニーとラウラの

宿題を進めるペンの音が響いていた。

 

 

それから数日後、もうすぐ

次のクィディッチの試合が行われるような

時期になり、ますます練習は厳しくなる。

しかし、この日は練習が休みだったので

各々休息を取っている。

 

「ラウラ、大丈夫なの?」

 

そんな中、宿題をしていたハーマイオニーが

前の椅子に座っているラウラに声をかけた。

 

「あー、うんー、だいじょーぶー。あれ?

なんだかちかちかするー。あはは、すいせいかな?

ううん、ちがうかな。すいせいは、

もっとこう…ばーってうごくもんねー…」

 

しかし、ラウラは生返事を返してから

わけのわからないことを呟いている。

 

「本当に大丈夫なの?」

 

「ラウラはここ数日溜まりに溜まっておった

宿題をしておったから寝不足なのじゃ。

一応半分目は開いておるが

おそらく夢見心地じゃと思うぞ?」

 

なんの夢を見ているのだろうと

微妙に気にはなったが、

おそらく誰にもわからない気がしたので

ハーマイオニーはそっとしておくことにした。

 

「すまない、待たせたな…

…まだラウラは戻ってきてないのか…」

 

「あら、アミリア。どこに行ってたの?」

 

「別の寮の友人の相談に乗っていただけだ。

おい、ラウラ?いい加減戻ってこい。」

 

「…あー…アミリアー…ふへっ…」

 

一瞬アミリアの方を見た気がするが、

少ししてまた首をカクンカクンとさせた。

 

「ダメそうだな、これは。

はぁ…仕方ないな。部屋まで連れて行くよ。

ほら、行くぞラウラ。」

 

「ふにゃ…」

 

アミリアは所謂お姫様抱っこで

ラウラを部屋まで運んで行った。

 

「ラウラにも困ったものね?」

 

「まあ、ラウラらしくはあるのじゃがな。

そういえばハリーとロンはどうしたのじゃ?

今日はまだ見ておらんが知らんかの?」

 

「私も見てないわ。

まだ部屋から降りてきてないみたいだけど…」

 

 

「ん?スキャバーズじゃないか。

どうして女子寮の方にいるんだ?」

 

ラウラを部屋のベッドに置いてきたアミリアが

談話室に戻ろうとした時、なぜか窓際に

スキャバーズがいた。

 

「またクルックシャンクスに襲われるぞ?

ほら、手に乗れ。ロンのところまで

連れて行ってやるから。っと、暴れるなよ。」

 

アミリアが手にスキャバーズをすくい上げると

スキャバーズは少し暴れたが、

抜け出せないと思ったのか大人しくなった。

 

「うん、いい子だ。よし、談話室に戻るか。」

 

と、アミリアが談話室への扉を開けると

いきなり怒鳴り声が聞こえてきた。

 

「あの猫はスキャバーズをどこにやったのさ!」

 

「知らないって言ってるでしょ!

あの子はちゃんと部屋の中に

置いてきたはずなの!スキャバーズの方が

勝手に逃げ出したんじゃないの⁉︎」

 

「お、落ち着くのじゃ二人とも!

あ、アミリアよ、なんとか言ってくれぬか!」

 

「喧嘩はやめろとラウラにも

言われていたじゃないか…ほら、

スキャバーズなら女子寮の方にいたから返すぞ。」

 

「え?あ、ああ、ありがとう。」

 

「ほら、クルックシャンクスが

食べたわけじゃなかったじゃない。」

 

「でも、僕が飛びかかられたことがあるんだから

疑うのは当たり前だろ?それに、

それを見てみろよ。僕らの部屋まで

あの猫が入ってきたのは明白じゃないか。」

 

ロンが指差した所にはさっきまで

ハーマイオニーがやっていた宿題の羊皮紙があり、

その上には確かにクルックシャンクスと

同じ色の毛があった。

 

「部屋に入ってもスキャバーズには

ちょっかいを出さなかったのではないかの?」

 

「でも、シーツに血が付いてたんだ。

ハリーも見ただろ?」

 

「確かにあったけど…」

 

「ん…ああ、確かに少し切り傷があるな。

まあ、このぐらいなら大丈夫だろ。

…それに、たぶん傷自体は

クルックシャンクスのせいじゃないだろうし。」

 

「そうなの?」

 

「…切り傷的にはな。」

 

「それならよかったよ…

ねぇハーマイオニー、あいつを

部屋から出すなとは言わないからさ、

せめて出す時は目の届くところにしてくれない?

宿題の量を見れば忙しいのはわかるけど、

これ以上はスキャバーズが参っちゃう。」

 

「言って聞くわけじゃないから

確かに見てるのが一番なんでしょうけど…」

 

「それなら学校内の時だけでも

私たちが見るようにしようか?

外まで一緒にいるのは私たちが大変だし

ずっと監視されるのもあれだろうから

その辺りは自由にさせるつもりだが。」

 

「…でも、悪いわよ。

私の猫なんだからちゃんと私が…」

 

「はぁ…まったく…」

 

嘆息しながらアミリアはハーマイオニーを

軽く押すと、ハーマイオニーの体が少し揺れた。

 

「な、なにするのよ?」

 

「体調がそこまで優れないのを

隠す必要もないだろう。さっきの押した力、

そんなに強くないぞ?」

 

「でも、クルックシャンクスのこと

だけじゃなくって宿題だって…」

 

「だから無理をするな。

友達を頼ってもバチは当たらない。

宿題ぐらいなら私たちも手伝えるものが

あるかもしれないし。」

 

「あれ?ラウラのは手伝ってなかったよね?」

 

「そりゃ、ハリー。ラウラが

サボってたのがいけないんだよ。アミリアは

そういうことに関しては厳しいって知ってるだろ?」

 

「当然だ。できることをしてないで

招いた結果、自業自得だ。特に、ラウラは

私に頼りすぎて自立出来なくなるのも困るしな。」

 

「そうは言いつつ、ラウラに礼を言われるのは

まんざらでも無いように見えるがの?やれやれ、

相変わらずラウラにはデレデレじゃ…な…?

…な、なんじゃアミリアよ、

妾の頭は掴むものではな…

そ、その笑顔はなんじゃぁぁアタマがぁぁ⁉︎」

 

一言余計なことを口走ったアイギスの頭に

アミリアのアイアンクローが炸裂した。

見間違いでなければ体が少し浮いている。

 

「妾が悪かったのじゃぁ!

後生じゃからやめてくれぇ!」

 

少し涙声になってきた頃に

アミリアはパッと手を離した。

アイギスは頭を抑えている。

 

「まったく…アイギスの中では

私とラウラはどういう関係になってるんだ…

ラウラは知らんが私にそんな気は無いぞ。」

 

「うわっ、スキャバーズ!どこ行くんだ⁉︎」

 

その時、ロンが少し叫んでから

スキャバーズの名前呼んでいた。

その場の全員がそちらを振り向くと、

ロンが手を抑えており、スキャバーズは

影も形もなかった。

 

「ロン、どうしたの?スキャバーズは…」

 

「僕の手を噛んで逃げ出しちゃった…」

 

「血が出てるじゃない…ロン、手を出して。

エピスキー ー癒えよー。

…うん、これでもう大丈夫ね。」

 

「ああ、ありがとうハーマイオニー。

それにしてもスキャバーズ、

いったいどうしたってんだ?」

 

「そういえば私が捕まえようとした時も

逃げ出そうとはしていたな…

私に懐いていないからかと思ったが、

そうでも無いようだ。」

 

「何かここにいるのが

嫌な理由でもあったのじゃろうか?」

 

「さぁ?…でも、あの猫が原因ってわけじゃ

ないみたいだね…あれが嫌なら僕のポケットに

入りに来るだろうし。

僕、少し無理やりこじつけて

あいつが悪いことにしてたかもしれないや…」

 

「もう、私は初めからクルックシャンクスは

悪くないって言ってたでしょ!

確かに、ロンに飛びかかったりスキャバーズに

ちょっかいをかけようとはしたのは

悪いとは思うけど…あれでも賢い子なのよ?

ロンとスキャバーズに飛びかかったのも、

何か理由があったのかもしれないし…」

 

「それはどうかはわからぬが…

いや、まあとりあえず二人が落ち着いたようで

なによりじゃ。アミリアが少しの間とはいえ

スキャバーズをここに連れてきてくれていて

良かったのじゃ。」

 

かなり飼い主贔屓な考え方だと

アイギスは思ったがそれを言ってはまた話が

こじれると思って一旦黙っておくことにした。

 

「遠回しにラウラの気持ちが伝わったのかもな。

ラウラを部屋に運んでなければスキャバーズを

見つけることはできなかっただろうし。

本人にその気はないだろうが。」

 

少し微笑みながらアミリアが

そんなことを言っているのを聞いて、アイギスは

小さくではあるが、

 

「…こっちはこっちで身内贔屓じゃな…

…やはりさっきのは妾の思っていた通り

ただの照れ隠しのようなものじゃな。」

 

と呟いた。呟いてしまった。気づいた時には

アイギスの背後にアミリアがいた。

 

「…む?なんじゃアミリア?ちょ、待っ…!

妾の関節はそっちには曲がらなっ……!」




「お久しぶりです〜。
寒くなってきたけど元気かしらー?」

「久しぶりって自覚があるのなら
先に名前から言うべきでしょう?
口調だけで分からないかもしれないし…
それに寒くなってきたって投稿当時の話だから
あとで読んだ人は訳わからないわよ。
代わりに言わせてもらいますが、
今日はこっちのラウラの母親エミリーと、
私、アミリアの母親アリシアが
後書きを担当させてもらいます。」

「アリシア、どうして今日は
ラウラ達じゃないのー?」

「私たちは学校生活の中では今の所
ほとんど出番がないから読者の人が
忘れるんじゃないかいうことでここに
一度顔を出すことになったのよ。」

「へー、そっか〜。」

「ええ、そうよ。」

「ふーん……」

「ふーん、ってあなた…あら?エミリー?」

「…スー…スー…」

「こら、エミリー!起きなさい!エミリー!」

「やーだー。後5日でいいから〜。」

「そんな寝れるわきゃねーだろうが!
ああ、クソッ!やっぱ私一人じゃ
どうしようもねぇ!おいとっとと起きろ!」

「どうしたのアリシアー。
口調が昔に戻ってるわよ〜。」

「てめっ…あ、あなたのせいでしょう⁉︎
もう、どうして私とエミリーなのよ…!
私一人じゃエミリーを止められるわけが…!
せめてダールトもいれば…」

「ところで今回の話題はまだ〜?」

「始められないのもエミリーのせいでしょ⁉︎
…というかもう終わりの時間よ…
エミリーのせいで進行が遅れに遅れたから…
本当にちょっとした自己紹介しか
できなかったじゃない…ちょっと、エミリー?」

「…スー…スー…」

「…エミリー…」

「…ふぁ?」

「屋上に行こうぜ…久々にキレちまったよ…」

「変ねぇ…ここに屋上はないはずよ〜?」

「んなこたぁどうでもいいんだ!
言葉のあやだよ!オラ、とっとと付いて来い!」

「痛そうだから逃げるわー。」

「待ちやがれ!」

………………

「ハァ…ハァ…クソ…
相変わらずのチートスペックしやがって…
追いかけたって追いつけやしねぇ…」

「アリシアごめんね〜。なにが悪いのか
わからないけど許してくれるかしらー?」

「息切れもなしかよ…
ああ、もういいよ…気は済んだ…
…ふぅ、まったく。こんなこと
普通はないのよ?気をつけなさい。
何回も言ってるけど、人が話をしてる時に
寝るのは失礼に当たるの。
友達内なら百歩譲ってまだいいけれど…
…って言っても仕方ないわよね…本当に
やる気がないとエミリーはいつもこうだもの…」

「えへへ〜。」

「テンプレだけど褒めてないわよ…
ほらエミリー、もう締めの挨拶して。
半分私のせいだけど長くなるのはまずいから。」

「じゃあ、みんなバイバーイ!」

「エミリー…子供じゃないんだから
ありがとうございましたぐらい言いなさいよ…
子供たちでも言ってるのに…」

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