ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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最近は地の文を入れるのに
割と困っていたり。


ウッドの期待

「それは本当か⁉︎」

 

ハリーがその夜に落ち込んでいた

ウッドに三人を連れてその話をすると、

ウッドは飛び起きるように反応した。

 

「う、うん。三人が臨時で怪我が治るまでは

できることなら参加させて欲しいって…」

 

「そうか…そうかそうか!

よし、マクゴナガル先生に伝えてこなければ!」

 

ウッドはマクゴナガルの元に向かった。

 

「…アミリア、やはり

落ち着いて考えれば、

あんな期待に応えられるほど

妾に自信はないのじゃが…」

 

「…ウッドは今年卒業する。

このグリフィンドールのチームで

優勝するために…彼女らが帰ってくるまで

チャンスを潰えさせてはならないんだ。

二年前にハリーが入って、

さらに優秀な選手がそろったんだ。

間違いなくグリフィンドールチームが

一番強い。だから、このような怪我という

不運でそれを覆させてはならないんだ。」

 

「私たちじゃ力が足りなくても、

アミリアの言う通り、

今のままじゃ不戦敗みたいになっちゃう。

ウッドさんがどれだけこのチームのために

頑張ってるかみんな知ってるからさ。」

 

アイギスはしばらく考えた。

 

「…それはわかっておる。しかし、

本当に妾でもいいのかの?」

 

その時、一旦マクゴナガルに

話を伝えたウッドが帰ってきて

アイギスを励ました。

 

「心配しないでくれ。

次の試合までまだ猶予はある。それまでには

なんとかできる…いや、なんとかするんだ。」

 

「アイギスなら大丈夫だ。私が保証する。」

 

「…ありがとう、アミリア。

やれるだけのことはするのじゃ。」

 

「じゃあ決まりだね。

ウッドさん、よろしくお願いします!」

 

「ありがとう。手伝ってくれると

言ってくれたからには、すまないが

厳しくさせてもらうからよろしく頼む。」

 

三人はウッドと握手した。

 

 

「アミリア、ラウラ。初めての練習じゃが

一つ聞いておきたいことがあるのじゃ。」

 

次の週、競技場の更衣室で着替えながら

アイギスは二人に話しかけた。

 

「どうしたの?」

 

「基本的なルールはロンに聞いたりして

知ってはいるのじゃが反則については

ほとんど知らん。

気をつけるべきことはあるかの?」

 

「クィディッチの反則か…基本的には

正々堂々としていれば全く問題はないはずだ。

細かく説明をしたくても、

数百種類は制定されているらしい反則は

抜け道を見つけられないように

ルルブなどには記載されていなくてな。」

 

「まあ、相手の箒を掴んだり

しなければ反則はほとんどとられないよ。」

 

「ふむ、割とその辺りはアバウトなのじゃな。」

 

「まあ、クィディッチは

ポジションごとにやることが決まってたりで

単純だからこそ魔法界では人気なんだよ。

まあ、その枠を超えて違うポジションのことまで

する人がたまにいるけど。」

 

「知られている反則の中には

普通なら誰も思いつかないものもあるな。

例えば斧で相手の首を

切り落とそうとするなんてものもあるが、

常人ならそんなことをする者はいないだろう。」

 

「むしろそんな発想を思いつくのが怖いのう…」

 

「あはは、まあそれはそうだね。」

 

「そのぐらいで大丈夫か?

まあ、わからなくてもウッドさんが

教えてくれるさ。箒は壊さないようにしろよ。

借り物なんだからな。」

 

「うむ、わかっておる。彼女らの

意思とともに託されたものじゃからな。」

 

「オッケー。じゃあ行こっか!」

 

三人はそれぞれ箒を持って出て行った。

ピッチに出る前にハーマイオニーとロンがいた。

 

「あ、二人とも。来てたんだね。」

 

「だって心配なんだもの。

あなたたちまで怪我したらと思うと…」

 

「シルバーアローを見てみたかったのも

あるけど僕も心配だな。

知ってるだろ?ブラッジャーのこと。」

 

「大丈夫だ。アイギスとラウラは

ちゃんと守るから。」

 

「でも、それだとアミリアが…」

 

「アミリアなら大丈夫だよ。

それに、アイギスだって空を

飛ぶのかなりうまいんだよ。

もしかしたらロンよりもうまいかもね。」

 

「そ、そんなこと…とにかくそろそろ行かないと

ウッドさんに怒られるのじゃ。

すまんがまた後で!」

 

「あ、アイギス!

もう、恥ずかしがっちゃってさ。」

 

「まあ、とりあえず行ってくるよ。」

 

少し恥ずかしくなったアイギスは箒に乗って

ピッチに飛び出し、それを見た

アミリアとラウラもついて行った。

ロンとハーマイオニーは

観客席の方に移動するようだ。

 

 

練習は何事もなくおわり、

その夜、大広間の夜食の席で

アミリアたち三人の周りで

ちょっとした集まりができていた。

 

「三人ともすごく上手かったなぁ。

ウッドが大喜びしてたよ。」

 

「あれ?そういうウッドさんは?」

 

「作戦を考えに行ったのさ。」

 

「あんなに喜んでるのはなかなか見ないな。

ハリーが入ってきた時以来じゃないか?」

 

双子は珍しいものを見たと、

少し驚いている様子だった。

 

「アミリアたちはチームには入らないの?

今は代わりで入ってるみたいだけど…」

 

「補欠としてならともかく、

正選手になるつもりはないよ。」

 

ハーマイオニーの提案に

アミリアが口に食べ物を入れながら答えた。

 

「そうなのかい?もったいないなぁ。」

 

「元々チームに貢献してきた

三人の方が、モチベーション的にも

技術的にも上じゃと思うのじゃ。

それが妾たち全員の意見でな。」

 

「私たちはあくまでも帰ってくるまでの

繋ぎだって決めてるんだ。

もちろん、任されたからには

優勝も目指すし、精一杯努力するけどね。」

 

その時、机の上の料理が消えた。

夜食の終わりの時間になったため、

それぞれ寮に戻って行った。

 

 

せっかく同じ部屋だから

反省会でもしようと三人は

少し遅い時間まで起きていた。

 

「一応秘密にしてくれとは

言われたからな。談話室で話すわけにも

いかなかったから

同じ部屋でちょうどよかった。」

 

「だねー。」

 

「そうじゃな…とは言っても、

やはり一番の問題は現状、

妾がゴールを入れに行くのはほぼ不可能なこと…

それに聞いた話では、はじめの試合相手の

スリザリンの箒は新しいものなのじゃろう?

アミリアとラウラはともかく、

妾はついていける自信がない…

そう考えると足手まといに

なるだけではないかと思うのじゃ…」

 

「そんなことないよ。

アイギスのおかげで試合で

助かることもあるだろうなって、

今日の見てると思うんだ。」

 

「アイギスは落ち着いて物事を見ることが

できるから箒の性能ぐらい覆せるさ。」

 

「そんなものかの?」

 

「うん。それに、アイギスはやっぱり

コントロールがいいから

パスがすごく取りやすいよ。」

 

「私たちにとってアイギス以上に

いい連携ができる人物はなかなか

思い浮かばないしな。

あまり自分を卑下するものじゃない。まあ、

どうしても気になるならアイギスにしか

できないことを探すのもいいんじゃないか?」

 

「妾にしかできないことか…ふむ、

練習をしているうちになにか考えておくのじゃ。」

 

「じゃあ次だけど…」

 

 

普段の授業に加え、クィディッチの練習で

さらに忙しくなり、あっという間に

ハロウィーンになった。

初めてのホグズミード週間ということもあり、

多くの生徒はウキウキしていた。

アイギスにはホグズミードに行く

許可は出ていなかったため、ひとまず

三人は朝ごはんも食べずに

一度図書館で調べ物をしていた。

 

「アミリア、少し調べただけだったけど

もう図書館はよかったの?」

 

「ああ、宿題の確かめを

したかっただけだからな。」

 

「では、これから何をするかの?」

 

「今日はフレッドとジョージが

ホグズミードに行っているのもあって

練習はないからな。自主練習もありだが

そこまで詰めすぎるのもよくないだろう。」

 

「じゃあ本当に何しようか?…っわ⁉︎」

 

その時、曲がり角でラウラが

人にぶつかってしまった。

 

「あ、ス、スネイプ先生…ごめんなさい…」

 

「ミス・ブライトフォード…

その不注意さが重大な事件に繋がらないことを

祈っている。気をつけたまえ…」

 

そのまま、スネイプは通り過ぎて行った。

アミリアは、その手にゴブレットを

持っているのを見た。

 

「…なんでスネイプ先生って

あんな言い方なんだろ…」

 

「ラウラが注意散漫なのは

今に始まったことでもないがの。」

 

「う…それは…」

 

「むぅ…あれはなんだったんだ?」

 

「どうしたの?アミリア。」

 

「スネイプ先生がゴブレット持ってたろ?

あれがなにか少し気になったんだ。」

 

「普通の飲み物ではないのかの?」

 

「妙な煙が出ていたし

普通の飲み物ではないだろう。

それに、飲み物なら部屋で飲めばいいだろうに

廊下を歩いていく必要はない。」

 

「じゃあ何かの薬とかじゃないの?

スネイプ先生、魔法薬学の先生だし。」

 

「なるほど、確かにそうかも。

なんのお薬なのかな?」

 

アミリアは少し考えた。

 

(…言っていいのか?

…いや、適当に誤魔化しておくか。」

 

「そうだな…一瞬見えた中身の色も

考えると、もしかしたら

ギックリ腰の薬かな?」

 

「そんなお薬あったっけ…?」

 

「ははは、冗談だよ。

私の知る限りそんな薬はない。

あれが何かは私にもわからないな。」

 

「なんじゃ…そんなものがあるのなら少し

もらってみようかと思ったのに。」

 

「えぇ…アイギス、腰痛いの?」

 

「いや、後幾らかで一年とはいえ

やはりまだ体が慣れなくての。

たまに起きた時などに痛くなったりするのじゃ。」

 

「それ、ギックリ腰とか

慣れてないとかじゃなくて

寝違えてるだけなんじゃない?」

 

(あれは人狼関係の薬だったはず…

薬を飲むほど無理してまで

学校で働いている、もしくは学んでいるのか?)

 

「ああ、これが寝違えるというものなのじゃな。」

 

(…そういえば母上が…そういうことか。

まあ、皆に危害がないなら別に構わないな。)

 

ある程度の考えをつけたアミリアは

二人に声をかけた。

 

「…とりあえず部屋に戻るか?

部屋を出てすることも特にはないだろう。」

 

「まあ、そうだね。

調理場には行かなくていいの?

今日はハロウィーンだけど。」

 

「楽しみはとっておくさ。

それに、部屋の中でなら

やりたいことがないわけではないしな。」

 

「ああ、また研究的な?」

 

「妾たちの部屋の片隅に作った

小部屋に最近けっこう長くいるの。」

 

「調べてるものが解明しつつあるんだ。

居ても立ってもいられなくてな。」

 

「それはいいんだけど

アミリアもいないと暇なんだよね。小部屋には

危険だから入らないようにって言うし。

アイギスと二人だけじゃどうしても人数的に

話題も少なくなっちゃうんだよね〜。」

 

つまらなそうにラウラは

口を尖らせながら文句を言った。

 

「それならハリーを探してはどうだ?

ハリーも学校に残っているはずだ。」

 

「あ、そっか。じゃあそうしようかな。

アイギス、探しに行かない?」

 

「妾は構わんぞ。

アミリアの邪魔はしたくはないしの。」

 

「すまないな、最近こういうことが

増えてしまって…」

 

申し訳なさそうにしょぼんとしながら

アミリアは二人に謝った。

 

「あー…別にいいよ?

私だって新しい魔法とか

考える時は一人になりたい時もあるし…」

 

少し言い過ぎたと思ったラウラは

アミリアと同じように申し訳なさそうにした。

 

「そう言ってくれると助かる…

…ハリーを探すなら談話室にはいないだろうが

おそらくは学校の中のどこかにはいるだろう。

外には出てないとは思う。」

 

「わかった。探してみる。

じゃあアイギス、行こっか。

アミリア、晩御飯には遅れないようにね。

もっとも、アミリアのことだから

今日はハロウィーンだし、

忘れるほど没頭したって

無意識にでも大広間に来ると思うけど。

まあ、また後でね。」

 

「ははは、何を馬鹿なことを…」

 

アミリアは笑いながら寮に向かっていった。




「いつごろに私たちの部屋に
小部屋なんて作られてたっけ?」

「本文に描写はなかったが、
一応三年生になってすぐぐらいだ。」

「危険そうなことをしておるが
大丈夫なのかの?」

「まあ心配はしなくて良いんじゃないかな。
アミリアだしね。」

「科学技術や魔法を使って
暴露はしないようにしている。
大丈夫だ、問題ない。」

「そのセリフは問題じゃがな。
まあ、アミリアがそういうなら
おそらく大丈夫なのじゃろう。」

「それにしても、最近は
あんまりここで話すネタがないね。」

「まあ、前回のように支援絵を
送ってくれたならば紹介することも
できるが基本は質問の答えや
オリジナルの魔法の説明などを
ここで話すのが目的だったからな。
まだ話は進んでいないし、
質問も来ないのならば
話す内容も枯渇してはくるのも当然だ。」

「まあ、ダラダラと雑談するのも
良いとは思うがの。
あまり気を張りすぎるのも
疲れるじゃろうて。」

「まあ、それもそうかもね。
私たちは私たちのペースで
やればいいんじゃないかな。」

「まあ、これはあくまで後書きだから
そこまで意識しなくてもいいことか。
さて、そこまで多くもないが
この辺りで終わろうか。」

「今回は雑談しかしてないね。」

「まあ、こんなことがあってもいいだろう。」

「そうじゃな。」

「じゃあ、また次回!」

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