時は戻り、時夜達が旅館に入る前の旅館の中の話。
ここは大きな宴会場。
黒のスーツを着た女性が祭壇の前に立っていた。そして、ウエディングブーケを持ったウサミミの女性が、長く美しい黒髪の女性にエスコートされて宴会場に入場。黒髪の女性はウサミミの女性を、黒スーツの女性に引き渡す。
そう、ここでは結婚式が行われていたのだ。
聖歌を歌い、聖書を読み上げ、時は誓いの言葉。
白衣を身につけた、銀髪の牧師が二人につぎのように問いかける
「その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、永遠に真心を尽くすことを誓いm「うわあぁぁぁぁん!お姉ちゃあぁぁん!!!」」
突如扉が開け放たれ、金髪の少女が黒スーツの女性に飛び付く。その姿には見覚えがあった。
「「魔理沙!?」」
魔理沙に抱きつかれた黒スーツの女性…魂魄妖夢は驚きながらも魔理沙の頭を優しく撫でていた。
しばらくすると魔理沙は泣き止んで落ち着いた。妖夢は魔理沙を両親…涙がとまらない幽々子と妖忌に引き渡す。
あたりを見回すとウサギに巫女服の女性、麦わら帽子の女性、紅い館の主人とそのメイド…みんなが涙を流していた。
妖夢は思った。(何故紅い館の人がいるのかな?関係ないのに)と。あと、先ほどウサミミの女性…鈴仙をエスコートした女性はどこかに行ったようだ。
その後、気を取り直して再び、牧師が問いかける。
「その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
「「……はい!!!」」
「それでは、誓いのキスを」
「「………//」」
お互い、顔を赤くしながらも唇を重ねあった。その時だった。
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てゐと呼ばれたウサギに案内された先は宴会場の扉のだった。
「永琳!急患だよ!」
宴会場の扉をてゐが開けると、そこはとても華やかな光景だった。
「え、結婚式!?」
そう、結婚式が行われていた。
…いや、なんでだよ!月の追ってから身を隠してるんじゃないの!?そしてなんで月にいるはずの綿月姉妹までいて、号泣してるのさ!
そして祭壇の目の前には疑うべき光景が。
妖夢と
鈴仙が
唇を重ねている
つまり、これは妖夢と鈴仙の結婚式。
…ん?まてよ?
百合カップル
●妖夢 ⇔ 鈴仙
養子↓ ↓ならばここは・・・
魔理沙
「まさかの百合カップル!?幻相郷の恋愛事情どうなってんだよ!そしてまた魔理沙がややこしい立ち位置に!」
とかツッコミを連発していると
「コラ!いまは結婚式してるの!静かにしなさい!」
「はーい…」
白い幼女にしかられた。
ちなみにてゐはなにやら牧師と話をしているようだ。てゐとの話を終えた牧師があわてて静葉にかけよる。シャンパンの匂いがしていたが、結婚式を行っていたなら昼からお酒を飲むのも納得だ。
症状を確認した牧師は静葉に何かの薬を飲ませる。
「これでよし…じゃないかな。とりあえず。」
すると静葉は目を覚ました。疾風ごとく穣子が抱きつく。
「静葉~!!」
「ふぇ!?ね、姉さん!?…何かあったの?ここどこ?」
気になった俺は聞いてしまった。
「何の薬だ、それ?」
「ん?あぁ、蓬莱の薬。」
「なるほど、蓬莱の薬か。……蓬莱の薬!?」
蓬莱の薬!?なに飲ませてんだよ!?
「困った時はこれのませればなんとかなる!」
「この酔っぱらい!」
「仕方ねぇだろ!もう概念的に死んでたんだよ、あの神は!」
「…は?」
「既に死んでたから、目覚めさせるには蓬莱の薬飲ませるしかなかった。」
「「「「…………」」」」
もう静葉は死んでいた。だから、蓬莱の薬でよみがえらせたのだ。
「ま、そういうことで、理解してくれ。じゃあ式を進行するから。この異変起こした理由もすぐにわかるよ。」
「「「「……?」」」」
異変の理由…とりあえず、二人の祝福の意味も込めて式を見守ることにした。
※霊夢side
「うーん、、、こっちにいけば、出られるとおもうんだけど…」
迷子の迷子の霊夢ちゃん♪
あなたのおうちはどこですか♪
「…こっちが聞きたいわよ!って、あれは…」
巫女は竹林の迷子になっていたとき、大きな湖と小屋を発見した。
「……怪しいわね。」
迷子から一転、再び異変解決へと動き出す巫女であった。