ハリー・ポッターと紅白の2人   作:ヴァニフィア

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初めまして。ヴァニフィアです。
他の先駆者の方々のハリーポッター作品をみて
どうしても書いてみたくなり、書いてみました。
もともと影響されてのことなので
無意識に盗作まがいにならないように
気をつけていきます…

2016,5/16改訂


the Philosopher's Stone ー賢者の石ー
ダイアゴン横丁◆


彼女らが11歳になった夏の真っ最中、

幼馴染みの2人の少女にある手紙が届いていた。

 

「ラウラの家にはちゃんと手紙は届いたか?」

 

「うん、ちゃんと届いたよ。アミリアの家は?」

 

「ラウラの家に届いていて

私の家に届いてないわけがないだろう?

住んでるところはすぐ隣だから

フクロウも間違えないだろうし私の家も

ラウラの家と同じで代々魔法使いだ。

まあ、もちろん素質がないと言われれば

諦めざるをえないわけだが…」

 

「いや、アミリアならそこは大丈夫でしょ。

練習してるからもう魔法使えるでしょ?」

 

「まあ、ここ数年は

そこまで熱心にはしていないがな。

確認ぐらいなものだ。」

 

「よく教えてくれてるもんね。

ありがとう、アミリア先生。」

 

「こちらこそ理論を理解してくれない

生徒でありがとう。」

 

「えへへー。」

 

「別に褒めてないぞ?皮肉だ。」

 

燃えるような紅い髪と

好戦的にも見える少し鋭い紅い目で

自信に満ちているアミリア・フラムと、

上質な絹のような白い髪と

とても穏やかで柔らかな青い目で

全てを包み込むような雰囲気を

出しているラウラ・ブライトフォードは

子供達が走り回っている賑やかな

公園で、2人でベンチに座り、

ホグワーツ魔法学校からの手紙についての

話を他の人に内容がわからないように

聞こえない程度の声で話していた。

 

「ああ、そろそろ戻らないと。父上に

これまでの最終確認をしてもらうんだった。

最近あまり練習してないとはいえ

もうすぐ学校が始まるわけだからな。」

 

「そういえばお願いしてたんだっけ。確か、

そういうのに関しては結構厳しいんだよね。」

 

「まあ、確かに魔法を使う以上

必ず真剣にしろとは言われている。

まぁ、普段は優しい父上だよ。」

 

「魔法は危ないからね。

いくらアミリアが天才的に魔法を

すぐに使えるようになっても、親としては

厳しく言わないといけないんだと思うよ。」

 

「…天才的か…それを言うならラウラのほうが

天才肌だと思うがな。」

 

「え?そう?」

 

「三年ほど前に私がラウラに

魔法を教え始めた時、手本として見せた

火の魔法をなんとなくで成功させて

準備をしてなかったから

家を燃やしかけたのは誰だった?」

 

「あ、うん、それはごめん。

色々迷惑かけちゃって…

いきなり使えると思わなかったもんだからさ。

でも、たまたまだよ?それに、アミリアは

その時にはたくさん呪文を使えたでしょ?」

 

「何も習ってない上にいきなり杖なしで

火を放ったのがおかしいんだよ。

杖なしで魔法を使えるのなんて

人間にはできるものではないと思うがな…

それに他に私が教えた呪文も

すぐにできるようになるだろう?」

 

「アミリアの教え方がうまいんだよー。

それより、帰らないと

いけないんじゃなかったの?」

 

「あ、確かにそんな時間だな。本当にそろそろ

帰らないと父上が怒る。

さすがに私から頼んでおいて

本人が遅刻するのはまずい。

ラウラは買い物を頼まれていたんだったな?」

 

「うん。アミリアと遊んでから

お買い物に行って帰るって言ってきたからね。」

 

「ではまた明日だ。

明日の学校の用意の買い物は

待ち合わせは銀行の前あたりでいいな?」

 

「うん、少しお父さんのお店の手伝いを

しないといけないからね。じゃあ、また明日!」

 

そうして二人はその場で別れた。

今まで両親の杖を借りたりしていた杖や、

見ているだけだった薬の調合用の鍋が

自分のものになると思うと、ワクワクした。

 

 

「おはよう、アミリア!」

 

「あぁ…おは、よう…」

 

朝の8時ごろ、2人は

ダイアゴン横丁にある大きな銀行、

グリンゴッツの前で集まっていた。

ラウラは元気に走って来たが、

アミリアはどう見ても、

今にも眠りそうになっていた。

 

「あはは、相変わらず朝に弱いね。

お母さんのお茶は飲んだりしてないの?」

 

「ああ、今日は忙しかったらしくてな。

お前が元気なんだ…」

 

「まあとりあえず朝ごはん食べに行こ?」

 

「ああ、そうだな!」

 

食事の話が出た途端、

アミリアは勢いよく立ち上がり、

これ以上ないぐらい目を輝かせていた。

 

「さあ、早く行って食事だ!」

 

「いや、ちょ待っ、

引きずらないでよー!

ああもう!いつもはお茶飲まないと

元気ないくせに!」

 

それから店に入り、食事をした。

そこの食事をアミリアは気に入り、

終始満足した顔でラウラと

いっしょになって舌鼓をしていた。

 

 

「えっとー…何を買えばいいんだっけ?」

 

「全く、相変わらずというかなんと言うか…

手紙にしっかり書いていただろう?

というか持ってきていないのか?」

 

「あ、そうだね。」

 

ラウラはポケットからサッと手紙を取り出し、

アミリアはなぜ手紙を見るという

発想がなかったのかと、少し呆れた。

 

「はぁ…とりあえず杖を買いに行こう。

自分の杖を持ちたかったんだろう?」

 

「あ、うん、もちろん!

先に回ってくれるの⁉︎ありがと!」

 

「あ、こら!抱きつくな!はーなーせー!」

 

アミリアは抱きついてきたラウラを

振り払いながら、オリバンダーの店へ向かった。

 

 

「ここが杖屋さんなの?」

 

「ああ、杖はここが一番だと

父上が言っていた。」

 

2人は杖屋の前に着き、

少し話してから店の中へ入っていった。

 

「んー…あれ?誰もいないね?

もしかして留守ー」

 

と、ラウラが呟いた瞬間、

いきなりキャスター付きの梯子に

乗ったまま入り口付近の棚に老人が出てきた。

 

「いらっしゃいませ。お二人とも

杖をお求めで?」

 

「ああ、そうだ。父上から

杖はここが一番だと…

ラウラ?おい、大丈夫か?」

 

「…ハッ、ご、ごめん、アミリア。

驚いてちょっと意識飛んでたよ。」

 

「…少し失礼じゃないか?」

 

店主は店の名の通りオリバンダーといい、

とても昔から続く老舗の杖屋であると

言って少しずつ説明していく。

 

「…そして杖の芯には一本一本それぞれ

強力な力を持つものが使っております。

ドラゴンや不死鳥、一角獣などが

特に有名でしょうな。そして杖は

持ち主を選びます。では、採寸していきましょう。

まずはそちらの綺麗な紅い髪のお嬢さんから。」

 

そして、説明がひと段落ついたらしく、

採寸などが始まる。その後、

いくつかの杖を握り、振るたびに

ランプが割れたりしたがその事は気にせず、

そのまま杖選びが続いた。

 

「では次はこの杖を。樫の木で

芯にはドラゴンの爪。24cm、かなり頑固。」

 

何本めかの杖を持つと杖から

炎が出て、店を燃やさない程度の

巨大な火柱となって、

その場に留まった。

 

「わぁ、すごい。」

 

「おお、これは素晴らしい…

この杖は2代前からあるのですが、

先ほど言った通りかなり頑固で

持つものがいなかったのですが。

いやいや、私の代で渡す事が出来て

良かったです。では、次はそちらの

お嬢さん。杖腕はどちらですかな?」

 

ラウラはオリバンダーに呼ばれ、

緊張した面持ちでオリバンダーに

採寸してもらい、杖を振っていった。

 

「…ではこちらの杖を。

桃の木に芯には不死鳥の尾羽。

27cm、少々気まぐれ。」

 

ラウラがその杖を持つと、

杖だけでなく、身体全体から

大きな魔力が漏れ出した。

 

「………」

 

「これもまた素晴らしい…

この杖も先ほどの杖と同様に

特徴がありまして、桃の木と言うのは

東の方にある国の日本では

魔除けとされているとか。

いや、しかしこれほどの才能を

感じさせるお嬢さん方が

立て続けにいらっしゃるとは。」

 

オリバンダーは嬉しそうにそう言い、

ラウラの結果に驚いていたアミリアは

それを聞いて当然だとばかりに胸を張り、

ラウラは照れくさそうに顔を赤くしながら

アミリアに近寄っていった。

 

 

「次はどこに行こっか?」

 

お金を払い、オリバンダーの店からでると、

ラウラはアミリアに聞いた。

 

「書店は近くにあるが、かさばるから

後でいいだろう。確か近くに魔法動物の

ペットショップがあるは…」

 

「ペットショップ⁉︎本当⁉︎

早く行こう!さあ、さあ!」

 

「あ、待て!先々いくな!迷子になるぞ!

地図の読み方もわからないんだろう⁉︎」

 

ペットショップと聞いた瞬間ラウラは

目を輝かせ、アミリアの制止を

聞く事なく、走っていった。

…と思ったら戻ってきた。

 

「あー、ごめん、どこにあるの?」

 

その言葉にアミリアは何度目かも

分からないため息をはいていた。

 

「だから言ったんだ…」

 

アミリアは呟いて2人で歩いて行き、

店の中に入っていった。

ラウラのテンションはうなぎのぼりだ。

 

「わぁー、すごい!いっぱいいるよ!」

 

「はぁ…いい加減に落ち着いたらどうだ?

動物が好きなのは知ってるが…」

 

軽く引きずられながら店の中を

歩き回る中で、アミリアはラウラを見ていた。

嬉しそうにカゴの中で

鳴いている鳥やエサを食べているネズミを

見て目を輝かせているラウラを見て、

まあ、喜んでるしいいか。と思い、

ラウラに付き合っていた。

 

「ホグワーツに連れて行っていい動物は

猫にフクロウ、ヒキガエルにネズミのようだな。」

 

そう言って手紙を確認しながら

言うアミリアを見て、

ラウラがいまにも

泣きそうな顔をしながら尋ねる。

 

「…蛇は?」

 

「書かれてないからだめだろうな。」

 

「うう、そんなぁ…」

 

「あー…泣くな、ラウラ。蛇がだめで

残念なのは私もだよ。うん。」

 

そう言って慰めるが、ラウラは

泣き止みそうにない。

 

「落ち着くんだ。

確かに連れて行くのはだめだが、

秘密で呼び出すぐらいならきっと

大丈夫だ。ラウラはいつでも

レーヴァを呼び出せるだろ?」

 

「…うん、そうだね。私が

初めて使えるようになってた魔法だしね。」

 

「ああ、そうだ。

…初めて使えるようになっていた

魔法が今までにない

魔法だったなんておかしいと思うがな…」

 

「だってレーヴァに会いたかったんだもん。

そう思って手を振ってみたら

できちゃったからどうしてかわからないし。」

 

そうしてラウラは泣き止み、

始めの頃よりは落ち着いているが、

再び嬉しそうに動物を眺め始めた。

 

「あ、蛇がいるところもあるんだ」

 

「ラウラ、今日はあまり近づくな。

色々と厄介なことになるからな。

我慢できなくなるだろう?」

 

「ああ、うん。わかってる。

大人には知られないように

したほうがいいんでしょ?」

 

「先入観だけで変な目で見られると

たまったものではないだろ?

大人はそういうのに凝り固まってるから

いくら説明しても聞いてくれないだろうし。」

 

「そんなものなのかな。

…あ、この子かわいい!ほら、見て!アミリア!」

 

「子猫か?ずいぶん大人し…」

 

「すいませーん、この子下さーい。」

 

「…ラウラ、今買うとかさばらないが

すごく気を使うことになるから

後にしたほうがいいぞ?」

 

「え、やだよ。だって買われちゃうかも

しれないじゃない。」

 

「それならとっておいてもらえばいいだろう。

今はまだ買わないようにしたほうがいい。」

 

「ああ、そうだね。

じゃあそうしておくよ。」

 

その後、ローブや鍋、教科書を買い揃えた後、

アミリアは白と赤の羽を持つフクロウ、

ラウラは白い子猫を買い、

再びやって来た

ペットショップから名残惜しそうな

ラウラをアミリアは引っ張りながら

次の店へ向かった。




いかがでしたか?
感想、批評など豆腐メンタルですが
受け止めていきたいとおもってます。

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