GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回の話は除霊の話になりますが、原作を知っている人なら判ると思いますが基本的には冥子が活躍する予定です。後は……すこしかっこいい横島?が出るかもしれませんね。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


その3

 

リポート6 式神使い六道冥子登場! その3

 

除霊するマンションの前に立つ。まだ中には入ってないが判る……コンクリート越しでも放たれている、叩きつけるような悪意……

 

(とんでもない数の悪霊ね)

 

そして周囲の空気も、悪霊が放つ独特な淀んだ霊力のせいで濁っているように感じる。それに横島の頭の上のタマモも

 

「フー!!!」

 

尻尾を逆立てて威嚇している。それだけ悪霊の数が多いと言う事かも知れない……これはかなり厳しい除霊かも

 

「さてと……私は準備完了よ」

 

大量の破魔札とボウガンを身につけ、更にほかに細かい除霊具を装備している美神さんを見た六道さんが

 

「すご~い。令子ちゃんは除霊具を殆ど使えるのね~♪」

 

六道さんが嬉しそうに笑う声を聞いて私は激しく不安になり

 

(だ、大丈夫なんですか?あの人で横島のフォローを出来るんですか?)

 

むしろ横島が六道さんのフォローをしそうに思える。それだと横島を後衛においた意味がない、若干不安に思いながら美神さんに尋ねる

 

(大丈夫よ。冥子の式神はかなり強力よ、むしろ今日の除霊は冥子だけでも大丈夫なんだから……除霊すると言うことなら1人でも大丈夫なのよ。周囲が更地になるけどね)

 

更地?あの人の式神そんなに強力なの?私はあんまり六道さんと面識がないので良く判らない。おキヌさんにちらりと視線を向けると、私の言いたいことを理解してくれたのか私の後ろに来て

 

【冥子さんの式神は凄く強力です、攻撃力なら間違いなく美神さんより上です】

 

そんなに?だけどそんなに強いならどうしてあんまり有名じゃないのかしら?

 

【……直ぐ暴走しちゃうんですよ】

 

「暴走!?」

 

それ大丈夫なの?横島が危険なんじゃ!?私が慌てていると美神さんが

 

(だから急ぐわよ。私1人だと冥子まで面倒みきれないけど、蛍ちゃんが居るから多分大丈夫よ。さぁ行きましょう)

 

うう……本当に大丈夫なのかしら?私は除霊の不安ではない不安を感じながらマンションの中に足を踏み入れた

 

「さあ~バサラちゃん。お願いね~♪」

 

マンションに入ると同時に冥子さんの影から巨大な影が現れ

 

「モオオオオオ!!!」

 

その雄叫びから牛?の式神では?と予測する。そしてその式神は大きく口を広げ

 

「ズゴオオオオッ!!!」

 

【【【ぎゃあああああああ!!!】】】

 

掃除機のように悪霊を吸い込み。強烈な勢いで除霊をし始めた

 

「……え?」

 

まさかあの人の式神があんなに強力とは思わず。思わず目が点になる

 

「心配ないでしょ?冥子は攻撃力だけなら私より上なんだから」

 

そう苦笑する美神さんの隣で六道さんは

 

「サンチラ、ハイラ、インダラおいで~」

 

蛇のような式神と毛玉のような式神に馬の姿をした式神を追加で召喚して

 

「令子ちゃん。蛍ちゃん!がんばりましょ~」

 

にこにこと笑う六道さんは、召喚した馬の式神に跨りながら楽しそうに笑う。その姿に若干力が抜けるのを感じながら、破魔札をホルスターから抜く。悪霊がどこから出てくるのか判らないから備えとしてだ。あの式神は強い、よっぽどのことがなければ抜かれる事はないだろう

 

「さぁ行くわよ。ちゃっちゃっと除霊を終わらせましょうか」

 

そう笑って歩いていく美神さんの後をついて、私達はこのマンションの屋上を目指して長い階段を登り始めたのだった

 

 

すげえ……冥子ちゃんの式神バサラは凄まじい勢いで悪霊を吸い込みながらドンドンマンションを登っている

 

「これがね~私の式神のバサラちゃんよ~すごいでしょ~♪」

 

よほど自分の式神が自慢なのかそう尋ねて来る。それが自慢したいからではなく、可愛いペットを褒めてと言ってる様に思えて

 

「凄いっす。冥子ちゃ……冥子さんは凄いGSなんですね」

 

さすがにここまで凄いのを見せられるととてもではないが、ちゃんづけでよぶ事ができなくて、さんと言いなおすと

 

「……」

 

じーっと俺を見つめてくる。目を逸らすがそれでもなお俺を見つめてくる視線を感じるし

 

「もきゅ」

 

足元を跳ねている毛玉の式神がずっと俺を見つめている。そして

 

「みい?」

 

訳が判らないけど取り合えずって感じで俺を見つめているチビ。

 

「冥子さん?」

 

もしかしてさん付けが嫌なのか?と思いながらもう1度さん付けで呼んでみると

 

「ぷくう」

 

頬を膨らませて私怒っています。と言う感じの冥子さん……えーとじゃあ

 

「冥子ちゃん?」

 

「なーに?」

 

嬉しそうに返事を返す冥子ちゃん。さんづけが嫌だったのか……俺よりも年上なのに子供っぽい人だなと少しだけ呆れはしたが

 

「なんでもないです、俺はGSとしては見習いなんでよろしくお願いしますね」

 

「うん!任せておいて~」

 

にこにこと笑う冥子ちゃん。感情の起伏の激しい人だなあと思いながら、俺自身も破魔札を3枚抜いていつでも投擲できるように準備しながら

 

「頼むぜ、タマモ」

 

「コン!」

 

周囲を警戒してくれているタマモ。とは言えバサラが片っ端から悪霊を吸い込んでいるので殆どこっちには悪霊が来ていない

 

【邪魔をスるんなあああ!?】

 

「とっとと極楽に行きなさい!」

 

たまにバサラをすり抜ける悪霊も居るが美神さんの振るった神通棍と蛍の

 

「ていっ!!!」

 

霊力を手に集めたパンチで除霊されている。蛍いわく未完成らしく、まだ上の形態があるそうなんだが、俺には霊力パンチも出来ないので正直。その上の形態なんて想像もつかない

 

「コン!」

 

考え事をしているとタマモが俺の頬を叩いて上を見るようにと言う。顔を上げると悪霊が上から落ちてきていた

 

「いけっ!!!」

 

【ぎゃああ!?】

 

破魔札を投げる。当たるか外れるか五分五分だったが、見事除霊して消滅させるのを見て安堵の溜息を吐く

 

(これで3匹目か)

 

10回除霊に参加してやっと3匹目。やはり破魔札だけじゃあ中々上手く行かないな……と内心溜息を吐いていると

 

【まだまだですよ。横島さん、ゆっくりがんばって行きましょう?】

 

おキヌちゃんの柔らかい笑みと励ましの言葉。だけど俺が美神さん達みたいにまともな霊能力を使えるようになるかは正直不安だ……

 

(いやいや、蛍があれだけ大丈夫って言ってくれてるんだから大丈夫!ゆっくり頑張ろう)

 

自分を鼓舞していると先頭を歩いていた美神さんが少し慌てた様子で

 

「思ったよりも悪霊の数が多いからバサラの吸い込む力が弱まっている!このままだと後数分も持たないわ、急ぎましょう!」

 

美神さんの言うとおりバサラの吸い込む量がかなり少なくなってきている。急いだほうが良さそうだ

 

「サンチラちゃん~お願いね~」

 

「シャー」

 

サンチラと言う蛇の式神が突然俺の肩を軽く噛む

 

「うえ!?」

 

突然の事に完全に停止すると同時に、サンチラによってインダラの上に引き上げられる。

 

「じゃあ急ぎましょ~サンチラちゃん。お願いね~♪横島君は危ないから捕まっててね~」

 

どこへ掴まれと言うんですか?腰ですか?……さすような視線を2つ感じる。駄目だ、腰を掴んだら殺られる……若干不安だが仕方ない、タマモを頭の上から懐に抱えなおし、両手でインダラを掴む

 

(思ったよりも掴める所があるな)

 

意外とごつごつしているのでしっかり身体を支える事ができたので

 

「大丈夫っす」

 

「じゃあ~しゅっぱーつ♪」

 

楽しそうに笑う冥子ちゃんの合図でインダラが走り出す。その前をバサラとビカラと言う猪の式神が走り、悪霊を纏めて薙ぎ払いながら進んでいく。美神さんと蛍が後ろからついてくるのを感じながら

 

(は、早く止まってくれエエエ)

 

バイクとか車とかとは全く違う振動の気持ち悪くなり、吐きそうになってしまった……俺はもうインダラには乗りたくないと思った

 

「みー!みみー♪」

 

ちなみにGジャンのポケットの中のチビは楽しそうに鳴いていたのだった……

 

 

 

 

バサラとビカラのおかげで霊力の消耗も少なく無事に最上階に来れた。服の中から結界符を取り出し

 

「蛍ちゃんはあっちの隅からね、多分悪霊の妨害もあるから気をつけて」

 

今は姿が見えないが、また直ぐに現れるはずだ。急いで結界を作らないと不味い

 

「令子ちゃーん。横島君はどうすればいいの~」

 

インダラに運ばれてきてぐったりしている横島君を見てそう尋ねて来る冥子。冥子はずっとインダラの上に乗っているから慣れてるけど、横島君はかなりきつかったみたいね

 

「おキヌちゃん、介抱して上げて。冥子はインダラを影に戻して変りにサンチラとアジラ、それとアンチラで身を守りなさい。いいわね」

 

【判りました!任せてください!】

 

「判ったわ~私に任せて~」

 

サンチラは電撃。アジラは火炎と石化能力、そしてアンチラは鋭い耳での斬撃……これだけ徹底させれば大丈夫でしょう。横島君介抱しているおキヌちゃん。これで横島君も大丈夫っと

 

「蛍ちゃん!急いで!直ぐに来るわよ」

 

「はい!」

 

後は時間との勝負。私は左側、蛍ちゃんは右側に分かれる。結界符の特徴上。建物の4隅に結界符を貼り付け1枚ずつ霊力を込めて起動させる事で結界とするのだが

 

(あああ!もう!本当にいつも遅いわね!!)

 

私は滅多に結界符を使わない。何故なら起動するまで時間が掛かるからだ、だが今回は依頼の内容上結界符でなければならない。壁に張り霊力をこめるのだが、中々起動しない……本当にもう!時間が掛かるわね!!!

 

「念!」

 

漸く起動できる状況になったので霊力を更に送り込み、完全に起動させる。蛍ちゃんも同時に起動を済ませ別の角に向かうのだが

 

「きゃ~!きゃ~!!!令子ちゃん!悪霊が私を狙い始めたみたいなんだけど~!!」

 

間延びした声だから焦っているように思えないが、冥子の慌てた声が聞こえてくる。悪霊も馬鹿ではない、冥子の式神は強いけど、冥子自身は除霊具の扱いが得意ではない。つまり接近されると弱いのだ

 

「終わったら手伝うから待ってて!結界さえ作れば新しく悪霊は来ないから!」

 

今除霊してもまた直ぐ悪霊が来る。まずは結界を優先だ、少し多めに霊力を注いで結界符の完成を急ぐが

 

「美神さん!不味いですよ!数が多いです!!」

 

蛍ちゃんの焦った声が聞こえる。だけど態々振り返らなくても状況は判る、何故ならば

 

「くっ!なんて物件よ!ここは!!!」

 

【死ねええええ!!!】

 

【ウォオオオ!!!】

 

私の方にも四方八方から悪霊が襲ってきているからだ、こんな状況では結界符を作ることも出来ない

 

(不味い!不味い不味い!!!このままだと!!!)

 

冥子のほうにも凄い数の悪霊が向かっている。サンチラとアジラが奮闘しているが、倒しきれていない。このままだと最悪のことになる

 

【横島さんに何すんですかッ!!!】

 

「コーンッ!!!」

 

横島君に襲い掛かった悪霊はおキヌちゃんとタマモが対応しているけど、ジリ貧だ。数が多すぎる

 

(あー!!こんな事ならもっと除霊具を持って来れば良かった!!)

 

広範囲を攻撃できる精霊石とかがあればもっと楽に除霊出来るのに……そこまでランクが高くなかったから準備を少しおろそかにしていた私のミスだ。

 

「あ……血が……」

 

「え!?」

 

一番聞きたくない声に振り返る。冥子の頬から少しだけ血が出ている

 

「ふ、ふええ……」

 

冥子の肩が震えてその目に涙が溜まっていく……ま、不味い!!!

 

「な、泣いたら駄目よ!!!直ぐ行くから!!!」

 

慌ててそう怒鳴るが……冥子の耳には届かなかったようで

 

「ふええええええんっ!!!!!!」

 

へたり込んで大泣きする冥子。その泣き声と同時に冥子の影から式神が飛び出し暴れまわる

 

「なななな!!なんですかこれえええええ!!!!」

 

悪霊だけではなく私達にも襲い掛かってくる式神。蛍ちゃんが頭を抱えて逃げ回る、勿論私も逃げながら

 

「冥子は泣くと式神をコントロールできないのよ!!!」

 

「そんな人をGSにしたら駄目でしょおお!!!」

 

サンチラの電撃とアジラの火炎を必死で回避しながら叫ぶ蛍ちゃん。私は噛み付いてきたハイラとインダラをよけながらそう叫ぶ

 

(不味い!このままだとマンションが崩れる!?)

 

そうなれば除霊失敗だ。失敗した除霊の記録がないのが自慢だったのにこれじゃあ!私の経歴に傷が

 

「急急如律令ッ!!!陰陽五行!地の力を持って汝を守護する!」

 

鋭い横島君の声が響いたと思った瞬間。私と蛍ちゃんの前に土の壁が現れる

 

「な!?お、陰陽術!?」

 

今では失伝したはずの高位の陰陽術。どうしてそれを横島君が!?

 

「横島!?」

 

蛍ちゃんが声をかけるが横島君に反応はない。それ所かゆらゆらと立っているだけで意識がないように思える

 

(まさか前世の記憶!?)

 

考えられるのはそれしかない、だが横島君はそんな話をしてなかったし……それにそんな家系ならもっと霊力に詳しいはずだし……

 

「「シャアアア!!!」」

 

私が考え事をしている隙にサンチラとアジラが横島君に向かって電撃と火炎を放つ

 

「横島!」

 

【横島さん!】

 

蛍ちゃんとおキヌちゃんの悲鳴にも似た声に我に帰る。そしてそこで見たのは、親指を噛み切り手にしていた破魔札に自身の血で文字を素早く描く横島君の姿。

 

「急急如律令ッ!!!炎と雷の力を散らしめよ!」

 

その札を投げつけ火炎と電撃を無効化させる横島君。目の前で見ているがとてもではないが信じられない。陰陽術は既に使い手が殆ど存在せず、使い魔と式神くらいはいるが陰陽術を使える人間なんて殆どいない

 

「急急如律令ッ!!汝らに命ずる!主の元へ戻れ!」

 

ぱーんっと横島君が手を叩くと式神達はびくんっと身体を竦め、冥子の影へと戻っていく。それと同時に

 

「ふらっ」

 

糸の切れた操り人形のように崩れ落ちる横島君。近くにいたおキヌちゃんが慌てて抱きとめる

 

「ちょっと見せてくれる」

 

霊力の消耗のし過ぎによる昏倒だと危険だ。おキヌちゃんに声を掛けてから脈を測り、目を見る

 

「大丈夫ですか?」

 

心配そうに尋ねて来る蛍ちゃん。私は大丈夫と小さく返事を返す

 

「霊力の消耗じゃなくて体力の消耗だから大丈夫。やすませれば回復するわ……冥子。悪いけど……今日は先に帰るわ。報酬の話は明日しに来るわ」

 

本当なら報酬の話をしたいが、横島君の状態も心配なので先に帰ると声をかける。無論霊力も消耗しているので危険な状態なのには代わりはないわけだし……

 

「うん~報酬の話~は令子ちゃんが7で私が3で良いわ~横島君を休ませてあげて~」

 

ちらちらっと意識のない横島君を見ながら言う冥子。ん?なんでそんなに恥ずかしそうに見ているの?

 

「助かるわ。じゃあまた明日。いくわよ、蛍ちゃん」

 

詳しく聞きたい気もするが、今は横島君を休ませる事が優先だ。まぁ冥子が横島君を好きになれば、私への被害が少なくから良いわね……後で蛍ちゃんとおキヌちゃんが怒るかもしれないけど、私には関係ないしね

 

「はい」

 

私と蛍ちゃんで横島君をかついでマンションを後にし、除霊現場の近くの公園のベンチに横島君を横にしながら

 

【横島さん……】

 

意識のない横島君を心配そうに見ているおキヌちゃん。近い現場だから歩いてきたのは間違いだったわね……まさかこんな事になるなんて思ってなかったから……やっぱりもっと準備しておくべきだったと後悔しながら

 

「タクシーを呼ぶわ。かるくヒーリングをしておいて」

 

弱いとは言えヒーリングを使える蛍ちゃんに頼み。近くの公衆電話からタクシーを呼び、除霊事務所へと帰るのだった

 

 

「す、すごいわあ~」

 

使い魔の視点で見ていたけど凄いとしか言い様がない。失われたはずの陰陽術に、六道家の式神を強制的に影に戻す術

 

「凄い!凄いわぁ~♪」

 

欲しい!あの子を是非六道お抱えのGSにしたい!!

 

「明日にでも~呼んで見ましょうか~」

 

今日にでも話をしたいけど、横島君は疲れで意識を失っているみたいだし……

 

「報酬の話が残っているし~丁度良いわ~」

 

明日報酬の話も兼ねて、令子ちゃんと横島君を屋敷に招待して話をしましょう。特に横島君は妖使いのことも、陰陽師の事も知らないだろうし

 

(いま引き抜けないとしても、面識があるほうがいいわよね~)

 

最終的に引き抜くとしてもまずは話をして見ることが大事よね。

 

「お母様~依頼終わったわよ~」

 

嬉しそうに笑いながら帰ってくる冥子。私は机の上においてあった湯飲みを手にして

 

「お疲れ様~どうだった~」

 

一応見ていたから知ってるけど、冥子から聞いてみようと思い尋ねると冥子は両手を頬に当てて

 

「横島君~って言うね?令子ちゃんの所のGS見習いの子なんだけど~」

 

えへへっと嬉しそうに笑った冥子は自分の影からショウトラを出して、抱き抱えながら少し頬を紅く染めて

 

「かっこよくて~それに優しかったわ~~私横島君ともっとお仕事したいな~」

 

その言葉に私は小さく笑みを零した、冥子の横島君への評価はあんまり悪くない見たいね

 

「じゃあ~明日報酬の話を~するときに横島君も呼ぶ~」

 

「呼んでくれるの~冥子嬉しい~♪」

 

「わふ♪」

 

幸せそうに笑う冥子とその腕の中で尻尾を振っているショウトラ。式神にも好かれるなんてますます欲しい人材だわ

 

「それじゃあお風呂に入ってくるわね~♪」

 

横島君に会えるのが嬉しいのか、それとも久しぶりに依頼を無事に遂行できたのが嬉しいのか?スキップしながら部屋を出て行く冥子の背中を見ながら

 

「絶対~手に入れるわ~」

 

六道の血をより強くさせるために、そして冥子と式神が気に入っている。これはとても珍しい事だ、だからなんとしても横島君を引き抜いて見せる!と決意を新たにし電話を手にして

 

「さーて、じゃあ明日のためにケーキと~お茶を用意しましょう~」

 

まずは好意的に見て貰う必要があるので、ケーキと最高級のお茶それと

 

「若い男の子だから~お肉かしら~それともお寿司~?」

 

冥華はニコニコと横島を餌付けするための準備を始めるのだった、そして優太郎はと言うと

 

「ノオオオオオッ!!!増えた!また増えたアアアア!?!?横島君!君は何者なんだい!?」

 

新しく増えた「六道冥子 2.7倍」の文字に頭を抱えて絶叫しているのだった……

 

 

リポート6 式神使い六道冥子登場! その4へ続く

 

 




次回は蛍や美神をメインに持って来ようと思います。横島がメインになるのはその次ですね。六道家を出すと面白い事になると思うので早めに出してみました。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

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