まずは投稿が遅れて申し訳ありません。以降はなるべく早めに投稿できるように努力致します。
それから安定したいつも通りの文章です。
「とんでもねぇ、待ってたんだ。」
と言って突撃する方はそのままお進み下さい。
トラック島執務室
いつもと変わらない日常、いつもと変わらない仕事内容、いつもと変わらない部屋。そして普通なら逃げ出したくなる位ある書類の山。
その中で提督は一人でペンを片手に書類と格闘する。
「全く………………もうどうにでもなれ………………」
やけくそになった提督はペンを放り投げて仰け反りあくびする。いつもと変わらない平和な一日だ。
そこで軽いノックで提督は扉に注意を払う。開けた途端に金剛の奇襲なんてことも有り得る。
だが、入ってきたのは副官である海月少佐だ。
「提督、司令部からの通達です。」
静かに提督の前に未開封の命令書を差し出す。提督はそれを受け取ると開封されていないかを確認する。
「ん、確かに受け取った。いつもありがとうな、海月少佐。
それから遠征の方は調子はどうだ?」
「資源の確保や船団護衛も順調に……………」
「そうじゃなくて艦娘達はどうかな?何かしら変化はあるか?」
別回答を求められた海月はその問に対する答えを用意するのに少し時間がかかった。
「問題ありません。彼女達もこれと言った問題を起こしていません。」
「そうか………………ありがとう。」
海月は何事もなかったかのように敬礼して部屋を退出する。その背中は着任したばかりの頃とはまるで違い、頼もしさがあった。
「変わったもんだなぁ。」
命令書の封を開け、中を取り出そうとした時に廊下から話し声が漏れる。微かに聞こえる声から榛名と最上と推測する。
扉が開かれ、中からは予想通り二人の艦娘が入室する。二人は入るなり直立不動で敬礼する。
「失礼します。本日の演習及び遠征報告です。」
「そうか、ありがとうな。」
退出しようとする榛名の目に開封された命令書が目に止まる。提督はそれを無視して内容を読む。
全て読み終えると提督はただため息をついた。
最上が命令書の内容について尋ねると提督は面倒くさそうに首を振った。
「近く、アメリカから日本に向けて1艦隊が派遣される。それを出迎えろと言ってきている。それとその艦隊を守るために陽動作戦をしろだと。」
「アメリカ………………ですか………………」
三人の脳裏には離れ小島に隠しているフランクリンを思い出す。彼女を本土から隠す為とはいえ、かなり不便を強いている事に申し訳なく感じる。提督自身も早く帰したい一心だ。
提督は海図を引っ張り出すと赤いピンを海上の数カ所と小さな小島に刺した。
「さてその陽動作戦だが、今回はここを攻撃しようと思う。」
「ここは?」
提督の指さす先にある名も無き島に疑問を持った最上が質問する。提督は最近の深海棲艦の船団襲撃のケースをまとめた報告書を手渡す。
「最近の奴らの手口だ。奴らは潜水艦での攻撃もさることながら、魚雷艇による奇襲を仕掛けている。この海域も例外ではない。
そして、奴らの魚雷艇の行動範囲と潜水艦基地として充分な大きさの島と言えばここしかない。」
榛名と最上はいつの間にかメモを取っていた。
すると扉がノックされ、若い女性の声が入る。
「失礼します。新聞社から派遣された者です。」
「どうぞ。って君は…………」
扉が開いた先には見覚えのある女性が立っていた。文は悪戯っ子の様な笑みを浮かべる。
「あやや、覚えていただき恐縮です。」
「報道員が来るとは聞いていたがまた君とはな。」
文は島に舞い戻る理由を事細かに身振り手振り交えて話した。それを聞いた提督も素直に喜んだ。
「へぇ〜、ウチの記事が好評なんて信じられないなぁ。」
「でも事実ですからね。」
文は懐からトラック島の記事の切り抜きを見せる。そこには訓練の様子やインタビュー記事が連なっていた。
「お陰様で発行部数もうなぎ上りですよ。」
文は愛用の手帳を取り出し、取材モードに入る。そこへ書類を携えた椛が入ってくる。そして文を見つけるやいなや書類を落として文をまくし立てた。
「なっ、なんでいるんですか!?」
「久しぶりの再会にしては酷いですねぇ。」
椛が飛びかかろうとした瞬間に文はカメラで椛を捉え、シャッターを切る。
「まだまだですね。」
「………………!!!」
突然の出来事の連続で理解が追いつかない三人。文はハッと思い出して椛との関係について説明する。
「いや、学生時代に同じ学科の先輩と可愛い後輩の関係でして。」
「ひどい目にしか遭っていませんけど。」
「まあまあ、そう言わずに!」
言葉を言い終える前に椛の頭を撫で回す。嫌がるように払いのけようとするが、どこか嬉しそうだった。尻尾があれば勢い良く振っている事だろう。
ボサボサになった髪を整え直しながら文を睨みつける。文は満足したいい笑顔だ。
「仲いいんだな。」
「そりゃ、腐れ縁みたいなもんですからね。」
椛の顔がどんどん赤くなり執務室から出ていってしまった。三人は苦笑いするしかない。提督は何かを走り書きすると榛名に渡した。
「作戦を発令するからこれに書いた艦娘を呼んでおいてくれ。」
「了解です。最上さん、行きましょう。」
「う、うん。」
最上と榛名は静かに退室し、執務室には提督の文の二人が残された。文からいつもの営業スマイルが消え、真剣な顔つきになる。提督はこの次に聞くであろう単語がすぐにわかった。
「わかってる。同行の許可が欲しいんだろ?許可する。」
「ありがとうございます!いやぁ話が早くて助かります。」
一礼すると風のように走り去ってしまった。
一人残された提督はまた書類仕事に戻った。
いかがでしょうか?
もう、言うことは何もありませんね(白目)
それから最近PS4版のwotにドハマリしてます。(おい)
次回もいつ投稿出来るかわかりませんが、なるべく早めに投稿します!
それではまた次回、お会いしましょう!