ほったいもいづんなの妄想置き場   作:ほったいもいづんな

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最初はドラゴンボールゼノバースと魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE GEARS OF DESTINY-のクロスです。 どちらもある程度内容を知っていないと理解出来ません。 あと続きません。 大事なのでもう一度、続きません。 今やってある作品が終わってませんからね。


妄想1 なのは×ドラゴンボール

 ここはトキトキ都、時の界王神が住む『刻蔵庫』を抱える遥か未来の街。 そこに住むタイムパトロール隊員が日夜歴史の修正を行っている。

 

 時の界王神によって命じられ、タイムパトロール隊員をしている一人の青年、サイヤ人と地球人のハーフであるトランクスは世界の歴史が記されている巻物が保管されている『刻蔵庫』の中で頭を抱えていた。

 

 トランクスは今まで幾つもの歴史の改ざんを神龍(シェンロン)に呼び出してもらった戦士と共に解決してきた。 その中でも凶悪だったのは『トワ』と『ミラ』、そして『魔人ドミグラ』。 トランクスと相棒の戦士は死力を尽くしこれらの脅威を払う事に成功した。 その後も少し歴史の改ざんが起こったのだが……これはまた今度に。

 

 幾度となく戦い続けてきたトランクスとその相棒、しかしトランクスは今まで起こった歴史の改ざんよりも目の前にある物に深く頭を抱えていた。

 

 それは『穴』。 突如『刻蔵庫』に空いた異様な穴。 それを時の界王神から調査するよう頼まれたのだ。

 

「うーん、一体この穴はなんなんだ?」

 

 トランクスは呟く。 この穴の先は全く見えない、まるでどこか遠い所に繋がっているかのように。 一度穴に入ってみればよいと思うだろうが、ここは『刻蔵庫』。 もしこの穴が何処かの時空に繋がっていて、もし歴史に介入してしまう事があったらこの『刻蔵庫』が破壊され世界の歴史そのものが消えてしまうからだ。

 

 悩むトランクスを心配する戦士、この人物がトランクスの相棒の戦士。 戦士は言う、自分が穴に入ってみようか? と。

 

 しかしトランクスはそれを断る。

 

「いえ、貴方が行かなくても大丈夫です」

「?」

 

 相棒は首をかしげる。

 

「この穴の先は、もしかすると悟空さん達の歴史ではない可能性があります」

「???」

 

 ますます疑問符が増える相棒。

 

「知っていると思いますが、悟空さん達の歴史は全てこの『刻蔵庫』に収められている巻物に記されています。 例外はありません、ですのでこの『穴』の先が悟空さん達の歴史ではないはずです」

 

 ならばトランクスは一体何に困っているのだろうか?

 

「俺が困っているのは……この穴の先にある世界の歴史を改ざんしてしまうのでは……その可能性を危惧しているんです」

 

 タイムパトロール隊員が他の世界の歴史を改ざんするなどあってはならない事。 すでにトランクスは一度歴史の改ざんを行っているため、もう歴史の改ざんをする事は許されないのだ。

 

「でも……なんとかしないと時の界王神様に怒られるからなぁ……」

 

 やはり自分が行く、そうトランクスに告げると……

 

「いえ! いつもは貴方に任せっきりですからね。 たまには俺が行きますから、今回は待機していて下さい」

 

 そう、今までの歴史の修正は全てこの戦士がしてきたのだ。 トランクスは完全にサポートに徹していたため、相棒に任せっきりだったことを反省し、相棒の代わりに自分がこの異変の解決をすると伝える。

 

 心配そうな顔をする相棒に向かってトランクスは言う。

 

「大丈夫です、この原因を調べて解決するだけです。 心配は要りません、それにいざとなったらここに戻りますので」

 

 トランクスは意を決して『穴』に飛び込む。 相棒はトランクスに向かって手を振る。 「行ってらっしゃい」の意味を込めて。

 

「あら? トランクスもう行っちゃったの?」

 

 相棒は声が聞こえた方へ振り向く、そこにはーー

 

「相変わらず仕事が早いわねぇ、せっかく情報を持ってきてあげたのに」

 

 ーー小さな少女が立っていた、しかし驚くことなかれ。 この少女こそがこのトキトキ都を収めるトランクスの上司、『時の界王神』なのだ。

 

 時の界王神の言う情報に首をかしげる相棒。

 

「そうそう、さっきたまたま『ビルス様』と『ウイスさん』に会ったのよ! それでこの『穴』について聞いてみたのよ」

 

『破壊神ビルス』とその付き人の『ウイス』。 彼らは生命の創造を司る界王神とは反対の存在、創造の為の破壊を行う神、それが破壊神ビルスーー「ほぅ、僕の事を呼び捨てかい?」ーービルス様だ。

 

 二人は以前とある予言に従い地球に訪れ、孫悟空と激戦を繰り広げた。 その際、歴史の改ざんを行おうとしたドミグラがビルス様に魔術をかけようとした。 が、当然ビルス様に聞く事もなく、逆にビルス様の怒りを買う。 その時戦っていた孫悟空とトランクスの相棒を気に入り、時々このトキトキ都に遊びに来るようになった。

 

 その二人から話を聞いてきた時の界王神は『穴』を指差しながら説明する。

 

「ウイスさんが言うにはね、この『穴』は別の宇宙(・・・・)に繋がっているんだって」

 

 ーーこの宇宙は12個存在する。

 

 激戦の末、悟空の強さを認めたビルス様が話した宇宙の仕組み。 そこには未だ見た事のない強敵がいるかもしれないと語った。 その別の宇宙に繋がっていると時の界王神は聞いた。

 

「ここに穴が出来たって事は別の宇宙で歴史の改ざんが行われているのかもしれないんだって。 その歪みが『刻蔵庫』に現れたのかもしれないって」

 

 相棒は穴に消えていったトランクスを心配する。

 

「大丈夫だって! トランクスだって弱い訳じゃないんだし! 私達はご飯でも食べて待ってましょ?」

 

 相棒は思わず固まる。 何故なら……時の界王神の料理は……破壊神よりも強烈なのだから……

 

「ほら、いつも頑張ってくれてるんだし。 私がご馳走するわよ!」

 

 思わず肩をがっくし落とす。 もしかしたら自分も行った方が良かったのかもしれない……そう思わずにはいられなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『穴』に飛び込んだトランクス、彼はようやく穴の終着点に辿り着く。

 

 

「ここは……」

 

 辿り着いた先は空。 トランクスは周囲を見渡す。

 

「下に見えるのは町……なのか?」

 

 下に見えるのは見事な町並み、幾つか高いビルもあり故郷の西の都を思い出させる。

 

「ここは地球なのか……?」

 

 トランクスは辺りの『気』を探る。 『気』とは生きとし生けるもの全ての者が持つ力。 精神を集中させてそれを探る。

 

「でもここには悟飯さんや父さんの気を感じない……いやそもそも大きな気を感じない」

 

 かつての自分の師と偉大な父の気を探すが、どれだけ探しても見つからない。 それはこの世界が少なくとも自分の知っている世界ではない事を裏付ける。

 

「それにクリリンさんやヤムチャさんの気も感じないなんてーー」

 

 仲間の気を探す中、突如ーー

 

「ーーーーーーーーっ!!」

 

 ーー感じ取る邪悪な気。

 

「この気は……まさか!?」

 

 トランクスはすぐにこの邪悪な気の持ち主を思いつく。 以前起こった歴史の改ざん、今の彼の相棒を呼ぶ原因となったある遥か未来の魔界の科学者。

 

「と……トワ!?」

 

 トワ、暗黒魔界の女科学者で自らが作り上げた『ミラ』と言う戦士と共に歴史の改ざんを行いそれによって発生する『キリ』と呼ばれるエネルギーを利用して暗黒魔界の復活してを目論んでいた。

 

 しかしミラはトランクスの相棒が倒し、トワの計画は失敗。 トワはやむなく撤退を余儀なくされた。 その後トワは彼らの前に姿を現さなかったのだが……

 

「トワめ……この世界で何を企んでいる!」

 

 トランクスはトワの元へ全速力で向かう。 もう二度と悪巧みなどさせるものか、とトランクスは強く思った。

 

 

 

 

 トランクスが邪悪な気の持ち主の元にたどり着くとそこには予想通りトワがいた。 そしてトワと対峙している複数の女性達、そのうちの半数はまだ年端もいかない少女であることにトランクスは少し驚いた。

 

「あら、やっぱり来たわねタイムパトロール隊員さん?」

 

 女性達に向き合っていたトワはやってきたトランクスの方を向く。 女性達も現れた謎の男に驚き戸惑っている。

 

「な、なぁ王様? あの人……知ってるか?」

「知らん! 子鴉、いい加減貴様の知っている人物は来ないのか!?」

「そないこと言われても……」

 

 口論を始める二人の少女、トランクスは二人の外見がほとんど似ている事に驚く。 少女達の隣にいる少女達も話し始める。

 

「ねぇシュテるん、あの人誰ぇ?」

「いえ、私達の知る人物ではないでしょうね……」

「もしやあなた達の知り合いか?」

「えぇと……お姉ちゃん心当たりある?」

「いえ……彼の事も知りません」

 

 二人の少女と三人の女性もトランクスについて話している。 しかし誰も知らない。 当然だ、トランクスもトワも全く別の世界からやってきたのだから。

 

「あら? あなたの相棒はどうしたの?」

 

 トワは現れたのがトランクス一人だと気付きトランクスに質問をする。 いつも邪魔をしてくる戦士はいったいどこにいるのか、トワは気になった。

 

「今回は俺一人でやってきた」

「ふーん、それなら好都合。 こちらもあまり邪魔されずに済みそうね」

「お前一人くらい俺で十分だ」

「ふーん、言ってくれるわね」

 

 睨み合う二人、その光景を眺めている少女達はほんの少し疎外感を感じる。

 

「なーんか僕達置いてけぼりだね」

「それには同意します」

「ちっ、どいつもこいつも我の邪魔ばっかりしおって……! あの女が現れた所為でシステム『U-D』がどこかに行ってしまったというのに……〜!!」

 

 システム「U-D」、それは強大な力を持つ『闇の書』のシステム。 外見は金髪の少女、しかしその力はこの場にいる全ての者を超える存在。 少女達ーー『マテリアル』達は「U-D」を復活させたが「U-D」は暴走し、突如現れたトワが「U-D」に危害を加えた為「U-D」はどこかへ消えてしまったのだ。

 

 途中で現れた二人女性、トワ、トランクス、これらの存在がマテリアルを従えているマテリアルーーロード・ディアーチェの苛立ちを最高潮まで高めた。

 

 そんなことは知らないトワとトランクス、二人は静かに睨み合う。

 

「私一人……ね」

「お前がこの世界に来た影響は刻蔵庫にも現れていた、随分と派手に行動していたんだな」

「云いがかりはよして、言っておくけど今回は私が原因じゃないわよ」

「なに?」

「そこにいるピンクの子と赤い子が時間の跳躍をしたから私達の世界に影響が現れたのよ」

 

 トワはピンクを基調とした服を着ている女性ーーキリエ・フローリアンと青を基調とした服を来た赤毛の女性ーーアミティエ・フローリアンを指差す。

 

「彼女達がこの世界で歴史の改ざんを行おうとしたからこうやって私達がいるのよ? 残念ながら今回私は何も悪いことはしてないわ」

「……だったらこの世界で何をするつもりだ」

 

 トワの話を半信半疑で受け止めるトランクス、ついさっきまで刻蔵庫に現れた穴について調査しようとしていたが、トワが現れた今、彼にとってトワの目的が重要なことになる。 もしこの世界で悪さをするつもりならトランクスは本気でトワを倒さねばならない。

 

「私の目的……そうね、話してもいいかしら」

 

 トワはトランクスに話すかどうか一瞬考えたが、トランクス一人なら自分の邪魔はされないと考えトランクスに話しかける。 ……話しかけることで彼の気をそらしながらある事(・・・)をしながら。

 

「この世界に来たのは偶然、たまたま現れた次元の歪みに飛び込んだらこの世界に着いただけ。 でもそこにいる子達が面白い話をしていたのよ」

 

 トワは少し思い出し、小さく笑いながら続ける。

 

「永遠結晶『エグザミア』、何でも決して消えることの無い力の結晶。 それを手に入れてミラを強化するのが私の目的よ」

「永遠結晶……エグザミア?」

「詳しくは知らないけど、まあ手に入れてからジックリと調べればいいわ」

 

 明かされるトワの目的、エグザミアの存在を知らないトランクスだがトワの目的が結果的に自分が守るべき歴史に関わってくる事を直感的に理解する。

 

「……やはり暗黒魔界の復活をまだ目論んでいるのか!」

「それはあなたに関係のないことよ」

「いいや! トワ、やはりお前を放って置くことは出来ない! 今ここでお前を倒す!」

 

 言葉を強めていくトランクス、徐々にヒートアップしていく二人。 しかし、ここでとうとう彼女のプライドが火を吹く。

 

「いい加減にせんか貴様ら! 勝手に現れては勝手に言い争いおって、このディアーチェの前でそれ以上続けるなら貴様らを消し炭にする!」

「へ? あ……あのぉ〜……」

「黙ってろ紫キノコ! 貴様は後だ!」

「む、紫キノコ?」

 

 トワとトランクスに吠えるディアーチェ、その後ろでは二人の少女ーーシュテル・ザ・デストラクターとレヴィ・ザ・スラッシャーが呆れていた。

 

「はぁ……王よ、少しは空気を読んで静かにしていてください」

「王様ぁ〜あの二人まだ話してるよぉ〜?」

「お主達は黙っておれ!」

 

 ディアーチェは手に持っている杖を構えトワを睨む。

 

「まずは貴様からだ!」

「あらあら、とんだじゃじゃ馬さんね」

 

 杖を振り上げるディアーチェ、彼女の周りに複数の魔方陣が展開される。 そしてその魔方陣から黒い魔法弾が発射される。

 

「こ、これは……!?」

 

 トランクスはディアーチェが放った攻撃が彼らが扱う気弾ではないことを察知し驚く。 少女自身にもさして大きな気を感じない、まるで自分達とは全く異なる力であると考える。

 

「(まるでトワやドミグラが使っていた魔術だ!)」

 

 トランクスが思案するなか、ディアーチェの放った魔法はトワに接近する。 その場から動こうとしないトワを見て誰もが疑問に思う。

 

「何故避けん!?」

「避ける必要がないからよ」

「ーーーーっ!?」

 

 謎の気を察知するトランクス、それと同時にトワに近づいていた魔法に謎の光弾が接触し、トワに接触することなく爆発する。

 

「な!? 一体誰だ!」

 

 明らかに第三者の介入、ディアーチェは辺りを見回す。 つられて他の者も付近を見渡す。 しかしトランクスはある一点を見つめていた。 そしてーー

 

「ーー! 危ない!」

 

 何かを察知し、ディアーチェを抱きかかえ飛ぶ。

 

「な、何をする無礼者!!」

 

 突然トランクスに抱きかかえられたディアーチェはトランクスに向かって怒声を放とうとした。 しかしーー

 

 ドオオォォォォォォォン!!

 

「なッ!?」

 

 ーーさっきまでディアーチェがいた場所の真下から爆発音が鳴り響き彼への怒りは何処かへ消える。

 

「い、今何が起こったん!?」

「レヴィ、今の見えました?」

「もちろんだよシュテるん、でもこの僕でも捉えるだけで結構いっぱいいっぱいだったよ」

「リィンフォース、今何が起こったん?」

「早い光弾、それもマテリアルである彼女に甚大な被害をもたらす程の威力がある攻撃をあの青年が察知して彼女を助けた……のだと思います」

 

 たった今起こった出来事を把握していく女性陣、しかしトランクスはディアーチェを抱きしめる力を少し強めてトワを睨みつける。

 

「今の攻撃……まさか……」

「あら相変わらず察しだけはいいのね。 あなたの想像通り、私は一人じゃない。 別の次元から凶悪な戦士をあらかじめ用意しておいたのよ」

「おい痴れ者! そろそろ離せ!」

「ゴメンね、もう少しだけ我慢していてね」

 

 トワの言葉を警戒しディアーチェを離さないで突然現れた(・・・・・)凶悪な気を放つ人物を捕捉する。

 

「ほう……こいつが王子の息子か……」

『!?』

 

 上空から現れる一人の男。 誰もがその男に注目する。

 

「彼がその一人よ」

 

 その男はトワの隣に降り立つ。 褐色な肌、全身を覆う黒い鎧、特徴的な黒髪、左目には妙な機械を付けている。

 

「はじめまして御子息、俺はターレス。 しがない下級戦士さ」

 

 

 

 現れた自らをターレスと呼ぶ戦士。 しかしトワが用意した戦士はまだまだいる。 ターレスの実力はいかに?

 そしてこの世界は一体? 少女達は何者なのか、敵になるのか味方になるのか!?

 

 果たしてトランクスは無事この世界でトワの野暮を打ち砕くことが出来るのか!?

 頑張れトランクス! そろそろディアーチェを離さないと後で怒られるぞ〜

 

 

 

 

 

 to be continued……(続くとは言ってない)

 




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