何とかかんとかペルを言い包めて、俺はビビと共にレインディナーズへと向かった。
ん? どうやってペルを言い包めたのかって? そりゃまぁ、クロコダイルは自然系だからあんまり大勢で行っても意味が無いとか、ビビのことは盾になってでもちゃんと守るとか、町中に潜んでるだろう他のバロックワークス社員を殲滅しておいて欲しいとか……色々、ね。
レインディナーズを訪れるのは、俺にとっては2度目である。ほんの数十分前にも来てたから。
けれど、その時と今とでは決定的に違う点がある。
「ねぇ、ユアン君」
困惑した様子で店内をキョロキョロと見回すビビも、疑問を感じているんだろう。
「何? ビビ」
俺は俺でそれに気付いてはいるけど、特に気にすることなく店の奥へと進む。向かう先は勿論赤絨毯が伸びる扉、上部にデカデカと『VIP』の文字が躍る所だ。
当然ながら、そんな俺の方がビビよりも足取りは早い。先に進む俺に遅れまいとしてるのか、距離が出来てしまったことに気付いたビビが小走りで駆けてくる。
「ここって、カジノよね?」
「そうだね」
「今は営業時間よね?」
「だろうね」
「じゃあ、何で誰もいないの?」
そう、誰もいない。
さっきまでは人で溢れかえって賑やかだったカジノが、今や閑散として人気が無い。うん、これは。
「誰かが気を遣って人払いでもしてくれたんじゃないか?」
肩を竦めながらそう答えると、その『誰か』をクロコダイルと考えたらしいビビは顔を顰めた。まぁ、この状況でクロコダイルが人払いをしたんなら、それは明らかに罠だもんな。
ぶっちゃけて言えば、クロコダイルの仕業じゃないけど、それは言わないでおく。
そんな感じで気を引き締めながらVIPルームへと続く扉を開け、中に入る。しばらく歩くと先が二手に別れてたんだけど……。
「……何て解りやすい罠なんだ」
頭が痛くなってきた。
通路の突き当りには1枚の案内板があり、向かって右へ向いた矢印の上には『海賊』、左に向いた矢印の上には『VIP』の文字が。
何だこの呆れるしか無いような罠は! クロコダイルって実はアホなのか!?
そして、コレに引っ掛かる更なるアホウがルフィ……ハァ。
額に手を当てて、割と真剣に悩みつつ溜息を吐く。
「……うん、じゃあこっちに行こうか」
いつまでもここでこうしていても仕方が無い。俺は左の通路を指してビビの確認を取る。ビビもそれに頷くけれど、その視線は不安げにもう片方の通路に向けられている。
「えぇ……でも、あの……私、何だか嫌な予感がするんだけど……」
「奇遇だね。多分、俺も今ビビと同じ予感を覚えてるよ」
あいつら絶対引っ掛かってるだろ、ってね。正確に言えば、引っ掛かったルフィにみんなが巻き込まれてるだろう、だけど。
でもその辺は華麗にスルーして、俺達は先へ進む。勿論、『VIP』の方の通路へ。
そしてしばらく進むと、再び扉が現れる。
「この先にクロコダイルがいるんだろうけど……ビビ」
扉を開ける前に、俺はビビに向き直った。ビビは緊張しているのか、表情が硬い。
「ビビにしてみればさ、クロコダイルは顔を合わせた瞬間に殺したいぐらい憎い存在なんだろうけど。」
真剣な顔で真面目に忠告しておこうと思う。
「出来るだけ、抑えてくれ。クロコダイルのことはビビだって元々知ってるだろうし、ユバまでの道中でエースのことも見てただろ? 闇雲に向かって行っても自然系をどうこうすることは出来ない。むしろ、捕まって拘束でもされてしまう方が厄介だ」
出来るだけ、冷静さを見失わないように。
俺だってブチ切れた経験はあるから偉そうなことは言えないのかもしれないけど、でも出来れば堪えて欲しい。
「それに激昂したりすればそれは多分、クロコダイルを面白がらせるだけだ。何しろ、クロコダイルってのは随分と性格が悪いみたいだからね……ま、俺には負けるだろうけど」
冗談だよ? 俺、別に本気で自分の方がクロコダイルよりも性格悪いなんて思ってないよ!? ただちょっと冗談言って緊張をほぐそうとしただけで、言うと同時に茶目っ気たっぷりに不敵に笑ってもみせたよ?
なのに何で……。
「………………そうかもしれないわね………………」
ビビってば、何でそんなに遠い目になっちゃってんの!?
え、俺ってばマジでそこまで性格に難有りだと思われてんの!?
……やめよう、深く考えるのは。
扉を開けるとまず目に入ってきたのは、長く広い降り階段だった。そしてその先に続くのは、だだっ広い部屋。何やらゴツイ檻が見える。あそこにルフィ達が捕まってるんだろう。そして階段から降りればほぼすぐであろう位置では、デコっぱちな将来ハゲそうな男が席に着いていた。
クロコダイル、発見だ。
さて……『ここから』でいいかな。
「クロコダイル!!」
その姿を見付け、隣のビビが声を荒げた。そこで漸く俺達が来たことに気付いたのか、檻の中から驚きの声が上がる。
「ビビ! ……と、誰だ!」
………………おい、ルフィ。お前、それ何度目だ? いい加減に慣れろ!!
そんなルフィは無視して(檻の中でナミとウソップに殴られてたけど)、クロコダイルが腕を広げつつビビに歓迎の言葉を投げかける。
「ようこそ、アラバスタの王女ビビ。いや、ミス・ウェンズデー。よくぞ我が社の刺客を掻い潜ってここまで来たな」
何気なく口を開いてるように見えるけど、これだけ距離があってちゃんと言葉を聞き取れるんだから、クロコダイルもそれなりに声を張り上げているんだろうか。
「来るわよ……どこへだって! あなたに死んで欲しいから! Mr.0!」
「死ぬのはこのくだらねェ王国さ」
「!!」
友好的とは全く以て言い難い応酬に、ビビはどうやらカッとなったらしい。すぐさま飛び出して行こうとしたのを腕を掴んで引き止めさせてもらった。
「ビビ……落ち着け」
既に飛び出しかけていたからか、引き止めた反動でビビの体が大きく揺れた。それが逆に頭を冷まさせてくれたのか、ビビの動きは止まる。だが、それでも腹立ちは収まらなかったらしい。
「お前さえこの国に来なければ、アラバスタはずっと平和でいられたんだ!!」
絶叫と言ってもいいほど盛大にクロコダイルを罵倒していたから。言い終えた際にビビの肩が大きく揺れていたのは、単純に大声を出したせいかそれとも、激しい憤りからか。
俺はといえば未だにビビの腕を掴んでいたのだけど、そのままその腕を引っ張って後方に戻す。
「念のためだ。俺より前に出ないでくれ……紙程度の強度でも、盾ぐらいにはなるからさ」
そう言って、ビビとクロコダイルの間に入る。そのまま階段を1段ずつ降りるけど、立ち位置は崩さない。
下にまで降りると、真横の檻の中がよく見える。と、その時またルフィが叫んだ。
「おい! お前誰だって!」
………………あれ? 俺ってこいつの弟だったよね? 義理とはいえ。そして、血の繋がった実の従弟だよね? 何でまだ気付いてない……あ、さっき階段の上にいた時の声は聞こえてなかったのか? 俺は叫ばなかったから、多分距離的にビビにしか聞こえてないだろうし。でも、だからってこの距離で顔見て気付かないって……。
「あー……名も無き小悪党だと思ってくれればいいよ」
何かもう、説明するのも面倒くさいや。
「あ、何だお前か」
声を聞いて察してくれたみたいだし。
「おい、おれ達をここから出せ!」
確かに、俺なら簡単にそれが出来る。鍵なんてそもそも必要ない。その辺はルフィも解ってるらしくて、格子の隙間から腕を突き出してこっちに伸ばしてる。
でもさ……。
「1つ聞きたいんだけど……何でお前ら、そんなとこに閉じ込められてるんだ?」
答えは解ってる。でも一応聞いてみよう。
俺の質問に、ルフィは胸を張って答えた。まさしく『どんっ!』って感じで。
「こうみょうなわなだった!」
おい、何でそこでふんぞり返る。しかも、やっぱりか……うん。
「お前、もう少しそこで反省したらいいと思うよ」
「何!?」
ガーンとショックを受けた状態のルフィは放っとこう。
いや別に、本気でそういう理由でコイツを出さないんじゃないよ? ただルフィ出しちゃうとさ、すぐにクロコダイルに向かってくだろうから。水が弱点だって教えれば済むとか、そういう話じゃない。場所が悪い。
レインディナーズは湖の中央に建てられたカジノであり、ここはその地下階。つまりは水中だ。チラリと窓の外を見てみれば、そこに広がる景色は見事なアクアリウム……バナナワニが飼育されてるんですね知ってます。
とにかく、こんな場所で暴れられて部屋が水没でもしたら目も当てられない。だから出したくないんだよ。
それに、まだクロコダイルにはやってもらいたいことがあるしね。
ついでに言えば、まず間違いなく俺の能力はまだクロコダイルに知られていないはず。わざわざ目の前で披露して教えてやる気はさらさら無い。
そういう裏事情は心の奥底に隠して、俺はあからさまな溜息を吐いてみせた。
「どうせ、『海賊』って書かれた通路を取ったんだろ? アホだろ」
この時吐いた溜息は、決して演技だけのものではないことをここに付け加えておく。
「てかさ、あの立札考えたヤツ誰だよ。そいつもアホだろ。普通あんなのに引っ掛かるヤツなんていないって」
そう言いつつさり気なくクロコダイルの様子を窺うと、眉間に皺を寄せていた。よし、まずはちくちくと苛めよう。
「なぁ、アレ考えたのって誰なんだ?」
と、わざわざクロコダイル自身に聞いてみました。すると俺の後ろで、ビビがクロコダイルを睨みつつ吐き捨てる。
「誰って、コイツでしょ?」
「まさか」
俺はそれを否定する。まぁ、確かにコイツだろうけど。今のこの表情からしても。
「仮にも七武海の一角が、あんなアホで間抜けな、仕掛けた方の程度すら疑われそうな幼稚な罠を考えるわけないだろ? なぁ?」
苦笑を向けると、クロコダイルは無言。けど表情は不機嫌。
え? 嫌味ったらしいって? だって嫌味だし。
「……おれのパートナーはどうした? 迎えに行かせたはずだが……」
無視しやがった! クロコダイルの視線が俺を素通りしてビビに向けられてるよ! そうするだろうとは思ってたけど!
何しろ、今の所はほぼクロコダイルの思い通りに事が進んでいる。そんな状況で『小物』に多少嫌味を言われたぐらいでそこまで目くじらは立てないはずだ。
一方、問われたビビは訝しげな顔で吐き捨てる。
「ミス・オールサンデー? 知らないわよ」
そりゃそうだろう。会ってないんだから。
「入れ違いにでもなったんじゃないか? それよりビビ、座りなよ。用意してくれてるみたいだし」
クロコダイルから見てテーブルを挟んで向こう側に置かれた椅子を引いて促すと、ビビに睨まれてしまった。暢気すぎるとでも思われたんだろう。俺は肩を竦めた。
「わざわざ用意をしておいて、しかもパートナーを迎えにやったってぐらいだ。説明ぐらいはする気があるんじゃないか? コイツが何を企んでいるのか」
コイツ、の所でクロコダイルを顎で指すと、指された当人が笑った。うわー、嫌な笑い。
「クハハ……そう、座りたまえ。そろそろ頃合いだ」
あ、もう7時になったのか。それならばそう、本来だったら『ユートピア作戦』が始まってるはずなんだな。
そしてクロコダイルはベラベラと勝手に語りだしてくれた。そりゃもう、得意そうな顔で。
まずはアルバーナ宮殿からコブラ王を拉致する。その隙に変身能力を持つMr.2がコブラ王に変装して、更にはバロックワークスの社員で構成された偽の国王軍を伴ってナノハナに赴き、『ダンスパウダーを使った』と虚偽の告白をした上に町を襲撃。そうして反乱軍を煽り決戦機運をピークに高める。同時に武器を大量に積んだ武器商船を港に突っ込ませ、武器を与える。反乱軍がそこまで行けば、国王軍の方も応戦しないわけにはいかない。結果戦争が起こり、アラバスタは終わる。
クロコダイルは懇切丁寧に『ユートピア計画』の全貌を語った。
「そのために、今までこの国で工作を続けてきたわけか」
俺はテーブルの上に出されてる料理を摘まませてもらいながら訊ねた。空気を読めって? いやだって、料理には罪は無いじゃん。それにどうせ、みんな話に夢中で俺の行動を気に留めてる余裕は無いみたいだし。
マイペース、マイペース。
「クハハ、そう……思えばここまでこぎ着けるまでに数々の苦労をした! 社員集めに始まり、ダンスパウダー製造に必要な銀を買うための資金集め」
賞金稼ぎとかだね。
考えてみれば皮肉な話だ。賞金稼ぎによって得た金は、世界政府が出してるんだから。そして最終的には、それを使って世界政府加盟国であるアラバスタを滅ぼす。うわー、悪趣味。
ってか、ダンスパウダーって作るのに銀が必要なんだ。そりゃ金もかかるはずだよね、うんうん。
「滅びかけた町を煽るための破壊工作。社員を使った国王軍濫行の演技指導。じわじわと溜まりゆく国のフラストレーション、崩れゆく王の信頼!」
そこまで聞いてはいないんだけど……うん、かなり口が軽くなってるな。何だ、この大暴露大会は。
いいぞもっとやれ。
「クハハハハハハハ! ハッハッハッハッハッハッハ!!」
何て楽しそうな高笑いだこと……何も知らずに。
「始まっちまったか」
「コノ……!」
「何て作戦を……!」
檻の中で言葉が漏れたのが、ゾロ・ルフィ・ナミ。ウソップは言葉も無いらしい。ストーカーは……よく解らないけど、面白くはなさそうだ。
「耳を澄ませばアラバスタの唸り声が聞こえてきそうだ! そしてみんな、同じことを考えているのさ。『アラバスタを守るんだ!』……『アラバスタを守るんだ!』」
「やめて! 何て非道いことを……!!」
クロコダイルの言葉をビビが遮るが、クロコダイルにしてみればその反応がまたツボを刺激したらしい。
「クハハ……泣かせるじゃねェか。 国を思う気持ちが、国を滅ぼすんだ」
泣かせるって……お前、笑ってんじゃん。
「……ユアンとはまた別のタイプの外道だな」
って、ゾロ!? 俺が外道なのはそのまま!? ここはクロコダイルの外道さを見て俺のことは『あ、何だそうでもなかったんだな』って認識を改めるトコだろ!?
……我慢だ、我慢。クロコダイルの前で動揺なんてしてやるもんか。ツッコミを口に出すのは我慢しろ、俺。それよりも、もっと情報を引き出せ。
「随分と色々とやらかしてるようだけどさ……お前、ユバにも何かした?」
咎められないのをいいことに、俺は新たな皿に手を伸ばしつつ問いかけてみた。予想外だったのか、この場の全員にすごい勢いで振り向かれた。
「いくら乾燥していれば砂嵐が発生しやすいとはいえ、オアシスが埋まる程しょっちゅう砂嵐に見舞われるなんて出来過ぎだ……で、どうなんだ? 砂人間」
別に今この場で俺が促さなくても、多分いつかは暴露してくれるだろうとは思う。でも出来れば、『今』白状してほしい。
「フン……多少は勘が働くヤツがいるようだな」
勘じゃないぞ、ルフィじゃあるまいし。ただの原作知識だよ。そんなことは教えてやらないけどな!
「どういうこと……!?」
ビビが詰問すると、クロコダイルはニヤリと笑って掌の上で小さく砂を発生させた。
「お前がやったのか!」
檻の中でルフィが青筋を立てている……普段からこれぐらい察し良くなってほしいとか、そういうことは考えちゃいけないんだろうか。
「この国にはバカが多くて、実に仕事がしやすかった。若い反乱軍やユバの穴掘りジジイ然りだ」
……フン。
「その『バカ』の支持を得て、崩壊したアラバスタを掠め取ろうと考えてるようなヤツがよく言うよ」
鼻で笑ってやったが、笑われたクロコダイルはそれほど気分を害してはいないようだった。
「そう……何故おれがここまでしてこの国を手に入れたいか解るか? ミス・ウェンズデー」
クロコダイルはビビに質問したが……何てやらしい質問なんだ。ビビはプルトンのことを知らないんだから、予測できるはずがない。
「あんたの腐った頭の中なんて解るもんか!! ………………」
……あの~、ビビ? そこは普通に断言すればいいだけなんじゃないかな? 何でハッとして俺を見る。しかもそれはビビだけじゃなく、檻の中の面々もだ。ストーカーは除くが。
何だよ、俺には腐った頭の中が解るとでも思ってんのか!? それはつまり、俺の頭もそこそこ腐ってるって言いたいのか!? あァ!?
まぁ、確かに解るけど。でもそれは原作知識であって、何も頭が腐ってるからじゃないぞ? ……そうか、原作知識のことを言わない(むしろ言えない)から、皆は俺のこともそっち系だと思っちゃうんだな? そうこれは誤解、誤解なんだ。落ち着け俺。
しっかしクロコダイルのヤツ、得意になってよくもまぁ、そんなに長々と語ってくれちゃってさ。お蔭で俺、テーブルにあった料理を食べ尽くしてしまったじゃないか……ん?
「ビビ、落ち着け」
ビビが今にも駆け出しそうな勢いで立ち上がる。
「落ち着いていられるわけないでしょ! 急がなきゃ、時間が無いわ……反乱軍よりも早くアルバーナに回り込めば、まだ反乱を止められる可能性はある!」
「だからって、敵に背中を向けようとするな」
後ろからざっくりやられる可能性だって、無きにしもあらずなんだし。
「でも……!」
いてもたってもいられないらしく、ビビも必死である。
そして、その一方で。
「おい! いい加減おれ達を出せ!」
クロコダイルへの怒りもあるんだろう、俺ってばとうとうルフィに怒鳴られてしまった。
けど、そうだな。そろそろか。これぐらい喋ってもらえばもう十分。それじゃあ、『ここまで』にしよう。
俺が内心でそんなことを考えてたら、出せと言ったルフィがそのまま言葉を続けていた。
「おれ達がこんな所にいたら、誰があいつをぶっ飛ばすんだ!!」
その、檻から出られさえすれば後はどうとでもなると言いたげな発言は、流石にクロコダイルの癇に障ったらしい。余裕の笑みは変わらなかったけど、少しばかり雰囲気が変わってたから。
「自惚れるなよ……小物が」
「お前の方が小物だろ!」
………………ヤバい、ツボに入った。
「プッ」
思わず吹き出してしまったよ。檻の中では『相手は七武海』と言ってナミとウソップが蒼褪めてるけど、そんなの知ったことか。