ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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早速お気に入りに入れてくれた人がいて
テンションがやばいです。
亀更新タグとは何だったのかと思われそうですが
ストックが無くなれば亀更新になります。

2016,5/16改訂


ホグワーツ特急◆

その後もいろいろな店を回り、

一通り買い終わったあと、

ダイアゴン横丁の入り口の漏れ鍋で

過ごしていた。

しばらく2人で雑談していると、

大男と、自分達ぐらいの背の

少し痩せた男の子が入ってきた。

 

「わぁ、大っきな人だね〜、アミリア!」

 

「ああ、そうだな。

あの二人、親子には見えないが…」

 

そうしてアミリアとラウラは

話していると、漏れ鍋の入り口から

驚いたような声とともに

 

「あなた様はまさか、

ハリー・ポッターでは…?」

 

と言った。

それを聞いて、アミリアとラウラも

ほかの客とともにハリーポッターと

呼ばれた男の子を見つめた。

 

「アミリア、ハリー・ポッターって?」

 

「知らないのか?魔法界では常識だろう?

『生き残った男の子』だ。

ヴォルデモートから

ただ一人生き残ったと言われている。」

 

「ああ、その人のことか。

…アミリア、あの子に注目が集まってて

こっちのことを聞いてる人はいないみたいだけど

その名前は伏せたほうが良くない?」

 

「いなくなった者のことを

気にすることもないだろう。

名を伏せるのは必要が出てからでいい。

話を戻すが死の魔法を受けて

ただ一人生き残ったから

魔法界では有名なんだ。ちゃんと思いだしたな?

…彼がその後どうなったかは知らないが、

見た限り魔法には触れていなかったらしいな。」

 

「どうしてわかるの?」

 

「キョロキョロし過ぎだ。

ここにはまだあまり魔法界の要素はなくても

これからダイアゴン横丁に行くのだろうし

ワクワクしているんじゃないか?」

 

客が握手を求めに行く中、

アミリアはただ座ってようと思っていたが、

その男の子と目が合ったため、

無視するのはさすがにまずいと思い、

彼の元に2人で向かった。

そして、近づいてから自己紹介を始めた。

 

「こんにちは、ハリー・ポッター。

私は君と同じで1年生の

アミリア・フラムと言うんだ。

魔法界のことはあまり知らないようだが

わからないことがあれば聞いてくれて構わない。

よろしく頼む。」

 

「え、う、うん。こちらこそよろしく…

あれ?僕、君に魔法界のことを

知らないなんて言ってないよね?」

 

ハリーは綺麗な子だなと思っていた。

このような接され方に慣れてないのか、

戸惑いながら返事をしたが、

なぜ自分のことがそこまでわかるのか

疑問を抱いた。

 

「これから学校のものを買いに行くんだろう?

それだけそわそわしていてはさすがにわかるよ。

それと、自分の知らないところで

有名になっていて戸惑っているとは思うが

もっと堂々としたほうがいい。

君を利用しようとする人が現れるかも…」

 

「ちょっとアミリア、

どうしていきなり脅すようなことを言うの?

もっとなんていうかさ、

素晴らしさ的なことを伝えてあげないと。

よろしく、ハリー・ポッター。

わたしはラウラ・ブライトフォード。

同じく1年生だよ。仲良くしようね!

アミリアも行ったけど、なにか

困ったことがあったら助けるからね!」

 

「うん、よろしく。」

 

アミリアが相変わらずの口調で

話していると、横からラウラも

自己紹介を始めた。

アミリアの言うことを

聞き、実践しようとしているのかさっきよりは

落ち着き、はっきり返事をしていた。

 

「解決できるかはわからないが…

まあ、ラウラも

手伝ってくれるらしいしできる限りはな。

これから長い付き合いに

なると思うがよろしく。」

 

と、またラウラのいつもの

人助け宣言か…と諦めに似た

ため息をしながらそう言った所で、大男が

3人に近づいてきた。

 

「ハリー、そろそろ行こう。

いろいろ買い揃えにゃならん。

ありがとな、そっちの2人。

ハリーと友達になろうと言ってくれて。

ハリー、友達ができないんじゃねぇかと

ずぅっと心配していたんだ。

俺はハグリッドっちゅーんだ。

ホグワーツで森番をやっちょる。

まあ森の近くの小屋まで遊びに来いや。

茶ぐらいは出せるぞ。」

 

「よろしくお願いします!

ほら、アミリアも頭を下げて。

よろしくお願いしますって…」

 

「いや、少し待て。いつから

ラウラが私の保護者になったんだ?」

 

ハリーとハグリッドは

そんなコントのような状況をみて、

笑みをこぼした。

 

 

9月1日、いよいよ待ちに待った

ホグワーツに行く日になった。

ホグワーツ行きの特急列車に

10時にはアミリアとラウラは

列車に乗り込んでいた。

テーブルの上にはすでに

たくさんのお菓子がある。

 

「そういえばアミリア、

ハリーはここへの入り方がわかるのかな?

今まで魔法とは無縁だったみたいだけど。

私もわからなかったし。」

 

「心配はいらないだろう。ハグリッド…

はそそっかしそうだったから

教える前に別れたかもしれんが…

何もハリーと私達しかこれに

乗る者がいないわけではないだろう。

親切な人がいれば教えてくれるだろうしな。

それと、お前は人の話を聞け。ラウラには

6回はその事を言っておいただろう。」

 

「聞いてないんじゃなくて忘れちゃうんだよ!

もう、アミリア物覚えがいいから

そう言うけどさ、私は覚えるの苦手なんだよ。」

 

「それは知っているが、

6回は多すぎるだろ。」

 

「そんなことっ…あるけどさ…」

 

そんな話をしながら

列車の出発を待っていた。

 

 

列車は予定通りに出発し、

いまは草原を走っている。

アミリアとラウラは車内販売の

お菓子を追加で適当に買って食べていた。

そして、ラウラが蛙チョコを食べようとした時、

手が滑って箱を落としてしまった。

 

「あ!ちょっ、待って!」

 

「お前は何をしてるんだ…

ウィンガーディアムレビオーサー浮遊せよー

ほら、キャッチしろよ?」

 

浮遊呪文でラウラのところに

蛙チョコを運び、魔法を解除した。

 

「え?あ、うわっ!」

 

慌てて蛙チョコを捕まえたが、

机の上に置いていた百味ビーンズを

バラマキ、そのうちの一つが

ラウラの口の中に入ってしまった。

 

「…うえぇ…なんだか変な味がする…

青臭いよ…」

 

「今のは雑草味だな。」

 

「ああ、どうりで青臭いはずだよ…」

 

そんなことをしながら

列車に乗って2時間ほどしたところで、

1人の女子が2人に話しかけてきた。

 

「ヒキガエルを見なかった?

ネビルっていう子のがいなくなったの。」

 

少しボサボサの栗色の髪をした

その女子は2人に尋ねてきた。

 

「すまない。他をあたってくれ。

私たちに聞いてもわからないとしか…」

 

「えー、探してあげようよー。」

 

と、アミリアとラウラは

それぞれリアクションをする。

 

「どうやって探す気だ?

人を探すのならともかく、

カエル1匹探すのは骨が折れるだろう?

どこに入り込んだのかもわからないし…」

 

「友達を呼んじゃダメ?」

 

「いや、それはー」

 

ラウラは杖をだすと、

アミリアは止めようとした。

 

「あら、魔法を使えるの?」

 

しかし、運が悪いことに先ほどの女子が

興味津々に聞いてきた。

アミリアはなんとか話を逸らそうとする。

 

「ああ、そう言えば君は誰だ?」

 

「あ、ごめんなさい。

わたしはハーマイオニー・グレンジャー。

ハーマイオニーって呼んで。」

 

「私はアミリア・フラムだ。」

 

「私はラウラ・ブライトフォードだよー。

ラウラって呼んでね。よろしく。」

 

「よろしく、2人とも。

それで、どんな呪文を使おうとしたの?」

 

アミリアは予想通りではあるが

ごまかせなかったとため息を吐いて、

止めるのを諦めた。

 

「んー、とりあえずみせるよ。

その方が早いしね。」

 

といって、買ってからこの日まで

大事に箱にしまっていた自分の杖を使って

初めて呪文を唱えることに緊張しながら、

咳払いして呪文を唱える。

 

「インウォカーティオー・レーヴァ

ー来て、レーヴァー」

 

ラウラが呪文を唱えると、ラウラの

杖から光が出て、隣の座席に蛇が現れ、

その場で舌を

チロチロと出しながら待機し始めた。

アミリアはやっぱりかと頭を抱え、

ハーマイオニーは小さな悲鳴をあげた。

 

「ラ、ラウラ!何してるのよ!

早く戻して!」

 

ハーマイオニーが慌てて蛇から

距離を取るが、ラウラは蛇の

横から動かず、蛇の方を向いて話しかけた。

 

【ごめん、今大丈夫かな?レーヴァ。】

 

【どうしました?ラウラ。】

 

ラウラと蛇がそれぞれシューシューと

口から音を出して話している。

ハーマイオニーはそれを見て驚愕していた。

 

「全く、隠せと言っていたのに…」

 

【友達のヒキガエルが逃げちゃった

みたいなんだ。捕まえたりできる?】

 

【捕まえるとそのまま食べてしまいそう

なので少し難しいと思いますよ。

私は毒も持っていますし…】

 

ラウラはそれを聞いて、

どうしようかと考えているところで

呆れながらアミリアが口を開き、

 

【それなら匂いか何かで

場所はわからないか?】

 

と、次はアミリアの口からも

空気の漏れ出るような音が聞こえてきて、

ハーマイオニーは2人を交互に見た。

 

【ええ、それならわかりますよ、

アミリアさん。何匹かカエルが

いるのがわかりますが一匹だけ

なぜか座席あたりにいますね。

一両後ろの車両の

真ん中あたりだと思います。】

 

【そうか、ありがとう。】

「ラウラ、レーヴァを戻せ。さっきから

ハーマイオニーが怖がってる。」

 

そう言われて、ラウラが

ハーマイオニーを見ると、明らかに

怖がっている。ラウラは

不思議そうな顔をしながら、

蛇を元いた場所に戻す呪文を唱えた。

ハーマイオニーは落ち着いてから

アミリアとラウラに話しかけた。

 

「あなたたち蛇と話せるの⁉︎」

 

「え?話せるよ?」

 

「ラウラ、前からずっと言っていることだが、

普通は蛇とは話せないからな。」

 

「えっと…なんで話せるの?」

 

ハーマイオニーは蛇語使い(パーセルマウス)

ほとんど先天的なものと

知っていたが、どうしても気になった。

話せる人など全魔法使いのうち1%

どころの話ではないくらい

少ないことも本で読んだからだ。

 

「生まれた時から話せたよ?」

 

「私は後天的にかな。

小さい時にラウラと出会って、その時から

ずっとラウラの隣に蛇がいたんだ。

ラウラに通訳を頼むのも悪い気がしたし、

とりあえず話せるように

本を読んで練習したんだ。」

 

「練習⁉︎蛇語(パーセルタング)なんて練習で

話せるようになれないと思うんだけど…

あなたすごいのね…」

 

「まあ、私に不可能はない。

そう言えるように日々努力している。」

 

そう言いつつ、レーヴァから

聞いた情報を言ってない事を思い出した。

 

「ああ、そう言えばヒキガエルは一両後ろの

真ん中あたりではないかといっていた。

そのあたりを探しに行くぞ。」

 

アミリアがそう言うと、ハーマイオニーが

さっきまでの意見と違うことに少し驚き、

 

「あら?アミリアも探してくれるの?」

 

「ラウラが探すのならな。

1人で座っているのも暇だし、

ラウラに任せるのも少し怖い。」

 

「ありがとう、アミリア。」

 

「じゃあ行こっか、2人とも!」

 

ハーマイオニーが礼をいって、

女子3人でネビルの

ヒキガエルをそのあたりで探したところ、

レーヴァの言った通りの場所に

ヒキガエルがいた。

ネビルがそのヒキガエルのトレバーを

受け取ると、泣きそうになりながら

何度も頭を下げて礼を言っていた。

 

 

アミリアが

「別にお前のために

探したわけじゃないからな!」

と、何かのテンプレのように言い放ったのは

完全に余談である。




という事で2年目はどうすんだと
いうツッコミが聞こえそうな
第2話でした。どうでしたか?

・インウォカーティオー・○○
ちょっとした契約をして、
両方の同意があれば呼び出すことができる。
どうしても蛇のレーヴァと遊びたかったラウラは
魔法を使えないかと思い
適当に手を振ったらなぜか使えた。
ちょっとした契約とは言うものの
これは片方が一方的に呼ばれるのは
まずいと思ったラウラが制限をかけたもので
契約がなくても使えないことはない。
ただしなにか目印のようなものが必要。

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