ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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今回後書きがかなり長いです。


迫るモノ

三人が学校に着いて数日、

アミリアの予想していたよりも早く

教科書が進んだので、息抜きということで

飛行訓練を行うことに決めていた。

外は綺麗な青空が広がっていた。

 

「先生からできることなら空を

飛べるようになるようにとのことだし、

アイギスも頑張ったからな。

午前中だけだが、息抜きも兼ねて

箒に乗る練習をしようと思う。

まあ、乗り方は昨日言った通りだ。」

 

「とりあえず、アイギスは私の箒を使って。

クリーンスイープなら、きっと乗りやすいよ。」

 

「そうなのかの?では使わせてもらうのじゃ。」

 

「…私が小さな時に買ってもらった

小柄な人向けの箒だしね…」

 

「ん?何か言ったかの?」

 

「い、いや?なんでもないよ。」

 

「息抜きとはいえ課題の一つなんだ。

テキパキやっていくぞ。

足元にまず箒を置いて、手をかざして

『上がれ』と指示を出すんだ。

うまくいけば手元まで箒が浮く。」

 

「ではやってみるのじゃ。上がれ!」

 

アイギスは言われた通りにしたが、

箒は少しの間動いただけだった。

 

「むう…うまくいかんの…」

 

「これを初めてやって成功できるのは

よっぽど才能がある者ぐらいだ。

同学年ならハリーぐらいじゃないか?」

 

「多分そうじゃないかな。

マルフォイも上がってたけど、口ぶりからして

何度も乗ったことがあるみたいだったし。」

 

「とりあえず何度かやってみてくれ。

そこまで難しいことじゃないさ。

落ち着いてやればいい。」

 

「…上がれ。」

 

静かに声を発すると、箒はすんなりと浮き上がり、

アイギスの手に収まった。

 

「おお、できたのじゃ!」

 

「よし、じゃあ次は乗ってみるんだ。

ただし、いきなり飛ばないようにな。

地面を軽く蹴って浮き上がるだけだ。」

 

「初めて乗る時はコントロールできなくて

無茶苦茶に飛んじゃうことがあるからね。

ゆっくりと慣らしていかないと。」

 

「まあ、どこかに飛んでいっても

助けに行ってやるから安心しろ。

ハリーの箒ほどではないが

私の箒もスピードは出るから追いつけるだろう。」

 

「聞いた話ではずいぶん古い箒らしいが

これよりも早いのかの?」

 

「ああ、手入れはお祖母様も私も

欠かしていない。経年劣化も多少あるが

それも活かせるように工夫してる。

新品の時と比べても遜色ないさ。」

 

「それに、アミリアはすごく箒に乗るのが

上手いんだ。アリシアさんの子供だし、

やっぱり才能とかもあるんだよ。」

 

「そうなのか…では安心じゃな。多分。

とりあえず乗ってみるのじゃ。」

 

そう言ってアイギスは箒に乗り、

軽く地面を蹴った。すると、箒は浮き上がり、

3、4メートルほどで静止した。

 

「浮かべた…のはいいが

少し怖いのぅ…高いところは苦手じゃ…」

 

「まあ飛んでれば楽しくなってくるさ。

私も飛ぶから少し待っててくれ。

ラウラ、もしもの時はアイギスを

助けてやってくれ。私は落ちないから安心しろ。」

 

「うん、わかった!気をつけてね。」

 

……………

 

「…む、アミリア。

次は何をすればいいのじゃ?」

 

「ゆっくり前進するんだ。

体を少し前に傾ければいい。

止まる時は逆にするだけだ。簡単だろ?

感覚的に操作すれば、ある程度大丈夫なはずだ。」

 

説明しながらアミリアは

座り方を変えて、横向きに座った。

 

「…よくそんな乗り方でバランスをとれるのう…

妾は捕まってないと不安じゃというに。」

 

「慣れてるからな大丈夫だ。

それに、普通の乗り方だとアイギスの方を

見てられないからな。首が痛くなる。

手本としてはいけないんだろうが、

まあいいだろう。とりあえず

私のとこまでついてくるんだ。」

 

そう言って、スーッと前進していく

アミリアを、アイギスは少し

ふらふらしながら追いかけて行った。

 

……………

 

…うん、アイギスは大丈夫そうだね。

アミリアの教え方は上手だから

きっと大丈夫だと思うし、

心配もないんだけど…

 

「…暇だな…」

 

うん、ほんっとに暇。

ここには箒が二本しかないからなぁ…

一緒に飛びたくても、学校の備品の

シューティングスターなんて使いたくないし…

…いやいや、しっかり見ておかないと。

いきなり落ちて来たりしたら大変だからね。

…でもアミリアがいるから

落ちる前に捕まえるよね…

本格的にやることがないな…

 

「二人とも大丈夫ー?」

 

「ああ!今の所大丈夫だ。」

 

「な、なんとかなっておる!

楽しいのはあるのじゃが、

落ちてしまった時は頼むのじゃ…」

 

ふらふらはしてるけど

普通に乗れてるから落ちはしないと

思うんだけどな。うん、順調だね。

二人とも楽しそうにしちゃって…

…それにしても、アイギスって

もしかしなくても私より頭いい…?

昨日までの勉強見てても私より飲み込みが早いし…

………あれ?天気が急に…

 

「これって…アミリア、アイギス!

一回降りてきて!空が暗く…」

 

「…な…これは…いったいどうして…

いや、今はそんなこと言ってる場合ではないか…

アイギス、降りるぞ。」

 

「う、うむ…しかしどうして急に…」

 

どんどん空が暗くなって…

それに小雨まで降ってきて寒くなってきた…

まだ、真夏のはずなのに…

 

「ラウラ、この天気は?いつからだ?」

 

「わからない…私が声をかける直前に

急に雲が出てきてこんなことに…」

 

「さ、寒いのじゃ…

とにかく…学校ま、まで戻るのじゃ…」

 

アイギスの言う通りだ…

こんな寒さ、風邪を引いちゃうよ…

早く学校に…ん?

 

「ふ、二人とも…あれは…何かがこっちに…」

 

「な、なんじゃ、あの黒いものは…」

 

「…こ、この気分はなんだ…?

何か…暗いものが…」

 

「…」

 

「ヒッ…」

 

な、何これ…人…?違う、そんなの、じゃ…

…何?こ、この映像…あれ?目の前が真っ暗に…

 

……………

 

「ラウラ!」

 

気絶してしまったのか…?

なんだ…なんなのだこの生物は…?

それにこの気持ち…大切なものが

抜け落ちていくような…

 

「…クッ、吹き飛べ!

エクスペリアームズー武器よ去れー!」

 

「…!」

 

「今だ!アイギス、走るんだ!

ラウラは私が背負っていく!」

 

「うむ!わかったのじゃ!」

 

早く…早くラウラを先生に診せなければ…!

…なに?奴め…吹き飛ばしても

ひるんだ様子もないだと…!

まさか、こいつが…ディメンターというものか…

なぜ校庭に入ってきて…

 

「アミリア!奴の

動きだけでも止めなければならんぞ!

相手は空を飛んでいるから

すぐ追いつかれてしまうのじゃ!」

 

「そのようだな…!

こちらも箒を使えればいいが

ここまで天気が荒れると使えん…

…これだけ雨で濡れているなら…これなら!

グレイシアスー氷河となれー!

よし、早く走るんだ!滑るなよ!」

 

「わかっておるのじゃ!」

 

ラウラ…無事なのだろうな…

いや、そうであってくれ…!

 

 

ここは…いったいどこなの?

私は…意識はあるのに、体が動かせない?

…いや、違うのかな…思い出…なの?

でも、私、こんな所知らない…

それに、今私を抱き抱えてる人も…全然…

 

ーよくも俺の娘を攫いやがったな!ー

 

ー観念してもらおう!

ここはもう袋小路だ!逃げ場などない!

ラウラを返してもらうぞ!ー

 

この声…お父さんにダールトさん?

 

ーなんだ?お前らだけか。

この子の母親はずいぶんと薄情なんだな?

それに、そこの闇祓いの

嫁も来てないじゃないか。ー

 

ーてんめぇ…エミリーを

病院送りにしたのはてめぇだろうが!ー

 

ーアリシアもだ…貴様にそのようなこと、

言う資格などない。ー

 

ーああ、そういえばそうだったなぁ!

クク、いやぁ、悪い悪い。

さて、話は変わるがこの状況…

お前らは俺に攻撃ができるのか?

俺の手元にはこの子がいるんだが…ー

 

ーなっ、や、やめろ!ー

 

何…?ナイフ…?…やめて…やめてよ!

殺さないで…みんなを置いて逝ったりなんて…

そんなの…嫌だよ…お願いだから…

 

 

…ううん…あ、あれ?ここは…医務室か。

 

「ラウラ!目が覚めたか!」

 

「ア、アミリア…」

 

「よかったのじゃ、ラウラ…」

 

「アイギスも…」

 

私…倒れてから…

 

「私、どれぐらい寝てたの?」

 

「そこまで長くはないよ。

一時間も眠っていない。」

 

「しかし、ずいぶんうなされておったが

どうしたのじゃ?」

 

「うなされて…?」

 

もしかして…私が見てたあの…?

 

「ラウラ、話してくれるな?

どんなことでも相談すると言っていただろう?」

 

「…うん。そう、だね。

…そう言っても、あんまり何を見てたのか、

わからないんだ。遠い昔のことだと思うけど、

いつのことかもわからない…

ううん、目線からすると赤ちゃんの時なのかな。」

 

「どんなものを見たのじゃ?」

 

「うっすらとだけど…

私が何者かに連れ去られて、

お父さんとダールトさんが助けに来てくれて…

それで、私を連れ去った人が

ナイフを私の首に近づけて…それから…

ダメだ…まだ何かあったような気はするけど、

どうもはっきりしないや…」

 

「…父上と、ランディさんが…?

そんな話聞いたことも…」

 

「しかし、何故そんなことを?」

 

「…ディメンターが原因だろうな。」

 

「ディメンター?あれがそうなの…

どうしてそう言えるの?アミリア。」

 

「前に私が言った奴の特徴を覚えているか?」

 

えっと…アズカバンの看守って

言ってたっけ…その特徴は…

 

「プラスの感情を吸い取る?」

 

「ああ、そうだ。プラスの感情を吸い取る、

つまりはマイナスの感情、思い出しか

残らない。ラウラが見たのは今までで

一番ラウラが恐ろしいと感じたものだろう。」

 

「そうなのかな?…確かに自分が

殺されそうにはなってたけど、

今までで一番っていうほどだったかな…

いや、十分怖いことではあるけど…

賢者の石の時にアミリアが倒れた時とか

石になる時とかも怖かったんだよ。」

 

「もしかしたらまだ続きが

あったのかもしれんの。

そうか、嫌な思い出が…

だから妾は孤独を感じたのか…」

 

「人間、思い出したくないことには

記憶に鍵をかけるものだ。

無理に思い出す必要はないさ。」

 

「うん、わかったよ。

それで、ディメンターはどうなったの?」

 

「逃げてきた。もう少し城まで距離があったら

まずかったかもしれないが、城に近づいた時

マクゴナガル先生が助けてくれたんだ。」

 

「何やら呪文を唱えておったのじゃ。」

 

ディメンターに効く呪文?

前にアミリアが説明してた時、

何をしてもダメだとも言ってたけど…

 

「パトローナス・チャーム、

守護霊の呪文。対ディメンター用の魔法だ。

まあ他にも少し使い道はあるがな。」

 

「アミリアってそれ使えたりは…」

 

「OWLどころかNEWTレベルの魔法だ。

練習もしていないのにそんなレベルの魔法を

使えるわけないだろう。

…いや、しかし出来た方がいいのか…」

 

「ラウラ、体調は大丈夫かの?」

 

「少しだるいけど大丈夫だよ。」

 

「では、とりあえず昼食を食べに行こう。

何か食べないと元気が出ないしな。」

 

確かにそうかも。

…アミリアが食べたいだけな気もするけど。

いや、アミリアなりに元気を出させようと

してくれてるのかな…

 

……………

 

守護霊、か…使えるように

なった方がいいが、どれだけ練習すればいいのか。

やり方も、自分が使うことなどないと

思っていたからあの頃に調べていなかったし…

 

「アミリア、どうかしたのかの?」

 

「あれ?全然食べてないね。」

 

「いや、少し考え事をしていてな。」

 

「考え事?どうしてディメンターが

私たちのとこに来たのかとか?」

 

「それについてはなんとなく予想はできてる。

きっと、私たちの楽しいという感情に

呼び寄せられでもしたんだろう。

まあ、普通はないはずなんだが。

よっぽど飢えていたのかもしれないな。」

 

とはいえ、そのあたりも管理している

はずなんだがな。魔法省が管理を怠ったのか?

…まさかとは思うが誰かが差し向けた

と考えられないこともない…

しかし私たちを狙う必要性が微塵も感じられない。

ディメンターを操れるほどの魔法使いなど、

そうそういるものでもないし、その人たちに

別段恨みをかったこともないはずだ。

…どちらにせよ認めたくないものだな。

 

「ディメンターのことは置いておくとして

午後からどうするのかの?」

 

「ああ、午後は変身術について

やろうと思っている。とはいえ、

もしかしたらアイギスはかなり楽に

覚えられるかもしれない。」

 

「ああ、なぜか蛇に変身できるんだもん。

あれって多分アニメーガスだよね。」

 

「おそらくはな。感覚的に使っているみたいだが

実際に変身するときの感覚をわかっていれば

理論も頭に入りやすいだろう。

しかし、他の人の前では使うなよ?

非公式アニメーガスはバレたら厄介だ。」

 

下手すれば色々と法律に引っかかるからな…

 

「うむ、分かっておるのじゃ。」

 

 

夜もすっかり更け、寝る時間になって、

三人はベッドに入り込んだ。

 

「…おい、二人ともなぜ

私のベッドに入り込んでくるんだ…」

 

「妾用のベッドはないのじゃ。」

 

「それに、結局

毎日こうだったんだから今更じゃない。」

 

「…いや、もうこの際入り込んでくるのには

目を瞑ろう。…今日はなぜ抱きついている?

しかもラウラはどこに顔を押しつけてるんだ。」

 

「だ、だって怖いんだもん…

こうしてれば柔らかくて気持ちいいし…」

 

「あやつらが来てもアミリアといれば

安心できる気がするのじゃ…」

 

「そうは言っても私にもどうすることも

できないんだがな…それに暑いんだが…

ハァ、まあいいか。」

 

「おお、許してくれたのじゃ。」

 

「ありがと、アミリア。」

 

「とにかく早く寝るんだ。

明日も朝からアイギスは勉強するからな。

魔法薬学から始めるつもりだ。

…私が朝に弱いからといって

起こさずに遊んでいたら後で後悔するからな…」

 

「わ、妾がそんなことするわけなかろうに…」

 

「アイギスは真面目だし

そんなことはしな…あれ?」

 

「…スー…スー…」

 

「…眠ったようじゃな。」

 

「そうみたい…私たちも寝よっか。

アミリアを真夜中に起こしたら

鉄拳が頭に落ちてくるし。」

 

「うむ、そうじゃ…え?ラウラ、鉄拳とは…」

 

「おやすみー。」

 

「…むぅ…」




「アミリア、感想に書いてくれていた
人がいたのもあるんだけど、アリシアさんが
マクゴナガル先生に会ったとき
様子がおかしかったけどなんでか知ってる?」

「ああ、妾も気になっておった。
アリシアさんらしくなかったのじゃ。」

「感想を書いてくれた人、感謝する。
とはいえ、私もあまり知らないのだがな…」

「じゃあ本人に聞く…のはまた
おかしくなっちゃうかもしれないかな?」

「ダールトさんはどうかの?
同級生だったそうじゃし、結婚まで
しておるんじゃから詳しく知っておると思うが…」

「確かにエミリーさんとランディさんより
詳しい可能性は高いな。じゃあ少し呼んでくる。」

……………

「ふむ、つまりアリシアがマクゴナガル先生を
見たときの反応の理由を聞きたいと。」

「はい、そうです。
知っていますか?父上。」

「ああ、もちろん知っている。」

「本当に?それで、どんなことがあったの?」

「深い理由があったりするのかの?」

「いや、別に深くはない。」

「ではどうして?」

「単純なことでな。
私たち四人、だいたい一緒にいたわけだが、
その中で一番怒られていたのが
アリシアだったというだけだ。」

「えー…それだけなの…」

「まぁ、言ってしまえばな。
前にランディが話していたらしいが
私達が出会った時も、マクゴナガル先生に
一番怒られていたのは物を壊して回った
アリシアだったし、それ以外の時も
怒られるのはアリシアが中心だった。
ま、要するに怒られた思い出しかないから
反射的に怖くなるんだろうな。」

「…今のアリシアさんしか知らんと
その話が信じられんのう…今のアリシアさんは
品行方正という言葉がぴったりじゃ。」

「母上はトラウマになるほど
マクゴナガル先生に怒られていたのですか…」

「アリシアさん…」

「高学年になるころには
マクゴナガル先生を見ただけで震えて
逃げ出していくぐらいには苦手意識が
確立していたからなぁ…まぁ、結局は
逃げていようがよく怒られていたがね。」

「いったいどれほどの頻度で怒られてたの…」

「うーん…どれぐらい、か…
マクゴナガル先生がアリシアを呼ぶとき、
なんて言ってたか覚えてるか?」

「そういえば母上をアリシアと
呼んでいましたね…マクゴナガル先生は
だいたいファミリーネームで呼ぶのに…」

「私が知ってる限りだが、名前で呼ぶ生徒は
アリシアぐらいではないかと思う。」

「それだけ怒られていて
退学とかにはならなかったのじゃな。」

「まあ、ホグワーツを退学なんて
そうそうあることじゃないさ。
…これを言うのは少し心が痛むが、ハグリッドが
秘密の部屋を開いて生徒を殺したと
思われた時に退学処分となった、
という事例しか私は知らない。
物を壊したりしたぐらいなら
せいぜい処罰を受ける程度ですむだろう。」

「そのかわりフィルチさんに
目の敵にされてただろうけどね…」

「ああ、管理人じゃったか。アリシアさんは
走り回ったりもしていたみたいじゃし、
掃除も大変だったじゃろうな。」

「まあ、一人だけファーストネームで
呼ばれるようになるくらいには
ほぼ毎日だったということだよ。
何か処罰があったりすると
寮監のマクゴナガル先生の耳に入るから、
他の先生に捕まってても、
結局はマクゴナガル先生に怒られていたんだ。
グリフィンドールの伝統や品格を
落とさないように、と。
マクゴナガル先生なりに注目してたんだろうがな。
クィディッチの選手でもあったし。」

「…クィディッチって聞いて
少し繋がった気がするや。」

「そういえば昔、母上はかなり
暴れてたらしいんだったな…」

「ああ、二人が何か言っておったの…
クィディッチの代表時代の時の
アリシアさんの話…
確か、文字通り暴れまわっておったと…」

「あの頃…特に学校にいた時は
短気だったからなぁ…
何かイラつくことがあれば
すぐに学校の物に当たったりしてたから
余計に先生に目をつけられていてな。
本人はほとんど気づいてなかったらしいが
ほぼ監視付きだったぐらいだ。」

「それがどうして今の
落ち着いた感じになったの…?」

「それは…まあ色々あったんだ。
とにかく、こういうことがあって
アリシアはマクゴナガル先生が苦手なんだ。
しかし、しばらく会ってない期間があったから
多少はマシになっててもおかしくないかとは
思っていたんだが、逆に耐性がなくなって
前よりも酷くなっていたとはな…
あれでよくホグワーツの面接に行ったものだ。」

「自室にとじこもるつもりだったのかの?」

「夕食の時は毎日近くにいることになるのとか
アリシアさんは考えてなかったのかな…」

「記憶の底にしまって
鍵をかけていて完全に忘れていた、
といったところではないだろうか?」

「ああ、アミリアの言うことが近いだろうな。
…さて、とりあえずこんなところか。
じゃあ私はこのあたりでな。」

「父上、ありがとうございました。」

「…本当にあそこまで動揺するなんて、
どれだけ怒られたんだろうね。」

「確か学校にイタズラ者の双子がおると
ラウラが言っておったが、その者たちよりも
怒られておったんじゃろうなぁ…
それはもうぐうの音も出ないほどに…」

「父上が、怒られてなかった日の方が
少なかったようなことを言っていたな…」

「でも、アリシアさんがマクゴナガル先生を
苦手にしてることに、そこまで
深い理由はなかったんだね…」

「しかしあの度合いじゃからな…」

「ああ、私たちには想像できないほど
怒られてていたのだろうな。
…さて、とりあえず今日はこんなところで
終わろう。かなり長くなってしまったしな。」

「初めの頃の本文に迫るくらいだもんね…
最近、暇があれば書きなおそうと
してるみたいだから文字数が
増えていく可能性もあるけどね。」

「…そういえば気になっておったが
ダールトさんはどこから現れたのじゃ?
それに妾たちはどこまで
この世界のことをわかっておるのじゃ?」

「ダールトさんはなんにせよ現れたんだよ。
どこから、なんて気にしちゃいけないよ。
それと、後書きの私たちはこの作品の中のことは
だいたい知ってるよ。
そうじゃないと、後書きで説明する時とかに
十分説明できないからね。」

「そもそも作者の説明も下手だから
そんな設定でも言い忘れなどが
多々あるだろうがな。」

「ずいぶん適当じゃな…まあいいが…
ではいい加減このあたりで終わるのかの?」

「ああ、そうしよう。」

「「「本文に加え、長い後書きを最後まで
見てくれてありがとうございました!」」」

「全員で挨拶する時、なぜ妾たちは
口調まで合わせておるのじゃ?」

「見にくいだろうし、
作者がめんどうだと思っているからだ。」

「絶対に理由は後者だよね?」

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