浮遊城でも俺の青春ラブコメはまちがっている。   作:空奏葉

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ボス戦が始まります。

ヒロイン本当にどうしよう?

アスナ?アルゴ?リズ?シリカ?ユキノ?それ以外?


4話 〜ボス攻略には、犠牲がつく〜

朝、いつもより早く目が覚める。脳内でアラームがピピピッとなり続けるのを止め。ベッドから起き上がり朝食を食べる。

 

これが、最後の晩餐になるかもしれないと思うと。なんとも貧相なパンだ。

 

 

ホットミルクをすすりながらそんな事を考えてしまう。

昨日全員に配られた迷宮区のマップを見る。

集合場所はボスの扉の前だ。

 

少し早いが、そろそろ行くか。

 

集合時間までまだ時間があったが。特にやることがないので、さっさと宿屋からでて迷宮区に向かおうとする。

 

「あぁ、おはようハチマン。一緒に行こうか。」

 

「おはよう」

 

宿屋から出るとキリトとアスナが立っていた。

 

「あぁ、そうだな。うん、一緒に行くか.........。」

 

まあ、パーティメンバーだしいいか......。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜〜〜〜〜〜迷宮区内〜〜〜〜〜〜

 

「ハゥアァァーー」

「ハァーーー」

「ウォーリャーー」

 

ボスの部屋に近付いくごとにMobのレベルも上がってくる。キリトがスイッチについて教えてくれたので。練習がてらに狩っているのだが.......

 

シュゥイィーーン

 

パァンリィーン

 

以外だったのが、アスナの実力だ。

彼女の放つ細剣の基本技 リニアー の速さと正確性が本当にやばい。敵も防ぐことができずに喉元を貫かれている。

 

ギィヤァァーーと叫びながら消えていくMobには少し同情してしまう。

 

しばらく歩くと、人集りが見えてくる。どうやらあそこがボス部屋前のようだ。

 

今回戦うボスは インファング・ザ・コボルド・ロードとその取り巻きのセンチネルだ。

俺たちは3人ということもあり、取り巻きの相手をする。

正直、取り巻き一体に対して3人もいらないが人数の問題だ。

アスナがなにやら不満をたれていたが、まあ、危険じゃないのに越したことはない。

 

「皆んなのおかげで全員集まった。これよいボス戦を行う。

俺から言えるのは一つ。皆んな勝とうぜ!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ボス部屋に入ると一気に部屋が明るくなる。

 

ボスのロードが俺たちに気がついたのかこちらにセンチネルを連れて走ってくる。

 

「皆んないくぞーー!!」

 

ディアベルの号令で皆んなが動き出す。俺たちも仕事を真っ当するか.....

 

センチネルの一匹がこちらに向かってくる。キリトが前にでてソードスキルで相手のハンマーを弾く。

 

「ハチマン!!スイッチ!!」

 

俺は怯んでいるセンチネルの横に回りそのまま反っているセンチネルの首を狙ってスキルを放つ。

 

鎧な付いてない首への攻撃はクリティカルとなりそのままセンチネルの首は落ち。光の粒子となって消滅する。

 

「「ねげつないな」」

 

2人が引きながら呟く。まあ、流石に首を落とすのは、俺も戸惑ったが、仕方がないよね。

 

その後も特に問題もなく、センチネルを倒していく。

ちょうど5体目を倒した頃だろう。ロードのHPが赤くなるのを確認する。確かここでロードが武器を曲刀に変えるんだよな。..................................ん?あれが曲刀か?

 

ディアベルが皆んなを下がらせて1人で突っ込んでいく。

どうゆうことだ?ここは全員で攻めた方が.....

嫌な予感がする。

 

「ディアベルーー!!下がれーー!!あれは曲刀じゃない。 .... 刀だ」

 

キリトが叫ぶが、ディアベルは止まらずにスキルのモーションに入る。

 

シュゥイィーーン

 

だが、ディアベルのスキルはジャンプしたロードに当たらずに空気を斬る。

そのまま反動で動けないディアベルにロードは曲刀スキルとは違う連撃をディアベルにぶちかます。

 

ズシャズシャズギシャー

 

ディアベルは大きな弧を描きながら飛び地面に叩きつけられる。キリトは急いで回復ポーションを持って行ったが、程なくしてディアベルは消滅した。周り連中はリーダーが死んだことにビビり動き出せない。

 

キリトは決心したかのようにロードを睨む。

 

「私もいく。」

「俺もいく、キリトお前が止めをさしてくれ。」

 

「分かった。いくぞ」

 

俺たち3人はロードに向かって走り出す。あちらもこっちに気がついたのだろう。こちらに向かって刀を振りかざす。

 

キリトがそれを受け止めロードに隙を作らせる。

俺とアスナは両サイドからスキルを叩きつける。

ロードの体には赤いエフェクトがかかる。HPは後少しだ。

 

ロードはいきなり叫んだとおもうと。ロードを中心に円状に斬るスキルを放つ。

キリトは知っているスキルだったのだろう。素早く後ろに下がり躱す。キリトも咄嗟のことで俺たちに指示が出せなかったのだろう。俺とアスナは初見だ。

俺は反応速度を上げていたためなんとか、盾で防ぐが、アスナは腹部にくらってしまい、そのまま飛ばされる。

ロードはそのまま追撃のために高くジャンプしアスナに止めを刺そうする。俺は咄嗟にアスナ抱きかかえ後退しようとするが、剣の範囲から離れられない。

 

「とどけーー!!」

 

キリトが ソニックリープ でロードを地面に叩きつける。

着地と同時にキリトはバーチカル・アークでトドメを刺した。

 

はあはあ、終わった。キリトは報酬の他にもウィンドが出ている。聞けばLAB(ラストアタックボーナス)というのをGETしたようだ。

 

「今回の勝利はお前たちのおかげだ。あぁ俺はエギルだ。」

 

黒人の大男が話しかけてくる。

 

周りの連中も勝利の喜びを分かち合っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでや!!なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!!」

 

キバオウが部屋全体に聞こえるぐらいの大きさで叫ぶ。

 

見殺し?

 

「お前は、あのボスの使うスキル知ってたやないか!!その情報を提示しとったらディアベルはんは死なずにすんだんや。」

 

「βテストの時と変更があるかもしれないってガイドブックに書いていただろ?俺は先の層で刀スキルの奴と戦ったことがあるから.................。」

「どうせあの本も嘘やったんや。ほんまはにベーターどもは、姑息なやつやなぁ!!」

 

俺はキバオウにとんでもなく怒りをおぼえた。

 

なんだこいつは?本当に馬鹿なのか?

キリトはこの場を救った英雄だ。そしてこれからもきっと、必要となる。攻略の鍵となる。

 

あなたのやり方は嫌いだわ........

 

ふと、あの時のことを思い出す。

 

だが、いまこの場を収めるにはこの手以外見つからない。

ベーターへの敵意を全て俺に集めるしかない。

 

俺はキバオウにゆっくりと近づいた。

 

「なんやわれ!!」

 

ガゥァン!!

 

俺はキバオウの顔を殴る。ダメージ判定がほとんどないため。カーソルはオレンジにならなかった。

 

キバオウはそのまま地面に倒れ俺を睨みつける。

俺は蔑むような目をしてはきすてる。

 

「あんまり、調子に乗ってんじゃねぇよ。ディアベルが死んだのは自業自得だ。自らの実力を知らずにLABを取りにいったんだよ。なぜ、それを棚に上げてこいつを責める。βテストと変更があってもおかしくないだろ。こんな世界なんだから。気に入らないからって勝手な私利私欲で俺らを巻き込むなよ!!」

 

これはキバオウだけに向けた言葉ではない、俺の今までの気持ちを吐いた台詞だった。

 

そして最後に完全に俺を悪役にする。

 

「ビビって動けない雑魚は引っ込んでろよーー!!!」

 

全く俺らしくない。こんな台詞をまさか人生で言うとは思わなかった。だがこれでいい。これで俺だけに敵意が向く。きっとこいつらももっとレベルを上げようと努力するだろう。

ベーターへの敵意もきっと和らぐだろう。

 

「やんだよこいつ!!」「調子に乗ってるのはテメェだろこら」「お前まじで殺すぞ!!」「ディアベルさんに謝れ!!」

 

ディアベルと同じパーティのやつが騒ぎ出す。

 

俺はそいつらから視線を外し二層への階段に向け歩き出す。

 

階段を登りきる寸前、後ろから声がかかる。

 

「待って」

 

アスナが息をきらしながら登ってくる。

 

「あなたのやり方はおかしいと思う・・・・。」

 

俺は何も言わずにアスナの顔を見る。

 

「これはキリトくんからの伝言。ありがとう、またパーティを組もうって。」

 

こんな状況でそんなことが言えるんなら俺も役に立ったな。

 

「これは私から。助けてくれてありがとう。また会えたらよろしくね。」

 

俺はあぁとだけ告げ階段を登りきり二層への扉を開く。

 

 

 

 

まだ、デスゲームは始まったばかりだ。

 




書き上げました〜これは書きごたえありましたわ。
疲れた.....。
次回は、2層飛ばしてオリジナルに入ります。多分

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