今回やっと三神先輩が奴を潰します!
いやー、長かったー(。-_-。)
やっと終わりましたよ!
まぁこれでいいのか?って終わり方ですが……
ところでみんな知ってる?これ体育祭編なんだよ?
そんな22話ですどうぞ!
ブクブクブク……
お風呂の湯船に鼻から上だけ出して浸かり今日溜まった怒りを空気と共に吐き出す。
比企谷くんになにかしたであろうあいつのこと。
香奈にその事を黙っていた比企谷くんのこと。
香奈が異常にモテること。
香奈の胸が大きいこと。
あらやだー!気づいたら妬みに変わってるじゃないですかー!
ブクブクをやめた私は湯船から出ると体を拭き、下着を着ける。
髪を乾かす為に洗面台の前に立ち、鏡にうつる自分を見つめる。
いやーん!私、美少女じゃーん!
なんでモテないんだろ……
いや、モテるんだよ?香奈が異常なだけでね?
そうして私はドライヤーからでる熱風を自分の髪にあてがいながら昨日のことを思い出していた。
× × ×
「あ、あの、先輩、鹿波先輩のことなんですけど……」
言いにくそうにしている目の前の後輩の女の子はポリポリと頬をかくとおそるおそる口を開く。
「鹿波先輩ってホントに付きまとわれてるんですか?」
「………へ?」
えーとぉー、なんだって?
月、的、割れてる?
月に矢でも射て割ったの?
後輩ちゃんは私が理解できていないまま話を続ける。
「えーと、結構噂になってるんですよ?先輩知らなかったんですか?」
「………知らない」
声がかすれる。
香奈が…付きまとわれてる?
誰に?
「誰につきまとわれてるかわかる?」
たぶん凄い顔をしていたのだろう。
後輩ちゃんの顔が少しビビっている。
「えーと、なんかそれがあんまりわかんないらしくて……」
まさか比企谷くんの存在感のなさがここで出るなんて……
するとすっかり存在を忘れていた後輩ちゃんの彼氏がおずおずと口を開く。
「あ、あのー、なんかその話うちの部活でも話題になったんすよ。そしたらうちの先輩がそいつに心当たりがあるからやめるように言っておくって言ってて。その先輩結構女癖わるいらしくて前に鹿波先輩に告ったらしいんですけど……だからもう大丈夫なんじゃないですかね?」
なにが大丈夫なのかは分からないが犯人は見当がついた。
それと共に怒りがこみ上げてくる。
私の友達を傷つけたのはそいつか。
犯人が分かればあとは簡単である。
要するにそいつをぶっ潰せばいいのだ。
「えーと、その先輩の名前教えてくれる?」
私がそいつの名前を聞き出すと、目の前の2人に自動販売機の順番が回ってきたのでそこで話は終わった。
私は飲み物を買うと以前1度だけ行ったことのある比企谷くんがいつもお昼を食べている場所に向かう。
角を曲がってみるとそこに人影はなかった。もちろんゼニガメもフシギダネも居ない。
私はそこに座り缶を開けると中の飲み物を怒りとともに飲み干した。
× × ×
ベットに仰向けに寝ころがり天井を見上げる。
あいつを潰す作戦はあらかたできた。
ただ問題はどうやって比企谷くんと香奈を仲直りさせるかだ。
もう香奈が告っちゃえば?って感じなんだけど香奈はまだそんな事は考えていないらしい。
せめて文化祭前ならいちゃこらさせれたのになぁー、と思っていると机の上にある紙切れに目がとまる。
来週ある体育祭のプログラムだ。
体育祭で仲良くなれる競技とかねーよ、と思いながら上からプログラムを見ていく。
なになに〜、100m走、男女混合リレー、パン食い競争……
するとある項目に私の視線が釘付けになる。
これだ!これだよこれ!サンキュー神様!愛してる!
私はスマホをひらき友達にLINEして、ちょっとだけ事情を話し、お願いをした。
断られるだろうと思っていたがどうやら香奈に彼氏ができたら1番の強敵がいなくなるってことで快く引き受けてくれたけどね。
まぁ代わりに私が違う競技に出るはめになったわけなんですけどね?
あらかた下準備を済ませた私は電気を消し夢の中に入っていった。
× × ×
授業終了のチャイムが鳴り今からお昼休みだ。
相変わらずあいつは私が席を離れると香奈に近づきちょっかいを出していた。
あんた他所のクラスの癖になんでいっつもうちのクラスに居るのよ。
そしていよいよ今日が殲滅戦の決行日である。
私は早々にお弁当を食べ終わると香奈に飲み物を買ってくると言って席を立つ。
するとやはりいつものようにあの男が私の座っていた席に座り香奈に話しかける。
それを待っていた。
私は財布忘れちゃった〜などと言って香奈のところに戻るとそこにのうのうと居座っている奴の肩に手を置き、香奈に聞こえるくらいの声で言葉を投げかける。
「比企谷くん殴ったおかげで香奈とおしゃべりできてよかったね」
香奈を見ると引きつったまま香奈の顔が硬直している。
しかし突然満面の笑みになった香奈が私を見上げる。
「えー?本当にー?この人私の後輩殴ったのー?」
ちょっと、まじ声でかすぎ!
教室超ざわついてるんですけど!
でも実際は作戦通りなので私も負けじと大きな声を出す。
「そーそー!なんか自分が香奈につきまとってるくせに香奈の後輩がつきまとってるって勘違いした挙句、殴り飛ばしたらしいよ〜」
いや、ちょっと待て、そんなことしてない、と慌てて否定しているがもう遅い。
高校生なんて噂とか超大好きだから一瞬で広まる。
もとから噂になっていた事が急展開をみせたら尚更だ。
現に教室はザワザワと騒がしくなっており私が肩に手を置いている男をみんなが蔑んだ様な目で見ている。
まぁ間も無く学校中に噂な広がるだろう。
噂が広まればもうこいつに居場所などない。
あとは香奈がトドメを刺すだけ。
香奈は立ち上がると優しく彼に言う。
「2度近づいて来ないでね。まじキモいから」
そう言うと香奈は教室を出て行った。
好きな人に振られた挙句、学校中の嫌われ者。
それくらい背負ってもらわなければ香奈を傷つけた罪は償えないと私は思っている。
目の前で泣きそうになっているやつを横目に教室を出る。
香奈はたぶんあそこだろう。
× × ×
角を曲がると香奈が座っていた。
私は自動販売機で買った黄色と黒の缶を香奈に渡すと横に座る。
「気済んだ?」
「………やりすぎだけどね」
そう言いながらも笑っている香奈はどこかスッキリしたように見える。
「でも、ありがと」
そう言った香奈の頬を涙が伝っていた。
あはは、最近泣いてばっかり、と言いながら嗚咽を漏らす香奈の頭を撫でてあげる。
しかし香奈にはどうしても伝えなければならないことがある。
落ち着いてきた香奈に私は言った。
「怒られたら香奈のせいにするから」
「………嘘でしょ?」
いかがだったでしょうか?
あんまり面白くなかったかもしれないです(。-_-。)
話噛み合ってなかったりしたらすみません(>_<)
次回はやっと体育祭で仲直り編?です!
やっと八幡が書けるよ!バンザーイ!
感想や評価、誤字脱字、ご指摘などお待ちしています!
読んでいただきありがとうございました(*^^*)