GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回もまだ「横島」の出番はありません。横島の本格登場はこの話の後からになりますね
この話では悪巧みをメインに考えて行こうと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


今日は諸事情があり、更新が遅れましたが夜の9時にもう1度投稿するのでよろしくお願いします


その2

リポート1 もう1度始めよう その2

 

アシュ様もといお父さんの説得は予想よりも数段早く成功した。それにより私は戸籍を得る事ができた

 

【芦蛍】

 

これが今の私の名前になった。まずは第一歩。戸籍はクリアした……あとクリアすべき条件は2つ。これをクリアできるかどうかが、私の今後を大きく左右する

 

(敵の確認・横島の両親に気に入られる……よね)

 

逆行してきている面子の記憶は封印されているが、何かのきっかけに解除される事を最高指導者に約束させられている。つまりいつ私と同じ記憶を持つ者が現れるかもしれないので、その時の対応を考えておかなければならない

 

「それで蛍。今のところの計画はどうなんだい?」

 

優しい顔をしているアシュ様。私の記憶のアシュ様とは全然違うけど、お父さんだった横島に似てるかもしれないと思いながら真向かいに座りながら

 

「まずは敵の確認をしようと思うんだけど、これ見て」

 

机の上においたのは最高指導者が発行した。横島が誰とくっつくかのトトカルチョの賭け票だ。お父さんはこの賭けの胴元をやるように言われているのでちゃんと見せておいたほうが良い

 

横島蛍×→芦蛍 1.3倍

×××× 1.1倍

×××× 2.4倍

×××× 2.5倍

×××××× 2.2倍

××× 2.7倍

×××× 2.1倍

×× 2.0倍

 

「殆ど名前がわからないんだが?」

 

「うーん。それは多分まだ私が会ってないからか、それとも横島があってないからか、記憶が戻ってないからだと思うんだけど、私の予想だとこうなるかな?」

 

美神令子 1.1倍

氷室キヌ 2.4倍

メドーサ 2.5倍

ワルキューレ 2.2倍

タマモ 2.7倍

小竜姫 2.1倍

シロ 2.0倍

 

「だと思うんだけど、全然少ないのよ」

 

「少ない!?これで!?」

 

驚いているお父さんを見ながらうんっと頷く。逆行してきた面子の数には全然足りてないし、それにこの紙は最高指導者が常に更新している特殊な霊子で作られた紙だ。いつ更新されるかも判らないし、名前が伏字なのも意味があるはず

 

「ふむ、じゃあ蛍、私が横島君の精神を操作しよう。それで横島君は「お父さんのバカーッ!!!」

 

「げぶう!?」

 

精神操作なんて真似をしたら、前の時間軸の美神さんと同じじゃない!私が欲しいのは横島からの心からの愛情なのに

 

「蛍!?駄目だ!?ぎぇ!?ぎゃあ!?大理石の灰皿で!強打は駄目だぁ!?」

 

私の灰皿の一振りごとに紫の血液が舞い、趣味の良い部屋がドンドン魔窟になっていくけど気にしない。全力で振り下ろし続ける

 

~~暫くお待ちください~~

 

「なるほど、薬・洗脳はNGなんだな。すまなかった蛍」

 

頭に包帯を巻いているお父さん。自分で手当てをしていたけど、横島並みに回復力が高いのかもしれない

 

「さっきは気にならなかったんだけどね、小竜姫は妙神山の管理人。メドーサは私の部下のメドーサなのか?」

 

確認と言う感じで尋ねてくるお父さん。そりゃ普通は神族と魔族が人間に恋するなんて考えられないし、横島なんかをとおもう気持ちは判るけど

 

「横島は心が凄く綺麗なのよ。概観よりも心で見る神族とか魔族それに妖怪は横島に惹かれ易いの」

 

見た目で考える人間と違って、神・魔・妖は心で判断する。その基準で言うと横島ほど心が綺麗な人間は存在しない。だがそれは判る人間にはわかる事で、未来の横島は「人外ハンター」とも呼ばれていたっけな……と考えていると

 

「人外キラーと言う事だね、つまりはしっかり計画を立てないと難しい」

 

それは判りきっている。横島はぱっと見ただの馬鹿だが、とても優しいし、思いやりがあり、そして超1級のGSの才能を秘めている。横島がまだ中学生と言うのは私にとっては最高の条件だ、なぜなら

 

(まだ横島のご両親は日本にいる!)

 

ナルニアに行くのは横島が高校に入る頃だったはず、今ならば横島のご両親に会うことも出来て、運がよければ気に入ってもらえる

 

(これを利用しないては無いわ)

 

少しでも自分が有利になる条件と場所を整えておかないと不味い。

 

「それじゃあ、お父さん。私は少し計画を考えるから部屋に戻るわね」

 

「ああ。構わないよ、出かけるときは声を掛けてくれ」

 

そう笑うお父さんに手を振り返し、私は芦グループのビルの中に作ってもらった部屋へと向かった

 

「うーん。何か嫌な感じがする」

 

私の霊感が囁いている、このまま何もかも上手くいくとは思えないと……

 

(これは少し早く動くべきかなあ)

 

少し休憩してから街に出かけてみよう、もしかすると何か私の記憶と違う展開になっているかもしれないし……私はそう判断し少しだけ身体を休めることにした。逆行による霊力・魔力の減退による疲労からか、自分でも驚くほど早く眠りに落ちるのだった……

蛍が眠りに落ちた頃。別の場所ではあるが、全く同じタイミングで

 

「ふああ……おかしいですね。妙に眠いです」

 

「なんだい……どうしてこんなに眠いんだい……」

 

聖と邪の違いこそあれど同じ龍神族に分類される神族と魔族は全く同じタイミングで眠りに落ちるのだった……

 

聖の龍神の娘が見た夢は、自分が諦めてしまった事で手が届かなくなってしまった少年の夢

 

邪の龍神の娘が見た夢は、敵でありながらも自分を助けようとした少年の夢

 

それは知らないのに知っている。非常に鮮明でそして激しい悲しみを与える夢だった……

 

 

 

 

「ふーむ、どうしたものかねえ……」

 

蛍が部屋に戻って直ぐ、胴元用の賭け票に変化が起きた。×××の所に2名の名前が浮かび上がったのだ

 

「小竜姫とメドーサ……これはもう何といえば良いのか判らん」

 

竜族のなかでも武闘派と知られる神剣の使い手にして、妙神山の管理人の「小竜姫」かの有名なハヌマン「斉天大聖」の弟子でもある。そしてメドーサは私の部下の中でも最も真面目な魔族の1人だ。ネクロマンサーのデミアンは腹黒いし、蠅の王のコピーの1人のベルゼブブは自分こそが真の蠅の王だと慢心しているし

 

(あれ?私部下に恵まれてない?)

 

私ってもしかして部下運ってかなり悪い?ふとそんなことを考えるが、直ぐに首を振り

 

(仕事をこなせば魂の牢獄から開放され、娘の幸福を見ることが出来る。ならばそんな些細な事はおいておこう)

 

実際は全く些細な問題ではないのだが。アシュタロスこと芦優太郎は些細な事として割り切る事にした

 

(デミアンとベルゼブブは確実に過激派魔族だ。この2人を利用すれば情報が手に入るかもしれんな)

 

かといって今まで特に指示を出していなかったわけだし、いきなり指示を出すのも難しいのでここはメドーサを呼ぶべきだと判断した。次期竜族の女王。天龍姫の暗殺計画について話していたわけだし

 

「メドーサを呼んでくれるか?」

 

使い魔を作り出しメドーサを呼びに行かせる。今は多分どこかで作戦を練っているんだろうなと思う。メドーサは戦術に長けた魔族だ。二重三重にも策を作るのはメドーサの得意技でもある、きっと天龍童子のことで作戦を立てているんだろうと思いながら待っていると

 

(メドーサも何とか罪を減刑させれるかもしれないな)

 

私が最高指導者から発行された書類には、味方となり協力した魔族の罪の減刑についても記されていた。メドーサも協力してくれるなら減刑してもらわないとなと思っていると

 

「アシュ様。失礼します」

 

その言葉と同時にメドーサが私の部屋に入ってきた。予想より早かったな、超加速でも使ったのか?と思いながら振り返る

 

「どうかしたのかい?なにか不機嫌そうだが?」

 

「少し目覚めがわるくて」

 

そう言って眉を顰めるメドーサ。ポーカーフェイスが出来る部下のはずだったんだけど……まぁいいや、もしかするとリストに名前が浮かび上がったことが関係しているのかもしれないなと思いながら

 

「計画の進行具合はどうかな?」

 

「はい、今は過激派の神族からの情報を得ています。天竜姫についてだけですが……」

 

やはりメドーサを呼んだのは正解だった。元は神族と私と似た境遇のメドーサだ、ちゃんと私の望んでいた通りの情報を獲得していたようだ

 

「他には?」

 

「人間界に追放された竜族を何人か抱きこむことが出来ました。とは言え計画の実行は大分先になりますが」

 

魔族と人間では時間の感じ方が違う。私達では一瞬でも人間界の時間ではだいぶ長い時間があることは判っている

 

「ご苦労。下がって良い」

 

「は、……アシュ様。1つだけ聞いても宜しいでしょうか?」

 

部屋から出かけたメドーサが振り返り尋ねてくる。私は手にしていた蛍のこれからの計画書を見ながら

 

「なにかね?」

 

出来るだけ自然な声で尋ねる。何故かメドーサの倍率が元の2.5から2.0に下がっていた事に驚いたからだ

 

「最近、私のものじゃない記憶の夢を見ることがあるんですが、どこか不調でも出ているのでしょうか?」

 

その言葉に一瞬だけ血の気が引いた。それは間違いなく逆行してきた未来のメドーサの記憶だろう

 

「ふむ……人間界に長くいすぎて必要以上に邪念を溜め込んでしまったのかもしれないね。1度私の城に戻って休むと良い」

 

魔界にある私の城なら適度に魔力を吸い上げてくれるはずだから、メドーサに良い影響が出るだろうと判断し許可を出すと

 

「すいません、少し休ませてもらいます」

 

そう言って頭を下げていくメドーサ。そして再び手元を見て

 

「NOッ!!更に下がってる!?何故だ!?」

 

メドーサの倍率が2.0から1.7に下がっていた。倍率が下がるという事はそれだけ結ばれる可能性が高いわけで……

 

「私は何か間違えたのか!?」

 

私は何か致命的なミスを犯してしまったのではないか?と言うことに気付き思わずそう絶叫してしまうのだった……

 

 

 

 

アシュタロスの絶叫の意味を知らないメドーサは、アシュタロスの許可通りにアシュタロスの城の一室でワインをあおりながら

 

「全くあたしはどうしちまったんだい」

 

自分でも理解できない感情と記憶があたしの中にある。かと言ってそれはあたしが認識できる物ではなく、ただそこにあるというだけなのに

 

「なんでこんなに腹立たしいんだい!!」

 

手にしていたグラスで飲むのもまどろっこしい、あたしはワインをそのまま煽った。理解できない感情が自分の中で大きくなっていくのを感じる。

 

「あーもう!!腹立たしいたっらありゃしない!!!」

 

ワインのボトルを机の上におき。あたしは横たわり目を閉じた、軽い睡眠なら人間界でも良いが、魔界まで戻ってきたということは長期の睡眠になる。少なくとも半年、長くて1年。それだけ寝れば気も晴れるだろうと思い。あたしは目を閉じたのだった……そして眠っているあたしが見たのは顔の判らない人間や魔族、神族、妖怪。その中心にいる顔の見えない男の姿。顔は見えないくせに笑っているのが判る……そして

 

【悪い。滅するとかいっときながらやっぱり俺はお前を殺せねえや】

 

何処かの場所でその男と対峙するあたしに押し付けられたビー玉のような何か。そしてそれは途方も無い霊力と共にあたしをどこかに飛ばした

 

(待て。お前は誰だ!)

 

遠ざかっていく景色の中、それでもなお咄嗟に手を伸ばした。だがその手は届くことはなかった……眠っている中、ずっとあたしは知っているのに知らない記憶を繰り返し体験し、目が覚めたころには「誰か知らないが、あたしに手を伸ばした大馬鹿を見つけてみるかねえ」と思うくらいにはなっていたりするのだった……

 

そしてその頃にアシュタロスがまたメドーサの倍率が下がっているのを見て再び絶叫していたりするのだった……

 

 

リポート1 もう1度始めよう その3へ続く

 

 




メドーサと小竜姫とルシオラ。はGSの中ではかなり好きなキャラです。もちろんおキヌちゃんも好きなんですけどね?それとは別にこの3人は特に好きなんですよ。だから少し優遇して進めて行くつもりです、アシュ様にはドンドン壊れて行ってもらいますけどね、それでは次回のこうしんどうかよろしくお願いします

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