「はぁ……暇だな……。仕方ねぇ、柿本達とデュエルでもするか」
それはとある早朝の事、LDS総合コースに所属する沢渡 シンゴは自宅のベッドに腰掛け、暇を持ち余していた。手に持った漫画本を本棚に戻し、カーテンを開く。
折角良い天気なのだ、自らを慕う子分達に1つデュエルの享受をしてやろうか。そう思い立てば即行動、重い腰を持ち上げ、ベッドがギィと音を立てる。
「よっ……と……なんか急に便意が湧いてきたな……トイレ、トイレ」
ギュルギュルと腹が嫌な音を鳴らし、沢渡が早足で階段を下がっていく。これは結構大きいやつだな、などと考えながらも、まだ波は小さな事に安心する。
「おーい、シンゴー。友達が来とるぞー」
「ちょっと待ってるように言っといてー」
居間にいる父から声をかけられ、直ぐ様返事をする。恐らく柿本達だろう。迎えに来るなど殊勝な事だ。フッと笑みを溢し、自らのカリスマ性に酔いながらトイレのドアノブを掴む。
そのまま開こうとするが、ガチャガチャ、鍵がかかっているのか、押しても引いても開かない。
「友達がトイレを借りると言っていたぞー」
「……マジかよ」
そう言う事は早めに言っておいて欲しかった。殊勝なんてものじゃない。前言撤回だ、俺様が催しているのに先にトイレに入るなどとどう言う了見だ。と苦い顔で声を苛立たせる。
「おいこら柿本!山部か!?分かった大伴だな!?さっさと開けろ!俺様の家だぞ!?」
「まだ4合目」
「長いわバカ!まだっつった!?まだって何!?後何合なの!?後誰!?」
ダンダンダンッ!と、けたたましいノックを何度も響かせながら猛抗議を上げる。何やらこうして待たされると便意が大きくなるものだ。ギュルギュルと鳴る腹を抑えながらも必死で我慢する。
「後4合」
「半分!?どんだけ人の家の便所酷使するつもりなの!?早く捻り出せよマジで!後誰!?」
ドンドンドンッ!激しいドアを叩く音が沢渡家を駆け抜ける。先程よりも強いものだ。早くしてくれと思いながらもドアを叩く手を緩めない。
漏らす、漏らさないかの瀬戸際なのだ。顔を出そうとするものを必死の形相で押さえつける。自然と鼻息が荒くなり、歯を食い縛る顔は元が良いだけに非常に残念だ。
「あ、紙切れた」
「後ろの棚!開けたらすぐだから!マジ早くしろ!!変な汗出てきたから!!ねぇマジでお願い何でもするから!!後誰!?」
「ん?今何でもするって言ったよね?」
「する!すりゅから早きゅぅ!!ひぃぅん、頭が出てきてりゅぅぅぅぅ!!後誰ぇ!?」
ガンガンガンッ!ドアを破るかのごとく何度も叩き、懇願する。ヒューヒューと息を切らしながら青い顔でドアにすがりつく。
内股になって堪えるが、妙に冷たい汗が額を伝う。しかし状況が状況の為、拭う事も出来ず、眼に入る事も無視する。と、ここで神に祈りが通じたのか、水の流れる音が聞こえてくる。
やった!踊り出しそうな気持ちを押さえつけ、ドアが開かれるのを待つ。そこに待っていたのは――。
「じゃあ、クイズ大会にご招待だ」
赤帽子を被り、ズボンを上げ、こちらに笑いかける――コナミの姿だった――。
「……引っ込んだわ」
沢渡は腹パンされた。
――――――
場所は変わり、遊勝塾。コナミ達が学ぶデュエル塾の前で柚子達、遊勝塾の塾生。権現坂、コナミの子分であるねね、そして刃と真澄が立っていた。
ここまでの人数が同時に会するのは珍しい事だ。遊勝塾で集う事はあれども、玄関で会うなどまずない。と言うのも彼等がここに集まったのは理由がある。
「コナミったら……朝早くに呼び出して、何の用かしら……皆は聞いてない?」
「いや、俺は特には」
「私は別に……コナミが呼んだから来ただけよ。忙しいけど仕方無くよ、仕方無く!」
柚子の問いかけに答えたのは権現坂と真澄だ。権現坂は何時も通り腕を組んで、真澄は頬を赤らめながら。忙しいとは言っているが、特に用はなく、コナミからメールが来た時には本当にメールが来たのか、5回は見直したのは内緒である。
「まぁ、良いわ。入りましょうか」
話を切り上げ、遊勝塾へと入っていく一堂。明かりもついておらず、随分と真っ暗だ。闇の中を進み、コナミが集まるように言っていたデュエルフィールドへの扉を開ける。
そこに待っていたものは、意外なものだった。
「!?遊矢!?それにセレナ!!」
「あっ、暗次君と勝鬨君もいます!」
「後沢渡がいるわね。どうでも良いけど」
「なんか俺の扱い雑っ!?光津、お前あの時本当に反省したのか!?」
そこにいたのはカラフルな机や椅子に縛られた遊矢達の姿。彼等は暗闇の中、スポットライトに照らされぐったりとしている。ただ、セレナだけはふんすと眉を吊り上げ、得意気な表情で座っているが。
バラエティ番組、主にクイズに使われるような装飾をされた机や椅子。机の隅には赤いランプが覗いており、その隣にはボタンのようなものが見える。
と、全員が驚愕を露にしたところで部屋中に明かりがつき、全貌が明らかとなる。何ともカラフルに装飾を施された部屋、その奥には大きなモニターが置かれ、その隣には遊矢達の物とは違うテーブルがある。
テーブルにいるのは2人の少年。その内の1人が立ち上がり、柚子達へと顔芸を披露する。
「さぁ、始まりました。おバカな彼等を導くクイズ大会!クイズ!Q&K!司会はこの私、九庵堂 栄太と!」
「コナミです」
「何してんの!?」
「フッハハハァ……」と笑う九庵堂へ遊矢が悲鳴にも似た声を上げる。それもその筈、彼は、いや彼等は皆、コナミに腹パンで気絶され、ここまで連れてこられたのだ。
尤も、セレナはコナミが「クイズやるけど、来る?」と言うと「やる、やる!」と手を上げてついてきたのだが。
「言ったろう遊矢くぅん?覚えていろよ、と」
「後遊矢、洋子ママンが言っていたぞ。セレナやオレがいないと余り勉強をしないと」
「うぐっ……確かに言ったし、その通りだけどさぁ……」
「ちょっと待て!じゃあ何で俺をつれてきた!?」
「「バカだからぁ」」
「ふざけんなぁ!!」
沢渡が食いつくも、即答される。しかも2人揃ってである。このクイズ大会、実はセレナ以外はバカそうな奴が集められたのである。実際、沢渡は兎も角、暗次と勝鬨はバカであった。
「では第1問!」
「話を聞けぇ!」
「鎌倉時代に始まり、室町時代に広まった米の裏作に麦を栽培する農業は」
と、ここで九庵堂の台詞を遮り、沢渡が自らの手を滑らせ、手元のボタンを押す。こんなバカな大会に付き合ってられるか、と汗を浮かべる。
ピンポン、軽快な音と共に机より身を乗り出す。
「それなら簡単だ!答えは二毛作!」
ブッブー。
「へ?なっ、何でダダダダダダァッ!?」
天より不正解を伝える音が鳴り響く。同時に沢渡の全身に強力な電流が走る。
どうやら椅子に仕掛けがあるようだ。沢渡が悲鳴を上げ、痺れる中、原因であるコナミと九庵堂は真顔でそれを眺め、遊矢達は沢渡の様子に歯をガチガチと鳴らして恐怖する。
電流がおさまり、ぷすぷすと黒い煙を放つ沢渡が勢いよく顔を上げ、怒りに染める。
「何でだよ!今のは二毛作だろ!?」
「鎌倉時代に始まり、室町時代に広まった米の裏作に麦を栽培する農業は二毛作」
「聞けよ!なんか俺の扱い雑すぎるだろ!連れて来といてこれなの!?後答えあってるよねぇ!?」
「ですが、4(3x-1)-4=7-(2x+1) この方程式の答えは何でしょう?」
「まさかの数学問題っ!?」
「はい!」
「黒門君、答えを言う前にボタンを押すように」
ここで暗次が元気良く手を上げ、問題に答えようとする。だがボタンを押してなかったらしい。暗次は慌てて手元のボタンを押し、先程と同じく元気良く声を上げる。
そんな彼の残念な姿に九庵堂は優しい顔を見せ、可哀想なものを見るような目で暗次を見つめる。
「はい黒門君、答えは幾つですかー?」
「たくさん!」
ブッブー。
「アバババババ!!」
「暗次君、勉強しよう!?掛け算だけじゃ通用しないから!」
当然不正解である。中学生なのだからせめてちゃんと数学をして欲しい。ぷすぷすと煙を上げる暗次にねねが助け船を出す。あれな子を見る目で見ながら、遊矢は手元にあった小さなホワイトボードを使いせっせと式を書く。
と、ここでピンポン、と音が鳴る。ボタンを押したのはセレナだ。彼女は先程までの電撃を見ていなかったように何の躊躇いもなく答えを言い放つ。
「答えはx=1だ」
「キッキー!」
「正解!いやぁ、簡単すぎましたかねぇ?遊矢くぅん?」
「うっ、うん簡単だったね!でもね、暗次が難しそうだからもっとレベルを下げても良いんだよ?俺は簡単だったけどね!うん!」
九庵堂の煽るようなゲスい顔芸に苦笑いしながら答える遊矢。ぶっちゃけ解けたには解けたが、如何せん時間がかかったのだ。どうにも敗北感は否めない。
「では第2問!1個100円のリンゴ4個と、1個120円の梨を何個か買ったら、代金が1000円だった。さて、梨は何個買ったのでしょう?」
「はいっ!」
「勝鬨君、勢いをつけすぎてボタンを壊すのはやめてください」
問題が出された途端、勝鬨が目にも止まらぬ速さでボタンに瓦割りの要領で手刀を下す。ズドバァンッ!と激しい破壊音が響き、ボタンは粉々に砕け散る。
因みに、ここで目を覚ました時、勝鬨や暗次、沢渡は互いに自己紹介を果たしている。とは言っても、遊矢達は勝鬨がこんなにもリアルファイターなのは知らなかったが。
唖然とする皆を無視し、勝鬨がフッ、と不敵に笑う。
「答えは0だ!自分が全部食べるからな!無論リンゴもだ!!」
ブッブー。
「グゥッ!?い、意外と……き、効くものだな……!」
「あの勝鬨って人も相当じゃない!?」
「かっ、勝鬨くぅーん!」
当然不正解である。やはりコナミと勝鬨の目に狂いは無かったと言う事か。集められたバカは期待を裏切らない。デュエルやリアルファイトの特訓ばかりで勉強など二の次だったのだ。
しかし身体を鍛えてきた為か、電流を何とか堪えている。
「貴様っ!ちゃんと皆で分け合いっこして食べろ!」
勝鬨の謎の大食いアピールに激昂するセレナ。果たしてそこは怒るところなのか、とここでセレナがボタンを押して問題に答える。
「答えは5個だ!私がリンゴ1個と梨が2個!遊矢と暗次と勝鬨がリンゴと梨1個ずつだ!」
「キッキー!」
「俺は!?俺の分のリンゴと梨はないっアダダダダダァ!?何で今電流流したぁ!?」
正解音と共に沢渡の悲鳴がこだまする。梨を1個多めに持っていく辺り、セレナも食いしん坊なのかもしれない。いや、SALの分と信じよう。
一方、沢渡は意味も無く電流を流された事により、原因足るコナミをキッ、と睨む。
「気分?」
「気分で!?頭おかしいんじゃねぇのお前!?」
コナミが何言ってるんだコイツは?と言いたげな顔で首を傾げ、返答する。その馬鹿げた答えに沢渡が白目を剥き、怒りを露にするのも無理は無いだろう。そんな横暴で気紛れで理不尽な理由で身体に電流を流されるなんて堪ったものではない。
ギャーギャーとうるさくコナミを罵倒する沢渡。しかしコナミの相方である九庵堂もコナミを擁護するべく夢に出てきそうな顔芸を披露しながら沢渡に反論する。
「おやおやぁ~ん?僕とした事が言ってませんでしたねぇ?この電流、不正解した者に流すのでは無く、コナミ君の気分で流すのですよぉ。すまんの、沢渡ンゴ」
「ンゴゴゴゴwwwwじゃねぇよバカ!理不尽すぎねぇ!?後何で馴れ馴れしいんだよ!?一番イラッとしたわ!」
聞きたくなかった事実である。これでは避けようにも、どう避けて良いのか分からない。しかも相手はあのコナミである。何処に地雷が存在するのか分からない。遊矢達の顔が青ざめ、カタカタと震え出す。
「では第3問!」
「話が通じない!」
「溜まっていた電気が流れ出したり、電気が空間を移動する現象を何と言うか」
瞬間、セレナの右腕が消える。いや、消えたかに見える程の神速。空気をも引き裂き、右手はボタンへと届く。ピンポン、心地好い音が響き、コナミ達の座るテーブルに目を配らせる。
「放電!!」
「正解!実証しましょう!」
「あいあいさー」
「イダダダダダダァッ!?だから何で俺っ!?問題出された時から嫌な予感してたんだよクソッタレ!」
最早グルなんじゃないかと思い、セレナを横目で見る沢渡。しかし「次は何だ!?」と目をキラキラと輝かせ、ふんすと鼻を鳴らす、犬ならば今頃ぶんぶんと尻尾が千切れんばかりに振られているような彼女を見て、確証する。
ああ、コイツ、バカじゃないけどポンコツなんだな。と残念なものを見るような目で見ながら早く終わってくれ、と祈りを捧げるように願う。本当に、コナミが関わるとロクな事にならない。
「では第4問!室町時代に将軍の補佐役として置かれた役職を答えよ」
問題が出題された途端、回復したのか、暗次がガバリと顔を上げてボタンを押す。随分と得意気な表情だ。今度ばかりは大丈夫なのだろうか。
「副将軍!」
「フフ、違います」
「アアイダァダダダァ!?」
残念な子を見るような優しい目で暗次に答えた後、九庵堂はコナミへと視線を移す。コナミもこれはどうかと思ったのだろう。溜め息をつき、頷いた後、直後に暗次の座る椅子に電流を走らせる。途端に暗次は痺れ、黒い煙を上げてバタリと倒れる。
(副将軍じゃなかったのか……)
ぷすぷすと煙を上げる暗次をチラリと見て、危ねぇ危ねぇと内心冷や汗ダラダラなバカ2号、勝鬨。因みに言わずとも分かるだろうが1号は、塵と化した暗次である。彼の犠牲は無駄では無かった。彼が身を挺して間違えくれたお蔭で勝鬨は電撃を受けずに済んだ。合掌。
そして勝鬨は手元のボタンを押して答えを言い放つ。
「サブ将軍!」
「バカ将軍ですねぇ」
「グァァァァァァッ!?何かさっきより強くなってる!?」
「答えは管領だ!」
ピンポン。セレナの答えに正解音が鳴る。これで4連続正解。そろそろヤバイな、と遊矢達も本腰を入れてクイズに望む。
――――――
「いやぁ、ハッハッハ……皆さん悔しいでしょうねぇ」
「悔しいでしょうねぇ」
無理だった。遊矢も何とか問題を解いたのは解いたのだが、早押しと言うルール上、どうしてもセレナに遅れをとってしまう。沢渡は解いても解けなくても電流を流されていた。暗次と勝鬨は言うまでもないだろう、黒焦げである。
現状はセレナの大量リード。何とか一泡吹かせたい、と遊矢は意気込む。
「では最終問題!0.3x-1.2=-0.2x-1.3 この方程式を答えなさい」
瞬間、遊矢の全身に電撃が駆け抜ける。まるでデュエルの時、逆転の1手を引いたような感覚。ああ、この問題は――セレナゼミで習った所だ!
遊矢は自然とボタンを押していた。本人でさえ自覚してないものだ。数秒遅れ、慌てた遊矢が答えを放つ。
「えっ……と、x=-1/5?」
ピン、ポーン。正解音が会場に響き渡る。正解、そう、正解だ。その事実に目が見開かれ、頬が緩む。やった。やったのだ。
「……い、よっ……しゃぁぁぁぁぁ!!」
顔中に笑みを浮かべ、身体を縮ませてありったけの喜びを表すようにガッツポーズを取る。そんな彼の様子に九庵堂は随分と面白く無さそうに唇を尖らせる。
「……ふん、クイズで笑顔を……飽きちゃったよ、僕は帰るよ。コナミ君、またね」
つまらなそうに鼻を鳴らし、椅子から腰を上げて遊矢達に背を向ける。コツコツと静かに去ろうとする彼を見て、椅子より解放された遊矢が九庵堂に向かって駆ける。
「九庵堂!」
遊矢の声に背を向けたまま立ち止まる九庵堂。遊矢も足を止め、九庵堂に向かい、クイズの時には曇っていた笑顔を浮かべる。
「色々あったけど……楽しかった!次はデュエルで勝負しようぜ!」
「……フッ、安心するのはまだ早いよ!次こそはリベンジだ!君が泣く程難しいクイズで成績アップに貢献してやるよ!」
ニヤリ、口元を歪め、強烈な笑顔を残して去っていく九庵堂。悪いやつではないのだろう。このクイズを通し、確かな絆を感じ取った遊矢。
次は――デュエルで――きっとその時も互いに笑えるように。
「痺れる~!」
「アダダダダダァ!?おいこらクソガキッ!それをこっちに寄越せっ!後何で俺だけ椅子に縛られたままなんだ!?」
「フトシ、そっちのレバーを上げたら強になるぞ」
さて、次はどうやってこの場に収集をつけようか、新たに発生した問題に、頭を悩ませる遊矢であった。
「遊矢、お前は勉強会だ」
「キキッ」
「あ、やっぱりそうなります?」
遊矢の肩に爪を食い込ませ、ちょっとこっちに来いと顎で扉の先を差すセレナ先生。ただ教材をやるだけでは頭は良くならない。セレナゼミと書かれた教材を片手に持ち、遊矢の首根っこをつかんで引き摺るセレナ。
何時かきっと、セレナゼミのお蔭で部活も勉強もデュエルの腕も上がって、彼女も出来ました!と言える日がくるのだろうか、と妄想しながら項垂れる遊矢。
「暗次、勝鬨、お前達もコナミゼミにご招待だ」
「「マジすか」」
口元に弧を描き、懐からセレナゼミのパチモンのような教材を取り出して2人を引き摺るコナミ。どうにも不安が煽られる赤帽子先生である。逃げる事も出来ず、遊矢と同じように引き摺られる2人のバカ。そんな彼等につられて皆もぞろぞろとその場から離れていく。
「……俺はぁ!?」
「痺れる~!」
「アバババババァッ!?」
明かりが消された部屋でフトシに電流を流され、悲鳴を上げる沢渡を置いて。
沢渡さんはバカではないと思う。ただ弄られキャラなだけ。
問題は中学生の頃の教科書を引っ張り出して考えました。意外と解けて満足。
次回は茄子と勲章おじさんのターン、どっちも好きなキャラなんで頑張ります。