浮遊城でも俺の青春ラブコメはまちがっている。   作:空奏葉

22 / 43
前回は八幡は血盟騎士団に入りました。

バトルシーンは少ないです。てかないかな?


本文どうぞ。


20話 〜葉山隼人は動き始める〜

今日は最悪な目覚めの悪さだ。

朝目が覚め重たい体を起こし、MAXコーヒーをぐっと飲み干す。

 

こんなに最悪な朝でもMAXコーヒーは最高。

 

 

しばらくの間MAXコーヒーの余韻に浸り、昨日の事を思い出す。

 

 

はあ、なんでこうなるのかなぁ。

 

 

俺は出掛けるために私服から装備に帰る。

 

いつもは、灰色のフードが付いている、紺色のパーカーと黒色のスボンだ。これらは全てボスドロップでGETしてなかなかの防御力だ。

 

 

それに引き換えて今日の装備は白と赤を基調とした装備で簡単に表すならアスナの服の男性版だ。

防御力も前のに比べて若干弱い。

 

 

え?なんでこんな装備してるかって?そんなの決まっているだろ。

 

 

俺が血盟騎士団入ってるからだよ!!

 

はあ、この後も血盟騎士団の本部に出頭だ。

 

 

俺はさっさと覚悟を決めて家を出る。

 

ガチャ!!

 

「おはようハチくん。」

 

家から出るとアスナが待っていたようだ。これが彼女という関係がなすものなのか・・・

 

「ちゃんと、本部に行こうね♪」

 

いや、監視されていたのか。

 

「分かってるよ。」

 

俺も観念し本部に向かって歩きだす。

 

 

 

ちょっとアスナさん?別に腕組まなくても逃げませんよ。

 

 

俺はニコニコしているアスナに何も言えるわけもなく、そのまま本部に向かうのだった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

現在俺は血盟騎士団の本部に来ている。

 

率直な感想を述べさせてもらおう。

 

本部でかい・・・

 

いや、前にも来たことあるけど。

 

本当にデカい。どっかのお屋敷かってぐらい。

 

「なあアスナ、なんでこんなにデカいんだよ。どっからそんな金が湧いてきてるんだよ。」

 

 

「この本部はね、ギルドメンバーがお金を出し合って買ったの。」

 

 

「いくらしたんだよ。」

 

 

俺の疑問は儚くスルーされ本部に入る。

 

前にあった鎧騎士2人には警戒されたが、俺の服装を見て容易く通してくれた。

 

「なあ、アスナ。この服装を着ていたら入れるんだろ?」

 

「そうだよ、ハチくんは若干警戒されたけどね。」

 

うるせぇ。

 

「じゃあ、ギルドメンバー以外がこの服装を真似て作ったり、血盟騎士団やめたやつが来たら分からなくないか?」

 

「うーん、その心配なないんじゃないかな?ギルド辞める人にはその服を返してもらうように徹底してもらっているし、この服プレイヤーメイドだから、真似るのも難しいんじゃないかな。」

 

 

ふぅーんと俺は軽く流し、団長室へ入っていく。

 

 

「よくきてくれた。」

 

「そりゃまあ、本意ではないですけどね。」

 

「はははっまあ、アスナ君と一緒にいられる時間を多くしておくとしよう。」

 

 

ヒースクリフさんまじ紳士っす。

 

 

「それでね、ハチくん。今日はあってほしい人がいるの。」

 

ガチャっと扉が開きとある男が入ってくる。

 

「失礼します。」

 

俺はこの男を知っている。なにを隠そう、こいつとは一度決闘をしたことがある。

 

 

クラディールだったか。

 

 

「ハチマンさん、前回お会いした時は大変申し訳ありませんでした。」

 

「え、いや、全然気にしてないです。」

 

「うむ、ハチマンくん本当に申し訳なかった、彼もこうして反省しているので、どうか許してほしい。」

 

「いや、ほんと、もう気にしてないので。」

 

てか、ほんともう忘れていたレベル。

 

「今日はいきなりの任せるのも悪いんだが。クラディール君とハチマン君それにアスナ君とゴドフリー君の四人に《天河谷》の付辺調査に行ってきてもらいたい。まだ、クラディールに対して思う事もあるかもしれないが頼んだぞ。」

 

 

「分かりました。」

 

 

こうして、俺の血盟騎士団での初めての任務が始まる。

正直クラディールのあの変態っぷりからして、そう簡単に懲りたとは思えないが。

 

 

 

 

〜天河谷〜

 

 

このフィールドでは主にゴーレム型のMobが出てくる。

 

硬くHPが高いためあんまりバッサバッサできない。

 

 

「ここら辺で休憩しよう。」

 

ゴドフリーの号令により、俺たちは安全地帯にて昼食をとる。

 

 

クラディールは一人一人に食事と飲み物を渡して自分のを食べ始める。

 

 

「じゃあハチくん、私達も食べよっか。」

 

「あぁ。」

 

 

モグ モグ ゴクンッ

 

皆んな食事を取り始めたその時、

 

ドクンッ

 

な!?

 

俺は自分の体が動かない事を理解する。

 

目だけを動かすとアスナとゴドフリーも麻痺したようで、地面に倒れている。

 

クラディールを見ると顔を抑えて震えていた。

 

「クッ、、ククッ、、クハハハハ!!」

 

やはりこいつか、、、

 

 

「クラディール、、どういうことだ!?」

 

 

ゴドフリーはまだ理解できていないようだ。

 

 

「クククッ、こうゆうことだ。」

 

 

そう言ってクラディールは袖を上げる。

 

腕にはラフィンコフィンの紋章が付いている。

 

 

クラディールはそのままゴドフリーに近づき剣を背中に突き刺す。

 

 

グサッ

 

「グゥア!!」

 

ゴドルフは小さな悲鳴を上げる。

 

 

ここで、俺は違和感に気づく。

 

 

体が動く・・・・・・・!?

 

 

アスナとゴドフリーは動けないようだが、俺は動くことができる。

 

 

まあいい・・・

 

 

俺は再び剣を刺そうとするクラディールの手を握る。

 

 

「ふぁ!?なんでなんだよ!?なんで動けるんだよ?シャドさんはこれを飲ませたら上手くいくって言っていたのに。」

 

 

シャド?こいつシャドと繋がりがあるのか?

 

 

俺は剣でクラディールの剣を弾き、クラディールは跪く。

 

 

とりあえずは一件落着だ。

 

 

しかし一つだけ腑に落ちないことがある。

 

 

シャドの真意だ。

 

シャドは犯罪ギルドのボスなのは、明確な事実だ。やつがクラディールに麻痺毒を預けたのだが、その麻痺レベルが俺のだけ低かったことだ。

 

 

ここで一つの仮定を立てる。

 

・シャドはクラディール又は犯罪プレイヤーを消そうとしている。

・攻略組に実は犯罪ギルドの情報を漏らしているため、グリーンアイコン。

 

 

あくまでこれは希望的推測に過ぎない。

 

もしかしたら、攻略組の情報を漏らしているのかもしれない。

 

 

ピコンッ!!

 

 

メッセージが届いたようだ。

 

どうやらアルゴからのメッセージのようだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ハチ、この前噂されていタ、シャドについての情報を探していたんだガ、ほとんど分からなかっタ。

だが、シャドの顔をとあるオレンジプレイヤーに交渉を仕掛けて写真をもらった。送っておク。

 

このメッセージは、ハチとキー坊、あーちゃんにユキノっちにしか送っていなイ。確信があるわけじゃねぇから。あんまり広めんなヨ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は添付されている写真を見て目を見開く。

 

そこには、爽やかなイケメンがいた。

 

そしてこの男を俺は知っている。

 

 

《葉山隼人》なんでお前が。

 

 

 

 

もしかしたら、俺の希望的推測は当たっているのかもしれない。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideシャド

 

〜62層 恩恵の林〜

 

はあ、今ごろ比企谷くんはクラディールに制裁を与えている頃だろうな。

 

俺こと葉山隼人のアバターネームはシャドだ。

 

名前に意味はない。

 

 

実は、僕は今重大な事を行っている。

 

それは、オレンジギルドに潜入しその情報を攻略組に密かに流していた。

 

無論、この行動は誰にも相談せず、単独行動でしている。

バレたらオレンジギルドに居られなくなり、この役目を達成できなくなる。

 

 

今回はクラディールに麻痺レベルの低い毒を一つ渡しておき。これを比企谷くんに渡すように言っておいた。

 

 

全く、本来はこういう役目は僕じゃなくて君なのにね。

 

 

 

 

僕は次の行動をおこすために移動をしようとした時、今まで感じていなかった気配を感じる。

 

「そこにいるのは誰かな?」

 

 

木の影から一人の黒づくめの剣士が姿を現す。

 

手には2本の剣を握っている。

 

「お前、グリーンアイコンの犯罪者《シャド》だよな。」

 

「!?・・・なんのことかな?」

 

 

まさか、僕の顔を知ってるやつが!?

 

「嘘はいい!!俺はお前がシャドだと知っている。お前にはここで死んでもらう。」

 

 

クッ!!こんなところで攻略組に顔がバレるとは思わなかった。

 

それにまさかこんな所で戦うことになるとはな、言い訳も聞いてもらえないだろう。

 

 

 

 

 

それに相手が《黒の剣士》キリトとは運が悪いな。




次回!!

《光の剣王》葉山 vs《黒の剣士》キリト


勝つのはどっちなのか・・・?


感想等待っています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。