GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです

今回からは外伝と言う事で、鳴神ソラ様とのコラボを投稿していきます

ソラ様と話し合って、順番に話を書いているので、ソラ様の書いてくれた作品は「台本形式」となっております

コラボ外伝は日曜日と水曜日に更新していくつもりです

それではコラボ外伝リポートをどうかよろしくおねがいします


外伝リポート 仮面ライダーディケイド×ゴースト&ウィスプ! GS平行世界大作戦!
その1


仮面ライダーディケイド×ゴースト&ウィスプ! GS平行世界大作戦!

 

美しい満月が輝く夜。月は魔に属する者に大きな影響を与える。吸血鬼が最大の力を発揮する時や、魑魅魍魎の類が活性化し、凶暴化するのは満月からの魔力が影響しているといえる。そしてその満月の魔力の所為か、本来この世界には関係の無い物がこの世界へと紛れ込むのだった

 

突如空中に現れた目を模した巨大な魔法陣。そこから15の光の球が飛び出し、東京の街へと飛び散るのだった……そしてこの15個の光が本来交わるはずの無い世界。出会う筈の無い者達を出会わせることになるのだった

 

 

 

 

「あー暇だぁ」

 

ソファーに寝転がりそう呟く少年。紅いバンダナを額に巻き、青いGジャンを着込んだこの少年の名前は「横島忠夫」。目標としていたGS試験に合格し、借り免許だがGSとして活動できるようになったばかりのGSの卵だ。

 

「それに今日は変な夢を見たしなあ」

 

それは夢なのにやたらハッキリしていたので、起きた今でもしっかりと覚えている

眠っていたのになんでか俺は夜の砂浜にいた。

 

なんでいるかは分からないけど歩いていれば分かるかと思い歩き出す。

 

しばらく波の音を聞きながら歩いていた俺は見えて来たのに驚く。

 

そこにいたのは15体のパーカーゴーストとその前にいる俺と同じベルトを付けた存在

 

そして離れた場所では大きいライオンの様なメカにその前に立つ剣士の様ないで立ちの存在

 

さらにその隣にカードと不思議な輝きを持つ玉を持った存在

 

3人ともシルエットな感じで良く見えなくてなんだろうと思ったら、目覚ましの音で目を覚ましていたのだ

 

「うーん……なんか意味があるのか?」

 

霊能者の夢は何かを意味していると聞いていたけど、考えていても判らない。どうしても気になるのだが、考えても判らんし……ジットしていると夢の内容ばかり考えてしまうし

 

「こんな事なら蛍についていけばよかったなあ」

 

最近見たことのない悪霊の大量発生について調べると言って出かけた蛍と一緒に出かけて、俺も調査すればよかったと思っていると

 

【あ、主!どのお!た、助けえ!いひゃああ!?】

 

部屋の隅から聞こえてきた悲鳴にソファーから顔を上げると

 

「うきゅ!うきゅ!」

 

「みむう!ミミミ!!!」

 

【イヒヒー♪】

 

紫を基調にした丸い道具を押している黒い小動物とハムスターのようだが、その背中に翼を持つ奇妙な生き物……つまりモグラちゃんとグレムリンのチビ。そしてその上で楽しそうに笑っているハロィーンのジャック・オー・ランターンの姿をしたジャックの姿を見つけて溜息を吐きながら

 

「こーら、牛若丸を苛めたら駄目だ」

 

モグラちゃんとチビが押していた丸い道具。韋駄天事件の時に偶然生まれた俺専用の除霊具の1つ……英雄や神族の力の一部を吸収して、その力を扱えるようになる道具。カオスのじーさんの命名で「眼魂」と名づけられた除霊具を拾い上げる

 

【助かりました。主殿】

 

ちかちかっと光って礼を言う眼魂。この眼魂は怨霊ヨシツネを浄化した時に手に入れた、ヨシツネの魂の一部と幼い時の記憶を宿している牛若丸眼魂だ。

 

「いや、俺も悪いし気にしなくていいぞ?」

 

チビとモグラちゃんの手のとどかない所に置くべきだったな、あの2匹はボール遊びが好きだからボールだと思ってしまったのだろう

 

【いえいえ、助けられたのは事実ですので、では霊力を回復させたいので失礼します】

 

目を閉じた牛若丸眼魂をポケットの中にしまう。もう少し霊力が回復すれば具現化出来るらしいけど、まぁ無理せずのんびり……

 

「うおっと!?」

 

突然頭の上に衝撃を感じて顔を上げると、金色に輝く8本の尾が見える。俺は頭の上に手を伸ばして

 

「こーら!急に頭の上に乗るなタマモ」

 

九尾の狐の生まれ変わりらしいタマモを抱き上げてそう注意するが

 

「くう?」

 

何を怒っているのか判らないという顔をするタマモ。この野郎……判っている癖に……俺がじーっと見つめていると目をそ

らす。たっく何が不満なんだよ、散歩の時間か?それとも揚げを安いのに変えたのが駄目なのか?タマモを抱っこしたままタマモが何を不満なのか考えていると

 

【イヒヒ♪】

 

「あー判った判った」

 

顔の周りを飛び回るジャックを掴んで、脇のボタンを押す。するとジャックの姿がぶれて黄色の眼魂に変化する。これが一番最初に俺が手に入れた眼魂「ウィスプ眼魂」だ。疲れたか、眠いのか知らないがとりあえずポケットに押し込む。するとズボンをぐいぐいっと引っ張られる。今度はなんだ?と足元を見ると

 

「うきゅ」

 

「みむ」

 

モグラちゃんとチビが俺のズボンを引っ張ってくる。あーはいはいっと少しだけしゃがんでチビとモグラちゃんを抱き上げて、ソファーに座る。

 

「みーむ!」

 

「うきゅー♪」

 

俺のGジャンに爪を立てて登り始めるチビとモグラちゃん。まぁ服が破けるほど爪を立ててないから怒る事もないか

 

「くう♪」

 

頭の上から膝の上に降りてきたタマモ。俺は机の上のブラシを手にとってその8本の尾を梳いてやる事にした。何か判ればおキヌちゃんが迎えに来てくれるらしいから、今はのんびりしていようと思っていると

 

「……ただいま」

 

水色のワンピースを着込んだ、やたら顔色の悪い少女が両手に買い物袋を提げてリビングに入ってくる。だが外見に騙されては行けない、彼女は水神にして竜神と言う人間よりも遥かに強い存在なのだ

 

「おかえりー、大丈夫か?シズク」

 

「……問題ない」

 

唇の端を小さく上げて笑うシズク。そのままキッチンに買って来た食材を運ぼうとしたようだが

 

「……横島。お前眼魂落としたか?」

 

突然そんな事を尋ねられる。眼魂落とすって……俺は手にしていたブラシを机の上に置きながら

 

「落とすわけないだろ?俺の大事な武器だぞ?」

 

ウィスプに牛若丸に韋駄天。3つとも全部あるぞ?と言うとシズクはポケットに手を入れて、何かを取り出して受け取れと良いながら投げ渡してくる

 

「おおう!?なんじゃこら!?」

 

受け取ったのは茶色の眼魂。しかし当然ながら俺はこんな眼魂知らない……なんだこれ?またカオスのじーさんか?と考えているとつけていたバンダナから声が響く

 

【横島。これは私が昨日感知した霊力に似ている。恐らく昨日の謎の霊力の発生現象に影響しているのではないか?】

 

「んーマジか。じゃあ美神さんに伝えた方がいいな。ありがとな、心眼」

 

【気にするな、私の使命はお前の手助けなのだから】

 

このバンダナは心眼って言って、妙神山の小竜姫様から分けてもらった竜気が俺の中でなんか成って生まれた精霊?だったかな?口は悪いけど頼りになる助言者だ

 

(あの時キスしたんだよなあ)

 

心眼の事を考えていると思わず心眼が生まれた時に小竜姫にキスされた事を思い出してしまう。そしてその瞬間

 

ザクウ!

 

「ほわたあああ!?」

 

「うきゅううう!?」

 

「みむううう!?」

 

額に突き刺さる氷柱。ブシューっと鮮血が噴水のように飛び散っているのが見える。モグラちゃんとチビが絶叫するのを見ながらキッチンに目を向けると

 

「……またろくでもない事を考えているのだろう?」

 

氷柱を投げた体勢でこっちを見ているシズク。せめて口で言ってくれないかな?氷柱はさすがにバイオレンス過ぎる

 

【今癒す。少し大人しくしていろ】

 

心眼が俺の霊力を引き出して傷を治してくれる。痛みが引いてきた所で壁から半透明の少女が顔を見せる

 

【横島さん。美神さん達が呼んでますよ?】

 

彼女はおキヌちゃん。人骨温泉で出会った幽霊の巫女さんだ。時折黒くなるときもあるけど基本的に優しいので、割と好感が持てる

 

「りょーかい、今準備するわー」

 

膝の上のタマモと俺の肩の上で遊んでいるチビとモグラちゃんをソファーの上に1度下ろして、俺は出かける準備を整えるのだった……

 

 

 

場所は変わって美神除霊事務所。そこではそこの所長である「美神令子」ともう1人の助手である「芦蛍」が昨日の謎の霊力の発生現象とそれに伴う謎の悪霊の調査結果を纏めていた

 

「満月の晩に突然現れた魔法陣とそれから飛び出した15個前後の光の球体……これが鍵だと思うのよね」

 

私は机の上の書類を見ながらそう呟いた。昨日偶然散歩していたマリアが目撃していたらしく、プリントしてもらった写真を見る。眼を模したような魔法陣とそれから飛び出す複数の光が映されていた

 

「それと謎の悪霊ですよね。黒い人型」

 

「それよねえ……なんなのかしら?」

 

街で目撃情報を聞くことが出来た黒い人影。知性は無いらしく、適当に暴れていたのを唐巣先生が除霊したらしいが、その知性のなさと半比例するように霊的防御力が高くかなり苦戦したと聞いている

 

「結局何も判らないって言う結論って何よ」

 

「まぁこれからですよ」

 

半日かけた調査結果が何も判らないと言う事に愚痴を零していると断りもなく扉が開く

 

「御機嫌よう。美神令子、芦蛍」

 

長い銀髪を翻しながら1人の少女が事務所の中に入ってくる。彼女の名前は神宮寺くえす。黒魔術に長けた、主に破壊専門のGSなんだけど、GS試験の後から横島君に随分と熱を入れているようで良く蛍ちゃんと衝突しているのよね

 

「何しにきたのよ?」

 

蛍ちゃんが敵意むき出しで睨みながら言う。蛍ちゃんは横島君が好きだから、ちょっかいをかけられるのは面白くない。まぁそれは当然なんだけど、くえすはその程度で動揺するような甘い存在ではなく

 

「横島はいないようですね。まぁ良いでしょう、それよりもです。私も昨日の現象を調べていて面白い物を見つけたので持ってきましたわ」

 

私の机の上に何かを置く、何かしら?と思いながらそれを見て私は驚いた

 

「これ……眼魂じゃない!?」

 

韋駄天事件の時に偶然生まれた横島君専用の除霊具で良いのかしら?あれ?なんかの特撮ヒーロー見たいな姿に変身する為の霊具……眼魂と瓜二つの青い眼魂がそこには置かれていた

 

「でもこれ横島のじゃ無いですよ?こんなの見たこと無い」

 

蛍ちゃんがその眼魂を調べながら呟く。それは私も判っている。横島君が持っているのは黄色のウィスプ・白色の韋駄天・そして紫の牛若丸。こんな青いのは持ってなかった筈だ

 

「もしもこれが昨日の魔法陣から飛び出したものならば、後14個存在しているはずですわ。それが今回の悪霊事件の原因なのではないですか?まぁなんにせよ、この眼魂とやらを横島に使わせて見れば何か判ると思います」

 

使わせるって言ってもねぇ……今の横島君だと使うと反動が大きいからはいそうですか。と言って使わせることも出来ないし……私が悩んでいると

 

「ちーす!今来ましたー!ってくえすさんじゃないですか、相変わらずお美しい「ヨコシマァッ!」へぐう!?」

 

ソファーに腰掛けているくえすの手を握った横島君を見た蛍ちゃんが投げた花瓶が横島君の顔面を打ち抜く。スローモーションのように倒れる横島君を見て、私は思わず頭痛を感じてしまうのだった……

 

「横島も見つけたの?」

 

「おう!この茶色いの」

 

復活した横島君がポケットから茶色の眼魂を取り出す。この色もさっきの写真に治められていた者と同じだと思う

 

「これで後13個……「うおーい!美神ー面白い物を見つけたぞー」

 

カオスが事務所の中に入ってくる。その手には黄色と青の2つの眼魂が握られている

 

「どうもこれが今回の事件の鍵みたいね」

 

横島君しか持ってない筈の眼魂がこんなに……間違いなく、これが今回の事件の鍵を握っているはずだ

 

「くえす!来たんだから手伝いなさいよ」

 

「どうしてと言う所ですが、まぁ仕方ありませんわ。手伝いましょうか」

 

直ぐに返事を返すくえす。前までなら絶対にうんと言わなかったのに……これも横島君のおかげかしらね

 

「ドクターカオスもお願いします。貴方の考えを聞かせてください」

 

蛍ちゃんがそう声をかけるとカオスは楽しそうに笑いながら

 

「ふむ、任せておけ!」

 

かっかかと笑うドクターカオス。霊的な物質の解析ならまずはカオスよね……あれ?でも

 

「ねえ?マリアとテレサは?」

 

いつも一緒にいる人造人間の姉妹の事を尋ねるとカオスは

 

「うむ。調査用の機材を取りにいって貰っておる。直ぐに戻ってくるはずじゃ」

 

そう、それなら心配ないわね。じゃあこの魔法陣と眼魂の分析を始めますか。私は机の上の黄色と先ほどくえすが持ってきた青い…よく見たら紺色と青の眼魂を見つめながらそう呟いた。気のせいか一瞬震えたように見えたけど、多分気のせいよね。うん、私はそう判断して、昨日の魔法陣と悪霊の残したなにかの破片を机の上に置いてくえすとカオスと意見交換を始めるのだった……

 

「うーん。やっぱりなにも判りませんね」

 

くえすとカオスを交えても結論はわからないだった。情報が余りにないのだ、となれば後は

 

「横島君。この眼魂を……ってあれ?」

 

さっきまでソファーにいた横島君に青い眼魂を渡そうとするけど居ない。トイレかな?と首を傾げていると

 

【横島さんならさっきチビとモグラちゃんの散歩の時間だからって出かけましたよ?】

 

おキヌちゃんが教えてくれる。そうか、もう散歩の時間か、それなら仕方ないかと思っていると

 

「うきゅううう!!!!」

 

「むむうううう!!!」

 

チビとモグラちゃんが事務所に慌てて飛び込んでくる。これは間違いない、また何かトラブルを横島君が引き寄せたのね!

 

「蛍ちゃん!くえす!行くわよ!モグラちゃん!チビ案内して!」

 

うきゅっと返事を返すモグラちゃん。やっぱり横島君を1人にするものじゃ無いわね!

 

「美神さん!先に行きます!チビお願い!」

 

「みむう!」

 

「やれやれ、本当にあれと居ると飽きませんわ!」

 

事務所を飛び出していく蛍ちゃんとくえす、私と違って自前の霊力で戦う術に長けている2人なら心配ない。私は除霊具を保管している部屋から破魔札と精霊石、それと神通棍を手に取り事務所を出ようとすると

 

「持って行け!」

 

「ありがと!」

 

カオスから投げ渡された何かの除霊具を受けとり、私はモグラちゃんに案内され横島君の元へと走るのだった

 

 

「うっひい……なんでやねん」

 

俺は目の前の光景を見て泣きそうになった。何故なら

 

「ああーうおああーーー」

 

黒人型のような悪霊がどんどん姿を見せているからだ。さっきチビとモグラちゃんに美神さん達を呼びに行って貰うように頼んだけど……どうも隠れるとか逃げるとか出来る数じゃ無い

 

「はぁーーーしゃあーない」

 

本当は嫌だけど仕方ない。シズクは俺の言いたい事を理解したのか

 

「……心配ない。治療は私に任せろ」

 

ぐっとサムズアップするシズクを見ながら、俺は首を振る。さっきの悪霊にはシズクとタマモの攻撃も効果がなかった

 

「シズクも美神さん達と合流してくれ、ここは俺がなんとかする」

 

怪訝そうな顔をしたシズクだが、直ぐに戻ると言ってタマモを抱えて離れていく、俺はその姿を見ながら、頭に巻いていたバンダナを外して

 

「行くぜ、心眼」

 

【うむ!行くぞッ!】

 

心眼が溶ける様に消えて行き、変わりに巨大なバックルを持つベルトが現れる

 

「しゃ!行くぜ」

 

懐から取り出したウィスプ眼魂のボタンを押し込み、バックルを開いてウィスプ眼魂をセットする

 

【アーイッ!シッカリミナー!シッカリミナー!】

 

ベルトからバックルから黄色のパーカーが飛び出して、俺の周りを踊っているのを見て思わず苦笑しながら

 

「変身ッ!」

 

【カイガン!ウィスプ!】

 

思いっきりレバーを押し込む、そのまま左手を掲げるとパーカーゴーストを飛んできながら、右手を差し出す。思いっきり

空中でハイタッチすると俺の全身を何かが覆っていく感覚がする

 

【アーユーレデイ?OK!レッツゴーッ!イ・タ・ズ・ラ・ゴ・ゴ・ゴーストッ!】

 

パーカーを着込むと同時に被っていたフードを外して拳を握る

 

「しゃあ!ウィスプ行くぜぇ!」

 

よろよろと近づいてくる悪霊に走り出して拳を叩きつけると

 

「よ、よわ!?」

 

その一撃でその悪霊が苦しんで消えていく、破魔札とかシズクの水鉄砲とか効果無かったのに……これは後で美神さんに報告だなと思いながら

 

「そうとわかりゃぁ……こっちのもんだ!」

 

地面を蹴って飛び上がる。ウィスプになると空が飛べるから面白いよなあ……

 

「せいや!!」

 

「ぎがあ!?」

 

顔面を蹴り飛ばし、着地と同時に回し蹴りを叩き込んで次々と悪霊を倒していくが

 

「だー!ぜんぜんへらねえ!!!」

 

倒しても倒しても悪霊の数は減らない。シズクの水鉄砲やタマモの狐火もあまり効果が無いし……かと言ってこのまま戦っているわけにも行かないし、まとめて薙ぎ払うしかないか……

 

「行くぜ!ジャック!」

 

【イヒヒ♪!】

 

1度ベルトからウィスプ眼魂を取り出して、悪霊の攻撃を交わしながらボタンを4回押して、再びベルトに戻す。すると今度は黒いコートとランタンを手にしたパーカーゴーストが姿を見せる

 

「変身!」

 

【カイガン!ジャック・オー・ランターンッ!トリック・オア・トリートッ!ハ・ロ・ウ・ィ・ン!ゴ・ゴ・ゴースト】

 

左腕にランタンを模したガントレットが装着され、視界が少し狭くなった代わりに敵の距離などが詳しく見えてくる

 

「うっし!いっきに行くぞ!」

 

ランタンの窪みにさっき拾った茶色い眼魂をセットし、ダイヤルを回転させて炎のアイコンに合わせ、ベルトに向ける

 

【ダイカイガンッ!!!ビリー・ザ・キッド! オメガストライクッ!】

 

ランタンの窪みが赤い閃光を放つと目の前に巨大な火の玉が展開される。それを見ながら思いっきり拳を突き出すと

 

「うおおお!?」

 

巨大な火の玉が分裂し、炸裂弾のように悪霊達を消し飛ばしていく……韋駄天の時はビームだったけど、これだとショットガンか!良いのを拾ったなあ……と思っていると

 

「アラン!」

 

突然聞こえてきた声に振り返ると険しい顔をした着物みたいなのを着込んだ青年が俺を睨んでいた

 

「は?アランって誰だ?」

 

アランなんて知らないぞ?つうかなんであんな怖い顔をしてるんだよ。なんか誤解されてる?まずは交渉をしようと思ったのだがその青年も懐から眼魂を取り出し、俺と同じベルトを装着する

その後に手に持っていた眼魂をセットした。

 

【アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!】

 

そして黒色のパーカーゴーストがその青年の前を踊り始める。嘘だろ!?つうかこれしかないってカオスのじーさん言ってなかったか!?

 

「変身!」

 

【カイガン!オレ! レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!】

 

走りながらウィスプに似た姿へと変身し突っ込んでくる青年を見て

 

「どうなってるんやあ!?誰か説明してくれえ!」

 

「おおおッ!!」

 

俺の言葉を無視して、拳を突き出してくる青年が変身したライダーを見て思わず俺はそう絶叫するのだった……


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