ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

6 / 76
お気に入りに登録してくれた人が
2桁になっていました!
楽しんで読んでくれているなら
自分もとても嬉しいです(つД`)ノ


真夜中の談話室

「ねぇ、アミリア。ハーマイオニーを知らない?」

 

日付けも変わった頃、

アミリアは部屋で、習った呪文の応用、

ラウラも同じ部屋で授業の復習をしていた。

同じ部屋の他の3人の生徒たちはすでに

ベットに入って眠っていた。

その時に、一度部屋を出て行ったラウラは、

アミリアにハーマイオニーがいないことを伝えた。

本来なら寝る用意をする時間だが、

グリンゴッツの事を聞くために

いつの間にか寮にいなくなっていた

ハリーを待つ為に2人は起きていた。

 

「ハーマイオニー?」

 

「うん、せっかくだからアミリア以外の人にも

たまには教えてもらおうと思ったんだ。

それでハーマイオニーの部屋に行ったんだけど、

少し前に出て行ったきりだって…」

 

「ハリーはともかくハーマイオニーは意外だな…

何よりも校則を大事にしていると思っていたが…」

 

アミリアは、ハリーが飛行訓練で

先生の言いつけより友達を優先したことから

ある程度の校則は無視する傾向にあるとは

思っていたが、ハーマイオニーまで

この時間に寮内にいないのはおかしいと思い、

少し気になった。

 

「どこにいるかわからないかなぁ?」

 

「そうだな……

そうだ、私たちが部屋から出なければ

いいのだろう?それなら

他のモノに行ってもらうというのはどうだ?」

 

「他のモノって?生徒は監督生以外

きっと出て行けないと思うけど…」

 

アミリアの思いついたことに、

ラウラは疑問を返す。

 

「まあ、人間なら無理だろうな。

…なら、それ以外ならどうだ?」

 

「え?でも私たちそんな…

アミリアのルニルはいないし

私のリューナクは目立っちゃうし…

あ、そっか!レーヴァを呼べばいいんだ!

でも何かを見つけてもすぐ戻ってこれなかったら

意味ないんじゃない?離れたら

声なんて聞こえないよ?」

 

「それなら問題ない。

便利そうな魔法だったから

思考伝達魔法、まあようするにテレパシーだな。

一応使えるようにはしている。

ハリー達や異常を見つけたらラウラの呪文で

戻せばすぐにレーヴァの安全も確保できる。」

 

「 それなら大丈夫そうだね!

じゃあ呼び出してみる。この時間なら

レーヴァはまだ起きてるだろうしね。」

 

そう言って、ラウラは

レーヴァの姿を思い浮かべる。

 

「サーペンサモネア ー蛇よ来いー」

 

ラウラが呪文を唱えると、

ホグワーツ特急でも呼び出した

体長1メートルほどの蛇、レーヴァが姿を現した。

 

【こんな真夜中にラウラが起きてるなんて

珍しいですね?アミリアさんも一緒ですか。

どうしたんですか?】

 

【えっとね、私たちの友達が

寮にいないみたいなの。列車でレーヴァもみた

あの子もいないみたいなの。

心配なんだけどこの時間に出て

見つかっちゃったら減点されちゃうから

レーヴァに見に行ってほしいんだ。】

 

真夜中の、他には誰もいない談話室に

シューシューという音が響く。

 

【私たちとレーヴァの思考を繋ぐ魔法を

かけるから、何かを見つけたら

知らせてくれないか?知らせてくれたら

ラウラにまた呼び出してもらうよ。】

 

【なるほど、わかりました。

あまりこの学校のことはわかっていませんが

蛇が出たら追い払われるでしょうし、

パイプの中でも通っていきます。

では魔法をお願いしますね。】

 

【ん、わかった。】

「コリネクパシー ー繋げー」

 

アミリアが唱えると

杖の先から青色の光が上に上がり、

頭の上あたりまで浮かんだところで

光がはじけて2人と1匹に降り注いだ。

 

(繋がっているか?)

 

(うん、私は大丈夫。レーヴァはどう?)

 

(大丈夫そうですね。

では行ってきます。出来るだけでいいので

それぞれの階の案内もお願いしますね?)

 

(ああ、わかっている。ではよろしく頼む。)

 

(レーヴァ、気をつけてね?)

 

(危なくなったとしても

すぐに呼び戻してくれれば大丈夫ですよ。)

 

そう言ってレーヴァは部屋の外にあった

パイプの中に入っていき、

アミリア、ラウラ、レーヴァは

頭の中で話し合いながら、

レーヴァは探索していき、アミリアとラウラは

教室などの位置関係の説明をしていた。

 

 

(ラウ…アミリア…ん、

少しま……かもしれません。

戻してもらって……いですか?)

 

(あ…大じょ……だ)

「むぅ…まだ改良の余地はありそうだな。

ラウラ、レーヴァを呼び戻してくれ。」

 

「わかったよ。サーペンサモネア ー蛇よ来いー」

 

20分ほどでレーヴァから

戻してほしいという連絡が入る。

ラウラが呪文を唱えると、再び

レーヴァが2人の前に現れた。

 

【すまんな。まだこの呪文は

完璧ではないらしい。今度使う時は

なんとかしておくよ。それで、

いったいどうしたんだ?】

 

【まずいことって?

ハーマイオニー達になにかあったの⁉︎】

 

シューシューと2人と1匹は話を再開する。

 

【ええ、ハーマイオニーを含めて

4人いましたが、全員で誰かに追いかけられて

立ち入り禁止と言われていた4階の廊下に

走って行ってしまいました。】

 

そのレーヴァの言葉に

アミリアは驚き、ラウラは絶句する。

 

【なに?4人⁉︎それが全員で

4階の廊下に向かっていっただと⁉︎】

 

【そ、そんな!】

 

「くっ…大丈夫なのか…?

4人…ハーマイオニーとハリー、

あとハリーがいるならロンもか。あと1人?」

 

「ネビルじゃないかな?

昼の飛行訓練(あのケガ)で医務室に行ってたし。」

 

「ああ、なるほどな。おそらくその通りだな。」

【レーヴァ、無理を言ってすまなかったな。

もしかしたら今度もこのようなことが

あるかも知れないがその時は頼んだ。】

 

【えぇ、大丈夫ですよ。

それでは私は戻らせてもらいます。

ラウラ、任せても大丈夫ですか?】

 

【あ、うん、わかった。】

「リヴァイス・アワー ー 1刻前へー」

 

ラウラが呪文を唱えると、

レーヴァの姿はかき消え、談話室には

アミリアとラウラのみが残る。

 

「4人とも大丈夫かな…

死にたくなければ入るなって

ダンブルドア校長が言ってたし…」

 

「あぁ…だが私たちには何もできない。

…無事に帰るのを待つだけだ。」

 

 

それから10分と経たないうちに、

グリフィンドール寮の入り口から

言い争う声が聞こえ、

ハーマイオニーが階段を上ってきた。

 

「あら、あなたたちまだ起きてたの?

早く寝たほうがいいわよ?」

 

ハーマイオニーは不機嫌そうにそう一言

アミリアとラウラに言うと、

早足に自分の部屋へと戻っていった。

ハーマイオニーの後ろ姿が

見えなくなったあたりで、すぐ後に3人の男の子、

ハリー、ロン、ネビルが歩いてきた。

 

「ーまるで僕たちが引っ張り込んだみたいに…

あれ?君たちどうしたんだ?

ホントならもう寝てる時間のはずだろ?」

 

「それどころではない!

お前たち大丈夫だったのか⁉︎」

 

「そうだよ!4人が

4階の廊下に入っていったって!」

 

「ちょっと待って!なんで

君たちは僕たちがそこにいたことを

知ってるの?」

 

ネビルを除く4人は話を続けていたが、

ネビルは震えっぱなしだったので、

ロンが付き添って部屋に連れて行った。

 

「ハリー、一体4階で何があった?

ネビルの様子を見るとかなり

まずい何かに遭遇したようだが…」

 

「怪物だ。頭が3つある

巨大な犬がいたんだ…」

 

「怪物って…

どうして学校の中にそんなのがいるの⁉︎」

 

「わからない。ハーマイオニーは

その怪物が仕掛け扉の上にいたって

言ってたけど…ところでどうして

このことを知ってたの?」

 

アミリアとラウラがハリーに

何があったかを聞いたあと、

ハリーが2人にどうして4階の廊下に

行ったのを、知ってるのかを聞いた。

 

「私の友達の動物にお願いして、

ハリーたちを探しに行ってもらったんだ。

そしたらハリーたちが立ち入り禁止の

廊下に行ったって言われて…

ホントに心配したんだからね!

 

「そうだったんだ…ゴメン、

心配させちゃって…

あ、それでどうしてこんな時間まで

談話室にいたの?」

 

ラウラの答えに納得し、次は

どうしてまだ寝ていないのかを

ハリーは2人に聞こうとした。

 

「ん?あぁ、そうだな。確かポケットに…

ん、あった、これだ。日刊預言者新聞の記事だ。

このグリンゴッツの事件、

ハリーは何か知っていることはないか?」

 

アミリアは図書室から借りてきた

新聞をポケットから出し、

グリンゴッツの未遂事件の記事を見せる。

すると、ハリーの顔が強張り、

少し考えた後、少し大きな声で

話し始めた。

 

「そう…そうだよ!

あの怪物が守ってるのはその中身なんだ!」

 

「えっ?どういうこと?ハリー。」

 

「ハーマイオニーが言ってたんだ!

あの怪物が仕掛け扉の上にいたのは

何かを守るためだって!

それでこの事件があった日に僕が銀行にいた時に

ハグリッドが僕のお金と一緒に

この侵入されたって言われてる

金庫の中身を取り出していたんだ!

ハグリッドはグリンゴッツはホグワーツを除いて

最も安全な所って言ってたから

重要な中身をホグワーツに

移したかもしれない。」

 

ハリーが今までの情報から

わかることを話していく。

それをアミリアとラウラは静かに聞いていた。

 

「そんなことがあったのか…

何か知ってるかもとは思っていたが、

取り出す一部始終も見ていたのだな。」

 

「ねぇ、ハリー、アミリア。

そこまでして安全な場所に移すべき物って

なんだと思う?」

 

「うーん、どうだろう…

明日の朝ロンにも聞いてみるよ…」

 

「グリンゴッツの金庫ではまだ安心できない

ほどの物…なにかとてつもなく貴重な物か、

危険な物か…だろうな。

とはいえ、道具に意思があれば別だが、

使うのは人間だ。使う人間によって

どちらにもなり得るだろうな…」

 

そこまで話したところで

明日の朝改めて話し合うことにし、

その日はそれぞれ部屋に帰った。

アミリアとラウラも

部屋に戻って寝ようとしたが、イタズラ好きの

ポルターガイスト、ピーブズの仕業か、

アミリアとラウラのベットの上に

『寝ないと大きくなれないぞ』

というどう考えても大きなお世話である

文面の手紙をみて破り捨て、

腹を立てながらその日は就寝した。




いよいよ本作品の主人公たちが
ハリー達に巻き込まれてきました。
とはいえ、前回とほぼ同じく、
小説のページとして、進んだのは
ほんの十数ページ…
完結は一体いつになることやら…

オリジナル呪文
○コリネクパシー
2人、あるいは数人の思考を
互いに伝達し合う魔法。
もともとは子供の遊びから生まれた
魔法だが、操作をうまくすれば
かなり安定して連携を取れることから
闇祓い達が使うこともある。

○リヴァイス・アワー
対象を1時間前にいたところに
転送する魔法。ラウラのオリジナル呪文。
ラウラはこれを含めて、
1分、30分、1時間、2時間、1日の
単位で呪文の効果を設定できる。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。