「ところで弥彦よ」
「なんだ?」
「おんしが使っていた光の玉はなんじゃ?」
白夜叉を驚かせたあの光の玉。白夜叉は無傷だったが威力はかなりのものだった。
「そういや生まれたばかりだったな」
「生まれたばかりとは?」
「それもか。うーん、ここでは基本人間、動物、妖怪の三種類の生き物がいる。人間、動物はオスとメス出会って子孫を残す。
妖怪は2通りあってだな、人間、動物と同じように産まれる場合と発生する場合がある。俺と俺の仲間の鬼は前者だ。ま、祖先は後者だけどな。
この場合の妖怪は神霊、神獣を除いた人間、動物以外の生命体を指す」
ちなみにこれは例外が色々あるとのこと。
「じゃ、話を戻すぞ。俺が使ってたのは唯の妖力弾だ」
「妖力?」
「妖力は妖怪なら誰でも持ってる。ちなみに人間なら霊力、神獣と神霊は神力だ。
よかったら使い方教えてやる」
「よし、よろしく頼む」
白夜叉と弥彦は穴倉から出た。
「とりあえず、妖力を感じることからだ。
普通の妖怪なら体から妖力が滲み出てるが、そもそも生まれたばかりで妖力使え無い奴は滲みでてすらい無い。
滲みでる妖力を増やせば感じるかもな」
弥彦は妖力を少し解放する。すると、突風が吹いた。
「よし、少し近づいてみろ」
白夜叉は弥彦の側による。
「・・・何か・・・ある気がするの」
「それが妖力だ。妖力を利用すれば空も飛べる」
「ん?私は空を飛べるぞ?」
白夜叉はフワフワ浮いてみせる。
「・・・多分、無意識的に妖力を使ってるんだろう。微量だから俺も気づかないけど。
飛べるなら話は早い。『自分は妖力なんて既に使えるZE☆』と思いながら妖力弾を作ってみろ」
白夜叉は『自分は妖力なんて使えますが何か?』と思いながらやってみた。
「まぁ、最初は出来なくても一年練習すr「おお!出来たぞ!」・・・お前天才か・・・俺だって一週間かかったのに」
白夜叉はとりあえず妖力弾を木に撃ち込んでみた。
ババーン!!!
「おい・・・!」
「あらら・・・」
木だけでなくクレーターが出来た。
すると、音で妖怪が沢山集まってきた。
「妖怪か。よし、あの妖怪で手加減を覚えろ。あいつら知能もない雑魚だからピッタリだ」
白夜叉は妖力弾を妖怪達に撃ちまくる。
最初は先程のクレーターほどの威力では無いが手加減出来ずに吹き飛んでいたが次第に慣れて、
「てい」
「GEAAa・・・」
体を残したまま気絶までに抑えることが出来た。
「流石に多いの・・・吹き飛ばしていいかの?」
「もう慣れたみたいだからいいぞ」
一分後
妖怪は跡形もなく消え去っていた。
「妖力はホントに何でもできるぞ。例えば俺が燃え盛る白夜叉を掴み取った時みたいに妖力を手に薄く纏うことで手を保護したり妖力を筋肉に作用させて力を増強したりできる。
次は、とりあえず妖力を解放してみろ時に妖力が滲みでて無いだけで妖怪に舐められるからな」
「そうか・・・よし!」
白夜叉はとりあえず、少し解放してみた。
「どわぁぁぁ!」
「なに⁉︎」
白夜叉を中心にクレーターが出来た。
「お、抑えろ抑えろ!」
「う、うむ!」
何とか押さえ込み滲み出てる量を弥彦と同じにした。
「お前・・・全力だよな⁉︎全力だと言ってくれ!」
「すまぬ、全力では無い」
「嘘だッッッ!」
全力で出すと恐らく地形及び天候、空間に何らかの作用が起こるに違いない。
「あ、日が沈む・・・やべっ!早く帰ら無いと怒られる!俺は帰る!また会おう!」
「そうか。私は暫くここの穴倉におるからの!」
弥彦は飛んで行った。
一週間後
林の何処か
「なぁ、お前知ってるか?最近超大物妖怪がいるって話!」
「知ってる。確か決闘相手を問答無用で何処かの白夜の雪原に引きずり込んでボコボコにする奴!確か『白夜王』とか『白き夜の魔王』だったな。種族は・・・星霊だったかな?」
「星霊ってなんだろう?」
「さぁな?」
既に白夜叉は有名な妖怪に成っていた。
穴倉改め白夜叉の家
穴も随分様変わりし、白夜叉が生み出した家具がある。何処からか水を引いてきている。壁は白で塗装してある。
もはや家である。
「今日は何をしようかの・・・」
白夜叉は頭を掻きながら考える。
すると、
「おーい、白夜叉はいるかー?」
「おるぞー。入ってこい」
声の主は弥彦だった。
「一週間ぶりだな。噂が広がりまくってるぞ。『超強い新参妖怪、白夜王』ってな」
「そんなにか・・・決闘の時に白夜の雪原に引きずり込んで一方的にボコボコにしてるだけだがの」
「いやそれが原因」
白夜叉は決闘の場合必ずと言っていいほど白夜の雪原に引きずり込んでボコる。
「まぁ、そんな話は置いといて、白夜叉。お前、俺の里に遊びにこねぇ?」
白夜叉は星霊ですが妖力使えるのは東方において妖精も妖力使えるからです。