魔法少女リリカルなのは-リンカーコア科の医師-   作:融点

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結構確認してても誤字脱字はあるみたいなんですよね。
お気づきになったら報告よろしくお願いいたします。
あれかな?絵とかもそうだけど描いてる間は別に何も感じなくてもしばらく時間を置くと客観的に見れるみたいな?

今回はちょっと微妙な終わり方かと思いましたが、次回を楽しみにしてもらうための工夫だと思ってもらえれば幸いです。


では本編です。
いきなり会話から始まっていくスタイル(笑)


第6話 無限書庫と執務官②

『な、何だいきなり叫んだりして…、しかも僕はまっくろくろすけじゃあ…!!』

「なぁにいけしゃあしゃあと『僕はまっくろくろすけじゃあ…!!』って言っとんじゃこのダアホ!!こちとら相当昔に出てきたリンカーコア研究の資料っつーお宝を目の前にしてんだぞ!!それをお預け食らってる上に立て続けに依頼たぁどういった了見だよ!?」

「いつもいつも君はそうなんだよまっくろくろすけ!!なんで君は人が何かをやろうとするときにそうやって連絡してくるんだ!?そうやって空気読めないからエイミィさんの着替え中、しかもほぼ全部脱いじゃった時に扉開けてドロップキック喰らうんだろ!?」

「そうよクロノ君!空気を読まずにそうやって意見を貫こうとするから痛い目見たりこうやって責められたりするのよ!この前だって私とユーノのデート中、しかもベッドの上で暑い組み体操をしてる最中に連絡寄越してたのよ!!もう少し反省なさい!!」

 

『……………まだそんなに話してないのにこの言われようは少々傷つく物があるな。まぁ、反省はしよう。』

 

 

ちなみに上からクロノ、シグレ、ユーノ、リーンでクロノである。

クロノのいきなりの依頼にそれぞれがイラッとしたのか、そこのカップルが何やら恥ずかしいことを暴露していたが皆それぞれクロノに対する意見をマシンガンの如く言い放った。

それで少々スッキリしたのか、シグレはリンカーコアの資料が用意された机の椅子に腰掛け、資料に手を付けることなくクロノを見つめた。

 

 

「ったく、でもお前との仲もそんなに浅はかなもんじゃねぇ。とりあえず聞くだけ聞かせてくれ。俺の休みを取る都合もあるからどれだけのものか聞いておきたいんでな。」

「シグレ……いい人、いやどっちかといえばお人好し過ぎるよ…。今目の前に宝物があるのに手が出せず、それでも依頼を聞いてやるなんて…」

「ほんとねぇ…、これが彼の美徳であり悪徳なのよね。それでどれだけの女の子を堕としてるのか…。」

『それとこれとは関係ないだろ?しかし、その心遣い感謝する。依頼の内容というのは………

 

 

執務官を目指しているとある人物のサポートをして欲しい。』

「あー、もうそんな時期になったのか。確かお前の時も俺がサポートで入って実地試験パスしたんだよな。」

「?執務官になるのにサポート?シグレ、何で執務官試験にサポートが必要なのさ?」

 

 

シグレは黒いコートのポケットから缶珈琲を取り出し、クイッと一口飲んでからユーノとリーンに説明を始めた。

 

 

「執務官となるのにどうしてサポートが必要なのか?それは執務官という仕事柄にある。執務官という仕事柄、仲間との連携や凶悪な犯罪者との戦闘、周辺の調査など様々なスキルが要求される。確かに筆記試験は行うんだが、それだけじゃ執務官として適正かどうかなんて測れない。だから実際の事件をランダムに候補生に宛てがい、それを解決ないし解決に近づけることを実地試験として設定してるんだと。で、それは大なり小なり危険が伴うからサポートするパートナーが必要なんだよ。分かったか?」

「う、うん。でも、まっくろくろすけの近くで執務官を目指している人なんて……まさか?」

『そのまさかだフェレットもどき。サポートして欲しいものの名前はフェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウン。僕の…義妹だ。戦闘の強さは…そうだな、シグレがつい最近治療を施した高町 なのはの治療前と同等で近接戦闘に関してはそれ以上といった感じだ。』

「ふーん、じゃあまぁまぁ強いってことだな…「な、なのはが治療!?シグレ、どういうことなんだい!?」あー、そういやお前らって友達だったんだっけ?じつはな………と、話してやりたいのはやまやまなんだが、ユーノ…俺からは言えねぇんだよ。」

 

 

シグレなら教えてくれると思っていたユーノは、理解できずにシグレのいる机に近づき、思い切り机を叩いた。幸い、資料が大量過ぎて叩いた程度ではびくともしなかったが…。

 

 

「何で!?何で教えてくれないんだ!?」

「…いいかユーノ。俺は医師なんだよ。確かに教えようとすれば教えられる。だがなぁ、それがもし患者側からみて不快感を与える情報で、しかも周りの人に知られたくないものだったらどうする?そういうのを教えないように、俺らには守秘義務ってのがあるんだよ。担当した患者の情報は、本人以外からは言えねぇんだよ。分かったか?」

「…っ!ご、ごめん。そんな義務があるなんて知らなくて…。」

「いいって。それに高町の症状は治せるレベルだったからそうたいしたもんじゃねぇから、本人に直接聞いてみるといい。っと、すまねぇクロノ。話の腰が折れちまったな。」

『いや、大丈夫だ。』

「で、そのテスタロッサって子にはいつ会えばいいんだ?フィーリングとかそういうのも合わせておいた方がいいだろうし。」

『出来れば明日のうちに会って調査などをして欲しい。想定として3日程かかるかもしれないが…どうだ?』

 

 

シグレは腕を組んで考えた。医師であるシグレは確かにおいそれと休みを貰えるような職ではない。診療科に予約を入れてある人がいたり、色々不都合が出てくるからだ。しかもシグレはどんな科でもイケる万能タイプの医師。なかなか休みを取れないのが常なのだ。しかし、シグレは逆に笑みを浮かべていた。

 

 

「わかった。明日から4日、休みを取れるようにこちらも手をうっとくわ。」

『ほ、本当か!?それは助かる!』

「じゃあ今から休みを取るために連絡入れっから通信切るぞ。また今夜のうちに打ち合わせな。」

『わかった!本当に助かる!ではまた後ほどにな。』

 

 

クロノとの通信が切れた。シグレは、自分の家族が目指しているものを応援してやりたいという家族愛をクロノから感じ取った。そして、それを応援してやりたくなったのだ。しかし、その気持ちとは裏腹に、とてもではないがあまり良いとは呼べない所謂悪い笑みを浮かべていた。

 

 

「しめしめ…してやったりだぜ。」

「し、シグレ…顔、すごいことになってるよ?」

「で、シグレさんは何がしてやったりなのかしら?」

「いいか?あいつは明日からテスタロッサに会ってフィーリングを合わせようと言った。そして、調査には3日かかるともな。おそらくあの堅気のクロノの、義理とはいえ家族だ。試験のためにフィーリングを合わせつつその日から調査に乗り出すんじゃと踏んでな。そこから3日なら別に4日休みを取ることはしないんだが………

 

 

あんのまっくろくろすけに取られた資料を読み漁り自分の知識に加えてなおかつ資料作成をするという至福の時間を、1日余計に貰おうと思ってな!ハハハ!夢が広がるぜ!よし、これから院長(ハゲデブ)に交渉だ!!!」

 

 

黒い笑みを浮かべながら高笑いをするシグレに、ユーノとリーンは「あ、やっぱり根に持ってたんだ。」と思いつつ、これからシグレの口撃に遭うであろう院長とやらに合掌した。しかし、そこはやはりシグレなのか、やっぱりお宝(リンカーコアの研究資料)は見たかったらしく流し読みしてから無限書庫を後にした。資料はユーノの計らいできちんと無限書庫に保管してもらった。

 

 

「うっし、みんなこれから仕事上がりだろ?言った通り飯食いに行こうぜ!」

「「「「!!!!」」」」

「え?確か院長に交渉するんじゃ?」

「ばーか、俺が自分で言ったこと曲げると思ってんのか?それに、流し読み程度だが本当に宝の山を見つけてくれたんだ。無限書庫のみんなには感謝してんだよ。だから今日は女性にも嬉しいヘルシーで、しかしながら男性にも嬉しいボリュームのあるうまい魚介料理の店に案内してやるよ!それこそ休みなくて金の使い道が本当になくて貯まる一方なんだ、少しくらい使ってやんないとな!」

「あら、ヘルシーでボリューミーなんて嬉しいじゃない♪」

「「「「シグレさん、ご馳走様です!!!!本当にありがとうございます!!」」」」

「それはそこに着いてから行ってくれ!きっと満足すんぞ!…さて、行こうぜ!」

 

 

そこから、約束していたシグレの奢り飯を無限書庫のみんなと楽しく食べに行った。ちなみに無限書庫の従業員の人数は約60人で、その料理屋を貸し切っての大宴会になった。なお、シグレはお店に口添えしてユーノとリーンの個室も用意した。カップルは仲睦まじく、非カップル組がいたら砂糖をがぶ飲みするんじゃないかというくらい、思う存分イチャイチャしたという。




流石に会話部分が多い気もするけど、これはこれでよしとします。
そして、ここでちょっと感想に上がった意見を返していこうかと思います。

Q、あれ?シグレってユーノと被ってね?メガネに長髪だし。
A、別物です。
確かに似てるんでしょうが作者の中ではきちんと分けられております。ユーノはどちらかというと男の娘的な感じですがシグレは普通に男です。読者の皆様にはちょっと難しいかもしれませんが、シグレとユーノは別物だと理解していただければと思います。


こんな感じでこの小説は作られていきます。IDGIDG。
ご感想ご指摘よろしくお願いいたします!ご感想ご指摘は作者のやる気スイッチです!
なお、8/6~8/8までは祭りの売り子をしなければならないので更新が滞ってしまいます。なので次回更新は8/9からとなりますので御容赦下さい(´・ω・`)

☆おまけ☆
シグレの院長説得

シグレ「あ、もしもし院長ですか?実は急用が出来て4日間休みを頂きたいのですが…?



あ?無理?



てめぇあのヤスールの後釜やらされてどれだけ苦労したと思ってんだ!リンカーコア科の仕事に加えて内科まで見てんだぞ!?どれだけ膨大な仕事量だと思ってやがる!学会の資料も作らなきゃならんのに内科の仕事までやって…お前の人員配置のおかげで俺がどれだけ翼授かったと思っとんじゃゴラ!ダースじゃ足らなかったんだぞ!翼飲みならず雷神呼んでモンスター呼んだんだぞ!さらにはファイト一発まで貰ってやってんだぞここらで休み寄越しやがれこのハゲデブ燻製ハム野郎!しかもまっくろくろすけのせいでお宝もパラパラ読みだそふざけんな!だから休みを寄越しなさい今すぐ早急に迅速確実に!!!



わかった?わかったなら休暇届けは休み明けに出すかんな?あ!ちなみに有給だかんな?でなきゃ………奥さんにこの前飲み屋の姉ちゃんとラブホ入ったことバラしますよ?…よしよし、わかったならいいんだ。な?きちんと聞いてもらえて俺は嬉しいよ。ではお休みなさい。」

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