遊戯王ARC―V TAG FORCE VS   作:鉄豆腐

55 / 202
今回はこの作品で若干空気気味の2人のデュエルです。
今回みたいに出番作りたいなと思ったり。


第50話 融合……!

「……」

 

『……』

 

「……」

 

遊矢とアリトの試合の後、遊矢は観客席の遊勝塾メンバーの元へと足早に帰って来た。のは良いのだが……何故かコナミが帽子の奥の双眸をジッ、と遊矢、いや、半透明の姿でフワフワと浮いているユートへと向けている。

ユートを睨み、微動だにしない。まるで蛙を睨む蛇……を品定めするベルツノガエルの如く何を考えているのか分からない視線に遊矢とユートは戸惑いを覚え顔を見合わせる。まさか……。

 

『俺が見えているのか……!?と言うか君はコナミ……!?』

 

「えぇっ!?」

 

ユートが両の眼を見開いてコナミを見つめる。そう、見えている。本人である遊矢と、何故かアリトの2人にしか目視できないユートの存在が、ハッキリと彼の目に見えている。凝視しまくっている。

その事にユートと2人で驚愕する遊矢。尤もユートは他の事も含めて驚いているが、コナミは別段狼狽える事無くコクリと小さく頷く。

 

「うっそだろお前!信じらんねぇ!」

 

『と言うか、君の顔を見ていると胃がキリキリするな……』

 

「初対面で中々失礼な奴だな」

 

『初対面……そうか、やはりか。あいつと同じ顔がいると思うと吐血しそうだ』

 

ハァと深い溜め息を漏らし、目を伏せ右手で頭を抑えるユート。半透明の浮遊霊状態の彼が言うと冗談にしか聞こえない。

そんな彼等の様子を頭に疑問符を浮かべながら見つめる友人達。当然彼等にはユートの姿どころか台詞も聞こえない為、首を傾げざるを得ない。

まぁ何時ものコナミかと思いながらも電波系に入り込んだ遊矢へと憐憫の眼差しを向ける。あんまりである。

 

『俺の名はユートだ』

 

「オレはコナミだ。よろしくナストラル」

 

『今程実体があればと悔しい事は無い』

 

コナミの痛快なデュエリストジョークに激しい苛立ちを覚え、触れられないが差し出した手を強く握り締めるナストラル。

今まで次元戦争で疲弊し、友人に振り回され、ユーゴに消滅させられ、やっと休めると思ったら、目の前で暫く忘れたい顔がジョークを飛ばしてくる。

もうそろそろ堪忍袋の緒が切れてもおかしくない頃だ。

 

「おっ、落ち着いてくれユート!ほっほら!次は俺の友達の柚子の試合なんだ!対戦者は……」

 

「ねねだな。融合対決と言う訳だ」

 

『……』

 

「暴れんなよ…暴れんなよ…」

 

融合と言う言葉を聞いてプルプルと震え出すユート。そんなユートの様子を伺うように落ち着け落ち着け、と宥める遊矢。

最早猛獣扱いである。そんな彼を無視し、第2試合が今、始まろうとしていた。実況席よりかかるニコの声を合図に、スタジアムに2人のデュエリストが入場する。

 

『これより2回戦第2試合、遊勝塾所属、柊 柚子選手対、二階堂道場所属、光焔 ねね選手の試合を始めます!』

 

ザッ、と土を鳴らして腰元よりデュエルディスクを取り出し、左腕に装着する2人の少女。

1人は舞網市立第2中学特有の脇をざっくりと開いた女子制服に身を包み、ピンク色の髪をツインテールに纏め、右手首にブレスレットを嵌めた少女。

もう1人は二階堂道場の黒い道着を着こなした茶髪のボブカット、どこか影が差した顔立ちの少女。

 

「1回戦、柚子さんの融合、拝見しました。胸を借りる気持ちで挑ませて貰います!」

 

「それはこっちの台詞。同じ融合使いとして勝たせて貰うわ!ねね!」

 

ブオン、デュエルディスクより光輝くプレートを展開し、互いに融合使いとして挑戦状を叩きつける。

融合を覚えて間もない柚子だが、譲れないプライドは師匠譲りと言う事か。

 

『では、アクションフィールド……発動!』

 

ニコの宣言と共にフィールド上に光が満ち溢れ、広大な大地とそれを覆い尽くすような黒い影が侵食していく。

アクションフィールド、『影牢の呪縛』。ねねの操る『シャドール』モンスターに関する効果を持つカードだ。戦況は有利になるだろうが、それでも安心出来る相手では無い。

2人はフィールドを駆け出し、口上を紡ぐ。

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

 

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!」

 

「フィールド内を駆け巡る!」

 

「見よ、これぞデュエルの最強進化形!」

 

互いにデッキから5枚カードを引き、ズザザとブレーキをかけて相対する。今ここに、舞網チャンピオンシップ、2回目の融合対決が火蓋を切る。

 

「「アクショーン……デュエル!!」」

 

勝つのは、どちらか。先攻は柚子だ。彼女は手札を見た後、1枚のカードをデュエルディスクに叩きつける。

 

「私は永続魔法、『神の居城-ヴァルハラ』を発動!自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、手札の天使族モンスター1体を特殊召喚する!『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』!」

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト 攻撃力2600

 

いきなり飛び出す最上級の天使族モンスター。タクトを手に美しき音色を運ぶハープの翼を広げ、赤いドレスをヒラヒラと風に靡かせるモンスターは柚子の『幻奏』デッキにとってエースとなるカード。融合モンスターを手に入れた今でもその力は充分強力だ。

 

「プロディジー・モーツァルトの効果発動!手札の光属性の天使族モンスター、『光神テテュス』を特殊召喚!」

 

光神テテュス 攻撃力2400

 

タクトの導きの下に光が集い、現れたるは穢れ1つ無き純白の翼を広げ、銀髪を流した上級天使。

天使族モンスターを扱うデッキにとって有力なドローソースとなるモンスターだ。

 

「そして魔法カード、『トレード・イン』!手札の2枚目のプロディジー・モーツァルトを捨て、2枚ドロー!2枚目にドローしたカードは天使族モンスター、『幻奏の歌姫ソロ』!公開する事でテテュスの効果で1枚ドロー!ドローカードは『幻奏の音女ソナタ』!1枚ドロー!『幻奏の音女カノン』!1枚ドロー!『幻奏の音女タムタム』!1枚ドロー!ここまでね」

 

柊 柚子 手札0→6

 

息もつかせぬ大量ドロー。手札0の状況から一気に6枚まで盛り返した。その内4枚は公開されたカードとは言え、このアドバンテージは凄まじい。

 

「私は『幻奏の音女ソナタ』と『幻奏のカノン』を特殊召喚!このカード達は自分フィールド上に『幻奏』モンスターが存在する場合、特殊召喚出来るわ!」

 

幻奏の音女ソナタ 攻撃力1200→1700

 

幻奏の音女カノン 攻撃力1400→1900

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト 攻撃力2600→3100

 

光神テテュス 攻撃力2400→2900

 

美しき音色を響かせ、青いドレスを纏った緑の髪の音女と青い髪を逆立たせ、奇妙な眼鏡をかけた音女がフィールドに登場する。

恐るべき展開スピード、まるで水を得た魚のような大量召喚とドロー。これが元来ある『幻奏』デッキの真髄。これで通常召喚を使っていないのだから驚きだ。

 

「永続魔法、『天空の泉』を発動。モンスターとカードを1枚伏せ、ターンエンドよ」

 

柊 柚子 LP4000

フィールド『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』(攻撃表示)『幻奏の音女ソナタ』(攻撃表示)『幻奏の音女カノン』(攻撃表示)『光神テテュス』セットモンスター

『神の居城-ヴァルハラ』『天空の泉』セット1

手札1

 

1ターン目と言う序盤中の序盤から強力な布陣を敷いた柚子。その見事な腕前にねねはクスリと艶のある笑みを溢す。

中々のソリティアだ。二階堂道場のソリティア3人衆に退けを取らない。

 

「私のターン、ドロー!行きます!魔法カード、『影依融合』を発動します!手札の『シャドール・リザード』ちゃんと『シャドール・ファルコン』ちゃんを融合!融合召喚!『エルシャドール・ミドラーシュ』!」

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力2200

 

大地へ影が堕ち、影が立体化して大地に浮き出る。影は粘土のように形を変え、少女と竜の形となり、更に絵具が水に落ちたかのように色がつき始め、緑色のポニーテールを流した魔法使いの少女とギョロギョロと焦点の合わぬ目玉を持つ竜がフィールドに羽ばたく。

 

「そして効果で墓地へ送った『シャドール・ファルコン』ちゃんの効果で自身を特殊召喚、『シャドール・リザード』ちゃんの効果でデッキより『シャドール・ビースト』ちゃんを墓地へ送り、ビーストちゃんの効果で1枚ドロー!更にアクションフィールド『影牢の呪縛』に3つの魔石カウンターが置かれ、互いのモンスターは相手のターン中、カウンターの数×100攻撃力がダウンします!……アクションフィールドだから私も効いちゃうんですよね……」

 

光焔 ねね 手札3→4

 

影牢の呪縛 魔石カウンター0→3

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力2200→1900

 

ズズズとねねの周囲に影が這いずり回り、次々とねねの手助けをする。唯一想定外だったのはフィールド魔法が共有だったと言う事か。

苦い顔を見せるねねにミドラーシュがやれやれと首を左右に振る。

ねねはミドラーシュの竜へと飛び乗り、アクションカードを探すべく飛翔を促す。

 

「装備魔法、『ワンショット・ワンド』をミドラーシュちゃんに装備!攻撃力を800上げます!」

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力1900→2700

 

「バトル!ミドラーシュちゃんで『幻奏の音女ソナタ』を攻撃!」

 

柊 柚子 LP4000→2900

 

ミドラーシュがねねから受け取ったワンドを手に黒き球を作り出し、ソナタへ向かって放つ。まずは厄介な強化効果の排除と考えたのだろう。500と言う数値は見逃せるものではない。

 

「永続魔法、『天空の泉』の効果発動!戦闘によって破壊された『幻奏の音女ソナタ』を除外し、ソナタの攻撃力1200分、回復する!」

 

柊 柚子 LP2900→4100

 

『天空の泉』によるライフゲイン効果で柚子のLPが元に戻る。この永続魔法がある限り柚子のLPを削り切る事は難しいだろう。

墓地アドバンテージは失われるが光属性や天使族にはそれを補って余りあるサポートカードが存在する。北斗の使った『救援光』等が良い例だろう。

LPを払い除外された光属性モンスターを手札に加えるあのカードとこのLPを回復するカードは相性が良い。

 

「メインフェイズ2、モンスターをセット、ターンエンドです」

 

光焔 ねね LP4000

フィールド『エルシャドール・ミドラーシュ』(攻撃表示)セットモンスター×2

『ワンショット・ワンド』セット1

手札3

 

「私のターン、ドロー!ドローカードは『幻奏の歌姫ソプラノ』!テテュスの効果でドロー!更にドローしたカードは『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』!ドロー!魔法カード、『手札抹殺』!カードを捨ててドロー!プロディジー・モーツァルトの効果で『幻奏の音女タムタム』を特殊召喚!」

 

幻奏の音女タムタム 守備力2000

 

巨大なマラカスを持って登場したのは音女と言うには幼い少女のモンスター。素良から教わった事、融合に必要なものを揃える為のモンスターだ。その効果で手札にするのは。

 

「タムタムが特殊召喚し、フィールドに他の『幻奏』モンスターが存在する場合、デッキから『融合』を手札に加えるわ!私はルール上『融合』として扱う『置換融合』を手札に!」

 

「ですがミドラーシュちゃんがいる限り特殊召喚は1ターンに一度までです!」

 

「しかも『影牢の呪縛』で弱体化した私のモンスターじゃミドラーシュを突破出来ないのね……!ならセットモンスターを攻撃するわ!まずはテテュスでファルコンを攻撃!」

 

「ファルコンちゃんのリバース効果で墓地の『シャドール・ビースト』ちゃんをセット状態で蘇生します!」

 

地上より表に返り、羽ばたく『シャドール・ファルコン』だが、テテュスから放たれる光の球を受け、ズルリと影となって地上に落ちる。

しかし影は粘土のように形を変え、4足の獣となって咆哮した後、パタリと裏返って球状になる。

 

「ならプロディジー・モーツァルトで『シャドール・ビースト』を攻撃するわ!」

 

「ビーストちゃんのリバース効果で2枚ドローして1枚捨てます!更に今捨てた『シャドール・ドラゴン』ちゃんの効果で『天空の泉』を破壊します!」

 

光焔 ねね 手札3→5→4

 

4足の獣の人形が遠吠えを上げ、それに呼び起こされた東洋と西洋、両の特徴を持った竜の人形が泉を口から吐いた黒い炎で蒸発させる。

 

「更に『影牢の呪縛』に1つカウンターが乗ります」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター3→4

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト 攻撃力2300→2200

 

幻奏の音女カノン 攻撃力1100→1000

 

幻奏の音女タムタム 攻撃力700→600

 

光神テテュス 攻撃力1900→1800

 

「私はカノンを守備表示に変更してカードをセット、ターンエンドよ」

 

柊 柚子 LP4000

フィールド『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』(攻撃表示)『幻奏の音女カノン』(守備表示)『幻奏の音女タムタム』(守備表示)『光神テテュス』(攻撃表示)セットモンスター

『神の居城-ヴァルハラ』セット2

手札2

 

「私のターン、ドロー!バトルに入ります!ミドラーシュちゃんでテテュスを攻撃!」

 

ミドラーシュが三日月の形状を模したワンドを振るい、空中に魔方陣を描く。紫の光を放つ魔方陣より黒い球が5つ放たれ、銀髪の天使へと向かっていく。

テテュスも光輝く球で応戦するもねねの助力を受けたミドラーシュの球の威力には及ばなかったらしい。徐々にテテュスが押され、黒球に呑み込まれてしまう。

 

柊 柚子 LP4100→3900

 

「この瞬間、『ワンショット・ワンド』を破壊し1枚ドローします!」

 

光焔 ねね 手札5→6

 

「『影依融合』を発動!手札の『シャドール・ヘッジホッグ』ちゃんと『ギゴバイト』さんを融合!融合召喚!『エルシャドール・アノマリリス』!」

 

エルシャドール・アノマリリス 攻撃力2700→2200

 

影牢の呪縛 魔石カウンター4→5

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力1800→1700

 

ねねのフィールドに巨大な影が差し込み、その中から溢れる水と共に巨大な修道女が躍り出る。

美しき氷の羽衣を広げ、その両手から妖しく光る影糸を伸ばす水属性のエルシャドール。その不気味に蠢く巨体に柚子を含めて会場の全員が度肝を抜かれる。

 

「墓地に送られたヘッジホッグちゃんの効果でデッキの『シャドール・リザード』ちゃんを手札に加え、モンスターとカードをセットしてターンエンドです!」

 

光焔 ねね LP4000

フィールド『エルシャドール・ミドラーシュ』(攻撃表示)『エルシャドール・アノマリリス』(攻撃表示)セットモンスター

セット1

手札2

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、『置換融合』発動!フィールドの『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』と『幻奏の音女タムタム』を融合!至高の天才よ!魂の響きよ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台に勝利の歌を!『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』!!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ 攻撃力1000→500

 

柚子のフィールドに舞い降りる美しき花弁、その蕾が今、花開き中心より青い目の少女が咲き誇る。

花びらが歌声に合わせて踊り、羽衣が風に揺れる。この1輪の少女こそ柚子の新たなエースカード。

この状況に尤も適したモンスターだ。ブルーム・ディーヴァの登場にねねが息を詰まらせる。

 

「そのモンスターは真澄さんとの対決でフィニッシャーとなった融合モンスターですね。確かに、そのモンスターはこの状況では能力を発揮できますが……簡単には通しませんよ……!」

 

「言ったわね……!良いわ、まずは融合素材となったタムタムの効果!ブルーム・ディーヴァの攻撃力を500ダウンし、貴方に500ポイントのダメージを与える!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ 攻撃力500→0

 

光焔 ねね LP4000→3500

 

「ブルーム・ディーヴァは戦闘、効果で破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分へのダメージを0にとなり、特殊召喚されたモンスターと戦闘を行ったダメージ計算後、このカードと相手モンスターとの攻撃力の差分のダメージを与え、相手モンスターを破壊する!ミドラーシュへ攻撃!リフレクト・シャウト!」

 

ブルーム・ディーヴァの美しき歌声が波紋となって広がり、空気の震動がミドラーシュへと襲いかかる。これを通せば召喚制限は無くなり、2200のダメージがねねのLPを削る。

特殊召喚を多用する『幻奏』相手にミドラーシュを破壊される訳にはいかない。ねねは伏せられていたリバースカードをオープンする。

 

「罠カード、『ブレイクスルー・スキル』!ブルーム・ディーヴァの効果を無効にします!」

 

「罠発動!『幻奏のイリュージョン』!このターン、ブルーム・ディーヴァは相手の魔法、罠の効果を受けず、2回攻撃が出来る!更に罠カード、『ブレイクスルー・スキル』発動!ミドラーシュの効果を無効に!」

 

しかし投げられた聖杯はブルーム・ディーヴァの幻影を裂くのみ。背後より強襲するブルーム・ディーヴァのリフレクト・シャウトがミドラーシュの糸を引き裂く。

 

光焔 ねね LP3500→1300

 

「くっ……ミドラーシュちゃんが墓地へ送られた場合、墓地の『影依融合』を手札に加えます。っと」

 

ミドラーシュが自身が破壊される前に影を操り、アノマリリスの肩まで主を運ぶ。しかもねねの助けとなる為、“2枚”のカードを持たせて、だ。

 

「更に効果で破壊された為、魔石カウンターが乗ります」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター5→6

 

幻奏の音女カノン 攻撃力900→800

 

「だけどブルーム・ディーヴァにとってはメリットにしかならないわ!2回目の攻撃!『エルシャドール・アノマリリス』へ攻撃よ!」

 

「アクションマジック、『大脱出』!このバトルフェイズを終了させます!」

 

止めを刺そうとする柚子に待ったをかけたのはミドラーシュより受け取ったアクションカードを発動させるねねだ。

その効果は回避の上位互換。手に入れる前にミドラーシュが破壊されてしまったが仕方無いだろう。

 

「やるわね……!私はこれでターンエンドよ!」

 

柊 柚子 LP3900

フィールド『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』(攻撃表示)『幻奏の音女カノン』(守備表示)セットモンスター

『神の居城-ヴァルハラ』

手札2

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、『影依融合』!相手フィールド上にエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが存在する場合、このカードの素材としてデッキのモンスターも使用できます!」

 

「デッキ融合……!?」

 

これこそがねねの扱う『シャドール』デッキの恐るべき力。少ない消費、そして『シャドール』モンスターの効果で融合召喚をした上で手数を増やすと言う光景が当たり前になるのだ。

 

「私はデッキの『シャドール・リザード』ちゃんと地属性モンスター、『カードガンナー』さんを墓地へ送り、融合召喚!『エルシャドール・シェキナーガ』!」

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力2600→1900

 

影牢の呪縛 魔石カウンター6→7

 

エルシャドール・アノマリリス 攻撃力1600→1500

 

ゴゴゴと地響きを鳴らし、アノマリリスの影が裂け、アノマリリスと瓜二つの修道女が巨大な蜘蛛のような形をした台座に腰かけて現れる。

その巨大さはアノマリリスに退けを取らない。だがどれだけ強力なモンスターを出してもブルーム・ディーヴァの反射効果の前では無意味。柚子はホッと胸を撫で下ろすが――このモンスターこそ、ブルーム・ディーヴァの天敵となるモンスター。

 

「墓地に送られたリザードちゃんの効果によりデッキの『シャドール・ハウンド』ちゃんを墓地へ、その効果で『幻奏の音女カノン』を攻撃表示に変更!カウンターも乗ります!」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター7→8

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力1900→1800

 

エルシャドール・アノマリリス 攻撃力2000→1900

 

「バトル!シェキナーガさんでカノンを攻撃!」

 

柊 柚子 LP3900→3500

 

シェキナーガがその手より伸ばした影糸でカノンを絡め取り、腕を交差させて引き裂く。音女の悲痛な叫びが木霊するもねねはその手を止める事無くアノマリリスへと指示を飛ばす。

 

「アノマリリスさんでブルーム・ディーヴァへ攻撃!」

 

「この瞬間、ブルーム・ディーヴァの効果発動!」

 

「無駄です!特殊召喚されたモンスターが発動した時、シェキナーガさんの効果発動!その発動を無効にし、破壊します!」

 

ねねが右腕を突き出すと同時に咆哮を上げようとしたブルーム・ディーヴァの口元をシェキナーガが操る影糸がブルーム・ディーヴァの姿を模し、雁字絡めにする。

それによって無力化されたブルーム・ディーヴァは妖しく笑う自身の影に飲み込まれ、シェキナーガの元へと帰っていく。

たった1ターンでブルーム・ディーヴァが攻略されてしまった。その事実に柚子が悔しさと感嘆が混ざった複雑な溜め息を漏らす。

 

「この効果を使った後、私は手札の『シャドール・ドラゴン』ちゃんを捨て、ヴァルハラを破壊します」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター8→9

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力1800→1700

 

エルシャドール・アノマリリス 攻撃力1900→1800

 

「手札を1枚伏せ、ターンエンドです」

 

光焔 ねね LP1300

フィールド『エルシャドール・シェキナーガ』(攻撃表示)『エルシャドール・アノマリリス』(攻撃表示)セットモンスター

セット1

手札1

 

「私のターン、ドロー!『影牢の呪縛』のせいで上手く動けない……!私は墓地の『置換融合』を除外し、ブルーム・ディーヴァをデッキに戻して1枚ドロー!」

 

柊 柚子 手札3→4

 

「『幻奏の歌姫ソプラノ』を召喚!」

 

幻奏の歌姫ソプラノ 攻撃力1400

 

柚子が手札より召喚したのは赤毛を揺らし、青いドレスを纏った歌姫。その歌声は名を示す通り美しきソプラノボイス。

このモンスターもまた、柚子の融合を手助けをする1枚だ。

 

「ソプラノは『融合』を内蔵したモンスター!このカードとセット状態のソロを融合!天使の囀りよ!天使の羽ばたきよ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台へ!『幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト』!」

 

幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト 攻撃力2400→1500

 

山吹色の髪をふわりと靡かせ、黄金の仮面を被り、赤いドレスを纏った音姫が刃を持ったタクトを振るう。このカードは柚子にとって初めての融合モンスターとも言えるカードだ。

ブルーム・ディーヴァ等が持つ反射効果は無いが、その代わりとして素材は『幻奏』モンスター2体と軽いものだ。

 

「更に永続魔法、『フォルテッシモ』を2枚発動!マイスタリン・シューベルトの攻撃力を1600アップ!」

 

幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト 攻撃力1500→3100

 

2枚の『フォルテッシモ』による強化がマイスタリン・シューベルトに注がれ、その攻撃力を2倍近く上げる。その数値は3100、『影牢の呪縛』を受けても尚、ねねのモンスターを上回るものだ。

 

「バトル!マイスタリン・シューベルトでシェキナーガを攻撃!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」

 

マイスタリン・シューベルトがタクトを振るい、その美声を放つ。瞬間、宙に漂う大気が震え、水面の波紋のように広がってシェキナーガをギシギシと歯軋りの如く不快な音を奏で、その台座や修道女の顔にひびが走る。バキリと台座の脚が折れるのは切欠として次々とシェキナーガの身体が破壊され、轟音と共に砕け散る。

バキィィィィィッ!土煙を上げ、飛び散る破片から身を守りながらねねは苦い顔をする。

 

光焔 ねねLP1300→800

 

「シェキナーガさんが墓地へ送られた事で墓地の『影依融合』を回収します」

 

「私はこれでターンエンドよ!」

 

柊 柚子 LP3500

フィールド『幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト』(攻撃表示)

『フォルテッシモ』×2

手札1

 

「私のターン、ドロー!『影依融合』を発動!デッキの『シャドール・ハウンド』ちゃんと『溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム』さんを融合!融合召喚!『エルシャドール・エグリスタ』!」

 

エルシャドール・エグリスタ 攻撃力2450→1450

 

影牢の呪縛 魔石カウンター9→10

 

エルシャドール・アノマリリス 攻撃力1800→1700

 

「『シャドール・ハウンド』ちゃんの効果でマイスタリン・シューベルトを守備表示に!そして『シャドール・リザード』ちゃんを召喚!」

 

シャドール・リザード 攻撃力1800→800

 

ズルリと異音を奏で、影が棒状となって大地に浮き上がる。そして影に枷でも着けるかのように鈍い輝きを放つ金具が影を覆い、まるで蜥蜴を模したかのような姿を形成し、影糸が蜥蜴を吊し上げる。

不気味に体内の闇を蠢かせ、おぞましい鳴き声で喉をうがいでもするかのように鳴らすのは『シャドール』のキーカード、これで3枚目の使用となる。

 

「更に装備魔法、『ワンダー・ワンド』をリザードちゃんに装備します!」

 

シャドール・リザード 攻撃力800→1300

 

「そして『ワンダー・ワンド』とリザードちゃんを墓地へ送り、2枚ドロー!更に『強欲で貪欲な壺』を発動して2枚ドロー!」

 

光焔 ねね 手札0→2→3

 

「負けられません!私は、自分の手で、強くなりたい!この子達に応えてあげたい!」

 

沸き上がる強い向上心。過去の光焔 ねねならば流されるままに従い、臆病風を吹かせて、焦りを見せて勝機を逃していただろう。

いや、それどころか試合に出ていなかったかもしれない。だが今の彼女は昔のままでは無い。コナミと出会い、刃とのデュエルを通し、暗次と共に自身を縛っていた糸を引き裂いた。

そしてねねはこの大会で強くなり、新しい自分を手にする為にこの場に立っている。目指すのはコナミとの最戦。

刃ともカードを交えたかったが強くなった自分をコナミに見せたい。その想いが彼女をより一層強くする。

 

「装備魔法、『幻惑の巻物』をマイスタリン・シューベルトに装備!その属性を地属性に変更します!そして同じく装備魔法、『魂写しの同化』をアノマリリスさんに装備!このカードは装備モンスターを含むフィールド、手札のモンスターを墓地に送り、融合が出来ます!そして『影牢の呪縛』のカウンターを3つ取り除き、マイスタリン・シューベルトを融合素材にします!」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター10→7

 

「私のモンスターを素材に!?」

 

「融合召喚!『エルシャドール・シェキナーガ』!」

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力2600→1900

 

柚子のマイスタリン・シューベルトがアノマリリスの影糸に絡め取られ、アノマリリスと共に影に染まり、同化する。フィールドを無数の影糸が蹂躙し、巨大な影が出現してボコボコと不気味に泡立つ。まるでマグマのように熱を放ちながら現れるのはアノマリリスと同じ顔をした『シャドール』の融合体、『エルシャドール・シェキナーガ』。

 

「アノマリリスが墓地に送られた為、『影依融合』を回収、魔石カウンターが乗ります!」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター7→8

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力1900→1800

 

エルシャドール・エグリスタ 攻撃力1750→1650

 

「バトル!エグリスタさんでダイレクトアタック!」

 

「アクションマジック、『ダメージ・バニッシュ』!戦闘ダメージを0に!」

 

深紅の巨人が背より伸びた影糸を操り、柚子へと降り注がせる。大地が割れ、引き裂かれる程の一撃。しかしその風圧によって運ばれたアクションカードを拾い上げ、柚子はデュエルディスクへと差し込む。

 

「アクションマジック『回避』!」

 

「私はこれでターンエンドです」

 

光焔 ねね LP800

フィールド『エルシャドール・シェキナーガ』(攻撃表示)『エルシャドール・エグリスタ』(攻撃表示)セットモンスター

セット1

手札1

 

「私のターン、ドロー!私は『幻奏の歌姫ソロ』を特殊召喚!」

 

幻奏の歌姫ソロ 守備力1000

 

「そして魔法カード、『同胞の絆』を発動!2000LPを払い、ソロと同じ種族、属性、レベルで名前が異なる2体をデッキから特殊召喚する!『幻奏の音女アリア』と『幻奏の音女タムタム』を特殊召喚!」

 

柊 柚子 LP3500→1500

 

幻奏の音女アリア 守備力1200

 

幻奏の音女タムタム 守備力2000

 

大量のLPを払って、柚子が3体のモンスターを展開する。ハープの片翼を持つアリアとマラカスを鳴らすタムタム。その中心をソロがくるくると躍り出る。

『幻奏』の特殊召喚した場合の効果と同じステータスである事を活かしたプレイングだ、本来ならばライフコストも『天空の泉』で帳消しに出来たのだろうが流石に相手が相手。そこまで上手く事を運ばせてくれない。

 

「タムタムの特殊召喚時効果によりデッキから『置換融合』をサーチ!」

 

「させません!シェキナーガさんの効果で無効にします!」

 

「分かってる!だからこれを使うわ!アクションマジック、『イルミネーション』!その効果を無効にする!よってタムタムの効果は通るわ!私はこれでターンエンド!」

 

柊 柚子 LP50

フィールド『幻奏の歌姫ソロ』(守備表示)『幻奏の音女アリア』(守備表示)『幻奏の音女タムタム』(守備表示)

『フォルテッシモ』×2

手札1

 

「私のターン、ドロー!フフッ、面白くなって来ましたね!私は魔法カード、『アームズ・ホール』を発動!デッキトップをコストに墓地の装備魔法、『幻惑の巻物』を手札に加えます!」

 

恐らく『ワンダー・ワンド』等のドローソースを内蔵したカードをデッキに入れているから採用したであろうカードだ。これにより再び『幻惑の巻物』がねねの手に渡った。

 

「『幻惑の巻物』をアリアに装備!属性を闇に変え、セットされたドラゴンちゃんと融合!融合召喚!『エルシャドール・ミドラーシュ』!」

 

影牢の呪縛 魔石カウンター8→5→6

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力2200→1600

 

エルシャドール・シェキナーガ 攻撃力1900→2100

 

エルシャドール・エグリスタ 攻撃力1650→1850

 

ねねのフィールドに集う3体のエルシャドール。影仕掛けの神達の威圧感が柚子へと襲いかかる。

これで柚子は特殊召喚が1ターンに1度までしか行えない。『幻奏』デッキにとっては痛いところを突かれたものだ。

 

「ドラゴンちゃんの効果で『フォルテッシモ』破壊、シェキナーガさんとエグリスタさんでタムタムとソロを攻撃!」

 

ねねが指示を出すと同時にシェキナーガとエグリスタがそれぞれの影糸を伸ばし、タムタムとソロを貫く。淡い輝きを放つ影糸の刺突を受け、タムタムとソロは光の粒子となって消滅する。これでミドラーシュの攻撃が通ればねねの勝利だが――そう簡単にはいかない。

 

「ソロの効果!デッキより『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』を特殊召喚!」

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト 攻撃力2600

 

天より音色を運び、降臨したのはハープの翼を広げた『幻奏』の名作曲家。その眩き光を持ってミドラーシュの妨げとなり、主である柚子を守る。

 

「ッ!バトルを終了し、ターンエンドです」

 

光焔 ねね LP800

フィールド『エルシャドール・ミドラーシュ』(攻撃表示)『エルシャドール・シェキナーガ』(攻撃表示)『エルシャドール・エグリスタ』(攻撃表示)

セット1

手札0

 

互いに一進一退の熱い攻防。激しい戦略がぶつかり合い、その中で2人の少女は笑う。それはデュエルが楽しくて仕方無いと言った様子だ。

ねねはコナミと刃、暗次に自分の成長を見せる為に、そして柚子は――柚子の、目的は――遊矢とコナミ、2人を倒す事。

柚子にとって、この舞網チャンピオンシップでの当初の目的は真澄へのリベンジを果たす事だった。それが果たされたあの日、柚子は次に目標にするのは素良だった。

師匠である素良に勝利する事が彼への一番の恩返しだと思ったのだ。しかしそれも彼が敗れ、アカデミアに帰還した今は出来ない。

 

ならば、と柚子が思い出したのは、遊矢とコナミの誓い。あの時は同じ舞台に立ちたいとだけ思ったいたが――今はもう、そんな事では満足出来ない。

その舞台で、彼等と闘う。それが柚子の目標。その為に――誰よりも強く、誰よりも最高の――エンタメデュエリストになる。

覚悟を決め、目一杯息を吸い込み、両手を広げる。この、青い大空へと。

 

「Ledies and Gentlemen!お楽しみは、これからよ!」

 

歌うように、紡ぐように、少女が叫ぶ。柚子の顔に満面の笑顔が咲き誇り、そのドローは譜面のように音符が走ったアークを描く。

運命を別つディスティニードロー。その軌跡に、デッキは確かに答えを見せる。引き抜かれしは、友の導。

 

「『クリスタル・ローズ』を召喚!」

 

クリスタル・ローズ 攻撃力500

 

朽ちた大地に咲き誇る一輪の薔薇。水晶の煌めきを放つこのカードは真澄より受け取った友情の証。

遊矢が多くのデュエリストと闘い、成長するように、彼女もまた同じように成長している。

それはやはり、エンタメデュエリストだからだろう。楽しく面白く、笑って闘い、デュエルに誰よりも真剣に向き合う。そんな彼等だからこそ、誰もが力を貸したくなる。

 

「『クリスタル・ローズ』の効果!デッキの『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』を墓地に送り、その名前をコピーする!そして魔法カード、『置換融合』を発動!フィールドのプロディジー・モーツァルトとローリイット・フランソワとなった『クリスタル・ローズ』を融合!融合召喚!今こそ舞台に情熱の歌を!『幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ』!!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ 攻撃力1900→2500→1900

 

薔薇の花がその色を柔らかく、優しい白へと変わり、中心より可愛らしい少女が咲く。勝利の聖歌を歌い、美しい音色を運ぶ精霊。

これが柚子の最後の切り札。白き華が今、朽ちた大地に満面に咲き乱れる。

 

「墓地の『置換融合』を除外し、マイスタリン・シューベルトをエクストラデッキに戻して1枚ドロー!」

 

柊 柚子 手札0→1

 

「来た!まずは『フォルテッシモ』の効果でブルーム・プリマの攻撃力をアップするわ!」

 

「速攻魔法、『禁じられた聖槍』!ブルーム・プリマの攻撃力を800ダウンし、このカード以外の魔法、罠カードの効果を受けつけさせません!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ 攻撃力1900→1100

 

「それでも、負けない!ブルーム・プリマでミドラーシュに攻撃!」

 

「向かい撃って!ミドラーシュちゃん!」

 

少女達の指示を受け、聖歌を歌う華の少女と竜を連れた影人形がフィールド中央で激突する。白と黒の対決、熱き火花を咲かせる少女達の激闘に、最後の終止符が今、打たれる。

 

「手札の『幻奏の音女スコア』を墓地に送り、ミドラーシュの攻撃力を0にする!これで、私の勝ちよ!」

 

エルシャドール・ミドラーシュ 攻撃力2200→0

 

光焔 ねねLP800→0

 

勝利の歌が、美しき花園に響き渡る。勝者――遊勝塾所属、柊 柚子――。

 

 




人物紹介6

柊 柚子
所属 遊勝塾
遊矢やコナミと同じく遊勝塾に所属するエンタメデュエリスト。
ぶっちゃけ遊戯王キャラの中でも最高にストロングな少女。シャークさんも見習って欲しい。
居候にコナミとセレナを抱えており、2人の姉のような立場、遊勝塾に来る他塾の人間にも普通に対応している辺り大物。
デッキは『幻奏』。エースカードは『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』

光焔 ねね
所属 二階堂道場
暗次と共に元のキャラがほぼ消えている女の子。本当は臆病な性格なんだけど普通の女の子になっている。
コナミの子分であるが、ぶっちゃけ暗次のキャラの強さに隠れがちであり、いまいち空気な少女。変人で無いだけ幸せかもしれない。ただソリティアが大好きだが。
所属する二階堂道場は元々剣道場であり、道場主の美人女剣士が「デュエル?良かろう、野球と共に道場に取り入れよう」と男前な事を言ってデュエルにシフトしたとか。その結果一部で恐れられるソリティア道場が誕生した。
現在は野球選手の旦那さんと共に旅行中である。
デッキは『シャドール』。エースカードはネフィリムさんが煉獄ってるので『エルシャドール・ミドラーシュ』。作中の描写を見て察した人もいらっしゃるだろう、精霊つきだったりする。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。