八幡、自らの心の変化を感じます。
現在最前線は60層、もう半分を超え多くのプレイヤーが希望を感じ始めるころ、俺は選択肢を突きつけられていた。
俺の目の前では、アスナとユキノがジッとこちらを見つめている。
どうしてこうなった?
それは遡ること3時間前。
俺が朝起きると。2通のメッセージが来ていた。
アスナとユキノからだ。
二人からはほぼ同じ内容が書かれていた。
どうやら迷宮区で一緒に攻略してほしいとのことだ。
まあ、どうせ同じ内容だしな・・・。
俺は二人に分かったと告げ集合場所を二人に言っておいた。
ちなみにキリトは、サチと今日は思い出の丘に行っているらしい。
本人曰く。まだ、告白なんて出来ないよ。(照
だそうだ。
キリトももう少し積極的になればいいのに。
俺は集合場所に早めに行っておく。後から行って遅いとか言われたら面倒だ。
集合場所はオムライスの美味しいレストランだ。
アスナたちがくるまでに昼飯をすませておくか・・・。
昼食はここで取るつもりだ。
オムライスが店員によって運ばれ食べようとしたら、アスナがやってきた。
集合時間までまだ20分あるんですけど、どんだけ攻略好きなんだよ。
「あれ?ハチくん早いね。昼食まだ食べてないんだ。」
アスナは俺の隣に座る。
「おいアスナ、こーゆーのは普通、前に座るんじゃないの?」
「ハチくんそんなこと気にしないの。じゃあはい、あ〜ん♪」
俺はご飯が乗せられたスプーンをもっているアスナを見る。
「あの、アスナさん。これは、、、一体?」
「もうっ、分かるでしょあ〜ん♪」///
アスナは顔を赤くしながらスプーンを突き出す。
まさか、人生でこんな美少女にあーんをしてもらう日がくるとは・・・。
いや、まて、落ち着け八幡。これはトラップではないだろうか?
食べた瞬間近くからキリトとかアルゴとか湧いてきて、なんてことが・・・。
「もうハチくん、遅いよ。私も恥ずかしいんだから・・・。」
ここは例え罠でも乗ろう。
「あ〜ん・・・うん、普通にうまい。」
「もっといい言葉ないの?」
「うるせぇ、ぼっちにそんなん求めるな。」
「じゃあ、残りもしようか。はいあ〜ん♪」
俺の顔は今どうなっているだろうか。きっと赤くなっいるだろう。
「え、じゃあ、、あー、、」
「なにをしているのかしら?」
ビシッ
俺の世界が止まるのを感じる。
アスナも笑顔のまま固まっている。
「ユキノさんどうしてここに・・・?」
「そこにいる、腐った目の人と攻略をするためよ。」
「ハチくん?どうゆうこと?」
そーいや、言ってなかったな。
「いや、どーせ同じ目的だし、、3人の方がいいだろ?」
アスナは黙ったまま動かない。
「おーい、アスナさん?おーい。」
「はぁー、ハチくんは、人の気持ち分かってるの?分からないの?分かってて無視してるの?」
「落ち着けよ、俺は人の気持ちは理解しているつもりだ。」
「もういい!!ユキノさん攻略行きましょう。」
「・・・・えぇ。」
俺は急いでオムライスを食べ後を追いかけた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
迷宮区で一通り攻略をした後、再び俺たちはさっきのレストランに来ている。
そこでアスナとユキノは血盟騎士団ならではの悩みを愚痴っていた。
「本当に最近護衛が面倒くさいのよねぇ、なんかストーカーみたいに、追てくるなって言っているのに、これは義務ですって、本当に嫌。」
「 そうね、用心深いのはいいことだけど、家の前で待たれるのは本当に嫌だわ。」
なんだそりゃ、完全にストーカーじゃねぇか。
俺はまだ見ぬ護衛さんに苛立ちを覚える。
「お前らも大変だな、まあ、手伝えることあったら言ってくれ。適当に。」
本当!!と、アスナが顔を近づけてくる。
近いです。アスナさん。
俺は顔の近さに耐え切れずスッと後ろに下がる。
「あぁ、本当、本当。」
「ハチマンくん。それは私に対してもかしら?」
「まあ、そーだな。」
「じゃあハチマンくん。私の補佐と護衛してくれないかな?」
「ハチマンくん。血盟騎士団に入って私の護衛してくれないかしら?」
え?
「なにを固まっているのかしら?私の護衛係になると言えばいいだけでしょ。」
「ちょユキノさん!!・・・ハチくん、私の護衛してくれない?いいでしょ?」
アスナが上目遣いをしてくる。
可愛いと思ってしまう。
俺は2人の美少女に迫られる。
はたから見れば羨ましい光景だろうが、実際は違う。
こいつらどんだけ今の護衛嫌いなんだよ。
「いや、、護衛というより、今更ギルドに入るのは、ちょっとな、、、。」
今更ギルドに入るとかまじ無理だ。だが、彼女らをこのまま放置もなぁ・・・・。
「じゃあさ、ハチくん。ギルドにいきなり入るのはあれだから、明日、護衛してくれない。」
「え?あぁ、まあ、別にいいが。」
「じゃあ、よろしくね。」
「ちょっと待ちなさい。なぜ、アスナさんだけのお願いが通るのかしら。明日、私も行くわ。2人の護衛は荷が重いかしら?」
「ユキノさんは、これから一週間、西の《巫女山》のMobの調査とエリアボスの討伐ですよね?」
「ッ!!・・・・そうだったわね。ハチマンくんがアスナさんを襲うのが怖いから延期にしてもらおうかしら。」
「いや、しねぇよ。」
「だってあなた、いつも私とアスナさんのこと見てるじゃない。 やらしぃ。」
「!!、、はあ?別に見てねぇし。おいおいユキノ、いくら自分が可愛いからってそれは自意識過剰だせ。」
「ハチくん焦ってる。見てるんだ・・・・。」
いや、だってなあ、、、、
「まあ、別にいいけど。明日60層の転送門に12時にきてね。じゃあ私これから用事あるから。」
そう言ってアスナは出て行く。
「全くユキノ。あんまりああいう発言するなよ。アスナが信じたらどうするんだ。」
「だって本当のことだもの。奉仕部でも、いつも私と由比ヶ浜さんをチラチラ見てたじゃない。」
「ッ、、とりあえずあんまり妄言いうなよ。」
「妄言?事実でしょ?」
ユキノはかわいらしく首をかしげる。
不覚にも可愛いと思ってしまう俺がいた。
「はあ、俺ももう行くから。じゃあな。」
「えぇ、さようなら。」
ユキノは小さく手を振る。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜ハチマンの家〜
あぁ今日は疲れた。俺の心はずっとドキドキしていた。
最近俺はどうかしてるな。ほんとなんでだろうな。
いや、分かっているんだ、ただ、、、
認めるのが怖いから・・・。
今の関係が壊れるのが怖いから・・・。
中学の時にもう捨てたと思っていた感情がまた、蘇ってきた。
俺は好きになったのだろう。
じゃあ、アスナとユキノをどっちをだ?
いや、自問自答はやめとこう。こんな茶番はいらない。
なぜなら答えはもう、心で出ているのだから。
俺はあいつが好きで、、、これは勘違いじゃないはずだから。
拒まれたら元には戻れないから。
進む勇気が出てこない。
考えるのはよそう。どうせ変化を恐れてなにも出来ないのだから。
今は一緒にいれたらそれでいい。
《あいつ》って誰?
いや、僕は知ってるんですけど、なんだかドキドキします。
感想等待ってます。