ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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おはこんばんちは。ヴァニフィアです。
ハリーポッターの二次創作に
つきまとう課題、オリジナル呪文の
名前に四苦八苦しています。
今回は少し長くなってしまいました。



ハロウィーン

「ーその袋は中身が5センチぐらいの

かなり小さな袋たったんだ。」

 

「やっぱりものすごく大切か

ものすごく危険な物じゃないか?

誰かがグリンゴッツに入ってまで

手に入れようとしたんだろ?」

 

ハリー達が4階の廊下に入ってしまった

翌日の朝、アミリア、ラウラ、ハリー、ロンは

怪物が守っていた物についての話をしていた。

 

「やはりロンもそう思うか。」

 

「ダンブルドアの指示だろ?

ハグリッドだけの意思じゃないみたいだし

すっごく重要なことだと思うぜ?」

 

「そういえばハーマイオニーと

ネビルは大丈夫なのかな?

ハーマイオニーはハリーとロンに

話しかけもしてこないし、

ネビルは遠くの方でシェーマスと話してるし。」

 

「ネビルはもうあの犬には

近づきたくないんだろうな。

僕たちも近づきたくはないけど…」

 

「ハーマイオニーのことはいいんだよ。

あいつ、おせっかいすぎるんだ。」

 

「ちょっとロン、

あんまりそんなこと言うのはだめだよ?」

 

「ああ、友達は大切にするべきだぞ?

…ん?今日もフクロウか?」

 

4人がそうして話していると、

天井から真っ白なフクロウを

含む、何羽かのフクロウが、

細長い大きな荷物を持って飛んできていた。

 

「ヘドウィグだ!」

 

ハリーがそう叫んだすぐ後、

フクロウ達はハリー達の食べていた

ベーコンの上に荷物と手紙を落としていった。

あっ…ベーコンが…と、

アミリアは心底残念そうな顔をしていたが、

そんなことになってるとは知らない

ハリーは急いで手紙を開け、

みんなと一緒に見る。それはマクゴナガルからの

手紙でそこに書かれている

箒の名前を見て、ロンは声をあげる。

 

「ニンバス2000だって⁉︎

僕触ったことすらないよ!」

 

「どうして1年生に箒が

送られて…ああ、そういうことか。」

 

「え?アミリア、どういうことなの?

1年生は箒を持つのもダメだったんじゃないの?」

 

「ロン、ハリーは実は

クィディッチの選手に選ばれたんじゃないか?」

 

「どうしてわかったんだい?」

 

「昨日の飛び方とマクゴナガル先生の

反応を見ていればわかるよ。」

 

「そうだったんだー。

すごいじゃない、ハリー!」

 

「うん、ありがとう。

あ、でも隠し玉だからまだ

内緒にしとけって言われてるんだ。」

 

その後、直接ニンバス2000を

4人で見る為に、寮に上がろうとするが、

食堂の入り口にドラコ達が立っていた。

ドラコはハリーのもつニンバス2000の

入っている包みをひったくり、

中身が箒とわかると、満面の笑みを浮かべた。

 

「箒だ。今度こそ退学だなぁ、ポッター?

1年生は箒を持っちゃいけないんだ。」

 

「ただの箒なんかじゃないぞ。ニンバス2000だ。

君は家にどの箒があるって言った?

コメット260かい?コメットは

見た目は派手だけどニンバスとは

全然格が違うよ。」

 

ロンのその言葉にドラコは噛み付く。

 

「黙れウィーズリー、

柄の半分も買えないくせに。」

 

そんなことを話していると、

妖精の魔法のクラスのフリットウィックが

ドラコの肘のあたりにあらわれ、

ドラコに箒の事を話された。

その時フリットウィックは特別待遇と

言う言葉を言い、それを聞いたドラコは

目に見えて不機嫌になった。

そしてフリットウィックはそのまま

言い争いを止めさせ、解散させた。

 

 

「おい、ハリー、

同じ行を3回も書いてるぞ?」

 

「ハリー、授業はとりあえず

集中した方がいいぜ?」

 

「あ、ホントだ。気をつけるよ。」

 

ハリーはその日は全く集中できていなかった。

授業ではなんでもないはずの

失敗ばかりしていたし、

夕食の時には、アミリア達が注意しなかったら

貝殻をそのままバリバリと食べそうになる始末だ。

 

「ハリーは競技場に行ったのか?」

 

「ああ、キャプテンのウッドに

ルールとかを教えてもらいに行くらしいよ。」

 

夕食が終わってアミリアとラウラ、ロンは

寮に戻っていた。ハリーが興奮した様子で

クィディッチの競技場に向かっていった後だ。

 

「そういえば

グリフィンドールのチームって強いの?」

 

ラウラがロンに聞いてみると、

ロンは少し苦い顔をして答える。

 

「兄貴のフレッドとジョージに

聞いたんだけど、ここ数年はスリザリンに

負け続けてるらしい。しかも実力で

負けてるんじゃなくて、スリザリンは

反則ギリギリのラフプレーをしたりして、

選手に怪我をさせたりするらしいんだ。」

 

「それはひどいね…」

 

「あぁ。貪欲に勝利を掴もうとすることには

共感は得られる。が、そこまでするというのは

さすがに許容できる事ではないな。」

 

3人がそうやって話していると、

夜も遅くなってきたので

その日はそのまま解散する事になった。

 

 

ハリーは授業に宿題、それに加えて

クィディッチの練習をするようになり、

アミリア達3人とはなかなか会えなくなるほど

忙しくなっていた。

ハーマイオニーはアミリアとラウラが

話しかければ、普通に話を聞いてくれるが、

ハリーとロンが一緒にいるからか、

頻繁には話しかけてこなかった。

そうして、毎日大変ながらも充実した

毎日が過ぎていき、

入学から早くも2カ月が経っていた。

 

「おはよう、アミリ…⁉︎」

 

「…フフ……フフフ…」

 

「アミリアー!戻ってきてー!」

 

「ハッ…」

 

その日はハロウィーン。

美味しそうなパンプキンパイの匂いに、

アミリアは目の色をなくして微笑んでいた。

 

「すまない…あまりにも美味しそうな匂いに

少し意識が飛んでいた…」

 

「うーん…最近は割と落ち着いてたんだけど…」

 

「仕方ないではないか。

こんなに美味しそうな匂いが…フフッ…おっと。」

 

「アミリア〜…」

 

ラウラは多少の不安とともに

アミリアと朝食に向かった。

この日は2人のみならず、多くの生徒が

ハロウィーンであること、さらに

妖精の魔法の授業を楽しみにしていた。

というのも初めて本格的に魔法を

使うことを練習できるからだ。

授業が始まると、まずフリットウィックは

ネビルのカエルのトレバーを浮遊させ、

生徒に見せる。生徒はそんな魔法を見て、

やってみたくてたまらなくなっていた。

そして、生徒をペアにしていくが、問題があった。

あの夜から一言も話していないロンと

ハーマイオニーがペアになってしまっていた。

 

「あの2人大丈夫なのかな…」

 

「大丈夫だと思いたいが…とりあえず

ラウラはもう一度やってみろ。発音は、

ウィンガーディアム・レヴィオーサ。

伸ばすところはしっかり伸ばせよ?」

 

「うん。

ウィンガーデアム・レヴィオーサ…あれぇ?」

 

「ウィンガーデアムになってたぞ。」

 

アミリアはラウラに浮遊呪文を教えていた。

すると、少しして周囲がざわめき始める。

2人が見ると、ハーマイオニーが

羽を浮かばせるのに成功していた。

 

「オー!素晴らしい!皆さん見てください、

ミス・グレンジャーがやりました!」

 

フリットウィックが生徒たちに

ハーマイオニーが成功したことを伝えた。

それを見ていたシェーマスが、

もう一度杖を振っていた。

 

「ウィンガード・レビオーサ」

 

(まずい…!)

 

それを聞いたアミリアは、危機感を覚える。

 

「プロテゴ ー護れー!」

 

アミリアが唱えた次の瞬間、

シェーマスの呪文によって羽が爆発した。

しかし、爆風はシェーマスに全て届くことなく、

半分は目の前で防がれ、シェーマスの髪を

少し焦がす程度に留めていた。

 

「オー!まことに素晴らしい!

1年生で不完全ながらも盾の呪文を使えるとは!

ミス・グレンジャーとミス・フラムの

勤勉さに対して

グリフィンドールに10点あげましょう!」

 

授業が終わった後、アミリアは

質問攻めされたため、ラウラを連れて急いで

教室から出て行った。しばらく歩いていると、

後ろからハーマイオニーが

2人を追い抜かしていった。

その目は泣いているのか赤くなっていた。

 

「ハーマイオニー?」

 

「どうしたんだろう…?」

 

アミリアとラウラは聞きたかったが、

ハーマイオニーはすでに見えなくなっていた。

午後も授業があったが、ハーマイオニーは

そのどれにも出席していなかった。

 

 

「ハリー、ロン。

ハーマイオニーは一体どうしたの?」

 

ハロウィーンのご馳走が並ぶ机で

行動不能になっているアミリアの横で、

ラウラはハリーとロンにハーマイオニーの

事を聞こうとしていた。

 

「ハーマイオニーは…実は

ロンが言った悪口が聞こえちゃったみたいなんだ。

パーバティが、それのせいでハーマイオニーは

トイレで泣いていて一人にしてほしいって

言ってたって話してたんだ…」

 

ラウラは少し怒った表情でロンを見つめると、

バツが悪そうにロンは目をそらした。

 

「はぁ…これは私じゃフォローも

できないよ。ちゃんと後であやま…」

 

ラウラがロンにそう言葉を続けようとするが、

突然勢いよく扉が開き、クィレルが

大声で叫びながら食堂に走りこんできた。

 

「トロールがあぁぁぁ!地下室にぃ!

お知らせしなくては…」

 

そこまで言葉を続けるとクィレルは

その場で意識を失い、パタリと倒れた。

その瞬間、食堂はパニックになり、

多くの生徒が叫び始める。

ラウラも焦っていた。ただし、

その焦りはトロールによるものではなく、

幸せそうにしていた(・・・・)アミリアに対してだ。

 

「黙れ貴様らぁぁぁぁぁ!」

 

アミリアの明らかな怒気を含んだ叫びに

食堂内の全員が黙る。

 

「クソッ!人がせっかく幸せに

パンプキンパイを食べている所にどうして

こんなに騒音が聞こえてくるのだ!

いったい誰のせいだ!ここに出てこい!」

 

「アミリアー!落ち着いてー‼︎」

 

ラウラがアミリアをなんとか止めていると、

ダンブルドアが生徒に指示を出し始めた。

 

「監督生よ、すぐさま自分の寮の生徒を

引率して寮に帰るように。」

 

ダンブルドアが重々しくそういうと、

生徒達はそれぞれ指示の通りに動く。

なんとかアミリアを落ち着かせたラウラも

ハリー、ロンとともに4人でロンの兄で

監督生のパーシーについて行く。

 

「いったいどうやってトロールは

入ってきたんだろう?」

 

「僕に聞いたって知らないよ。

でもトロールはとってもバカだから

自分で入る事はできないはずだ。」

 

「クソッ、いったい誰が

私の幸せな時間の邪魔を…」

 

「それは今はいいよ!

とりあえず歩きながら話すから

今は監督生の人について…」

 

4人はそうやって話していたが、

ハリーとラウラはある事に気付き、

ハリーはロンの、ラウラはアミリアの腕を掴み、

2人の足を止めさせた。

 

「いったい何⁉︎」

 

「どうした、ラウラ?」

 

「ハーマイオニーはトロールの事知らないよ!」

 

「私たちが探しに行かないと!」

 

その言葉を聞いて、4人とも、

列の一番後ろから走り出して、

女子トイレに向かった。

 

 

5分ほど走った所でハリーは他の3人を止め、

前にトロールがいることを伝えた。

 

「あれがトロールなの…?」

 

「ああ、そうだ。頭は悪いがその力は

とても強い。振り回す棍棒が当たろうものなら

人間なんて吹き飛ぶぞ…」

 

「ちょっと待って…

いまトロールが入った部屋って…まさかー」

 

ハリーがそこまで言った所で、

トロールが入った部屋ー女子トイレーから

悲鳴が上がった。それを聞いて、

4人は考える前に走り出した。

 

「ーすけて!誰か助けて!」

 

「ハーマイオニーの声だ!」

 

4人がトイレの中を見ると、

トロールがトイレの個室をなぎ払い、

ハーマイオニーが洗面台の下で

助けを求めていた。

 

「ハリー、ロン!

私とラウラでハーマイオニーを助けてくる!

トロールをなんとか足止めしてくれ!

行くぞ、ラウラ!」

 

「わかった!」

 

ハリーとロンは散らばっている

木の板やパイプをトロールに投げつけると、

トロールはハリー達2人に体を向けた。

その隙にアミリアとラウラは

ハーマイオニーに向かった。

 

「大丈夫か?ハーマイオニー。」

 

「大丈夫?怪我してない?」

 

ハーマイオニーは怯えた様子のまま

首を縦に振る。それを確認して2人は

ハーマイオニーを連れ出した。

 

「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!」

 

その時、ロンがトロールの棍棒に向かって

浮遊呪文をかけると、棍棒は宙に浮いた。

トロールの鼻にはハリーの杖が刺さっていた。

 

「やったぞ!」

 

ロンは成功したことに声をあげ、

そしてその棍棒をトロールの頭に落とした。

そして、トロールはそのままふらふらと

地面に倒れた。ハーマイオニーはそれを見て

4人に声をかけた。

 

「これ、死んだの?」

 

「いや、気絶してるだけだとー」

 

ハリーがそう答えようとしたところで

アミリアが大声で叫ぶ。

 

「離れろ!こいつまだ意識があるぞ!」

 

アミリアが叫ぶと同時に

トロールは手元の棍棒を持ち直し、

立ち上がりながら一番近くにいた

ラウラとハーマイオニーに棍棒を振りかぶった。

 

「なっ⁉︎させるか!レダクト ー粉々ー!」

 

アミリアはトロールの棍棒に

呪文を放つと、その光に当たった

棍棒は砂になるほど粉々になった。

トロールはその棍棒に気づかず、そのまま

振り抜いて、盛大に空振りをする。

 

「「ペトリフィカス・トタルス ー石になれー!」」

 

その隙に、ラウラはアミリアに教えてもらい

必死に練習して覚えた、

ハーマイオニーは膨大な知識と練習によって

最近になって成功するようになった

金縛り術をトロールの顔に向けて打ち出した。

2人の魔法の光はトロールの目にあたり、

トロールはそのまま硬直して倒れた。

 

「ウエー、トロールの鼻くそだ…」

 

トロールの鼻からハリーは

杖を引き抜き、不運にも杖についてしまった

それをトロールのズボンでふいていた。

その時、廊下から何人かの足音が

聞こえ、トイレの中に入ってきた。

その中の1人だったマクゴナガルが

5人を見て、怒気を含めて話し始める。

 

「あなた方はどういうつもりなのですか⁉︎

殺されなかっただけ運がよかった…

どうして寮に戻らずにこんな所にいるのです?」

 

ハリーやロン、ラウラ、さらに珍しく

アミリアまで何も言えなくなっていた。

 

「マクゴナガル先生、

4人とも私を探しに来たんです!

私、トロールを1人でなんとかできると思って…

本で読んで知ってたから…

でも、ダメでした。もしみんなが私を

見つけてくれなかったら、私今頃死んでました…

4人とも人を呼びに行く時間がなくて、

見つけてくれた時には殺される寸前で…」

 

4人が黙っていると、ハーマイオニーが

4人をかばって説明を始めた。

ハリーやロン、アミリア、ラウラは

ハーマイオニーが言ってくれたことに、

その通りだという体を装った。

 

「ミス・グレンジャー、たった1人で

トロールを捕まえようなんて

どうして考えたのですか。

グリフィンドールから5点減点です。

あなたには失望しました。

怪我がないならグリフィンドール寮に

戻っていなさい。パーティーの

続きをしているでしょう。」

 

そこまでマクゴナガルが言って、

ハーマイオニーを帰らせたあと、

改めて他の4人全員を見つめた。

 

「あなたたちも、時間が無かったのは

わかりましたが、監督生や先生に

伝えてから行動に移しなさい。

しかし、大人のトロールに対抗できる

1年生はそうざらにはいません。

1人5点ずつあげましょう。

その幸運に対してです。」

 

そう言って、グリフィンドールに合計

20点の点数を与えた。

それを聞いたあと、誰も喋ることなく、

寮に戻っていった。

合言葉を唱え、4人が寮に入ると、

ハーマイオニーが入り口の近くで、

1人で立ち、4人を待っていた。

全員に少しだけ気まずい雰囲気が流れたが、

 

「…ありがとう。助けてくれて…」

 

ハーマイオニーが命を助けてくれたことに

4人に感謝を伝えた。

 

「ううん、こちらこそ。」

 

4人を代表して、ハリーが

先生からかばってくれたことに

感謝を伝え、他の3人も首を縦に振る。

そうしてその後、全員で再開していた

パーティーに参加して、食べ物を食べた。

それ以来、5人はかけがけのない

友人どうしになった。いつも一緒にいて、

楽しそうに笑う、そんな友人に。

 

ちなみにこのパーティでも

アミリアは暴走し、持ってこられた

パンプキンパイを強奪しようとするのを

その場にいる全員に止められていた。




アミリアさんがやらかしました。
本当は割とシリアスめな所に
ネタを入れると文句を
言われそうだと思ってるんですが、
入れたくなってしまったものは
自分では止められませんでした。

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