東方白夜王   作:ザイソン

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諏訪大戦 星霊最強個体、白夜叉

一週間後、ついに開戦の日が来た。

 

(諏訪子に特別トレーニングを受けさせたのは八坂神奈子と実力が違いすぎたから。一週間で諏訪子は強くなった。特に能力に関しては重点をおいて特訓させた。しかし、やはり主力は鉄の輪になるだろうの。さて、軍神相手にどうやり合うか・・・)

 

白夜叉は白雪姫を従え大和の神々を迎え撃つために多量の神力を放っている集団の方へ飛んでいく。

飛んだ先には八坂神奈子を戦闘に一万の神々の軍勢がいた。

 

「来たな・・・ここから先は八坂神奈子しか通さ無い。奥で洩矢諏訪子がまっておるぞ」

「御丁寧にどうも。しかしあんたも無茶するね。この軍勢相手に二人で相手するなんて」

 

それだけ告げて神奈子は諏訪子の元に飛んで行った。

 

「さて、大和の神々よ。死にたくなければその数の優位を生かせ。智謀を尽くせ。蛮勇を尽くせ。己の意思を貫き通すのだ!」

 

白夜叉はギフトカードを掲げ、

 

「こ、これは⁉︎」

「馬鹿な⁉︎」

 

大和の神々ごとゲーム盤、白夜と雪原に飛ばした。しかし、いつもと地形が少し違った。

 

「み、水だ⁉︎」

 

白夜叉は前もって凍る湖の氷を全て溶かし、さらに力で水深、面積を広げていた。

いきなりの環境の変化に対応できず下級神霊が次々に水中に落ちていく。

 

「白雪!」

「御意!」

 

白雪姫は本来の巨躯の大蛇の姿に変化する。水中ならば白雪姫は並みの神霊を遥かに凌駕する力がある。下級神霊程度ならば相手ではない。

 

「黒点」

 

白夜叉は下級神霊達が水中に沈んだのを確認すると黒点で水面を凍らせた。これで容易には水中から抜け出せ無い。水中で白雪姫を相手にしなければなら無い。

中級クラス以上の神霊は飛ぶ事で落下を防いでいた。その数、およそ九千。水中には千。千程度ならば白雪姫でも十分相手にできる。

 

「貴様・・・!まわり込め!数で押し切るぞ!」

 

神霊達は白夜叉の周囲を囲み、数で押しきろうとするが、

 

「喝ッ!!!」

 

爆炎(摂氏6000度)で神霊を消しとばした。神霊は信仰がある限り本当の意味で死な無い。

 

「何⁉︎」

「あの数を一撃でっ⁉︎」

「う、うろたえるんじゃないッ!大和の神々はうろたえないッ!」

 

神々は白夜叉の四方八方から神力弾、鏃を発射する。

その顔には焦りがあった。しかし狙いは正確だ。神霊としての誇りが彼らを保っていたのだ。

 

「蛮勇は買うが未熟ッ‼︎」

 

白夜叉は一瞬だけ妖力を解放し攻撃を全て吹き飛ばした。白夜叉は神力と妖力を高密度に圧縮、回転を加え、

 

「花火爆弾!」

 

白夜叉は即興で技名をつけ、相手の集団目掛けてぶん投げた。その弾は花火の様に爆発し、一気に大人数の神霊を蹴散らした。

 

「汚い花火だの!!!」

 

神霊は決して弱い種ではない。むしろ強大である。白夜叉が規格外なだけである。

問題児シリーズでは、最強種と呼ばれる星霊、神霊、純血の龍種の中の星霊に分類される。その星霊の中でも特に強く、星霊最強個体と呼ばれる。数多の太陽神を抑え太陽主権の過半数を握った。それが、白き夜の魔王、白夜王、白夜叉なのだ。

 

「何をしている貴様等!相手は1人だぞ⁉︎神力も我々と然程変わら無いではないか‼︎」

 

100の神霊の集団が白夜叉に襲いかかる。

 

「軟弱!」

 

白夜叉は神力弾と妖力弾を連続で打ち出し弾幕を形成し、相手を圧倒する。通称、王子戦法。あるいはグミ撃ち。

 

「紅炎流星!」

 

白夜叉は紅炎を纏い流星の如く空を駆け、神霊を倒していく。

そしてほぼ倒し終わったかと思われたとき、

 

「海神散弾槍」

「三日月光」

「太陽の矢」

 

複数の水の槍、蒼いレーザー、灼熱の矢が白夜叉を直撃する。

流石の白夜叉でも無傷ではない。

 

「くっ、水、いや海の槍、月光の光線、灼熱の矢・・・まさかこの戦争で大和の神々の中で主神級の者が出てくるとは・・・予想外だぞ・・・」

「初めましてだな白夜王。私達のことは知ってるようだな」

「そりゃそうだぜ。俺たちは大和の神々の中でも有名で尊いからな!」

「あーら、反抗期で一時期高天原で暴れて出禁くらったのはどこのどなたでしたっけ?」

「ソノ節は色々スイマセンデシタ姉上様」

「うむ、そろそろ話を進めてくれないかのう?」

「「「真面目か!今コント中だ(です)!」」」

「どこかで聞いたツッコミ!」

 

take2

 

「おんしらは・・・天照大神、建速須佐之男命、月夜見尊だな?」

「そうだ。私が月の神、月夜見」

「俺が海原の神、須佐之男だ」

「私が太陽の神、天照です」

 

天照大神、建速須佐之男命、月夜見尊。言わずと知れた日本神群の主神級の神々である。三柱合わせて三貴神と呼ばれる。因みに末っ子は須佐之男である。一番荒っぽいのも須佐之男である。一番人間らしいのも須佐之男である。一番不良なのも須佐之男である。そして一番出番がないのが月夜見である。

 

「ほっといてくれ!」

「ど、どうした兄上⁉︎」

「地の文の私の説明が余計だ」

「馬鹿!俺なんて散々言われてるぞ!それくらいで怒るな」

「私は紹介すらされてません」

「話を進めて「「「真面目か!今コント中だ(です)!」」」デジャヴ!」

 

最後の最後のまで締まらなかった。

 


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