タダでさえ短いのに更に短いです。
白夜叉は境界門を起動させ、空間の穴に飛び込む。
飛び込んだ先はザッハークがいる地下都市。
「よっと」
「ぬ?」
ザッハークはいきなり出てきた白夜叉に少し驚いた。
「なんだ、白夜叉か。こんな辛気臭いところにどうした?」
「ザッハーク、お前は一応龍に分類されるのだろう?」
「まぁ、間違っては居ないな」
「何かお前の持ち物で首にかける珠はないかの?」
ザッハークは少し考える素振りをみせ、
立ち上がった。
「宝物庫にあるかもしれん。ついてこい」
宝物庫には彼が人間の王だった頃に圧政で巻き上げた金銀財宝などのお宝が辺り一面にあった。
「・・・はー・・・」
「探せばないことはない・・・が、どうするのだ?」
「かくかくしかじか」
「まるまるうまうまか。小説って便利だ」
おいやめろやめろ。メタ発言やめろ。
「確かにコレは私の所持物だから難題の答えになっていると言えばなっている」
「だろう?貰っていくがいいか?」
「持っていても宝の持ち腐れだ。別にかまわん。ただ、」
「ただ?」
白夜叉は首を傾げる。
「新しいゲームが欲しい」
「・・・わかった」
白夜叉はマインク○フトと消滅○市のゲームを追加させ、
金銀財宝の中から龍の首の珠に相応しい物を貰っていった。
龍の首の珠 クリア
次に白夜叉はダッシュで三日で天竺の釈迦の元に向かった。
今世紀の門番担当の護法十二天の迦楼羅天、梵天、帝釈天、地天をダッシュの勢いでぶっ飛ばして強制侵入。
「お邪魔するが返事は聞いていない!」
「え?何故に?何故にそうなるんですか⁉︎」
釈迦は仰天したかのように白夜叉を見る。
「突然で悪いが釈迦の托鉢用の鉢を貸して欲しい!」
「と、唐突に何を?」
「かくかくしかじか」
「いや分かりませんよ?」
「まるまるうまうま」
「だから何なんです?」
「まるまるもりもり」
「なるほどそういうことですか」
いや何故に分かった⁉︎なんでまるまるもりもりで分かるの⁉︎
「別に構いませんが・・・返して貰えますよね?あれは大切な物なので」
「無論だ。返すに決まっておる」
釈迦は棚を開けて、
「十一ありますけどどれにします?」
「なんで十一も⁉︎まさか十大弟子のか⁉︎そうなのか⁉︎」
十大弟子。釈迦の弟子の主な十人。
「100年前に新しいのを贈った時に古いのを貰ったのですよ」
「あ、いや、欲しいのは釈迦のやつだがの・・・」
「そうですか、ならこれですね」
そう言うと釈迦は一番右下に置かれた鉢を手に取った。
「・・・普通の鉢に見えるのだが・・・」
「当たり前です。なんで豪華な鉢が必要なのですか?托鉢ですよ?」
下手すると偽物と疑われるので、釈迦直筆の鑑定書に指紋による印、耳紋、足下安平立相(つまりは釈迦のへん平足)の印(印鑑とか魚拓的に)をとった。
罰当たりな気がするが釈迦が同意してるのでいい・・・のか?
仏の御石の鉢 クリア
白夜叉はダッシュで三日かけて中国へ。
「確か、火鼠は中国西域および何息の火州(ひのしま)の山に、春夏に燃えて秋冬に消える野火があり、その中に生息するとか南方の果ての火山の炎の中にある、不尽木(ふじんぼく)という燃え尽きない木の中に棲んでいるとされる。一説に、崑崙に棲むとも言われる。つまりは、火山地帯に取り敢えず居るという事!」
炎の胎盤で生まれた火鼠の皮は燃える事がないと言われる。しかし、火の外で水をかけられると死んでしまうという虚弱体質を持つ。
火山の中を探してみると、見事に何もいない。
やはり特定の場所に生息しているのだろうか。
(ふむ、弱ったの。仏の御石の鉢と龍の首の珠があるから良しとするかの・・・)
じっさい火鼠の皮とか燃えないだけの皮なので白夜叉のいつも着ている太陽熱に耐えうる構造の着物の素材を生み出せばいいだけなのだが、なんとなく興がのらず、やめにした。
帰ろうかと火山から出ようとしたしゅんかん、
「チュー!」
「ん?」
後ろを向くと、
超デカイネズミが居た。
某
「そうか、これが火鼠!たしか体重が約250kgの大鼠で、毛の長さは50cmあり絹糸よりも細いらしいの」
こうなれば急いで毛を切って布を作らねば!
白夜叉は火鼠を眼力で気絶させ、毛を切り取り、布に加工した。
「ふう、かぐや姫の制限時間ギリに終了。後は境界門使って日本に帰るだけ」
白夜叉は白雪姫の境界門と繋げて日本に帰った。