ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド   作:亀川ダイブ

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Episode.48 『メモリアル・ウォーゲームⅡ』

 GBOプレイヤー連合軍による〝太陽心作戦(オペレーション・ブレイズハート)〟が発動して、数分――重なった傘のようなア・バオア・クーの下方、円錐形の最下端。

 そこにある宇宙港を守るのは、三隻のムサイ級巡洋艦と百機足らずのガンプラのみ。原作基準で言えば十分すぎるほどの戦力なのだが、ア・バオア・クー上部に展開する総数一万の大部隊と比較すれば、防衛線の穴として形容しても構わないだろう。

 しかし、それでも。たった一機のモビルスーツだけで突破するには、その防衛線はあまりにも強固だった。

 

「くっ、この! っまだヤられるかよッ!」

 

 回避した機体の肩先を、ビームが掠める。ゴーダ・バンは流れる汗を拭おうともせず、重い機体を振り回して次々とビームを避け続けた。

 今、バンが操縦するのは、Bレオパルドではない。

 イブスキ・キョウヤと結託する以前の愛機、ガンダム・ヘビーナイヴズ。旧キットのEW版ヘビーアームズカスタムをベースに、バンの戦法(スタイル)に合わせてミサイルを外し、装甲と格闘性能を高めた機体。四角い装甲に白黒ツートーンのカラーリングは同じだが、このガンプラは間違いなく、バン自身が自分の手で作り上げたもの。

 妹を救うこの戦いに、イブスキが用意したガンプラで挑むことなど、バンには許せなかったのだ。

 

「レイを取り返すまでは! 負けらんねぇよ、兄貴としちゃなあっ!」

 

 バンは叫びながら照準を合わせ、コントロールスフィアを捻った。武装スロット選択、胸部マシンキャノンを起動。分厚い胸部装甲が左右に開き、MSの内蔵火器としてはかなり大口径の機関砲が唸りをあげて斉射された。

 大げさなバックパックを背負ったゲルググが、無数の機銃弾を叩きつけられ大破、爆発。その火球の外側を回り込むようにして、両手とサブアームにマシンガンやらシュツルムファウストやらを満載したザクの小隊が突っ込んでくる。この戦線のNPC機は皆、サンダーボルト版のガンプラで統一されているらしい。

 

「だったらその、シーリングされた関節にぃッ!」

 

 バンは再び武装スロットを回し、両手にアーミーナイフを装備した。フィンガーガードに引っ掛けた人差し指を中心に、ナイフが曲芸のようにクルクルと回る。一見無駄に見えるその手遊び(トリック)はしかし、NPC機の固い思考ルーチンには事前予測のできない複雑な太刀筋と誤認され、回避機動が鈍る。その隙を逃さず、バンはナイフをザクの腰と喉元に深々と抉り込ませる。

 

「次だオラぁっ!」

 

 オイルの血飛沫を浴びながらナイフを引き抜き、そのまま流れるように投擲。ナイフは吸い込まれるように隊長機(ツノつき)のモノアイを貫き、バランスを崩した隊長機は迷走してもう一機のザクと接触してしまう。バンは体当たりの要領で隊長機に突撃、勢いを載せたナイフを胴体に突き立て、刃を捻った。そこは、設定上コクピットのある位置。AI制御のNPC機だが、ゲームの設定上、それは致命的な一撃(クリティカルヒット)といえた。

 最後のザクは隊長機ごとバンを蹴り飛ばして距離をとるが、バンはすでにヘビーナイヴズ背部のツインビームガトリングを起動していた。

 

「小隊一掃だな、こいつでよ!」

 

 ブロロロロロロロロ――ッ!!

 W系特有の連射銃撃音、二門のガトリングが一斉に火を噴いて、ザクの全身に無数の大穴を穿った。これでザク一個小隊とゲルググ一機を撃破、ただのゲームであればまずまずの戦果だ――いつもの、ただの、ゲームなら。

 

「くそっ、まだまだいやがるかよ……っ!」

 

 先のザクが爆発した光も消えやらぬうちに、新たな敵機が迫りくる。サンダーボルト版のザクやリック・ドムが多数。大型ジェネレータを背負ったゲルググは、ムサイ級と一緒になってビームを撃ちまくり、派手な弾幕を張ってくる。バンを近接戦闘型と分析してか、ザクやドムの攻撃も中距離以上からの射撃がほとんどになってきた。

 

(レイを……レイを取り返すためには! イブスキの野郎を問い詰めるためには! こんなところで……っ!)

 

 バンは弾幕の隙間を飛び回りながらツインビームガトリングを撃つが、形勢はほぼ百対一。数の論理で行くならば、勝機など万に一つもない状況。そもそも回避より防御を重視しているヘビーナイヴズが、いつまでも百機分の弾幕から逃げ続けられるはずもない。一発、また一発と銃弾が手足を掠り、ビームが装甲を焼く。身を躱した先にミサイルの大群が飛び込んできて、至近距離での迎撃を余儀なくされる。バルカンで全て撃ち落とすが、爆圧が装甲を叩き、コクピットが激しく揺さぶられる。

 

「ぐっ、はぁぁっ!? ちぃっ、近すぎたか!」

 

 吐き捨てたバンの眼前に、真っ赤に焼き付いた斧刃が迫る。ヒートホークだ。

 

「追い込み漁かよ! 人工知能が!」

 

 間一髪、ナイフで防ぐが、同時に多方向から鋭い衝撃が断続的に襲い掛かる。ザクマシンガンの集中砲火にさらされたのだ。分厚い装甲のおかげでは致命傷ではないものの、たまらず目の前のザクを蹴り飛ばし、反動でその場を離脱。逃げの一手を打つバンに、中隊規模のリック・ドムが追撃をかける。さすがに、ジャイアント・バズは当たれば無傷では済まない。

 

(ちくしょうッ……一人じゃ、これが限界かよ……ッ!)

 

 フットペダルを踏みこみながら、ギリリと奥歯を噛み締める。遥か頭上のア・バオア・クーの傘の上では、数千人のプレイヤー連合が、一万機のNPC部隊と戦っている。それに引き換え、自分は一人。たかが百機の防衛線でも、たった一人で戦うのは――しかし、自分の罪を。イブスキ・キョウヤに協力していたという、自分の罪を考えれば。

 

「……今更、あいつらの仲間になんてなれねぇ。けど俺が! この俺が! レイを諦めるわけにはいかねぇんだ!」

 

 バンは機体を反転、逃げるのをやめた。白煙の尾を引いて群がるジャイアント・バズの砲弾を、頭部バルカンで迎撃。自分を追う大部隊を真正面から睨み返す。

 ザク、ドム、ゲルググの大群、三隻のムサイ級。GBOJランキングトップランカーたちならあるいは、この状況も切り抜けるのかもしれない。今もジ・アビスの野望を打ち砕こうとしているあのファイターたちなら、できるのかもしれない。だがバンは、300位(ハイランカー)入りもしていない、ただの一人のファイターだ。ナイフの扱いこそ一流だが、この状況を覆せる技ではない。

 バンは奥歯を噛み締めたままにやりと笑い、ナイフをくるりと逆手に構え直した。

 

「さあ来いよ木偶人形(モビルドール)ども! たとえ俺一人でも戦い抜いてやる! レイは! 俺の獲物は! この俺が掻っ攫ってやるぜッ!」

「――良い口上だ」

 

 ギシャアァァァァッ!!

 金属的な咆哮。バンに銃口を向けていたザクが、何者かに食い千切られた(・・・・・・・)

 それは、のたうつハングアームに繋がれた、超振動刃(アーマーシュナイダー)の牙を持つ蛇の頭(・・・)

 振り向いたバンの両目が、驚きに大きく見開かれる。

 

「……てめぇは!」

 

 頭部こそ、灰色の仮面に隠していたが。ABCマントに、その身を隠してはいたが。

隠しようもなく特徴的な、盛り上がった両肩。太く直線的な脚部。何よりも、背部から伸びる長いアームと、蛇のような大型のクロー兵器、サーペントハングの存在。

強すぎた白雪姫(オーバーキルド・プリンセス)〟の番犬、〝多すぎる円卓(サーティーン・サーペント)〟筆頭の愛機(ガンプラ)……サーペント・サーヴァント!

 

「助太刀をさせてもらう」

 

 通信機に映るのは、首から上をすっぽりと覆う灰色の仮面。聞こえるのは、加工された無機質で中性的な音声。まるでIBO(鉄血のオルフェンズ)二期のヴィダールのような出で立ちだが、その姿は、バンの目には正体を隠すためというよりは、己を罰するためのものに見えた。

 それがラミアだとわかっていても、バンはあえてその名を言わずに、問い返す。

 

「……アンタ、身体はいいのか」

「この身に気遣いは無用だ、ゴーダ・バン……来るぞ!」

 

 サーペントは両手に大ぶりのナイフを構え、突っ込んでくる防衛部隊を迎え撃った。

 降り注ぐザクマシンガンをサーペントハングで受け、それを目隠しにして背後に回り込み、ザクのバックパックにナイフを突き立てる。そこへゲルググ部隊のビームライフル一斉射が撃ち込まれる。直撃したかに見えたが、その場に残るのは焼け焦げたABCマントのみ。標的を見失い混乱するゲルググたちの側面からサーペントハングが襲い掛かり、次々とビームライフルを食い千切っていく。

 突然現れて次々と部隊を撃墜していく強敵(サーペント・サーヴァント)に、防衛部隊の注意が向けられる。結果、薄くなった弾幕の間隙を突く形で、バンもまた防衛部隊へと肉薄していた。ツインビームガトリングでジャイアント・バズを攻撃、弾倉の榴弾を誘爆させる。手元での爆発に姿勢を崩したリック・ドムのコクピットに、ナイフを捻じ込んだ。

 

「おい! 今だから言うけどよ。アンタのナイフ捌き、悪くないぜ。今のアンタとなら、良い連携が組めそうだ!」

 

 呼びかける間にも、サーペントはビームライフルを失ったゲルググ部隊をほぼ壊滅させていた。振り下ろされるビームナギナタを軽くいなし、身体ごと一回転、裏拳を叩きこむような動きでナイフを振るい、脇腹を引き裂く。距離をとって、肩部ミサイルを一発だけ発射。背部の追加ジェネレータを直撃し、ゲルググは爆発四散した。ゲルググ部隊、全滅である。

 

「左翼の弾幕を削った。左のムサイを墜とすぞ、ゴーダ・バン」

「がはは、そうかよ! 今の方が強ぇんじゃないか、アンタは!」

「……そうかも、しれん。だが……!」

 

 コントロールスフィアを握る手に、汗がにじむ。

 

「ここで勝とうが負けようが……少しでも長く、戦えば。少しでも多く、敵を引き付ければ。もし防衛線を突破して、要塞内部の敵を一機でも墜とせれば。それが遠回しにでも、お嬢さまたちを援護することにつながる。だから――」

 

 この汗は、私の後悔だ。お嬢さまに顔向けできないことをした。〝強さ〟という幻想にとりつかれ、本当に大事なものを見失っていた。本当の強さを見失っていた。利用されていただけ、などという言い訳はするつもりもない。むしろ、私が奴を利用していたのだ。自分の弱さを、醜さを、誤魔化し忘れる手段として。

 

「――だからこれは、私の罪。私の罰……今の私にできるのは、ただ罪を償うことだけ……これは、私の贖罪だ!」

 

 心の限りに叫び、ラミアはサーペント・サーヴァントを突撃させた。対空砲火をかいくぐり、サーペントハングを振りかざす。

 しかし、

 

「させないッスよ」

 

 ――ドヒュゥゥン!

 細く絞り込まれた、高出力GN粒子の銃弾。サーペント・サーヴァントの頭を正確に狙った狙撃を、ラミアはサーペントハングで弾いた。

 

「……同じ手を喰らうと思ったか?」

「あぁ、そうか。これが二度目ッスね、おねーさんを狙い撃つのは」

 

 ムサイ級も防衛部隊も一切の攻撃をやめ、あれだけ騒々しかった弾幕が静まり返った。その空白の真ん中を滑るように降りてくる、青いガンダムタイプ。背部の太陽炉、ツインドライブシステム。五枚のGNウォールビット。右手には、長銃身の狙撃銃(GNスナイパーライフル改二)

 

「ようこそいらっしゃいました、裏切り者の皆々様! ……って、とこッスかね」

 

 〝傭兵(ストレイ・バレット)〟モナカ・リューナリィ――サナカ・タカヤ、ケルディム・ブルー。

 おどけたようなタカヤのセリフと同時、機体から飛び出したGNウォールビットがラミアとバンを取り囲み、ゆっくりと旋回し始めた。バンはGNビットを警戒しつつも、タカヤに噛みつくように吠える。

 

「正気かよ、飼い犬野郎! ガンプラバトルが終わるかもしれねぇって時に、まだテメェは金で動くのか。イブスキのクソ野郎に手ぇ貸すってのか! レイのことを、何にも感じねえのかよッ!!」

「そーッスよ。俺は〝傭兵(ストレイ・バレット)〟、金で使える便利な飼い犬。より金払いの良い飼い主さま(・・・・・・・・・・・・・)を探して、あっちにフラフラこっちにフラフラ……それが俺のスタイルなんスよ。ゴーダのお兄さん」

「……私が言えた義理ではないが」

 

 低く抑えた、ラミアの声。ギチギチと牙を噛み鳴らして、サーペントハングが鎌首をもたげる。

 

「イブスキ・キョウヤに与するのなら……〝傭兵(ストレイ・バレット)〟。貴様を、ここで討つ」

 

 ヘビーナイヴズとサーペント・サーヴァントが、両手のナイフを握り直す。四本の白刃が、ぎらりと剣呑な光を放つ。二人はもう完全にタカヤを敵と認識し、臨戦態勢に入っている。

 

「はぁ、まったく……損な役回り(・・・・・)ッスねぇ……」

 

 タカヤは軽く肩を竦めながらも、ケルディム・ブルーにライフルを構えさせた。連動して、GNウォールビットの動きが加速する。

 

「〝傭兵(ストレイ・バレット)〟サナカ・タカヤ。ケルディム・ブルー。目標を乱れ撃つ」

 

 ウォールビットの銃口にGN粒子が収束し、高出力のビーム弾が撃ち放たれた。

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

「チーム・ドライヴレッド――戦場を、翔け抜けるっ!」

 

 カタパルトデッキから飛び出したエイトの前に広がった光景は、まさに最終決戦。雲霞のごとき、敵・敵・敵! 新旧様々なガンダム作品のモビルスーツが入り乱れ、モビルアーマーが飛び回り、各種艦艇が火砲を撃ち放つ。

 

「わかっているね、ビス子。私たちの役割は!」

「皆まで言うなよォ、赤姫ェ! 敵本拠地への突撃、エイトの直掩! だなァ!」

 

 作戦に参加する全プレイヤー、そしてゴルディオン・バンガードの活躍によって、敵防衛線の奥深くまで進攻することはできた。しかしまだ、ア・バオア・クーに取り付くには最終防衛線が残っている。突撃を敢行しようにも、分厚い弾幕が行く手を阻む。

 

「無闇に突っ込んではいけないよ、エイト君。キミは、私たちの切り札なんだ」

「はい、ナノさん。人頼みをしてしまうのは、心苦しいですけど……」

「なぁーにを水臭ェ! 勝利のための一致団結だ! 胸張って頼ろうぜ、エイトォ!」

 

 対黒色粒子の切り札であるエイトを、限りなく無傷に近い状態で敵要塞最深部まで送り届ける――それが、太陽心作戦(オペレーション・ブレイズハート)の要。そのためにはまず、この防衛線を突破しなければならない。

 

「はい、ナツキさん! ……みなさん、よろしくお願いします!」

 

 正面の量産型セルピエンテ部隊、そして左右から圧力をかけてくる防衛部隊。視界からあふれるほどの大部隊に初撃を見舞ったのは、アンジェリカ(レディ・トールギス)店長(セカンドプラス)による高出力ビームの全力放射だった。

 

「ツインメガキャノン、フルドライブ! 参りますわ!」

「シールドスマートガン、全力全開! ぶっとべぇぇぇぇッ!」

 

 ドヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

 レディ・トールギスは右翼を、セカンドプラスは左翼を、それぞれの主砲が放つ超高熱エネルギーの奔流を全長数十キロメートルの大剣と化し、MS部隊を削り落とす。爆発の華が咲き乱れ、約三割ものMSを失った左右両翼の防衛線は、一気に崩壊した。

 

「ヤス、測距データを送れ」

「へい、おやっさん! 測定完了、弱点部位を視界にAR表示! いけやすぜ!」

 

 チバは対艦ライフルのスコープを覗き込み、瞬時に照準、躊躇いなく引き金を引く。極超音速の徹甲弾が銃声すら置き去りにして、敵MSを撃ち抜く。よどみないボルトアクション、また瞬時に照準、敵を撃ち抜く。ヤスの旧ザクが高々と掲げたレドームユニットは戦場の敵ガンプラの挙動をミリ単位で補足し、そのデータをもとにチバは狙撃を繰り返す。チバのリロードの隙は、ヤスがばら撒くバズーカの弾幕でカバー。防衛線の敵ガンプラは、反撃する機会すら与えられずに次々と撃墜されていく。

 しかし、この戦場は電脳世界の仮想戦域。原作ではありえない規模の増援がデータ上で再生産され、後方に控える宇宙戦艦や輸送船のカタパルトから、次々と吐き出されようとしている。

 

「んっふっふー♪ やるでメイファ、ウチらの出番や!」

「御意アル、エリエリぃ♪ ホアタァーーッ!」

 

 派手な砲撃の影を縫うように、戦線後方の敵艦隊に肉薄するガンプラが二機。右翼側は、エリサのAGE-1シュライク。左翼側は、メイファのレイロンストライクである。

 

「いくで、シュライク! 〝双璧(フルフラット)〟の剣、見舞ったらぁぁっ!」

 

 針鼠のような対空砲火を掻い潜り、エリサは敵艦クラップ級に突撃する。今まさにカタパルトから打ち出されようとしていたリゼルに、シュリケン・ダガーを投擲、さらに顔面に飛び蹴りを叩きこむ。そのままの勢いでカタパルトデッキから格納庫に躍り込み、混乱するAI制御のガンプラたちに、エリサは三振りの日本刀(シグル・サムライブレード)を抜き打った。

 右手に〝シルールステール〟、抜刀一閃。左手に〝ボーンイーター〟、居合抜きの逆胴。そして右足、脚部クローで〝タイニーレイヴン〟を掴み、回し蹴りの要領で薙ぎ払う。

 周囲のリゼルやスタークジェガンをメンテナンスベッドごと両断し――しかし、それだけでは止まらない!

 

「艦隊まとめて、真っ平(フルフラット)にしてやりゃああああっ!」

 

 唸りをあげてウィングスラスターを全力噴射、シュライクは猛然と回転を始めた。伸ばした手足と刀とを三枚の羽根として、シュライクそのものが刃の風車と化す。吹き荒れるシグル・サムライブレードの暴風雨が格納庫を滅茶苦茶に切り刻み、出撃前のMS部隊は細切れのプラスチック片となる。のみならず、刃の竜巻となったシュライクはドリルのようにクラップ級の艦内を削り倒して掘り進み、ついに貫通。そのまま次の艦へ突撃、貫通。また突撃、貫通、突撃、貫通、突撃、貫通、突貫、突貫、突貫、突貫突貫突貫!

 ものの十数秒で艦隊の大半は轟沈、しかしまだシュライクの勢いは止まらない。エリサの宣言通り艦隊が真っ平に均されるのも、時間の問題と見えた。

 

「さっすがエリエリっ♪ メイファ負けるられないアル!」

 

 一方左翼側、レイロンストライクは無数のファンネルに取り囲まれていた。上下左右前後、三次元的に迫りくる細いビームの檻の中を、メイファはファンネル以上に縦横無尽に飛び回る。40基ものファンネルを操るのは、四枚羽根の巨躯、クシャトリヤ。設定上一機しか存在しないはずの機体だが、その奥に陣取る十隻ほどの偽装貨物船ガランシェール艦隊からは、追加のクシャトリヤ部隊が発艦しようとしていた。ガンプラバトルではよくある話とはいえ、十数機のクシャトリヤに400基以上のファンネルを相手にするなどというのは、冗談にしても質が悪い。

 

(相手、ファンネル使うなら……お師匠サマの教え、思い出すアル……)

 

 メイファは激しく交錯するファンネルとビームを前にして、静かに瞼を閉じた。

 神戸心形流、粒子感得の心得。粒子発勁にも通じる、粒子操作の極意。目で見ず、心で見ること。ガンプラと己を一体と化し、プラフスキー粒子の流れを肌で感じること。深く、深く――もっと深く。

 蜘蛛の巣のように広がる、クシャトリヤとファンネル群の粒子的なつながり。人間のファイターが使うファンネルよりも、もっと無機質で、無味乾燥な、効率を最優先にしたような粒子ネットワーク。AI制御故に当然といえば当然だが、人間のような迷いも揺らぎも何もない。だが、それ故に――たった一か所を断ち切れば。

 

「見えたヨ、そこアル!」

 

 何もない空間を、レイロントンファーが薙ぐ。その刃にまとった粒子発勁が、目に見えぬ粒子の〝流れ〟を断ち切った。すべてのファンネルは死んだように力をなくし、宙を漂う。制御用AIの理解を超えた事態にクシャトリヤは動きを止め、その次の刹那には、レイロントンファーがクシャトリヤの胸を貫いていた。

 

「……破ァァァァッ!」

 

 両腕の刃を突き立てたまま、レイロンストライカーの全バーニアを全力噴射、クシャトリヤごとガランシェールへ突撃。艦の側面に叩きつける。そして、

 

「発ッ!」

 

 気合一斉、粒子発勁を発動。大柄なクシャトリヤの全身が内側からの圧力に弾け飛び、ジオングリーンの装甲板が辺り一面に飛び散る。砕け散るクシャトリヤを通じて、粒子発勁はガランシェールにまで浸透。さらには、発艦直前だったもう一機のクシャトリヤにも浸透し、全部まとめて爆裂させた。

 砕けたプラスチック片が砲弾のような勢いで飛び交うスペースデブリとなり、他のクシャトリヤの発艦を妨害する。その隙にメイファは、八艘跳びの要領で次々とガランシェールの間を跳ね回り、粒子発勁を叩きこんでいった。

 

「ハイッ! ハイィッ! ゥアチャァァァァァァァァッ!」

 

 爆発も炎上もせず、次々と破裂し、砕け散るガランシェールとクシャトリヤ。

 増援を断たれた左右両翼の防衛部隊は戦線の立て直しで手一杯となり、中央への圧力が弱まった。その好機を逃さず、セカンドプラスが防衛線のど真ん中に向けてシールドスマートガンを放射、戦線に大穴を穿った。最終防衛線からア・バオア・クーの表面まで、一直線のルートが開く。敵の動きは鈍い。突撃のチャンスだ。

 

「ど真ん中ぶち抜いたぞ、エイトの坊主!」

「感謝します、店長。ア・バオア・クーに取り付きます!」

 

『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』

『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』『サセナイ』

 

 感情のない、少女の声。ア・バオア・クー表面の量産型セルピエンテ部隊が、一斉にガルガンタ・カノンを放射した。出力を絞ったらしい、速射・連射重視の黒色粒子砲が次々と打ち上げられる――巻き込まれた防衛部隊のガンプラは、黒い光が掠っただけで爆発した。ビーム・マグナム級の破壊力だ。

 

『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』

『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』『破壊スル』

 

「ナノさん、この声、ゴーダ・レイさんの……っ!」

「ああ、そうだね。制御システムに繋がれている……ゾンビ化ビットの応用技術か……!?」

「ちぃッ、めんどくせェ! 不本意だが、ここはオレがブチ撒けてやるかァッ!」

「いぃえぇ、ここはぁ……ユニコーンにまかせなさぁい……!」

 

 ミサイルコンテナを開きかけたナツキを制し、カスミのユニコーンが飛び出した。FAユニコーン特有の三枚のファンネルシールドを展開、ガンダムUC最終話でコロニーレーザーを止めた時のように、三連ディフェンス形態をとらせる。

 

「黒色粒子関係の攻撃はぁ、私が受けてあげるわぁ……サイコフィールドおおおお!」

 

 黒いサイコフレームが輝いて、ユニコーン・ゼブラのNT-Dが発動。せっかく追加したバズーカやグレネードは全て吹き飛んでしまったが、その武装群をも粒子化しエネルギーとして取り込んで、絶大な出力のサイコフィールドが形成される。

 量産型セルピエンテたちからのガルガンタ・カノンが、次々とサイコフィールドに、ユニコーン・ゼブラに突き刺さる。ダメージの大半は黒色粒子により同化・吸収しているが、四十四機からの一斉砲撃、さすがに無傷ではすまない。

 しかしカスミは、機体の損傷などまるで気にすることなく――否、むしろ嬉々として、ア・バオア・クーへと突っ込んでいく。

 

「ふふ……ふひ、ひひ……ひアはハはは! 痛い、痛いわぁユニコーン! 私、ダメージを受けてる! 私とユニコーンに、こんなに刻んでくれるなんてぇぇっ! アカツキくん以来よぉ、うひはははハははハハ!!」

 

 カスミのテンションに呼応するように、サイコフィールドが大きく硬く膨れ上がっていく。そしてついにア・バオア・クーの地表面まで目と鼻の先に近づいた。

 

『変態』『下劣』『被虐趣味』『理解不能』『危険人物』

『気持チ悪イ』『近寄ルナ』『度シ難イ』『異常性癖』『通報確定』

 

「あらあらぁ、そんなに褒められるとぉ……もう我慢できなぁい、出ちゃうぅっ♪ カウンタァァバァァァァストォォオオオオッ!!」

 

 ガルガンタ・カノン数十発分のエネルギーをため込んだサイコフィールドが、その圧倒的な圧力を開放した。ア・バオア・クーの表面が凄まじい勢いで掘り返され、量産型セルピエンテたちが大量の土砂とともに宇宙へと巻き上げられる。

 大半の量産型セルピエンテはカウンターバーストの衝撃でボディをバラバラにされていたが、生き残った数機はなおもガルガンタ・カノンを撃とうとハングを構える。しかし、

 

「悪趣味ですわね、本当に!」

 

 その砲口に、揺らめく炎のようなビーム刃――ビーム・フランベルジュが突き込まれる。のみならず、スーパーバーニアの超出力に加速されたレディ・トールギスの一刺しは、一切減速せずにセルピエンテハングを突き破り、セルピエンテ本体をも突き抜ける。

 

「ラミアの苦しみを象徴するガンプラ……すべて墜としますわ! ですから……」

 

 レディ・トールギスは凛とした立ち姿でエイトたちを振り返り、表面の土砂がめくれ上がったア・バオア・クーを指差した。

 

「お行きなさいな、ドライヴレッド! 活路は開かれましたわよ!」

 

 カウンターバーストによって掘り返された岩盤の奥に、宇宙港の一部らしい構造物が露出していた。

 鉄壁の宇宙要塞に、大きく口を開けた突入口。電気系統の損傷からか、その大穴の奥は暗くかすみ、中の様子は窺えない。最終決戦の舞台、魔王の玉座に続く一本道。それはまさに、深淵に続く縦穴(ジ・アビス)だ。

 だが。ならば。いや、だからこそ。そこに飛び込むことこそが、勇者の――〝太陽心(ブレイズハート)〟の切り札、その役割だ。

 

「了解です。みなさん、後方は頼みます……行きましょう、ナノさん! ナツキさん!」

「応よッ! ようやくオレサマたちのブチ撒けタイムだなあァッ!」

「ああ、行こう。この先に、あの子がいるんだ……!」

 

 クロスエイト、ドムゲルグ、レッドイェーガー。ドライヴレッドの三機は、その真紅のボディを加速させ、暗がりの縦穴へと飛び込んでいった。薄暗い穴の奥に進むバーニア光の軌跡は、瞬く間に小さくなり――そして、消える。

 

(エイトちゃん……信じとるで。必ず、勝って、帰って来ぃや……)

 

 目を細めてその背中を見送るエリサに、生き残りの量産型セルピエンテが、二機がかりで仕掛けてくる。エリサの表情がすっと引き締まり、三刀流が閃く。振り下ろされるレプタイルシザーズを両手の二刀流(シルールステール&ボーンイーター)で受け、右足の三刀目(タイニーレイヴン)で斬り返す――〝双璧(フルフラット)〟の剣技、返しの三手斬。二機まとめて胴斬りにされた量産型セルピエンテの断面から、墨汁を水に流すように、黒色粒子が細くたなびいた。

 

「なんやこの量産型、黒い粒子は攻撃だけで防御はザルや! ユニコーンのお嬢ちゃんみたいな粒子吸収もない、カメちゃんの砲撃でも十分装甲ヌけるで!」

「ホアチャアーーッ!」

 

 粒子発勁が発動、量産型セルピエンテが爆竹のように弾け飛び、フレーム剥き出しになって墜落する。

 

「メイファの発勁も徹るヨ! 黒いでも粒子は粒子アルな!」

 

 メイファは満足げに笑い、器用にもレイロンストライクにピースサインなどさせている。

 

「あーもう、メイファ! 戦闘中やで、油断を――メイファ、後ろや!」

「セェェイッ!」

 

 振り抜いたレイロントンファーが、黒い大戦斧(バトルアックス)に止められる。

黒色粒子を禍々しく纏う、超大型の処刑斧。武装と装甲で膨れ上がった異形の左腕。黒色の巨躯。金色の単眼。魔法陣のような独特なカタパルトゲートからずるりとその身を引き摺り出すようにして出現した、悪魔的な造形物(ガンプラ)――

 

「……ククク。私の自慢の黒色粒子が、ずいぶんと低く見られたものですねぇ」

 

 ――ヘルグレイズ・サクリファイス。GBOJランキング第四位〝這い寄る混沌(ビハインド・ザ・カーテン)〟イブスキ・キョウヤ。

 

「不愉快だ、と言っておきましょうかぁッ!」

 

 異形の左腕が武装群を展開。昆虫の捕食器のような大鋏(シザーズ)が、レイロンストライクに襲い掛かる。メイファは咄嗟に距離をとるが、右手のレイロントンファーを持っていかれてしまう。

 

「メイファ!」

「だいじょぶアルよ、エリエリ。まだやる、できるネ!」

 

 エリサは片手でメイファの肩を支えつつ、もう一方の手で(ボーンイーター)をイブスキへと差し向ける。その切っ先はエリサ自身の視線とともに、真っ直ぐにヘルグレイズの単眼(モノアイ)を射抜いている。画面越し、ゲーム越しでも伝わるような気迫が刀と機体(ガンプラ)から迸っているが、ヘルグレイズは悠々と、その場に佇むのみであった。

 エリサは犬歯を剥き出しにし、奥歯をギリリと噛み締めた。

 

「……ようやっと会えたな、黒幕気取り。ここでボロ負けして、お師匠さんの前で百万回土下座する心の準備はええか?」

 

 神戸心形流、粒子変容の極意。無限に変化するプラフスキー粒子を、自在に操る技術体系。

 凄まじい高出力に加え、同化・吸収特性、不可解な隠密・偽装能力など、黒色粒子には謎が多い。それを使いこなすイブスキ・キョウヤの技術力の根底には、神戸心形流の技がある。それを、このような事に――ガンプラを愛する全ての人に唾を吐くような真似に。そのために、幼い少女に外道を働くなどという所業に――使うなど、到底許せるはずもない!

 

「エイトちゃんやアカサカのお嬢ちゃんには悪いけど……イブスキ・キョウヤ。アンタはここで、ウチらがブチのめす。覚悟しぃや」

「テメェは心形流として許せねえ……ついでに、プラモ屋として言うがよ」

 

 しつこくまとわりつく量産型セルピエンテを撃ち落とし、店長のセカンドプラスがエリサの隣に合流した。ロング・ビームライフルの銃口が、ぴたりとヘルグレイズを照準する。

 

「ガンプラは、楽しむもんだ。世界大会とかに人生賭けてるヤツだっているさ。真剣勝負の勝ち負けで、泣きも笑いもするさ。そりゃあガンプラは商品で商売なんだからよ、お金もからむし大人の事情だってあるさ、でもな。それを利用して不幸を振り撒こうってんなら……テメェにガンプラをやる資格はない」

「店長さんのおっしゃる通りですわ」

 

 ヘルグレイズの背中側に、白銀の姫騎士(レディ・トールギス)が舞い降りる。アンジェリカは落ち着いた口調で、しかしその裏には燃え滾る熱量を込めて、イブスキを糾弾する。

 

「あなたには、他者への敬意がありません。他のファイターへも、その作品たるガンプラへも、舞台たるこのGBOにも。ガンプラバトルの全てに対して敬意もなく、自らの目的のためなら犯罪すら厭わない。ガンプラの未来を左右するこの戦い、あなたのような人間に勝たせるわけには参りません。それに――」

 

 アンジェリカは一度言葉を切り、ひとつ、深く息を吐いた。そして再びビーム・フランベルジュを抜刀し、その切っ先でヘルグレイイズを真っ直ぐに指す。

 

「――ラミアのこと、許しませんわよ」

 

 シュライクから。セカンドプラスから。レイロンストライクから。そして、レディ・トールギスから。燃え盛る闘志が炎となって、ガンプラから立ち昇っているかのようだった。

 しかし、そんなプレッシャーを感じているのかいないのか、ヘルグレイズには、イブスキ・キョウヤには何の動きもない。ア・バオア・クー直上宙域、左翼側ではチバとヤスが押し寄せる防衛部隊を押し留め、右翼側ではカスミが敵部隊を次々と削り落としている。やや遠い爆発の光が瞬く中、静寂の数秒が過ぎ――そして。

 

「……ん、ああ、おしゃべりはお終いですか? すみませんねぇ、少しばかり居眠りを。なにせ、おそろしく退屈だったもので」

 

 ――神経を逆なでする、人を馬鹿にしたような愛想笑い。

 エリサは、店長は、メイファは、アンジェリカは、それぞれに怒りの限り叫びながら、弾かれたように突撃した。嵐のような三刀流が閃き、ビームと実弾とが撃ち放たれ、粒子を纏う徒手空拳が迫り、陽炎揺らめくビーム刃が舞う。しかしそれでも、イブスキは張り付いたような余裕の笑みを崩さない。

 

「さぁて。頼みましたよ、ゴーダ・レイ」

『了解。おーばーどーず・しすてむ、ぶらっく・あうと』

 

 感情を失くした幼い声。ヘルグレイズ両肩の装甲が展開し、液状化した高濃度黒色粒子が滝のように噴出した。

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 岩盤の裂け目からア・バオア・クー内部に突入して、数十秒。エイトたちは、ひたすらに同じテクスチャを張り付け続けたような四角い通路を真っ直ぐに飛んでいた。

 

「……ン? エイト、赤姫。外の連中が……」

「ああ、通信は聞いているよ。奴が、出てきたんだね」

 

 応じるナノカの声色は、存外に落ち着いていた。しかし、通信ウィンドウの端にわずかに映り込んだコントロールスフィアを握る手は、力が入り細かく震えている。

 

「ナノさん。イブスキ・キョウヤとの戦いは、ナノさんの……」

「いいんだ、エイト君」

 

 自分でも手の震えに気付いたのか、ナノカはヘルメットのバイザーを上げ、額の汗を手の甲で軽く拭った。

 

「イブスキが表に出たのなら、ア・バオア・クーの最深部にいるというこのゲームの最終攻略目標は、トウカだ。……私が〝約束〟をしたのは、トウカだ。だから、いいんだ。エイト君」

 

 そう言って、ナノカはエイトに微笑みかける。口元の微笑みとは違い、ナノカの目には、その瞳には、強い意志の炎が燃えている――エイトは「はい」と短く答え、力強く頷き返した。その様子に、ナツキも軽く苦笑して応える。

 

「まァ、赤姫がそう言うンなら、クソ野郎をブッとばすのは後だな。まずは、引き籠りの弟クンをブン殴ってひっぱりだしてやるかァ!」

 

 ドムゲルグはシュツルムブースターの出力を上げて加速、三機の先頭に躍り出た。その前方に立ち塞がるのは、開いていれば戦艦でも楽に通り抜けられそうな、巨大気密扉(エアロック)。飛行距離から考えても、この先がア・バオア・クーの中心部に間違いない。

 

「ナツキさん、お願いします」

「応よ、エイト! このためのドムゲルグだぜェ!」

 

 並のガンプラでは持ち上げるのも難しいであろうマスター・バズを、ドムゲルグは左右に一丁ずつ、軽々と振り上げた。丸く空いた砲口が、気密扉(エアロック)のど真ん中を狙う。

 

「さァ、引き籠り魔王サマにお目覚めのバズーカだ! ブチ撒けるぜェェッ!」




第四十九話予告

《次回予告》


ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド 第四十九話『メモリアル・ウォーゲームⅢ』

 ――あとは頼んだぜェ、ナノカ。



◆◆◆◇◆◆◆



 以上、第48話でしたー!
 ついに登場、そして即、周りの人間をブチ切れさせるイブスキ・キョウヤ。うまく書けたと思っています。(笑)
 複数の戦闘が同時に進んでいるメモリアルウォーゲームですが、最終的には全部まとめて決着をつけるプロットが、何とか書けました。あとは文章化するだけです。どうにか、何度か宣言してきた通り50話+エピローグで収まりそうです。
 どうか今後もお付き合いください。感想・批評もお待ちしております!

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