ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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活動報告があります。
一言言っておきます。ごめんなさい。

それと最近後書きが茶番で長くなりがちです。
気に入らない人はスルーするのをお勧めします。
あ、スルーするってのはダジャレでは(ry




アミリアとラウラは図書室で勉強していたが、

ラウラの忘れ方、特に魔法史がひどく、

夢中になってアミリアが教えていると

司書のマダム・ピンスに追い出されてしまった。

それと言うのも時間はもうすぐ

日が変わろうとしていたからだ。

マダム・ピンスは休みの日に、さすがにあまり

残っている生徒はいないだろうと、

この日に限って見回りを疎かにしてしまっていた。

 

「ごめんね、アミリア。本当にごめん。」

 

「…ぐすっ。いいんだラウラ…」

 

と、アミリアは泣きながらラウラと

図書室から出てきた。と言うのも

 

「教えるのに夢中になって

夜食の事を忘れてた私が悪いんだ…」

 

アミリアにとって1、2を争うほどの

楽しみな事、食事の時間が完全に

過ぎてしまっていたからだ。

 

「…すまなかったラウラ。

とりあえず落ち着いたよ。」

 

「うん、じゃあとりあえず帰ろう。

ハーマイオニーも心配してるだろうし

ハリーとロンの罰則も終わったはずだよ。」

 

そうして2人は談話室に向かって

廊下を歩いていった。すると、2人に不穏で、

冷たい、息が止まるような

言葉が小さく、遠くの方から聞こえてきた。

 

【…す……してやる…

来るん……様のところ…引き裂…

……裂きに……殺してやる】

 

「「っ⁉︎」」

 

最後に聞こえてきた言葉は

2人を恐怖させるのに十分な声だった。

 

「ア、アミリア…今の…聞こえ、た?」

 

「あ、ああ、聞こえた、が、

こんな、ことは初めてだ…」

 

「…アミリア、どうしよう…」

 

「…とにかく談話室まで行こう…!

あんな言葉が、聞こえては

落ち着いて話すこともできない…!」

 

そういって2人は走って談話室に着いた。

時間も遅く、談話室はガランとしており、

誰もいなかったのでそのまま自分たちの部屋に

入った。ルームメイトはすでに眠っていた。

 

「ハァ、ハァ…

アミリア、あの声、聞こえたよね?」

 

「ああ、確かに聞こえた…

最後の言葉は特にくっきりと…」

 

2人はその『殺してやる』という言葉を

思い出して身震いした。

 

「とにかく、今日は寝よう…

このことは明日話そう、ラウラ。」

 

「うん、そうしよう…」

 

そうして2人は不安に思いながら

眠りについた。

 

 

次の日の朝、2人は前日の夜の話を

ハリーたちの3人に話していた。

 

「じゃあアミリアたちも

ハリーと同じことを聞いたのかい?」

 

「ハリーも聞いたの?」

 

「うん、ロックハートの部屋で、あー…

あまり思い出したくないけど

ファンレターの返事を書いてて、

真夜中ぐらいの時に2人と同じような

声を聞こえたんだ。僕にはもっと

ハッキリと聞こえてきたけど。」

 

「ではハリーの近くにその言葉を

発していたものがいた、ということか?」

 

「でも、なんだかあの声って

なぜだか違和感があったよね?

なんていうか…囁かれてるのに

とても大きく聞こえるように錯覚するかんじ?」

 

「確かに囁かれているような気分だったが…

だがハリーと一緒にいたロックハートは

何も聞こえてなかったんだろう?」

 

「うん、ドアも開いてなかったからそれこそ

透明でもなければ気づいたと思うんだけど、

ロックハートは何も聞こえないって。」

 

「ロックハートのことだから

ファンレターのことで頭がいっぱいだったんじゃ

ないのか?自慢話に夢中だったんだろ?」

 

「でも、いくらなんでも殺してやるって

囁かれて反応しない人なんていないと思うよ。」

 

「ええ、確かにそうね。

それに彼ならもしもしっかり聞こえてたなら

すぐに解決してみせるはずだわ。」

 

そうして、ハーマイオニーのロックハート

の話が始まってしまい話が途切れたので、

声の話は一旦保留された。

 

 

それから何日も経ってハロウィーンの季節が

近づいてきていたが、

声はあの時以来、聞こえなくなり、

5人の頭にはほとんど残っていなかった。

そしてハグリッドの育てていたカボチャは

お化けカボチャと言っても生温い、

それこそ中で人が住めそうな小屋ぐらいの

サイズにまで成長していた物もあった。

そして、そんな季節の変わり目、

ラウラは少し困っていた。

ラウラの耳からは煙が吹き出していた。

 

「…この副作用、なんとかならないかな…」

 

「まあ、仕方ないだろ。魔法界では

風邪薬といえば『元気爆発薬』だからな。

飲んでから1、2時間しか経ってないが

体調は良くなっただろう?」

 

「うーん、まあね〜。」

 

「それにしてもすごい大雨だな。」

 

そういってアミリアとラウラが外を見ると、

バケツをひっくり返したかのような

大雨が窓を割らんばかりに叩いていた。

 

「でもこの雨でハリーはクィディッチの

練習をしてたんだよねー…

ウッドさん、張り切りすぎだよ。

こんな中で練習したらそれこそ風邪をひくよ。」

 

そんなラウラの呟きにアミリアは

苦笑いを浮かべ、首肯していた。

 

「さて、とりあえず談話室に戻ろうか。

薬の効き目が出てきてマダム・ポンフリーに

許可ももらったことだしな。」

 

「うん、そうだね。」

 

そう言って2人は談話室に帰った。

中ではハリーが着替えを終えて、ハーマイオニーと

ロンと話していた。ハーマイオニーは

何やら興奮しているようだった。

 

「あれ?ハーマイオニーどうしたの?

そんなに興奮するなんて珍しいね?」

 

「あら、ラウラ。アミリアも。帰ってきたのね。

風邪はもう大丈夫?」

 

「うん、とりあえずは治ったよ。

まだ少しだけ耳からは煙がでるけどね…」

 

「そういえばジニーもパーシーに

元気爆発薬を飲まされてたぜ。

誰かさんには見られたくないって

顔を真っ赤にしてたけどね。」

 

「あ、それで何の話をしてたの?」

 

「ハリーがほとんど首なしニックに

絶命日パーティーに招待されたらしいの!

それで友達も連れてきてほしい

って言ってきたらしいわ。

生きてる人間がそれに参加したなんて

今までにそうないんじゃないかしら?」

 

「ああ、なかなかない経験だから

ハーマイオニーは行ってみたいのか。」

 

「自分の死んだ日を祝うなんて

どういうわけなんだか…

死ぬほど落ち込みそうじゃないか?」

 

ロンは宿題が残っていたらしく、

少しだけ不機嫌そうにそういった。

 

「それでアミリアとラウラも一緒にいかない?

ハロウィーンの日らしいんだけど…」

 

「う…ハロウィーンの日か…

すまないがハリー、私は断らせてもらう…

どうしてもカボチャパイが食べたいんだ…」

 

「アミリアは1ヶ月ぐらい前から

楽しみにしてたからね〜。

アミリアを1人にするなんてできないから

私もアミリアといるよ。」

 

外は相変わらず雨で、それもあってすでに

かなり暗くなってきていた。

だが談話室の中は暖炉の火もあって明るく、

たくさんの生徒で賑わっていた。

 

「みんな!これから火トカゲに

長々花火を食べさせるぞ!

どうなるか気にならないかー?」

 

「ご安心あれ!この火トカゲは

魔法生物の世話のクラスから

『助け出して』きたやつだからな!」

 

そんな中で、イタズラ好きの双子、

フレッドとジョージが何やらショーを始めた。

それを聞いて、たくさんの生徒が

火トカゲの周りに集まっていた。

 

「相変わらずだな、あの2人は。

ふふっ。『助け出して』、ねぇ。」

 

「まああの2人だからねぇ。」

 

そうしてアミリアとラウラも、

近づきはせずに遠くの方から様子を見ていると、

火トカゲがパンパンと大きな音を立てながら

空中で回りだし、火花を撒き散らした。

それを見てパーシーが双子を怒鳴るが、

反省してないようで、笑いながら逃げていった。

 

 

ハロウィーン当日、ハリーたちを見送った後、

アミリアとラウラは大広間にきていた。

天井にはハグリッド自慢の大カボチャが

吊り下げられ、映し出される雲は

不気味さを醸し出していた。

 

「やはり…美味い…!

こんなに美味いなんて…全部私の物だ…

うふふふふふふふ…」

 

「まあこれがあるからアミリアに

付き合ったってのもあるんだよねぇ…

はいはいアミリア、

急がなくても出てくるからね〜。」

 

アミリアは相変わらず我を失って

カボチャパイを次から次へと口に放り込んでいた。

そのあまりの早さに、

周囲の視線が少し集まっている。

それが20分も続くと、アミリアは落ち着いて、

ラウラも少しだけ食べ進めていた。

 

「ハリーたち、楽しんでるのかな?」

 

「どうだろうな。

ゴーストの好みが人間に合うかはわからないし。」

 

それからしばらく、2人は食べ物を食べて、

早めに帰りたかった生徒が帰って行く中、

2人も大広間から出て、帰ろうとした。

その時、聞こえてきてしまった。

あの声が。

 

【殺してやる…腹が減った…

こんなに長ーい間…血の臭いがするぞ…!】

 

「っ!アミリア!この声は!」

 

「ああ、あの時の声だ!

この言葉の意味…まさか誰かを⁉︎

行こう、ラウラ!」

 

そして、2人は声の聞こえた方へと走った。

しかし生徒たちのぺちゃくちゃという

話し声でどこからの声かが判断できない。

 

「くそっ!どこからだ!」

 

「あ!こっち、アミリア!」

 

2人は階段を駆け上がり、3階に出てきた。

そして、ある通路に出ると、ハリーたち3人が

壁を見て言葉を失っていた。

 

「え?みんなどうしてここに⁉︎」

 

「なっ!ラウラ、壁を見ろ!」

 

そう言われて3人が見ていた壁に

まずアミリアが気づき、

その言葉にラウラも壁に視線を移した。

そこには2行の文が書いていた。

 

ー秘密の部屋は開かれたり

継承者の敵よ、気をつけよー

 

「なんだ…これは…?」

 

「?あのぶら下がっているのは何だろう…?」

 

ロンのその言葉に、文字の横の松明に

ぶら下がっているものを見た

それはフィルチの猫、ミセス・ノリスだった。

ミセス・ノリスは目を見開いたまま

無機物のように硬直していた。

 

「ここを離れるべきじゃないか…?」

 

「でもロン、助けてあげるべきじゃ…」

 

「いや、ハリー、離れた方がいい。

こんなところを見られたらそれこそー」

 

アミリアがそこまで言うと、

前後からざわめきが聞こえてきていた。

パーティーが終わり、生徒が先生と共に

やってきたのだった。生徒たちは

5人と硬直するミセス・ノリスを見て、

悲鳴をあげたり、言葉を失っていた。

そんな中、1人の生徒が5人に言い放った。

 

「継承者の敵よ、気をつけよ!

次はお前たちの番だ、穢れた血め!」

 

その人物はドラコ・マルフォイだった。

ドラコは5人とミセス・ノリスを見て、

にやりと笑っていた。






「前回でアミリアのお父さんとお母さんの
紹介が終わったから今度は私の家族だよ!」

「ということで今日はラウラの父親、
ランディ・ブライトフォードさんだ。」

「おう!よろしくな!」

「じゃあお父さん、自己紹介よろしく!」

「俺の名前はさっき言われてたが
ランディ・ブライトフォードだ!
趣味は魔法使いらしくないが
マグルのスポーツのサッカーだ。」

「確かに魔法界で自らの体を積極的に
使うスポーツが好きな人はあまりいませんね。
どうしてそんなに好きなのですか?」

「まあ、何と言ってもルールが少ないことだな。
クィディッチも面白そうだが、
明かされてないルールもいくつかあって
まどろっこしい。だが、その点
サッカーならややこしいルールは
精々オフサイドだとかその辺りぐらいだからなぁ。
俺は頭を使うのが苦手だからちょうどいいんだ。」

「よくダールトさんには
脳筋だとか言われてるね。
魔法使いとしてはどうなのかと思うけど。」

「まあ学生時代は確かに落第ギリギリ
だったからなぁ。ダールトやアリシアさんに
教えてもらってなんとかなったんだ。」

「父上と母上とは学生時代から
友達だったのですね。エミリーさんは
どうだったのですか?教えてもらってた
人の中に入ってなかったですが。」

「あー、エミリーはどちらかといえば
目を離せばいつの間にかいなくなってたから
聞こうにも聞けなかったんだよなぁ。
それにエミリーの説明じゃ
多分俺にゃ理解できねぇ。
独特の世界観を持ってるからなぁ。」

「多分お父さんだけじゃなくて
この世界の誰にも理解できないような気がするよ。」

「まあ、エミリーさんだからな。」

「話も出たし、せっかくだから
俺たちの学生時代の話でもするか。
と言ってもかなり端折るけどな。」

「おお、お父さんたちの昔の事は
あんまり聞いたことなかったね。」

「私も父上は自分の話は苦手と言って
あまり話してはくれないし母上は
昔をあまり思い出したくないと言って
聞かせてくれなかったから聞いた事がないな。」

「じゃあとりあえず、俺とダールトは列車の中で
会ったんだよ。確かあの時はー

ーーーーーー

「くっ、重い…荷物を入れすぎたか…
それとも来るのが遅かったか…」

「うん?どうしたんだ?持ち上がんねぇのかい?
手伝おうか?」

「ん?あ、ああ、頼む」

「おう。よっと」

「すまない、助かった。」

「気にすんなよ。ところでお前も1年だろ?」

「ああ、そうだが…」

「よろしくな。俺はランディ・ウェイライトだ。」

「あ、ああ、よろしく。
私はダールト・フラムだ。いきなりだな。」

「どこがだよ。もう俺たちは親友だかんな!」

「おい、ちょっと待て。それはいくらなんでもー」

「とりあえず席探そうぜー。
早くしないと席が埋まっちまう。」

「おい、人の話をー」

ーーーーーー

ってのが俺とダールトの出会いだな。」

「もうちょっとダールトさんの
話を聞いてあげなよ。お父さん。」

「まあランディさんらしいがな。」

「じゃあお母さんとアリシアさんとの出会いは?」

「ああ、それはなー

ーーーーーー

「急げダールト!
早く逃げねぇと殺されちまうぞ!」

「ハァ、ハァ、ふざけるなぁ!
お前がいらん事をするからだろうがぁ!」

「貴様ら余裕だなぁ!
私の食事の邪魔をしやがって許さねぇぞ!
待ちやがれこの馬鹿共がぁぁ!」

「うおぉぉぉ⁉︎もう追いついてきやがったぁぁ!」

「クソッ!ランディ貴様後で覚えておけよ!」

ーーーーーー

というふうになってだな?」

「え⁉︎何があったの⁉︎」

「ああ、俺がアリシアさんの後ろに立ってた
ダールトを突き飛ばしたら
アリシアさんが食べてた昼飯に顔から
突っ込んでな。いやぁ、
あの時は死ぬかと思ったぜ。」

「母上…」

「アミリアのお母さんって
箒に乗った時だけじゃなくて普通の時も
そんな性格だったのね…」

「それでまだこの話には続きがあってだなー

ーーーーーー

「もう5分以上は全力疾走してるってのに
なんで向こうまで体力余ってんだよ!
あれ女子だよな⁉︎」

「あの〜?」

「うおっ⁉︎びっくりした!」

「ハァ、ハァ、誰だ、君は。」

「あ、私は〜、
エミリー・ブライトフォードです〜。」

「いや、そういう事じゃなくて
なんで俺たちに声をかけたかって話だよ、
ってか走るの早いな!」

「え〜?ただ何をしてるのかな〜
って思っただけですよ〜?」

「ブライトフォード貴様もかぁぁぁ!」

「あら〜?アーチャーさんですねー。
鬼ごっこでもしてるんですか〜?」

「こんなものが鬼ごっこなものか!」

「てかエミリーさんまで巻き込んじまった!
ダールトだけ巻き込もうと思ってたのに!」

「おい待て貴様!それはどういう意味だ!」

「まだ話す余裕があるか!
いいかげンニトマランカキサマラァァァァ!
ヤツザキニシテヤルゥゥゥ!」

「あら〜?なんだかアーチャーさんの周りに
黒い何かが見えますね〜。」

「前言撤回だ!これは鬼が本物の鬼ごっこだ!」

「くそ…死んでたまるかよぉ!」

ーーーーーー

そんでその後マクゴナガル先生に
見つかっちまってなぁ。
全員仲良く点を引かれてその後から
本当に仲良くなったってかんじだよ。」

「お父さんたちもマクゴナガル先生に
まとめて点を引かれたんだね。」

「まあアリシアさんが所構わず
破壊しながら追いかけてきたからなぁ。」

「母上…」

「アミリア〜大丈夫〜?」

「ああ…大丈夫だ。」

「じゃあ今回はかなり長くなったからこの辺で。
ほら、アミリア言うよ。お父さんも一緒に。」

「ん、わかった。」

「「「今回も見てくれてありがとうございした!」」」

「そういえばアミリアと私が一緒に言うの
初めてだったね。」

「そういえばそうだな。」

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