何か可笑しい幻相郷   作:reira

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投稿のペースがなかなか戻せません…
更に、親がバイト始めろといっているので遅くなる可能性が…

が、頑張ります!


うわああぁぁぁぁん!

○時夜side

 

幼女に連れられて(襟首を捕まれて)やって来たのは竹やぶだった。というのも

 

「あんた、異変のこと知ってるんじゃない?」

「知ってるんですかー!?」

 

「え、えと、あ、うん。」

 

「「教えて(おしえてよー)!!!」」

 

という経緯によるものだ。

いや、リリーはいいんだリリーは。幼女の勘が異様に鋭いんだよ…

それを聞いたリリーは期待のこもった目で見つめてくるから嘘をつけなかったし…

とはいえ俺は竹やぶの中に犯人がいるだろう、としか言っていないのだが。何故かって?

 

ここは幻相郷。幻想郷の常識に囚われてはいけないのだから。

 

「そろそろ人影が見えると思うよ?」

 

突然幼女からそんな声がかかる。

 

「なんでだよ?」「んー、勘?」

 

ズコッ

 

お前は霊夢か?人がくるタイミングを予想だと?

 

そんなバカn「あ、あそこに誰かいますよー」

…そんなバカな。

 

と、幼女の直感に呆れつつ人影の方へ足を進める。

するとその人影は突如怯えたような大声で叫び出し、俺達の足を止めた。

 

「ち、ちちち近づくなー!」

 

このコミュショー具合は…まさか!?

 

「「魔理沙!?(魔理沙さんですかー?)」」

 

「と、とと時夜!?な、ななんで、こ、こここに!?」

 

「誰?」

 

「あぁ、ただの知り合いだよ。魔理沙、通してくれ。」

「通してくださいー」

 

「そ、そそそれは…ちょっと、えっと、なんていうか」

 

困った様子でオロオロする魔理沙。すると少女が苛立ったように口を開く。

 

「あぁもう!何をいいたいの!言いたいことがあるならはっきりいいな!」

 

「ひっ…!」

 

「言わないなら通るわよ、良いわね!」

 

「う、うぅ…うわああぁぁぁぁん!!!」

 

少女の怒声に魔理沙は大泣きながら走りさる。

それをボーっと眺めていると、突然体が宙に浮いた

 

「うわっ!?」

「あれー?」

「追いかけるわ!何かある気がするわ!」

 

幼女が俺とリリーの襟首を掴んだようだ。そして幼女は幼女とは思えないジェットコースター並みのスピードで走りだした。

 

「うわああぁぁぁぁん!!!」

 

この泣き声は魔理沙じゃない、俺だ。一方リリーは笑顔で俺の顔を眺めて「怖がる時夜さんかわいいですよー」とか言っていた。

幼女が「リア充爆発しろ」という言葉とともに舌打ちをしていたのは気のせい…と思いたい。

 

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

 

●穣子side

 

あるこう あるこう

静葉は病気 妹紅が抱えて 病院へ行こう♪

 

ジ○リのあの歌を思い浮かべながら竹やぶの中をどんどんすすんでいく。

そんな呑気に考えていてはいけないと、ふと我にかえる。

不意に妹紅が「そろそろ着くぞ」と呟いた。

 

急がなければ…!

 

いてもたってもいられない。「急ぎましょう!」とダッシュしかけたその時、後ろから大きな声がかかる

 

「あんたたち!止まりなさい!」

「ひえっ!?」

 

驚いて振り向くと、そこには博麗の巫女と、その巫女の影に怯えたように隠れる小さい女の子。

そしてその巫女の手には…

 

「くぅ…」

 

「慧音!おい大丈夫か、返事をしてくれ!」

 

先ほど里で見送ってくれたはずの慧音の姿があった。

 

「大丈夫、気絶させただけよ。さて、人里の異変について洗いざらいはいてもらうわ!」

 

「人里の異変…?」

 

何かあったっけ?と疑問を持った私に幼女が答えた。

 

「人里がないこと、それこそが異変なのよ。そして、それは慧音さん達が犯人で間違いわ。人里にいたのは私達を除いて二人だけだもの。」

 

「あ、なるほど。」

 

やっと現状を理解した私達に巫女は言う。

 

「あなた達は悪気があってやったわけではないとは何となくわかるわ。ただ、みんな困るから人里を返して欲しいのよ。なんでこんなことをしたの?話を聞かせて?」

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

巫女が話していると、突然幼女は待ったをかけた。

 

「急患がいるの!急いでこの先の病院に行きたいの!」

 

「急患?」

 

それを聞いて、やっと妹紅の背中でぐったりしている静葉に気がついたようだ。

 

「うわっ!ひどい熱!それにしても、こんなところに病院なんてあるのかしら?」

 

「あるよ、凄腕の病院が。」

 

確かにこんな所に病院なんてあるのか、今更すぎる疑問が頭によぎるが質問するよりも先に巫女が解決案を提案してきた。

 

「私が用があるのは妹紅さんだけだから、あなた達は先へ行って。」

 

「このまま月の方へ真っ直ぐ進めばすぐ着くぞ。」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

そして静葉を抱える…が重たくてなかなか進めないでいた。

 

「わたしもやるー!」

 

不意に横から幼女の声がした。すると、急に軽くなった。

 

「行こう!」「ええ!」

 

静葉、待ってて!今助けるから!


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