憑依でチート特典付の大日本帝国だけど・・・。   作:konndou

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本日2話目の投稿です。ご注意ください。


第三十九号「第二次ナジアル会戦」

ナジアルに布陣した両軍だが既に3日が経ち戦闘も行われたがどれも小規模な物が多数であった。

なぜ、積極的に打って出ないのか?

ガリア政府は間違いなく戦力は根こそぎ動員している。2年前の帝国との戦争だが始まる前のガリア正規軍は海軍1万、陸軍8万である。

そして今、目の前にいるガリア軍は先のギルランダイオ要塞攻略戦の傷痕が未だ深いし終戦してまだ2年ほどである。あれだけの大被害を受けて、しかも南部抜きで招集したならココに居る正規軍6万とランドグリーズの約1万は間違いなく総動員下の総力と見ていいし大規模別働隊はガリアの現在の国力からして不可能であろう。義勇軍も同じく約6万、正規軍と同じく別働隊などの件は気にしないで良いだろう。

 

ならなぜ戦わない?

正直この戦いに勝てばガリア政府は先のナジアルで敗北した帝国と同じ目に成るだろう。イコールこの戦いが天王山である。

因みにガリア革命軍は義勇軍を編成して無いので万が一敗北してもまだ南部戻れば余裕が少なからず有るし、いざと成れば帝国陸軍の増援を持ってくればいいだけだ、戦前の日本が陸軍何個師団持っていたと思う?正直チートのおかげで兵站は問題ないので普通に総軍規模で増援可能である。

 

ガリア革命軍並び帝国陸軍派遣部隊の司令部が攻めあぐねている理由だがいくつかある。

まず無駄に相手の数が多い、しかも相手は塹壕付きでだ。

簡単に言えばヴェルダンのような事態を恐れた。

死者があそこまで行く事はココに居る人数的に無いだろうがこの戦いは向うは負けられない物なので、このまま意固地になって塹壕挟んで歩兵の純粋なぶつかり合いなどは勘弁して欲しい。

なら戦車使えば良くネ?とも思うだろうが、あいつらいやらしい事に対戦車兵の比率がやたら多い。序に機関銃兵と突撃兵もである。偵察兵なんかほとんどいない。完全に地の利を生かして戦うことしか考えていない。

 

そして一番の悩みどころはアリシアである。

純粋にアリシアスペックが可笑しい。

此方はリエラとエイリアスの2人が居るが2人とも長期戦は無理である。

その為最悪アリシア1人の所為で壊滅しましたが有りえる。

その為にヴァルキュリア2人に人造ヴァルキュリアの全軍、帝国軍機甲部隊の半数、砲兵部隊も対アリシア用に予備兵力として伏せておく必要が有る。正直これでも不安が有る。

その為に機甲部隊の戦力は数だけならほとんどの戦線で互角で向うは塹壕に引きこもっている。

なら反転してランドグリーズ攻略するか?と言う意見も出たが2正面作戦は御免なの上にランドグリーズにコーデリア大公が確実に居ると言う確証が無いので却下と成った。むしろ脱出している確率の方が高いとされた。

 

そして、そのまま1週間が経過したが両軍ともに暴発せず相変わらず小規模戦闘の繰り返しである。

 

そして、2週間目に事態は動いた。

 

「・・・。こう言う事か」

バルドレンが機嫌悪くつぶやく

ガリア革命軍・帝国陸軍派遣部隊司令部の定例会議で議題に上がった。

 

「成程。確かにコレが目的なら引きこもってるのも納得ですね」

とオドレイが発言した。因みに内容だが南部でガリア政府が情報戦を行っていると言う物であった。

そして、その内容がいやらしかった。

 

「ガリア革命軍はナジアルに置いて不利」

確かにそうだ。攻め手を欠いているからな。

 

「ガリア正規軍の被害、2週間を経過しながら未だ軽微」

そりゃ、小規模戦闘しかないのに被害甚大に成るか。

 

「ガリア革命軍は全軍を用いているが攻略できず」

確かにその通り。

 

と、そんな感じに間違ってはいないがな、情報がガリア政府にいい感じの言葉使いで南部に拡散されている。

しかも地味にその所為で動揺が広がっている。

ガリア政府の方が兵力が多い。ランドグリーズ攻略できない。ナジアルで有利に成れない。

大概の内容が一言言わせろな物だが、南部の戦況など分からない一般市民の不安をあおるのには十分だった。それに対して北部中部の市民の士気はうなぎのぼりしている。

特にナジアルで戦闘開始されて2週間以上が経過、そして既に今日で3週間目に成ったのは特に不味かった。

コレが一番市民を不安がらせている。

先の戦争の対帝国戦のナジアル会戦が実質戦闘開始して数日で終わった為にそれと比較して南部の不安を煽られている。

『押されているのではないかと』

 

 

そして、ガリア正規軍と義勇軍は目的通りな事に表情を良くしている。

最低でも南部を不安定にすることには成功しているし、このまま撤退するなら見逃したとしても今までの勢いは失いで有ろうし、反乱勢力である革命軍が攻勢の勢いを失って膠着状態になるのはかなり不味い。もしも決戦を急ぐようならこのままこちらが有利な陣形で戦わせてもらうだけ。

現状悲観的状態であった北部中部も活気が戻りつつあった。市民だけでなく兵士たちも。対して革命軍は軍属は問題ないが市民は不安が広がっている。

 

しかも新兵器の飛行機が更に拍車をかけている。当初は革命軍の情報偵察、南部に戦況のビラをばら撒くくらいの目的であったが、南部の残留兵が飛行機に対しての対応を誤り(この世界に対空迎撃なんてノウハウなど無い。因みに日本軍に発見された飛行機は全て撃墜されています)市民が軍が何もできなかったのを各所で目撃してしまい革命軍が無力であった事。革命軍が所持していない未知の新兵器に対しての不安もかなり大きい。なまじ自分たちの住んでいる所に直で有った為。

それがナジアルの長期戦と重なり南部の市民の不安は当初のガリア政府の予定より大きく増大して行った。

 

そして、ナジアルに居るガリア革命軍・大日本帝国陸軍派遣部隊司令部は彼方が正攻法で無いならこちらも邪道で行くべしとし、こちらも後手に成ってしまったが正攻法での戦闘を辞め、搦め手、邪道で行くことにした。

 

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なお、この時のこの司令部の決定がこの『第2次ナジアル会戦』、如いてはこの内乱の勝敗を決めたと言われている。

後の歴史家はこの時ガリア政府は先の戦争の帝国戦同様ナジアルで即座に決戦に移るべきであったと言われている。正し、防御陣地の制作に成功し兵力は上回っているとはいえガリア革命軍・大日本帝国陸軍派遣部隊が懸念した義勇軍のヴァルキュリアはそもそも出産の所為で戦闘不能な為に勝率は限りなく低いと言われているが。

 

 

 





水槽水漏れしてた・・・。

昨日水替えしたんに(T_T)

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