ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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遅くなってしまって
本当にごめんなさい…
最近少し忙しくて安定して
投稿するのはきつそうです。
さすがに二週間開けることは
ないようにしますが、
一週間はかかると思います…



「なんじゃこのサブタイトルは…
訴訟も辞さない。」

「いいから早く下がってようね。」

「間違いではないがな。
服だってせいぜい少し大きめの
子供服サイズだし…」


the Prisoner of Azkaban ーアズガバンの囚人ー
小さなアイギス


「二人とも、そろそろ馬車が来たみたいだよ。」

 

三人は談話室の窓から城の

入り口の方を見ていた。

 

「あれがそうなのか?

…何やら不気味な生き物が引いておるな。」

 

「あれ?アイギスも見え…ああ…そうか。」

 

「む?誰にでも見えるわけではないのか?」

 

「ああ、あの生き物は人の死を見たことが

ある人にしか見えないらしい。

セストラルという種族だ。」

 

「それでさっき言い淀んだのじゃな。

…妾の中で整理がついたら

会ってみたいと思っておる。

ゴーストになっているそうじゃからな。

ラウラは気にしなくてもいい。

ところで、口調から察するに、

ラウラは見えるということかの?」

 

「うん、そうなんだよねー。今まで人の死とか

見たことないはずなんだけど…」

 

「それを言ったら私の見え方もおかしいぞ?」

 

「どういうことじゃ?」

 

「まず私も人の死なんて

見たことないのに見える。その上、何故か

そのセストラルの姿が異様にぼやけるんだ。

本には見えるか見えないかのどちらかだと

書いていたはずなんだがな。」

 

「それはまた変わっておるな…」

 

「とりあえず二人とも、そろそろ大広間に

行こうよ。みんな入って来てるはずだよ。」

 

「ああ、そうだな。」

 

 

「チッ…夏休み明けに初めに会う

知っている人物がコイツとはな…」

 

「ふん、それはこっちのセリフさ。

君にされたことを忘れたわけじゃない。

君の父があの人じゃなければ

もうここで会うこともなかっただろうに。」

 

「自分の力でなんとかしようとも思わないか。

相変わらず陰湿なやつだ。」

 

三人が大広間の前まで来ると、

向かい側からドラコと取り巻きの

クラップとゴイルが歩いてきていた。

ドラコもアミリアもいい気分でなく、

二人の間に剣呑な空気が流れていた。

 

「どうしてこんな空気になっておるのじゃ?」

 

「あの人がいつだったかに言ってた

ドラコ・マルフォイだよ。

アミリアと特に仲が悪いんだ。」

 

「おや?小さいのが増えてるじゃないか。

近所の子供でも連れてきたのかい?」

 

「あ゙?」

 

「そちらには関係のない話だろう?」

 

「アイギス、ちょっと…」

 

小さいという言葉に反応して、

ものすごい剣幕でドラコを睨みつけていた

アイギスを、ラウラは離れさせた。

 

「アイギス、怖いから。

普通に寒気がしたから。」

 

「むう…すまん。それにしても、

妾も確かにイラっときたが

アミリアの方はは何故あいつを

あんなに毛嫌いしておるのじゃ?」

 

「うーん、だいぶ前だけど、明確に

嫌い始めたのはたぶん私を泣かせてからかな?」

 

「女子を泣かすとはどういう了見じゃ?

しかもアミリアの眼の前で泣かせたなら

タダではすまなかっただろうに…」

 

「うん、胸ぐら掴まれてた。

…そういえば見間違えだと思うけど、

その時少し持ち上がってたような…」

 

「いや、さすがに見間違えじゃろう。

…そうと思いたい。」

 

「くそっ…やつめ散々屁理屈を…」

 

アミリアは悪態をつきながら

少し離れていた二人のところに来た。

 

「あ、アミリア、おかえり。

意外と早かったね?」

 

「…先生方が見え始めたからな。あいつは

何か言われる前にさっさと入って行ったよ。」

 

「こちらも入らなければならないのではないか?」

 

「ああ、そうだったね。

まだみんなは見てないけどすぐに来るだろうし、

座って待ってようか。」

 

……………

 

「なんか遅いね?」

 

「ああ、そろそろ来てもいい頃だと思うが。」

 

「そうは言っても、まだ人は入ってきてるし、

ただ馬車に乗るのが

遅くなってしまっただけではないか?」

 

「まあそうだとは思うんだけどね。」

 

「ああ、二人ともやっと見つけたよ。」

 

三人が話していると、ロンが一人で

話しかけてきた。

 

「あ、ロン、久しぶり!

エジプト旅行は楽しかった?」

 

「ああ、もちろんだよ。

それに新しい杖も買ってもらったんだ!

元々お下がりだったし、

去年の初めに折れちゃったからね。

そっちはずっと学校で勉強してたんだろ?

よくやるよなぁ。」

 

「あはは、まあ大変だったけどね。」

 

「ハリーとハーマイオニーはどうしたんだ?

今年は一緒に乗ってこなかったのか?」

 

「二人は先生に呼ばれたんだ。

なんでかは知らないけどすぐ来ると思うよ。

…あ、そっちにいる子がもしかして

ハリーが言ってた…えーっと…」

 

「アイギスだよ。あー、ハリーから

なんて聞いてる?」

 

そう聞かれると、ロンは

ラウラに小さな声で囁いた。

 

「去年のアレの説明を聞いたよ。

ハーマイオニーも一緒にいたから知ってる。

ラウラ、無茶しすぎだよ。」

 

「やっぱり心配かけちゃったか…ごめんね。

とにかく、そこまで聞いてるならハリーからも

聞いたと思うけど、アイギスは義理の妹で、

去年までは他の魔法学校にいたって

ことになってるんだ。」

 

「アイギスじゃ。よろしくお願いするのじゃ。」

 

「僕はロンだよ。よろしく。と言っても、

もう二人から色々聞いてるかな。

アイギスのことも、ハリーから

色々教えてもらったよ。元々のことを

考えると、まだ少し怖いけどね…」

 

「まあ、仕方ないことじゃな。

やらされたこととはいえ、生徒を一人

死なせてしまった。…しかし、

責任を逃れようなどとは思わない。

整理がついたらあの子と話したいと思っておる。

いや、今はそんな話をしては

空気が悪くなってしまうかの。

とにかく、仲良くしてくれたら嬉しいのじゃ。」

 

ロンとアイギスが話している横で、

アミリアはいらだっていた。

 

「マルフォイのやつさっきからうるさいな…

いったい何をやってるんだ?」

 

スリザリン寮の机では、

ドラコが大声で話をしていた。

 

「ああ、マルフォイのやつ、

まだやってるのか。本当にやなやつだよ。

ハリーがディメンターに近寄られて

気絶したことをずっとバカにしてるんだ。」

 

「ハリーも気絶したの?」

 

「え?ラウラもなのかい?

ハリーだけだと思ってた。」

 

「アイギスが箒に乗る練習してる時に

ディメンターが飛んできたんだよ。

アミリアが背負って逃げてくれたみたい。

…って、アミリアどうしたの?

いきなり立ったりして。」

 

「…もう我慢ならん。シメてくる。」

 

そう言い残して、アミリアは

ドラコの方へと早足で歩いて行った。

 

「あ、待って!アミリア!

ごめん、ちょっと待ってて。」

 

ラウラもアミリアを追いかけて

席を立ち、ドラコの所へ向かった。

 

「…それでポッターのやつはきっと

こんな感じで…ん?何の用だい?フラム。

ここは君がいるところじゃないぞ。」

 

アミリアは無言で立っていた。

 

「…?本当にどうしてここに来たんだ?

君の寮は向こうだってわかってるだろう?」

 

ドラコは立ち上がり、グリフィンドール寮の

机の方を指差した。それと同時に

アミリアはその手を絡め取った。

 

「さっきからうるさいぞ!

私の友達をバカにするのは許さん!」

 

「あああああ!痛いぃ!折れるぅぅ!」

 

ドラコの顔が苦痛に歪んだ。

クラップとゴイルその場であたふたしていた。

 

「あ、やめてアミリア!それ以上いけないよ!」

 

「…仕方ないな…」

 

アームロックをかけていたアミリアは

ラウラに制止されるとしぶしぶ従った。

 

「次にこれ見よがしに言いふらしていたら

ただではすまさないからな。」

 

アミリアは半泣きになっているドラコに

そう告げると、そのままそそくさと

元の席に戻って行った。

 

「アミリア、いくらなんでも

怪我させようとしちゃダメだよ。」

 

「大丈夫、うっかり力を入れなければ

痛いだけだからな。」

 

「うっかり力を入れなければって…」

 

「関節を無理な方に曲げるだけだ。

私はそれ以上はしていない。

あいつが動けばどうなるか知らんが。」

 

「…いや。それダメじゃない…」

 

ラウラは呆れられながらアミリアに着いて行き、

二人はアイギスとロンの間に再び座った。

 

「いきなりやるのはまずいのではないか?」

 

「マルフォイだから別にいいさ。

ああなったって誰も文句ないよ。」

 

「ロン、アイギス、まだ二人は来てないの?」

 

「うむ、少なくともハリーは来ておらん。」

 

「ハーマイオニーもだ。」

 

「ええ?そんなに長く話すことがあるのかな?」

 

「あ、ラウラ、話は後にしてまず席に着こう。

組み分けが始まりそうだ。」

 

「え?あ、本当だ。座っとかないと。」

 

「そういえば、アイギスは普通にここにいるけど、

グリフィンドールになったのかい?組み分けは?」

 

「ああ、妾は色々事情があるからな。

先生が特別に許してくれたのじゃ。」

 

「どのみち、帽子がグリフィンドール以外の寮を

勧めても絶対に拒否するだろうがな。

まあ、アイギスはスリザリン以外なら

ふさわしいと思うから、アイギスが望めば

選ばせてもらえるんじゃないか?」

 

「レイブンクローも?じゃあ、頭がいいの?」

 

「…教科によっては私よりもいいよ…

姉としては恥ずかしいけどね…」

 

「伊達に長く生きてきたわけではない。

…まあ引きこもっておったようなものだが…

物の学び方はよくわかっているつもりじゃ。

まあ、魔法のことを学んだのは

最近からではあるがの。」

 

「あ、組み分けが始まるようだな。

そろそろ静かにしていよう。」

 

そして、組み分けが始まった。その間

ハリーとハーマイオニーは来ないままだった。

 

……………

 

組み分けは何事もなく終わり、

大広間はガヤガヤとしていた。

組み分け帽子と、それが乗った椅子を

フリットウィックが大広間から

運び出して行った。

それとすれ違うように、ハリーとハーマイオニーが

大広間に入り、四人のところに近づいてきた。

 

「あ、ハリー!」ガタッ

 

「いったい何だったんだ?こんなに遅くなって…」

 

「それが…」

 

「ハリー、ロン、話は後の方がよさそうだ。

…ラウラもとりあえず落ち着け。座ってろ。

校長が話を始めるらしい。」

 

アミリアが皆に声をかけた時には、

ダンブルドアはすでに前に立っていた。

 

「新学期おめでとう!

もう腹ペコだとは思うが、

幾つかの知らせがある。

そのうち一つは深刻な問題じゃ。

食べた後でウトウトしてはいかんので先に

その話をしておこう。

列車の中で捜査があったからもう

わかっておると思うが、今年ホグワーツでは

魔法省のご用でアズカバンの看守の吸魂鬼、

ディメンターを受け入れておる。

彼らは入り口という入り口を全て塞いでおる。

言うておくがその者たちを

出し抜こうなどとは思わんことじゃ。

あの者たちにはなんの小細工も通じん。

透明マントでさえ無駄じゃ。」

 

その透明マントという言葉に、

ハリーがピクリと反応した。

 

「ディメンターには近づかんことじゃ。

言い訳やお願いを言ったところであの者たちには

生来聞いてもらえることはない。

あの者たちが皆を襲う口実を与えるでないぞ。

監督生、男子女子それぞれの首席よ、

頼みましたぞ。誰一人、ディメンターと

いざこざを起こすことのないよう、

気をつけるのじゃ。」

 

(…そういえばマクゴナガル先生は

かなりディメンターを毛嫌いしていたような

雰囲気だったな。やはり、生徒たちを

危険な目に会わせたくないのだろうか。)

 

(しかし前に何故か妾たちが外で

箒に乗っていた時に飛んできておったな…

先生方でも防ぎにくい者なのか?

ディメンターという存在は…)

 

(お腹減ったな…早くお話終わらないかな…?)

 

ラウラが全く関係のないことを考えていることを

アミリアは感づき、ラウラの足を踏んだ。

 

「…っ⁉︎」

 

ラウラは痛かったが、この場で声を

あげるわけにはいかないので、無言で

その痛みに耐えた。

アミリアの方を見ると、アミリアは自業自得だ、

とばかりに厳しい目でラウラを見つめていた。

 

「…では、次は楽しい話をしようかの。

今学期からホグワーツに二人の新任の先生を

お迎えすることになった。

まず、ルーピン先生。空席となっている

闇の魔術に対する防衛術のの担当を

お引き受けくださった。」

 

そう言われ、一人の男性が立ち上がり、

軽く礼をした。きている服はくたびれていて、

他の先生に比べてみすぼらしく見える。

その見た目のせいか、一部を除いて

パラパラと気のない拍手が起こった。

 

(確か母上が訳ありの知り合いのために

応募するのを止めたと言っていたな。

あの人がそうなのだろうか。)

 

「なぁハリー、スネイプを見てみろよ。」

 

ロンがハリーに囁き、それを聞いていた

ラウラもスネイプの方を見た。

 

(うわ、すっごく機嫌悪そう…

…アミリアとマルフォイの騒動、

見られてなかったみたいで良かった…

見られてたら絶対罰則だったよ…

うん、スネイプ先生ならやりかねないね。)

 

「次に、もう一人の先生じゃが、

まずケトルバーン先生は魔法生物飼育学の

先生じゃったが前年度末をもって退職なさった。

手足が一本でも残っているうちに

余生を楽しまれたいとのことじゃ。

そこで後任としてじゃが、嬉しいことに

森番を兼ねてルビウス・ハグリッドが

教鞭をとってくださることになった。」

 

その発表に、多くの人が

大きな拍手を送った。

 

「そうか!あんな本を指定教科書にするのは

ハグリッドぐらいしかいないよ!」

 

「…まあ確かにみんなそれで納得するよね…

しかもおとなしくする方法も書いてなかったのが

余計にハグリッドらしいよ。」

 

「あら、そんな方法があったの?

今は仕方ないから縛ってなんとかしてるんだけど…」

 

「使うとき以外はそれでいいと思うぞ。

おとなしくさせるのは使うときだけでいい。

どうせすぐにまた暴れだすからな。」

 

「ああ、それともう一つ。

今年は転校生がおる。その子はあまり

目立ちたくはないじゃろうから

わざわざ前に来てもらうことはしないが

皆に伝えておこう。グリフィンドール寮の

三年生じゃ。仲良くするのじゃぞ。

これで話は終わりじゃ。」

 

ダンブルドアが合図をすると、

机の上にたくさんの料理がならんだ。

 

「ハグリッドがあの本を…

教科書が動くなんて

普通じゃ考えられないんだけどな…」

 

「まあそれは仕方ないよ。ハリー。」

 

「魔法界じゃからな。

妾もどうしてこの姿になったのか…」

 

「え?それって…ああ、

もしかして君がアイギス?」

 

「ハリーが妾を見るのは初めてじゃったな。

手紙でもうアミリアから聞いておると思うが

アイギス・ブライトフォードじゃ。よろしく。」

 

「よろしく、僕はハリー。僕のことも

アミリアとラウラから聞いてるかな。」

 

「あなたがそうなの?

私はハーマイオニー・グレンジャーよ。

私もハリーからあなたのことは聞いたわ。

よろしくね。」

 

「よろしくじゃ、ハーマイオニー。」

 

「みんな料理は食べないのか?」

 

「まだ話してるところだし…って、

アミリア、もうそんなに食べてたの?」

 

ラウラがアミリアの方を見ると、

山盛りだった料理が

すでに半分近くなくなっていた。

 

「美味しいんだからいいじゃないか。

私のせいじゃない。」

 

「いっつもそれ言ってるよね。

私は悪くない、美味しいのが悪いって。」

 

「それにしても、食べたものは

この体のどこに入っていくのかの…?」

 

「まあ、アミリアは謎の生物だからね。」

 

「私はUMAか何かか。食べた後は

普通にお腹も膨れてるし、

胃袋が底なしなわけでも

底に穴が空いてるわけでもないぞ。」

 

「まあそんな人いないってのは

わかってるよ。どうして太らないのかは

本当に謎だけど。

家ではそんなに食べないからわかるけど。」

 

「アミリアでもたくさん食べないときもあるの?」

 

「母上達に迷惑がかかるからな。

ここの厨房担当は屋敷しもべ妖精だから大丈夫だ。」

 

ハーマイオニーがその言葉に

反応して、アミリアの方を見た。

 

「そうなの?仕事の量が増えて

嫌になったりしないのかしら?」

 

「あー、ハーマイオニーはあまり

魔法界に詳しくないから知らないかな。

屋敷しもべ妖精って、本能的に

雑用とか労働とかをして、それから

無休無償で働きたいんだったっけ?」

 

「ああ、そうだ。彼ら自身、

それを名誉なことと思うんだ。」

 

「あれ?じゃあドビーは?」

 

「去年ハリーの言ってた屋敷しもべ妖精かい?」

 

「うん、ドビーは自由を望んでたみたいで、

僕が解放したんだけど…」

 

「…まあ、それは例外としか言いようがない。

普通の屋敷しもべ妖精が自由にされたら

気が狂うものまで出てくるだろうし。」

 

「そ、そんなに?」

 

「私たちからすれば

好きなことをするなって言われるみたいな

ものなんじゃないかな。」

 

「…そうなの。」

 

「まあ、彼らが好きでやってることで

私たちは助かってるんだ。

あまり気にしなくてもいいことなんだろう。」

 

……………

 

しばらく時間がたった後、

ダンブルドアが合図をすると、皿の上の

料理が煙のように消えた。

 

「あっ…」

 

アミリアは残念そうな顔をした。

 

「アミリア、もう諦めて。」

 

「いや、だが…ああもう、仕方ないな…」

 

「では、就寝時間じゃ。監督生は生徒を連れて

寮に戻ること。駆け足!」

 

「相変わらずどれだけ食べれば

気がすむのじゃ…」

 

「別に今すぐ食べようとはしていない。

夜食に少し持って行こうとしただけで…」

 

「十分おかしいからね。

ところで、ハリー達は?」

 

ラウラは周りを見回した。

 

「あ、あそこじゃ。

ハグリッドのところにおるぞ。」

 

「ああ、ハグリッドのところに

お祝いを言いに行ったんだろう。」

 

「私たちも改めて言ったほうがいいかな?」

 

「いや、今は無理そうじゃな。

ハリー達が、他の先生に早く寮に行くように

言われたようじゃ。」

 

「じゃあ私たちも寮に行かないとね。

怒られちゃうよ。」

 

三人は寮に向かう生徒達のすぐ後ろを

ついて行った。しばらくして、

ハリー達も追いついた。

 

「ハグリッドに会わなくてよかったのかい?」

 

「実は夏休み中にハグリッドが

私たちに口を滑らせて知ってたんだ。

その時にお祝いはしたからね。

今の時間じゃ寮に戻れって言われて

落ち着けもしないから、言うなら

また次の機会にしようって思ったんだよ。」

 

「ハグリッドが新任の先生に

なるって言われた時に

そこまで驚いてなかったのは

そういうことだったのね。」

 

「まあ、そういうことじゃ。」

 

「話は一旦終わりにしよう。

監督生が言う合言葉は聞いておかないと

後で困るからな。」

 

「道を開けて、道を開けて!」

 

アミリアが皆に言ったすぐ後に、

パーシーが列の後ろの方から叫んだ。

そして、太った婦人の前に立った。

 

「新しい合言葉は、

『フォルチュナ・マジョール。たなぼた!』」

 

それを聞いたラウラは苦々しい顔をした。

 

「うっわ…今年の合言葉長くない?」

 

「そうなのかの?しかしこのぐらいは

別に覚えられるじゃろう?」

 

「あー、うん、多分、きっと、おそらく…」

 

「…どれだけ自信がないのじゃ…」

 

「馬鹿な話をしてないで早く入るぞ。

後ろにいるハリー達が入れないだろう。」

 

急かされたラウラを先頭に、

ハリー達も寮に入った。

 

「じゃあ、今日はもう遅いし私たちは

部屋に行くよ。おやすみー。」

 

「ああ、うん。また明日。おやすみ。」

 

「あ、待って、私も行くわ。

おやすみ、二人とも。」

 

そうして、四人で女子部屋への階段を

登って行った。アミリアやラウラ達の

部屋のすぐ横に、紙が貼られていた。

 

「ん?なんだ、この紙は。」

 

「どうかしたの?」

 

「えっと、なになに?

…アミリアと私とアイギスは

ここじゃない部屋になったって?」

 

「…というか何やら隣に

見慣れない扉があるのじゃが…」

 

「とにかく、こちらの部屋らしいから

入ってみよう。ハーマイオニーは

もう少し上だったか?」

 

「ええ、そうよ。私はもう行くわね。

おやすみなさい、三人とも。」

 

「ああ、うん。また明日ね!」

 

ハーマイオニーはそのまま階段を登って行った。

 

「では、入ってみるかの。」

 

まずアイギスが部屋の中に入り、

続いて、アミリア、ラウラと順番に入った。

 

「あれ?なんか前の部屋を

小さくした感じだね。」

 

「三人ずつ分けたということかの?」

 

「おそらくそういうことだろうな。

確かにあの部屋にもう一つベッドを入れると

かなり狭くなってしまうしな。

魔法で部屋を分割したんだろう。

荷物もこちらに移してくれているようだ。」

 

「もしかしたらアイギスのことも

あるのかもしれないね。」

 

「それもあるかもしれない。

まあ、私たちの部屋がここだとわかったし、

今日はもう寝よう。明日から授業だしな。」

 

「ああ、そうだね。えっと、私の荷物は

これだからこのベッドだね。じゃあおやすみ。」

 

「私はこれだな。」

 

アミリアとラウラは、自分の荷物が

置いていたベッドの上ですぐに寝ようとした。

 

「では、妾はこのベッド…のようじゃが、

なぜ妾のベッドは少し低くなっておるのじゃ…

どうしてこう余計なところに

気が回っておる…?

いや、言っても仕方ないか…まったく…」

 

アイギスも不服ながらも二人と同じように

ベッドに入り、そのまま眠った。




「作者の都合で遅くなってすまない。
アミリアだ。時期が進む度に
投稿ペースが落ちてきているが、
他の素晴らしい小説もあるから
そちらを見ていてほしいな。」

「他の人の方がよっぽどすごいもんね。
この小説(笑)ってけっこう駄文だし。」

「ああ、駄文の人とか言わないようにな。
それでは他の人を指すからな。」

「遅くなった理由はなんなのじゃ?」

「まあ、色々と言えば色々だな。
元々この小説は、そんなに読む人も
いないだろうから適当でいいかと
思って始めたらしいから、
お気に入り数を見て、日々驚いているらしい。」

「あ、そのお気に入り数だけど、
とうとう百件超えたよ!
登録してくれた人ありがとう!」

「なぜこの小説がそこそこ伸びたのかの?
序盤など、ほぼ原文なような気がするのじゃ。」

「さあ、なんでだろ?
ほぼ原文っていうのは指摘もされたから、
秘密の部屋編からは積極的に
変えていったみたいだよ?」

「その結果アイギスが登場したらしいがな。」

「元々妾はおらんかったのか。」

「作者がどの程度なら変えてもいいのか
わからなかったらしいけど、他のを見てると
原作どこ行った?っていうのが
多かったから、もういいんじゃないかって
思ったらしいよ。
あと、新キャラが増えすぎるとアレだけど、
もう少しぐらいならいいと思ったって。」

「あと、魔法なんてものがある世界なんだから
何が起こっても不思議じゃないと
ある意味開き直ったようだ。
そんなことがあって、最近は
オリジナルのストーリー進行を
増やしてるそうだ。ついでに言ってしまうと、
不死鳥の騎士団まではなんとなく
考えてるらしいな。」

「それ言っちゃってもいいの?」

「考えがあるとしか言ってないから
大丈夫だろ。ネタバレもしてないしな。」

「伏線はあったかの?」

「露骨すぎだと思うが、一応少しだけな。
…このまま話しているとラウラあたりが
口を滑らせそうだから
この辺りで終わっておこう。」

「ひどいな…まあ否定はできないけど。」

「では、最後の挨拶じゃな。」

「「「読んでくれてありがとう
ございました!次回もお楽しみに!」」」

「お気に入り登録本当にありがとうねー!」

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