ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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会話が長くなりすぎると
読みにくい気がするんですが
どうなんでしょう?


ニコラス・フラメル

クリスマス休暇もいよいよ

最終日となり、アミリアとラウラにハリー、

特にロンは残念そうにしていた。

この日にはハーマイオニーも学校に

戻ってきたので、それぞれあったことを

5人で話していた。

 

「ハリー!この休暇中に

3日も連続で部屋から抜け出したなんて

何考えてたのよ!フィルチに捕まってたら

どうなっていたか…どうせなら

ニコラス・フラメルについて

何か見つけられていたらよかったのに…

それに他の3人まで抜け出したなんて…」

 

「あはは…心配かけちゃったね。」

 

「ハーマイオニー、ニコラス・フラメルの本なんて

もう見つからないんじゃないか?」

 

「ニコラス・フラメルか…私はどこかで

見たことがあったと思うんだが…」

 

「うん、僕もそう思う。」

 

「ハリーも見たことあるかも知れないの?」

 

「どこだか覚えてないけど見覚えがあるんだ。

図書室だったかな…」

 

「それならとりあえずもうしばらくは

図書室で探してみましょう。

今日は私は荷物があるから先に部屋に戻るわ。」

 

そうしてハーマイオニーは部屋に戻り、

他の4人もそれぞれの部屋で、

翌日からの授業の準備を始めた。

 

 

新学期が始まり、

また5人は休憩時間のたびに

必死で本を漁っていたが、

ニコラス・フラメルの本が

見つかることはなかった。

 

「どうだい?そっちは見つかった?

こっちは全然だよ。」

 

「ロンか。いや、こちらもだめだ。

まだ見つかっていない。」

 

「あれ?ハリーはどうしたの?

いないみたいだけど。」

 

「ああ、ハリーはウッドに連れてかれたよ。

グリフィンドールは7年間優勝できてないから

ハリーの入ってきた今年こそはって

意気込んでるらしいんだ。」

 

「そうか…ウッドはクィディッチのことになると

周りが見えなくなる節があるからな…」

 

「ハリー、大丈夫かなぁ…」

 

そうして話していると、ハーマイオニーが

本を探しに行ったきり帰ってこなかったロンが

アミリアとラウラと話し込んでいたのを見て、

怒りながら引きずっていった。

その後も探し続けていたが、結局見つからず、

時間になってしまったので

その後は談話室に戻って寛いでいた。

ラウラはアミリアに目くらまし術の

イメージを教えてもらい、

ハーマイオニーはロンとチェスをしていた。

そこにクィディッチの練習を終えた

ハリーが戻ってきた。

 

「あ、ハリー。お疲れ様〜。」

 

「ハリー、今は話しかけないで。

集中しなくちゃ負けちゃいそうなんだ…

あれ?ハリー、何かあったのかい?

なんて顔してるんだよ。」

 

ハリーは苦い顔をしてそこに立っていたが、

ロンに聞かれると、4人以外に聞こえないように、

静かに話し始めた。

 

「今度のクィディッチの試合の

審判にスネイプが希望を出してるらしいんだ…」

 

「試合に出ちゃだめよ、ハリー。

なんとかして休むべきよ。」

 

「足を折ったことにすれば…

いっそのことホントに折ってしまえ。」

 

「少し待てロン、骨を折っても

次の日にはもう治るだろう。前にネビルが

手首を折っても夜には治ってただろう。

それにいくらスネイプがハリーを憎んでるかも

しれないとはいえ、いきなり

危害を加えることはさすがにないだろう。」

 

「とりあえず2人とも落ち着きなよ〜。

スネイプが怪しすぎるのはわかるけど、

特にロンは言い過ぎだよ。

前もアミリアが、スネイプがハリーを

狙ってたっていうのは可能性に

過ぎないって言ってたでしょ?」

 

ハーマイオニーとロンを

なだめて少し落ち着いた後、

ハリーは話し始めた。

 

「試合に出ないなんてできないよ。

グリフィンドールに僕以外に

シーカーはいないんだ。僕が出ないと、

グリフィンドールはプレイするまでもなく

負けになっちゃうよ…」

 

ハリーがそう言った時、ネビルが

談話室の中に倒れこんできた。

5人はネビルに近づいて話し始めた。

 

「ネビル⁉︎これは足縛りの呪い…だったか…?」

 

「一体どうしたの⁉︎ネビル!」

 

アミリアがネビルの呪いを解き、

ハーマイオニーがネビルに聞くと、

ネビルは震え声で答えた。

 

「マルフォイが…図書室の前で、覚えた

呪文を誰かに試してみたかったって…」

 

「そんなのひどいよ!」

 

「そうよ!マクゴナガル先生の所に行くべきよ!

マルフォイがやったって報告すべきよ!」

 

「ああ、私もそうするべきだと思う。

マルフォイのやつめ…」

 

ハーマイオニーとアミリアに

マクゴナガルに言うように言われるが、

ネビルは首を横に振った。

 

「これ以上面倒はゴメンなんだ…」

 

「でもネビル、マルフォイに立ち向かわないと。

あいつは平気でみんなをバカにしてる。

でも、それに屈服して

奴をつけあがらせていいってもんじゃない。」

 

「僕が勇気がなくてグリフィンドールに

ふさわしくないって言いたいんだろ?

マルフォイにも言われたからわかるよ…」

 

ネビルは今にも泣きそうになって

そうロンに返した。それを見て、ハリーは

ネビルを慰めるためにクリスマスプレゼントの中に

あった蛙チョコをネビルに渡した。

 

「ネビル、君にはマルフォイが

10人いたって敵わないよ。組分け帽子に

選ばれてグリフィンドールに入っただろ?

マルフォイはあのスリザリンだよ。」

 

蛙チョコの包み紙を

めくりながらネビルは少し微笑んだ。

 

「ありがとう、ハリー…僕、今日はもう寝るよ。

カードはあげる。集めてたよね?」

 

そう言ってネビルはハリーに

蛙チョコのオマケの『有名魔法使いカード』を

渡して、部屋に帰って行った。

ハリーはそのカードを見た。

 

「またダンブルドアだ…

僕が初めて見たカード…あ!」

 

「どうしたの?ハリー。急に大きな声を出して。」

 

突然大声をあげたハリーに

ラウラは問いかけた。

 

「見つけたんだ!ニコラス・フラメルを!」

 

「何だって⁉︎ホントかい、ハリー!」

 

「ほら見て!この文。『ダンブルドア教授は

特に、1945年、闇の魔法使い、グリンデルバルドを

破ったこと、ドラゴンの血液の12種類の

利用法の発見、パートナーである

ニコラス・フラメルとの錬金術の

共同研究などで有名』」

 

「そうか、私が見覚えがあったのは

このカードを見たことがあったからか!

集めておけばよかったか。

ん?しかし本で読んだ気もするが…?」

 

「そういえばアミリアは蛙チョコが好きだけど

カードは集めてなかったね。」

 

『ニコラス・フラメルとの錬金術』

という文を聞いて、

ハーマイオニーは飛び上がった。

 

「そうだわ!ちょっと待ってて!」

 

そう言ってハーマイオニーは部屋に

走っていき、しばらくして

縦1メートルはあろうかというほど巨大な古い本を

持ってきた。

 

「ずいぶん前に図書室から借り出してたの。

軽い読み物だけど。」

 

「軽い?これが?」

 

ロンはハーマイオニーの

その言葉に、そう口走った。

 

「ああ今思い出した。この本だったか。私も

ホグワーツに来てすぐぐらいの時に読んだな。

確か、ニコラス・フラメルは1600ページ

あたりだったはずだ。ハーマイオニー。」

 

そう言ったアミリアに、

ロンは信じられないものを見たような

視線を送った。

 

「これよ!『ニコラス・フラメルは

我々の知るかぎり、賢者の石の

創造に成功した唯一の者』!」

 

「そうか、ニコラス・フラメルの歳では

近代や現代の魔法使いの本に

載っていないのも当たり前か。

確か600歳をゆうに超えていたな。」

 

ハーマイオニーの言葉にアミリアは

1人頷いていたが、他の3人は、

全く分かっていないようだった。

 

「「「賢者の石って何?」」」

 

「まったく…3人は本を読まないの?」

 

そう言ってハーマイオニーは

賢者の石の説明をした。

 

「金を作って不老不死になれる石だって⁉︎

そんなのスネイプが狙うのも無理ないよ。

誰だって欲しいもの。」

 

「スネイプと決まったわけではないが…

まあ他に疑わしい者がいないから

一番怪しいのは確かだがな…」

 

5人はそうして、

ひとまず『スネイプが賢者の石を

手に入れようとしている』というように

結論付け、その日はそこで解散した。

 

 

「僕、やっぱり明日のクィディッチに出るよ。

出なかったらスリザリンの連中が

スネイプが怖くて逃げ出したって笑うだろうから。

僕たちが勝って連中の顔から

笑いを拭い去ってやる。」

 

ニコラス・フラメルのことが

わかった次の日の

闇の魔術に対する防衛術の授業中、

4人にハリーはそう言った

 

「ホントにでるの?ハリー…」

 

「グラウンドに落ちたあなたを

私たちが拭い去るハメに

ならなければいいけど…」

 

「もしハリーが落ちたら一応私が

魔法で地面を柔らかくしてみる。

それでなんとかなればいいが…」

 

そうして、次の日に向かって、

ハリーは意気込んでいた。

だが、その後の授業の魔法薬学で

ハリーはいつものようにスネイプに理不尽な

減点をされ、気を落としていた。

 

 

次の日の昼過ぎ、4人は控え室に

入ろうとするハリーに応援のメッセージを

言って見送ってから、観客席に向かった。

 

「いい?ロン。足縛りの呪いは

ロコモーター・モルティスよ。」

 

「わかってるってば。」

 

「2人ともスネイプ先生が嫌いでも

さすがに呪いをかけるのはまずいんじゃない…?」

 

ハーマイオニーとロンは、

もしスネイプがハリーを

狙うような動きを見せたら、昨日の

マルフォイを参考に呪いをかけようと決めて、

杖の用意をしていた。

そんな2人に、ラウラは先生に呪いをかけるのは

まずいのではないかと止めていた。

その時アミリアはある観客席を見て、

3人に話しかけた。

 

「みんな、呪いをかける必要も自分たちが

助ける必要もなくなったようだぞ?」

 

そのアミリアの言葉に、

3人は一斉にアミリアを見た。

 

「どうしてだい?アミリア。」

 

「ほら、あそこを見てみろ。

ダンブルドア校長が来ている。校長の前では

スネイプも少しの贔屓ならまだしも

ハリーを傷つけることはできないだろう。」

 

「でも僕あんなに意地悪そうな

顔したスネイプ初めて見るよ…

何する気なんだろう?

…あ、そろそろ始まるみたいだよ。アイタ!」

 

他の3人がロンを見ると、

ロンの頭を小突いたドラコが立っていた。

 

「おや?気づかなかったよ、ウィーズリー。」

 

そういってドラコはロンをからかう。

 

「この試合、ポッターはどのくらい箒に

乗っていられると思う?

ウィーズリー、どうだい?賭けるかい?」

 

「あなたはなんでそんなひどいこと言うのよ!」

 

「また吹き飛ばされたいのか?

ドラコ・マルフォイ。今度は

クッションなしでやってみるか?」

 

「君たちには関係ないだろう?」

 

アミリアとラウラに、ドラコは一瞥し、

再びロンにちょっかいをかける。

 

「グリフィンドールのクィディッチ選手は

どうやって選ばれてるか知ってるかい?

気の毒な人から選ばれるんだ。」

 

「マルフォイ、あなた…!

そんなの…ひどすぎるよ…!

たとえ冗談でも…そんなの…

…許されないよ…」

 

止まらないドラコの心無い言葉に、

横で聞いていたラウラが泣き出した。

 

「…マルフォイ…!貴様ぁぁぁぁ!」

 

クィディッチの試合で大歓声が

上がる中で、泣いてしまったラウラを見て、

アミリアはドラコに叫び、

首元を掴み、引き寄せた。

 

「貴様…私の友人を貶めたな…!

ラウラを…ラウラを泣かせたな…!」

 

ドラコは驚きと恐怖で表情が

固まって、何も言えなくなっている。

アミリアは憤怒の表情で泣いていた。

 

「貴様はいったい何様のつもりだ…?

何様のつもりで他人を貶しているのだ…?

その言葉にどれだけの者がー」

 

そこまでアミリアが言うと、

ロンはじっとアミリアとドラコを見ていたが、

アミリアの横にハーマイオニー、

そしてラウラが立った。

 

「これ以上は手を出してはいけないわ。」

 

「しかし、こいつは…!」

 

「アミリア!私はもう大丈夫だから…」

 

2人に止められて、アミリアは少し落ち着き、

ドラコから手を離した。

 

「ラウラ………わかった。

…ドラコ、お前がしたことは許されないことだ。

その主張を曲げるつもりはない。

…だが、私も少しやり過ぎたと思う。

…すまなかった…」

 

アミリアがそう謝罪すると、

ドラコはそのままその場を離れた。

ロンとハーマイオニーが、

泣いていた2人をなだめていると、

聞いたこともないような大歓声があがった。

少し落ち着いていたアミリアはそれに反応した。

 

「ん?いったいなんだ?何が起こったのだ?」

 

4人はフィールドを見た。

 

「ハリーよ!ハリーがスニッチをとったのよ!」

 

「何だって⁉︎まだ10分もたってないのに⁉︎」

 

「ホントだ!手にスニッチを持ってる!

すごいよハリー!」

 

「ハリー…本当にすごいな、君は。」

 

競技場はお祭り騒ぎになり、

それは夕食が終わり、

4人が談話室に戻った後も続いた。

 

 

夕食の時もハリーは帰ってこず、

4人が談話室でしばらく話していると、

ようやくハリーが帰ってきた。

 

「ハリー!いったいどこ行ってたのよ!」

 

「ホントだよ〜。みんな待ってたんだから。」

 

「そうだよハリー。

今日の主役は君なんだ。談話室でパーティー

やってるんだ!」

 

「みんな、それどころじゃないんだよ…!」

 

4人はハリーを歓迎しようとしたが、

ただならぬ様子を見て、真剣な顔になった。

 

「ハリー、どうしたのだ?

いったい君に何があった?」

 

「どこか人のいない部屋へ行こう。

大変な話があるんだ。」

 

「ああ、それはいいけどピーブスは

どうする気だい?」

 

「ああ、そういえばあのゴースト、

私たちの部屋にも忍び込んだことあったっけ。」

 

「その件なら心配ない。

私が簡単な魔除けの呪文でもしかけておくさ。」

 

そう確認して5人は頷いて、

鍵付きの小さな部屋に入り、

アミリアは呪文を少し呟いて、部屋全体を

囲むように杖から光を出した。

 

「よし、これでおそらくゴーストに

入られたりすることはないはずだ。」

 

「お疲れ様、アミリア。

それでハリー、慌ててたけどどうしたの?」

 

ラウラにそう聞かれたハリーは、

全員に聞こえるようにゆっくり話し始めた。

 

「試合の後帰ろうとしたら、森の方に

おかしな歩き方をする人影が見えたんだけど、

それはスネイプだったんだ。

僕は足に怪我をしてるのがわかってるから

おかしな歩き方をするのも知ってた。だから

遠くからでもわかったんだけど、

それで、スネイプが森の中で、クィレルを

脅してるのを見たんだ。」

 

「クィレルって、防衛術の先生の

あのクィレルかい?」

 

「そうだろうな。同じ名前の人物は

ホグワーツにいなかったはずだ。」

 

「それで、何を話してたの?」

 

ハーマイオニーが

さらに続きを聴こうとした。

 

「僕らは正しかったんだ。

スネイプはクィレルに、賢者の石を

生徒に知られてはまずいって言ってから、

ハグリッドのフラッフィーを

どう出し抜くかわかったかって

聞いてたんだよ…それでその後、

スネイプが、あなたのまやかしについて

聞かせてもらおうって言ってから、

答えなかったクィレルに、

どちらに忠誠を誓うのかって聞いたんだ。」

 

「忠誠を誓う…スネイプかダンブルドア校長か、

という事か?」

 

「じゃあ、クィレル先生も

賢者の石を守るために何かを

仕掛けてるってことかな?」

 

「それなら賢者の石が安全なのは

クィレルがスネイプに抵抗している

間だけという事になるわ。」

 

「冗談言うなよ…それじゃあ

3日も持たないじゃないか…」

 

「確かに否定はできんが…

それにしてもやはり賢者の石だったのか…」

 

5人はその日から、

フラッフィーの部屋の様子や、

クィレルとスネイプの様子を

観察して、賢者の石が無事かどうかを

確かめていく事にした。




それにしても字数が定まらないです…
キリがいいところまで行こうとしたら
どうしてもばらつきます…
キリよく字数を合わせれるように
なりたいですけどどうすればいいのか…

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