今回は前より長いです。
結構頑張りました。
それでは、どうぞ。
現在65層を攻略している。最近レッドプレイヤーの集まりのギルドが活発化しているため、それを鎮圧する会議が行われている。
正直参加したくないが、キリトとか皆んな参加するのに俺だけ参加しないのはまあ、ダメだろう。
「今回集まってくれた諸君には感謝する。・・・よし、それでは、殺人ギルド討伐会議を行う。」
号令をかけたのは血盟騎士団 団長《ヒースクリフ》だ、鉄壁な守りと攻めを両立するユニークスキル《神聖剣》をもつ最強のプレイヤーと言われている。
「団長、討伐にあたって、敵の本拠地、数は分かっているんですか?」
血盟騎士団の1人がヒースクリフに質問を投げかける。
まあ、俺も気になってたがな、、、
「それは私から説明します。敵は、55層の《結晶の洞窟》の安全地域を拠点にしていると情報屋から聞きました。恐らく間違いはないかと、数はおよそ50人、我々攻略組の数の半分ほどでしょう。」
ユキノが質問に返答する。
なるほどな、実際この会議に参加しているのは60人ほどだがな、
「うむ、それではパーティを組んでくれ。やはり敵は本気で殺しにくる連中だ、あまり単独行動はよしたいところだ。」
ヒースクリフの言葉で皆が動き出す。
俺はキリトを目だけで探していると、後ろから肩を叩かれた。
「よぉ、ハチマン。パーティ組もうぜ。」
「あぁ、あと3人ぐらいは欲しいな。」
「そうだな、、、じゃあ、アスナと、ユキノ、あとは・・・・。」
「俺もパーティに入れてくれないか?」
声をかけてきたのは大きな男だった。
「おぉエギルじゃないか、いいぜ、じゃあこの5人でいくか。」
「あぁ、俺もいいと思う。」
俺とキリトはアスナとユキノの、所へ駆けつける。
勿論二人の美少女だ、我こそはとパーティのお誘いをする連中が沢山いて、なかなか近づけない。
「おい、アスナ、ユキノ、組もうぜ。」
やっとの思いで近づき話しかける。
周りの連中はハアと怒りの眼差しを向けてくる。
「ごめんなさい、私達彼らと組むから。」
ユキノは周りに一応断りをいれ、俺たちの方に近づく。
「キリトくんにハチくんもごめんね。本当はすぐに声かけたかったんだけど。」
アスナは申し訳なさそうに謝る。
「いや、、別にいい。ちゃんとパーティ組めたしな。」
俺は一度アスナから告白を受けた。まだ、返事はできていない。まだ心になにかが残っているのだ。
告白を受けた当初はまさに挙動不振だった。
元からコミュ障だが、その時の言動は周りもおかしいとは思っているだろう。
「それでは、皆パーティを組めただろうか。討伐は、3日後の朝の11時に55層の転送門集合だ。ここにいる皆んなが集まることを願っているぞ。」
こうして会議は終わる。明日はレッドギルドとの抗戦が始まるだろう。
恐らく、何人ものプレイヤーを殺すことになる。
pohもいるだろうな、、、あいつとの決着をつけてやる。
「なあ、ハチマン、今日エギルの店で飯食わね?」
「別にいいけど、」
「あ!!私も行きたーい!!」
アスナが俺の背中に飛び乗ってくる。
ちょ、アスナさん。背中に当たってますよ。俺の心はブレブレですよ。
「もちろん、アスナとユキノにも声をかけるつもりだったんだけどな。」
「それにしても、なんでエギルの店なんだ?微妙だろ?」
「おいおいそれはねぇだろ・・・」
エギルが反論するが、、、なあ
「実はさ皆んなに言わなきゃいけないことが・・・。」
キリトが俺らに伝えること?珍しい。
「じゃあ晩頃にな。」
じゃあ俺はそれまで家で寝ときますか。
「ハチくん。晩まで時間あるしさ、一緒に攻略、、んーー、ちょっとフィールドぶらぶらしない?」
「別にいいけど攻略じゃねえなんて珍しいな。」
「いいの別に。」
まあ、アスナがいいんなら俺もいいのだが、なにが問題かというと、そのなんだ。自分に好意を示している人と二人きりというのがなんというか・・・。
するとユキノが静かに告げる。
「それなら私もいいかしら?ちょうどこのフィールドのもので採集したいものがあるのよ。」
「えっ、まあ俺はどっ、、ちでも。」
「うん、、いいですよ。ユキノさん。」
「ありがとうアスナさん。」
「ううん。本当に気にしてないから・・・ね。」
「あぁ、俺も気にしてないぞ。てか、そんなこと気にするなんてユキノらしくないな。」
「えぇ、それでは、行きましょうか。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜65層 フィールド〜
「で、なにするんだ?レベリングか?」
「う、、うーん本当はレベリングのつもりじゃなかったんだけどね。」
あっ・・・・
「そ、そうか。まあ、今日はレベリングでもするか?」
やはりまだ、慣れないな。
「ねえ。」
突然ユキノが声を出す。俺とアスナはビクッとなってしまった。
「どうした?」
「あなたたちの間になにかあったよね?」
「は、、そんなことねぇよ。」
「嘘ついても無駄よ、バレバレだから。」
「だからなんのことだ、、、」
「ハチくん、、、隠さなくていいよ。私から言うから。」
「アスナ・・・」
アスナは決心したのか言葉を続ける。
「あのね、ユキノさん。私、ハチくんに告白したの。」
ユキノはたいそう驚いているだろうと思ったが思いのほかいつも通りだ。
「そう、、だったのね。返事は貰ったのかしら?」
「まだ、です。ハチくんきっとまだ、心の整理ついてないと思っているので、待ち続けるつもりです。」
「そう、別に私には関係のないことだけれどね。」
なんかその言い方は微妙に傷つくな、いやいいけど。
「じゃあ私がここにいるのは、場違いかしら?」
「別にいいですよ。返事、まだなので。」
「そう、なら居させてもらおうかしら。」
そこから俺たちはレベリングを続けた。
いつも通りのようでどこか違う雰囲気。コミュニケーションはとっているがどこかギスギスしているのを感じる。
まるで、修学旅行の後。あの時のようだった。
「じゃあ、このへんで終わってエギルのとこ行くか。」
「そうね、」
「あっ、私家に忘れ物したから、先にいってて。ごめんね。 ユキノさん。私卑怯だから、これっきりだからね。」
最後、ユキノになにを言ったんだ?
アスナは急いで走っていく。
しばらくの沈黙が続く。正直結構気まずい、俺はこの沈黙を崩すべく声をだす。
「んじゃいくか。」
「そうね。」
俺とユキノは転送門に向かって歩き出す。
「ハチマンくん・・・」
ユキノがやけに寂しそうなトーンで話してくる。
「どおした?」
「アスナさんへの返事どうするか決めているの?」
「え?え、どうだろ、、わからん。」
「ハチマンくん、もし、まだ決めていないなら考えて欲しいの。」
考える?なにをだ?
「なにを考えるんだ?」
「だから、その・・・」
なんでもズバズバ言うユキノにしては歯切れが悪い。
心なしか顔も赤く見える。
「雪ノ下?」
つい、リアルネームを出してしまう。
「だから、比企谷くんにもし、迷う気持ちがあるなら、、、わ、わたしのことも考えて欲しいの。」
雪ノ下を考える?
それって。
「だ、だから、わたしは、ひ、比企谷くんのことが、、男性として、好きなの。」
雪ノ下は嘘をつかない。これは雪ノ下の本当の気持ちなのだろう。
「私、こうゆう性格だから、上手く言えるかわからないけど、私を本当の意味で理解してくれた、比企谷くんは私にとって、《本当》だったと思うの。」
俺はこの言葉の重みを知っている。
「あぁ、俺も雪ノ下は俺にとって本物だと思う。」
俺にとって雪ノ下は本物なのは間違いないだろう。
でも、それでも俺は・・・
「比企谷くん・・・?」
雪ノ下を選ぶことができなかった。
「雪ノ下、、俺、、おまえの事が、本当に大切だと思っている、、でも「分かっているの比企谷くん」、、?」
雪ノ下が俺の言葉を遮る。
「分かっているの、ただ、あなたにこの思いを、、あなたたちが付き合う前に伝えたかった。それだけなの。」
そう言っている雪ノ下の目からは涙が溢れる。
「いつまでジロジロ見てるのかしら?あなたはもう、心の整理はついているはずよ。わたしに構うより先にしなければならない事があるでしょう?」
「あぁ、雪ノ下。 ありがとう。」
俺はアスナの後を追い走り出す。
「わたしなんかを大切に思ってくれてありがとう。比企谷くん。」
雪ノ下は誰にも聞こえない声でそっと呟く。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アスナはどこにいるんだ?
焦りから思考が上手く回らない。
今伝えるんだ。今なんだ。
アスナは家に帰るといっていたが違うのは分かる。
じゃあどこだ。
俺の頭にふとあの光景が浮かび上がる。
《夕の丘》か?
俺は急いで転送門に向かい。夕の丘を目指す。
ちょうど夕日がさしかかり思わず目を細める。
そこに、一人の女の子が立っているのがわかる。
「アスナぁぁ!!」
「ハチくん?」
やっと見つけた。
「どうしたのハチくん?先に行っててって言ったのに。」
乾いた笑顔をするアスナの目には涙の後が見える。
よしっ
「アスナ、、あの日の返事。 ここでしていいか?」
アスナは一瞬ビクッとし目をそらすが、再び俺の顔を見つめる。
「・・・・うん。」
俺は伝える。嘘偽りのない。
自分の言葉で。
「俺も、アスナの事が好きだ。付き合って欲しい。」
僅かな静寂が起きる。
アスナは手を顔に当て涙を流す。
「・・・・嬉しい。よろしくお願いします。ハチくん。」
「よろしく、アスナ・・・。」
こうして俺に可愛い彼女ができた。
俺はこの《仮想世界》で多くの本物を得た・・・。
ハチマンおめでとう、
メインヒロインはアスナになりました。
まあ、ハーレムも若干あるので、いろいろあるのですが。今後も頑張って書いていきます。GGOまでいきたいと願ってます。
感想等待ってます。