八幡らしさってなんだ...............?捻くれた感情を書くのは難しいと苦しんでいます。
本文どうぞー
8度目のボス戦だ。最近はボス戦で死者は出ないが油断はできない。
俺はメンテナンスをしっかりした愛剣の《シャドーブレード》を眺め昨日手に入れた盾を軽く当てる。
カンカンッと音を立てる。
机に置かれている。MAXコーヒーの美味しさに浸りった後、集合場所のボス部屋前に向かって歩きだした。
歩きながら、アルゴの今回のボス情報を思い出す。
そーいえば、最近アルゴに直接会うことが少ない気がする。
キリトはそんなことはないと言っているがなぜなんだろうか。
最後に会ったのは7層が開いた日の夜だった。
家に押しかけてきたので、特別に入れてやって攻略について話しただけで帰っていった。
その時のことを思い出す。
〜回想〜
「ニャハハ、ハチは本当にドジだなア。」
「うるせぇ、用が済んだんならとっとと帰れ。」
「いいじゃねえカ、俺とお姉さんの仲だろ?」
「情報のやり取りで以外喋ったことねぇだろ。じゃなきゃお前となんか話はしない。もう神に誓うレベル。」
「..................はぁ、分かったよ。じゃあな。」
〜回想終了〜
あぁーこれだな多分。あいつフレンドリーだからつい思いもしないことを言ってしまう。
今度会ったら謝っておくか。
まあ、とにかく今回のボスは蜂型のボスで尻と他に4つの針を持っているらしく、尻の針は飛ばしてくるらしい。
しかも、すぐに再生する。
その他にも、噛んできたり、毒を吐いたりと多彩な攻撃をしてきて厄介らしい。
そういえば、俺の配置どうなったんだろうか............。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ボス部屋前に着くとアルバンが手を振ってくる。
「お〜い、こっちこっち。お前の配置決まったぜ。」
アルバンのところに行き紙を見る。そこには俺の配置が書かれていた。
ハチマン・・・前衛のサポート
正直驚いた。キバオウのことだから精々、取り巻きの相手になるぐらいだと、思っていたが。まさかの前衛のサポートになるとは。
前衛のサポートというのは、基本5人ほど存在する。
役目は前衛が傷ついたりして、回復に専念する際にその抜けた穴を埋めるために入ることだ。
しかしまあこの役目は疲れる。5人じゃ足りないぐらいに。
だが、その分LABの取れる可能性がグッと上がる。
キバオウはバツの悪そうに顔をそらす。
アルバンは俺に肩を組んできて、ガハハと笑う。
最近知ったのだが。アルバンは以外と若く26歳とのことだった。
「ハチくん良かったね。」
アスナが自分の事ように喜びながら俺の手を握る。
俺はあぁ、そうだなと顔を赤くしながら言う。
だって、仕方がないじゃん顔が赤くなるのは。
「じゃあ、ボスの部屋に入るぞー!!皆んなちゃんと頑張るんやで!!」
キバオウはそう言って扉を開ける。
ボス戦が始まる。ボスは情報通り大型の蜂のようだ。
てか、アスナ虫苦手なんだろ?取り巻きも虫だったよな。大丈夫かよ。
アスナに目をやると以外なことにしっかりと取り巻きを見据えてスキルを放っていた。
やるじゃねぇか。
でも俺は見逃さなかった。アスナの目に涙が映っていたことを。
俺はボスと戦っている前衛から少し離れたところで。待機する。アルバンはもちろん前衛だ。
ボスの名前は《デススピア》取り巻きの名前は《キラービー》
デススピアは、気性が荒くそこらへんを飛び回り、プレイヤーに襲いかかる。
俺は回復をするやつとバトンタッチして、蜂と対峙する。
デススピアは俺に気づくと尻の針を飛ばしてくる。落ち着いて盾で防ぎ、レイディアント・アークで腹部を切り裂く。
デススピアは若干怯んだ後、今度は両手の針で何度も付いてくる。盾で守るが速い連撃からなかなか抜け出せない。
「ウオオォォーー!!!」
アルバンが横から現れてヴァイズ・ブレイクを打ち込む。
グシャ という音をたてて後ろに飛んでいく。
アルバンさん。まじかっけぇっすわ。
ここで回復を終えた先ほどのプレイヤーと入れ替わる。
なかなか順調と思う。今回はいけるんじゃないだろうか。
それから何度か入れ替わりちゃくちゃくとデススピアのHPを削っていく。ちょうどHPゲージがあと1本に差し掛かった頃。デススピアに異変がおきる。
今ままでは基本低空飛行だったが。高空飛行になり針を5本同時に飛ばしてくる。前衛組は一度下がり体制を組み直す。
投擲スキルを持っているものが、デススピアに釘を飛ばすがまるで聞いていない。俺も投擲スキルを結構上げているので、釘のワンランク上のナイフを扱うことができる。
俺は投擲スキル《トライショット》で3本のナイフを飛ばす。
ナイフは羽に刺さりデススピアは地面に倒れる。
今だ!!という、キバオウの掛け声で前衛どもが再びデススピアに襲いかかる。
デススピアの羽の再生は遅くゲージが赤色になるまでくらっている。
再び高く舞い上がる。デススピアは怒ったように叫ぶと。
腕の全てに針ができ、額からも針が形成されている。
合計8本だ。
そこからの勝負はまさに地獄のようだった。
高空飛行しているときは、速く移動しながら針と毒を飛ばしてプレイヤーを殺していく。
下がってきたと思ったら今度は全ての針を利用して、プレイヤーたちを串刺しにしていく。犠牲者はすでに6人に達している。
もはや陣形なんて関係ない。ほとんどのプレイヤーが逃げようとしている。
何人かのプレイヤーは投擲スキルを飛ばすが速い動きに惑わされ当てられない。それどころか、デススピアにターゲットにされて襲われる始末だ。
このままでは、負けてしまう。
チャンスはある。それは俺の持っている。一つのアイテム。
《捕獲玉》だ、俺がエリアボスと戦った際にLABしたものだ。
俺はキリトに近づいて作戦を説明し捕獲玉を渡す。
キリトは分かったと告げて。最後にこう言う。
「絶対に死ぬなよ。」
「当たり前だ。妹を残して死ねるかよ。」
キリトはふっと笑い、シスコンと言って。配置につく。
俺はナイフを投げてデススピアを俺に注目させる。
デススピアはこちらを向き針を飛ばしてくるが俺はそれを難なくかわしたり、防いだりする。
デススピアは直接手を下すためにこちらに突っ込んでくる。
ここからが俺の役目だ。デススピアの動きを止めさせて。キリトに捕獲させる。それが、俺の作戦だ。
俺は剣と盾を構えてどうやって行動を止めさせるかを考える。この蜂は手足を針にしてるご普通に歩くこともできるため、羽を潰しても意味がないだろう。
とにかく速いこいつに一発しかないない捕獲玉を当てる。外したら終わりだ。
となったら、手足を切り落とすことが一番だがそれができるなら苦労はしない。この8つの針の怒涛の連続攻撃を防ぎつつ動きを止めさせることができるのか?
そのためにはもう一人手助けがいる。
「アルバン、頼らしてもらっていいか?」
俺は早口でアルバンに作戦を伝える。アルバンは危ないだろと制止するが、ハチマンの真剣な態度に承諾する。
敵はもうきている。迷っている余裕はない。
俺はデススピアに向かって走る。デススピアは針を飛ばしてきたが、盾で防ぐ。
ホリゾンタル・スクエアの四連撃を放ち針を弾きその勢いで離れる。デススピアは残りの手足の針2本で突いてくるが。盾と剣で防ぐ。
今だ!!
俺はしゃがみ、アルバンがヴァイズ・ブレイクを炸裂させる。顔面にヒットしたデススピアはHPが後全体の5%ほどになる。
怯んで動けない所をキリトがすかさず捕獲玉を投げる。
デススピアに当たった捕獲玉はデススピアを糸で巻きつけ動きが止まる。
これで終わりだ。
俺は俊敏と筋力のステータスをフル活用し高くジャンプする。
ストライクダイブ!!
全体重を込めて放ったストライクダイブはデススピアを確実に捉える。
剣はデススピアの頭部に深く突き刺さり、そのまま切り捨てる。
シュウィィーンパァンリィーン!!
デススピアは青白く光出し粒子となって姿を消す。
粒子はそのまま天井まで上がっていきようやく見えなくなる。
終わった・・・・。
頭上にボス戦終了を示す文字が出てきてようやく緊張が解ける。
LABは強力なレイピアだった。
あんまり必要ないな..............。
皆んなまだ恐怖に飲み込まれているのか、立ち上がらない。
俺も正直超怖かったよぉ〜
俺はキリトに最高の投球だったぜとだけ告げ、誰よりも速く9層に向かって階段を登り出す。
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俺は9層に着くと。そっとウィンドを出し、メッセージを送る。近況報告とやらだ。
to アルゴ
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フロアボスは無事に倒した。犠牲者は6人だ。
後、
まあなんだ、今度聞きたい情報があるから。8層の《メイズカフェ》に明日来て欲しい。
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と送る。こうでもしないと会えないだろう。
俺は柄にもなく、アルゴに謝る言葉を真剣に考えた。
その後、アルゴとは、おそらく俺たちは仲直りしたのだろう。
かなりの頻度で俺の部屋にやってくるのは言うまでもない。
今回はこれで終わりです。
次回はあの子がついに登場するかも。
感想等もお願いいたします。
それでは。