後輩の俺と先輩の私   作:大和 天

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こんにちは大和 天です!

UA100000突破しましたぁぁぁああ!ドンドンパフパフ!
べ、別に投稿が遅れたのは突破するの待ってたとかじゃないんだからねっ!

いやはや、予想以上に話が思いつかなくて死にかけてました(笑)
そしたらいきなりアイディアが降ってきたんでたすかったんですけどね!

日間ランキング載ってました!ありがとうございます!

そんな26話ですどうぞ!


彼と彼女は仮装する。 後編

 

 

 

 

「だ〜か〜ら〜!まだしてないってば!」

 

「ほぉ〜、『まだ』ねぇ〜」

 

「っ……うるさいなぁ!」

 

 

 

かれこれこんなやり取りが始まってもう10分程経つ。

三神先輩が部屋のドアを開けた時にたまたま先輩が俺の上にのしかかっていて、たまたま先輩の顔が俺の顔に近かった瞬間をたまたま三神先輩が発見したというなんとも偶然の出来事だったわけだが相手が悪かった。

だってほら、俺のことを殴った人を俺レベルのぼっちに仕立て上げたくらいだからね?

まじ怖いなこの人……

ていうか先輩?真っ赤な顔してコッチをチラチラ見てどうしたのん?

 

 

するとさっきまでニヤニヤしまくりだった三神先輩がふぅ、とため息をはく。

 

 

 

「仕方ないな、今日のところはこれで許してやろう。で、比企谷くん。今日は何するの?」

 

 

 

振り返った三神先輩が俺に尋ねる。

 

 

 

「えーと、なんか小町が言うにはコスプレパーティ?みたいなのをやりたいらしいですよ?因みに衣装は揃ってます」

 

 

 

俺のお金でね!と言いたいところだがそこはグッと我慢する。

しかしコスプレと聞いた瞬間三神先輩の顔が一瞬引きつったのは気のせいだろうか?

もしかしたらなにか嫌な思い出でもあるのかもしれない。

コスプレしたことない俺でさえもなんか嫌な記憶があるくらいだからな。思い出せないが。

 

 

 

それはそうと人の家のリビングの端っこで体育座りをしている先輩は大丈夫なんですかね?

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

「でもまさか小町の友達が先輩達だったとはな」

 

 

誰もいないリビングでポツリと呟く。

ていうか小町はいつの間に三神先輩と知り合ったんだよ。

 

 

小町達3人は小町の部屋でお着替えタイムだ。

リビングに残された俺はただひたすら机の上にあるお菓子を貪り尽くすというなんとも小町に怒られそうなことをしている。

 

しかしあれだ。小町の部屋からキャッキャウフフと女の子の声が聞こえてくるのはちょっとヤバい。

べ、別に変な事なんてしないんだからねっ!

 

 

もはや何回したかわからない脳内ツンデレをしているうちにパタン、と音がしたかと思うとトテトテと足音がし、リビングのドアが開く。

 

 

 

「どぉー?お兄ちゃん?」

 

 

 

魔女のコスプレをした小町が、ほら!ほら!ほら!と様々なポーズを見せてくる。

 

 

 

「おう、世界一かわいいぞー」

 

「うわー、テキトーだなーこの人」

 

 

 

そんなジト目で睨みつけられると何かに目覚めそうで怖い。

いや、目覚めないから。

 

「じゃ、香奈先輩と美香先輩呼んでくるねー!」

 

 

 

そう言うと小町はトテトテと階段を上っていく。

 

小町の指示とはいえ自分で買ってきたのでどんな衣装なのかは分かっている。

わかっているのだが値段とクオリティが無駄に高いやつを買わされたのであの2人が着るとどうなるかはイマイチ想像できない。

顔もスタイルも無駄にいいからなあの人達……

 

 

ドタドタと3人分の足音が聞こえてきて、バン!と勢いよくリビングの扉が開いた。

 

 

 

「じゃじゃーん!ほらほら!香奈先輩どうぞ!」

 

 

 

小町のはそう言うと扉の陰に隠れていた先輩を引っ張り出す。

 

はわわわ、と顔を真っ赤にしてうつむいていた先輩がちろっと俺の方をみる。

 

 

 

「ど、どうかな……?」

 

 

 

悪魔の格好をした先輩がおずおずと俺に尋ねる。

お、おかしいな……

悪魔なのに天使に見えるのはきのせいだろうか?

だいたいその胸がけしからんですね!お父さんそんな子に育てた覚えはないぞ!

 

乳トン先生の万乳引力に必死に逆らいながらやっとの思いで言葉が出る。

 

 

 

「わ、悪くはないんじゃないですかね?」

 

「あ、ありがと……」

 

 

 

頬を朱に染めながら先輩はぽそりと言う。

いかん、俺もなんだか恥ずかしくなってきた。

 

すると先輩が照れ隠しなのか口を開く。

 

 

 

「比企谷くんも似合ってるよ!ゾンビのコスプレ!」

 

「……デフォですよ」

 

 

 

全く失礼な人だ。ちょっと照れてると思ったらこの仕打ちである。

にしても先輩の格好は少し胸がきつそうである。

ところでもう1人の胸が涼しげな先輩はどうしたんですかね?

 

 

 

「えーと、ところで三神先輩はどうしてんですか?」

 

「……ぷっ」

 

 

 

えーと、なんで笑ったんですかね先輩?

意味がイマイチ理解できないので小町に説明を求めるように目線を向ける。

小町は何事もなかったかのようにおれを無視して扉の方に歩いていく。

 

小町ちゃん?お兄ちゃん泣いちゃうよ?

そんなおれをよそに小町が笑顔100%で俺たちの方に向き直る。

 

 

「次は美香先輩でーす!どーぞー!」

 

 

 

そういって小町に引っ張り出された三神先輩はなぜだか膝上までしかない白い着物を着て包丁を持っていた。

ハロウィンなのに日本の妖怪のような格好をさせられた三神先輩は少し恥ずかしそうにしている。

にしてもこの人脚長いな。まじ美脚。

ていうかこれのどこに笑う要素があったのだろうか?

 

 

 

「ど、どうかな比企谷くん?」

 

 

 

おどおどと実に三神先輩らしくない様子で尋ねてくるのでなぜだか俺も少し恥ずかしくなる。

 

 

 

「えーと、脚長いですね」

 

「え、あ、ありがと…」

 

 

 

悪いもの食ったんじゃないかって思ってしまうくらい三神先輩が女の子っぽくてドギマギしてしまう。

こ、これがギャップ萌えってやつか!

別に萌えないけど。萌えないのかよ。だれか萌えてあげてっ!

 

 

するとまた先輩がぷっ、と吹き出した。

 

 

 

「なによ香奈さっきから!なにがおかしいのよ」

 

 

 

ふてくされ気味の三神先輩に先輩が実にいい笑顔で言う。

 

 

 

 

 

「美香はまな板標準装備だからいつでもその包丁使えるね」

 

「……ぶふっ」

 

「何笑ってるのよ!」

 

 

 

バチコーンと思いっきり叩かれた。

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

部屋の隅で体操座りをする三神先輩をなんとかなだめて適当にパーティをした後、着替えて解散となった。

 

 

 

「今日はありがとね!楽しかったよ!」

 

「いえいえー!小町も楽しかったです!」

 

 

 

そんな女子のお世辞大会を玄関で繰り広げだ後先輩が俺の方来るとちょいちょいと手招きをする。

なんですか?、と耳を先輩の方に向けると先輩は俺の肩に手を乗せて耳元に口を近づける。

近づいたせいでシャンプーの匂いが俺の鼻にまで漂ってくる。

 

 

 

「また明日ね」

 

 

 

そう言うとバイバーイと手を振って三神先輩と帰って行った。

三神先輩!そんな怖い顔でおれを睨まないで!

名前も知らない3年生みたいに俺をボッチにするつもりですか!

あ、もうボッチでしたっ☆

 

 

 

さすがに明日から11月なだけはあり夜になれば冷え込んでくる。

小町と一緒に寒い寒いと言いながら家の中に入り、暖房の効いたリビングに行く。

 

 

 

「なぁ小町、今日楽しかったか?」

 

「うん!楽しかったよ!お兄ちゃんは?」

 

「まぁ、ぼちぼちだな」

 

 

 

そう言うとソファにうつぶせにダイブする。

 

疲れたなぁ、マジで。

もう当分どころか一生働かないと心にしっかり消えないように刻み込んでいると不意にドスンと体に衝撃が走る。

 

振り返ってみると昨日のように小町が俺の上に乗っていた。

ふふーん♪と鼻歌交じりで小町はおれの上に仰向けに寝そべり、背中を合わせた状態になる。

 

 

 

「……ありがとね、お兄ちゃん」

 

 

 

不意に聞こえたその言葉に驚きを覚えつつもおう、と返事をする。

 

 

 

まぁ、あれだ。

 

小町のためならたまに働くのも悪くはない。

 




いかがだったでしょうか?

最近少しずつ文章を書いたりすることに慣れてきたんですけどそうすると表現や描写がまだまだ甘いなぁと実感します。上手くなれるように頑張ります!

最近俺ガイルss書いてる作者さん同士で一緒のテーマで書いてみるー、とかオリキャラ祭りしたら楽しそうだなーとか思ってます(笑)

あと、もしよかったら由比ヶ浜の短編を書いてたりするのでもし良ければ読んでみてくだされば嬉しいです(宣伝)

感想や評価、誤字脱字、ご指摘等お待ちしております!
読んでいただきありがとうございました(*^^*)

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