後輩の俺と先輩の私   作:大和 天

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こんにちは大和 天です!

八幡誕生日おめでとぉぉぉおおおお!
そしてごめんなさい!あと1時間半で誕生日終わっちゃう笑

それと読んでみたい言ってくださった方々ありがとうございました!

一応1番多かった先輩こと鹿波香奈目線でお送りします!
八幡がキャラ崩壊してたらごめんなさい!


それでは9.5話ですどうぞ!


彼は彼女を変える。

 

 

 

「ただいまー……」

 

返事はない。

両親は共働きだし、私は一人っ子だ。

 

 

あぁ疲れた…

毎日毎日勉強勉強。

受験生って辛すぎる。

夏休みの課外もあと3日もあるし……

 

 

 

今日も夏休みの課外が午前中で終わりお昼ごはんを食べたら午後も勉強に勤しまなくてはならない。

 

 

 

最近のお昼ごはんはあまり美味しくない。

きっと彼がいないからだろう。

彼と昼休みを一緒に過ごすようになってからなんだか少しだけ毎日が楽しい。

彼は他の男子と違って間を持たそうと頑張って喋ったりしないし、むしろその沈黙が居心地が良かったりする。

 

 

はっ!いけないいけない!

何考えてるんだろ私!

べ、別に比企谷くんがき、気になってるとか全然そんなんじゃないんだからねっ!

だって私は男の子を好きになったことがないのだから。

そんなことよりご飯食べて勉強しないと!

 

 

私は台所に行き、さて、何食べようかな〜、と冷蔵庫をゴソゴソしているとプルルルルと私のケータイから音がする。

見てみると知らない番号だ。

 

「はい?」

 

「あ、香奈先輩ですか〜?兄がいつもお世話になっております!妹の小町です!」

 

「えぇ⁉︎小町ちゃん?なんで私の番号知ってるの?」

 

「お兄ちゃんのケータイ勝手に見ちゃいました!」

 

比企谷くんってケータイにロックかけてなかったっけ?

比企谷くんのプライバシー守られてないじゃん……お疲れ様です…

「それでどうしたの急に?」

 

「えっと、香奈先輩に1つ質問なんですけど、先輩ってお兄ちゃんの誕生日知ってますか?」

 

「いや、知らないけど……」

 

「あー、やっぱりそうですかー。ゴミいちゃんの事だからそんなことだろうと思いました」

 

比企谷くん妹からゴミってよばれるってどんだけなのよ!

なんだか可哀想になってきた……

 

「それでですね〜、兄の誕生日が8月8日なんですよ〜。でもその日私遊ぶ予定があってゴミいちゃんどうせ家で1人でダラダラしてるんでお祝いでもしてくれませんか〜?」

 

……え?

要するに私に比企谷くんの家に比企谷くんを呼びに行って比企谷くんと二人っきりでお祝いしろと?

無理無理無理無理!

 

でも、ちょっといいかも……

 

 

「あ、でも、先輩受験生なので忙しいなら全然断ってもらっていいですよ!」

 

な、なんだって?

勉強のことはたった今どうでもよくなりました。まる。

 

「比企谷くんがかわいそうだから行ってあげるよー!」

 

「香奈先輩も素直じゃないですね〜。では家の地図送っておきますね〜」

 

そう言って小町ちゃんは失礼します、と言って電話を切った。

すると途端にメールが来た。

開いて見ると小町ちゃんからで家の地図と比企谷くんのちっちゃい時の写真が添付してあった。

目が腐ってない……だと……?

 

 

なんで比企谷くんの小さい時の写真が送られてきたかは分からないけど取り敢えず3回ほど保存しておきましたっ☆

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

キンチョウスル……

え?人の家のチャイムってこんなに緊張したっけ?おっかしいなぁー。

 

なんで10分も悩んでるんだろう。

あぁもう!押しちゃえ!

ピンポーンという機械音が鳴りなぜだか膝がガクガクしている。

 

 

………………

 

 

 

………出ないだと?

私の緊張を返せ!めちゃくちゃ損したじゃん!

私は恨みの全てを人差し指に乗せピンポンを押しまくる。

すると扉がガチャッと開き中からゾンビが………じゃなかった比企谷くんが出てきた。

 

あれ?なんだかいつもより目が腐ってる様な……

 

「お、おはよ、比企谷くん…」

 

「なんで先輩がいるんですか?」

 

「え、いや〜、比企谷くんが1人寂しく誕生日を過ごしてそうだから受験勉強の息抜きがてらお祝いをしてあげようかなって」

 

 

はぁ〜、なんで普通にお祝いに来たって言えないんだろう……

比企谷くん相手だと調子狂うなぁ。

 

 

「まぁ、なんでもいいですけどね」

 

「素直じゃないなぁ〜」

「まぁなんでもいいんですけどね。祝ってくださってありがとうございました。それじゃ」

 

そう言って比企谷くんは玄関のドアを閉じようとする。

私はドアの間に足をねじ込むと思いっきりドアを開ける。

 

「まーだ話は終わってないよ?」

 

私ができるとびっきりの笑顔でそう言うと比企谷くんの顔が引きつっていた。

 

「先輩それ怖いですよ?それでまだ何かあるんですか?」

 

「あるに決まってるでしょ〜!ほら!今からプレゼント買いに行くよ!因みに行ってくれなかったら小町ちゃんに言いつけるから!」

 

「はぁー、分かりました。準備するんで上がってください」

そう言って比企谷くんは私を家に招き入れてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

「どうも」

そう言って比企谷くんはわたしからコーヒーとケーキを受け取る。

そして比企谷くんの手の中には大量の砂糖。

わたしそんなに入れないよ?

 

今私達は大型のショッピングモールに来ている。

ここなら大抵のものはあるからね!

私が昼前に比企谷くんの家に行ったこともあり、また、比企谷くんのバースデーケーキも兼ねてカフェでケーキを奢ってあげた。

あっれー、おかしいなぁー、財布の中で樋口さんが消えて野口さんが分身の術してる……

 

比企谷くんは持っていた砂糖を全部ドバドバと入れて美味しそうに飲んでいた。

そう言えば昼休みにもMAXコーヒーとかいうのを飲んでたなぁ、と思い出す。

今度飲んでみよう。

 

「で、今から何するんですか?」

 

「んー、映画とかどう?」

 

「先輩観たいのあるんですか?」

 

「あるんだけど結構前のだから時間があるかどうか……」

 

「まぁ、先輩の観たいのがあるなら付き合いますよ」

 

こういうときの比企谷くんはずるい。

普段なんでも嫌がるのにこういう時だけ優しいんだから。

こういう所を他の人に見られたくないと思う自分がいることに気づく。

ただの友達なのに。

 

「なんで赤くなってるんですか?俺なにか怒らせること言いました?」

 

少しキョドりながら比企谷くんは言う。

え?私顔赤くなってた?

やばい!なにがやばいってわかんないけどやばい!

 

「なんでもないよ!」

「ならいいですけど…じゃあ行きましょうか」

 

「うん!」

 

そう言って比企谷くんは歩き始めた私の前を行くわけでも後ろからついてくるわけでもなく私の横を一緒に歩いてくれる。

普段私の事あざといとか言うけど比企谷くんもなかなかだよ?

 

 

映画館の前に着くと時刻表を見る。

どうやら私の観たい映画は7時から2時間……終わるの9時じゃん!

さすがにダメだよね、と思い比企谷くんを見ると比企谷くんが口を開く。

 

「あと4時間くらいありますけどなにして時間潰しますか?」

 

「え、終わるの9時くらいだけど大丈夫なの?」

 

すると比企谷くんは驚いたような顔をしている。

 

「えぇ、まぁどうせ両親が帰ってくるのは夜中ですし、ボッチは時間潰すの得意なんですよ?」

 

「時間潰すのに得意とかあるの?」

 

自然と笑みが溢れてしまう。

最近笑ってなかったな。

追い込まれてたんだ私……

 

「えぇ、ボーっしとけばあっというまに1日が終わってますよ」

 

「授業ちゃんと聞いてるの?」

 

「えぇ、まぁ、国語だけなら学年3位です」

 

なん………だって……………?

ひ、比企谷くんって頭良かったんだ…

知らなかったなぁー…

 

「それじゃあまぁ、行きますか」

 

「そだね」

 

そう言って私は比企谷くんの袖を掴む。

真っ赤になった比企谷くんはやめてください、とか言ってたけど私は離さなかった。

さっきのお返しだよ!

 

 

 

 

 

 

 

× × ×

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、なかなか面白かったですね」

 

「うん!」

 

どうやら比企谷くんは私の観たかった映画を楽しんでくれたらしい。

私はというとなぜだか比企谷くんの横にいるとモヤモヤしてしまってそれどころじゃなかった。

ナニコレ……

 

 

映画を観るまでの間の時間つぶしは結構楽しかった。

私はこんなことになると思ってなかったのでお金が……そのー………比企谷くんに奢ってもらうことになりました。

ごめん比企谷くん誕生日だったのに……

 

ちなみにこの時に比企谷くんに誕生日プレゼントとしてブックカバーをあげました!

比企谷くん本好きらしいからね!

 

 

その後は私のワガママに付き合ってもらい比企谷くんは本当に映画をみる前はもう寝てしまいそうなくらいクタクタだった。

 

そんなクタクタだった比企谷くんがなぜだか映画の話がしたいと言ってカフェに行きペラペラと今まで見たことのないくらい楽しそうに映画の話をしていたので私は比企谷くんの話のおかげでなんとなく映画の話がわかった。

 

気づくとあれからさらに2時間がたっていて急いで電車に飛び乗った。

さすがに夜も遅いからか電車の中はガランとしていて私たち2人以外に人はいなかった。

 

 

比企谷くんはというと3分もしないうちにスースーも寝息を立て始めた。

比企谷くんって目を瞑ってたらかっこいいのにな、と気づいてしまう。

 

 

あー!モヤモヤする!

なんなのこれ!

私は別に比企谷くんのことが好きな訳じゃ……ない………はず………

 

 

そこでやっと自分の気持ちに気づく。

 

 

そっか、私………

 

 

 

すると急にドキドキしてしまう。

ぷにっと比企谷くんの頬を指で押してみる。

返事がない、ただのしかばねのようだ。

 

 

私は比企谷くんが寝ていることを確認するとまだ彼に言ってなかった言葉を言う。

 

 

 

 

「比企谷くん、お誕生日おめでとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして私は彼の頬にキスをした

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

八幡の誕生日編でした!
別に読まなくても良かった?
ハハハ、ごめんなさい(。-_-。)

ご感想や評価、誤字脱字、ご指導などいただけたら幸いです(。-_-。)

今回は特に感想欲しいです(。-_-。)
最近上手いのか下手なのか、面白いのか面白くないのかわからないので感想もらえると嬉しいです(>_<)

読んでいただきありがとうございました(*^^*)

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