なお的中させた方には……私に出来ることとなりますので、リクエストやオリキャラの受付など、私に出来る範囲で要望に応えたいと思っています。
別件リポート プチトトカルチョ開幕!その1
その日神魔の最高指導者は天界にも魔界にも極秘で会談を行っていた……
「……キーやん。計画総崩れやんか?」
「……言わないでください、サッちゃん……私もここまで動かないとは予想外でした」
キーやんことイエ○・キリス○とサッちゃんことサタ○はその表情を暗く曇らせていた……それほどまでに暗躍しているソロモン72柱アスモデウス・ガープの進撃が厳しい……
「なんでもっとグッと行かないんですかね!?私なら行きますよ、ええ、行きますとも!ガッツリ襲いに行って既成事実作成でゴールINですよ!?速攻で勝利者になれるのに何故そうしないのですが!?蛍さん!私の金貨2000枚ガアアアアアッ!!!」
……ソロモンではなく、横島のトトカルチョについて頭を抱えていたキーやんの絶叫が響き渡る。と言うか、天界の最高指導者が既成事実とか、襲いに行けとか言うのはいかなる物だろうか?
「いやいや、おちつきいって、元々時間が掛かるのは想定していたやろ?」
のほほんと笑うサッちゃんにキーやんがズビシっと指を向けて
「利益が無い!判りますか!胴元なのに利益が無い!払いが無いから参加者が増えない!だから私の懐が潤わない!」
「いや、あんさん。神様やろ?金って少し俗物てきすぎんか?」
先立つものが無ければ何も出来ない!と叫ぶキーやん。サっちゃんはむうっと呻く、確かに先立つ物がいるのは事実。しかし今はトトカルチョに新しく参加する人物……いや、神魔族の大御所もおらず最初の集金と度々賭けている人物に少し掛け金を増やすという程度しか資金が増えていない……
「しゃーないな。キーやん」
出来ればやりたい手段ではないけどなーと呟いてからサッちゃんがキーやんを呼ぶ
「受胎すればオールオッケーだとなんで判らないんですかね、もう天使を送りますか!?「おう、まてや」げぶうっ!?」
流石にその台詞は許容できなかったのかサッちゃんの裏拳がキーやんの顔面を穿つ、ダバダバと鼻血を流しふがふが言ってるキーやんにサッちゃんは
「プチトトカルチョやるで、結果が直ぐ出る奴。だから会いに行こうや、あいつに」
あいつって誰ですか?と鼻にティッシュを詰めながら尋ねるキーやんにサッちゃんはにやりと笑い
「ワイかてめちゃ会いたくないけど……ダンタリアンにな」
うげっと呻くキーやん、それに続くように呻いたサッちゃんはさっさと行こっと呟き、その場から溶けるように姿を消したのだった……
ソロモン72柱ダンタリアン、老若男女のありとあらゆる顔をもち、その顔を使い分ける変装の達人であり、科学と芸術に精通し人の心を映画のようにしてみせると言う能力を持つ、だがキーやんとサッちゃんが必要としているのはそれではなく……ダンタリアンだけがもつ、ありとあらゆる生き物の過去と現在と未来を記録した魔道書のほうだった。それを利用して結果が直ぐ出るトトカルチョを開幕することを考えたのだが……
「ソロモンの中でも指折りの変人なんでしょ?交渉できるんですか?」
「さぁ?」
全てを知るが故に慢性的な退屈に襲われ、更に滅多な事ではその魔道書を開くことも無く、そしてその退屈を紛らわせるためにとんでもないことをさらっと実行するダンタリアンは過激派にも穏健派にも中立派にも属さない、ある意味いつ敵になるか判らないと言う厄介な人物でもあった。そんなダンタリアンに会うと言う事でキーやんとサッちゃんはその表情をはっきりと曇らせているのだった……
薄暗い部屋に本をめくる音だけが響く、その部屋は異様な部屋だった、天井の高さと同じ本棚全てに百科事典ほどの厚さの本がこれでもかと詰められ、本棚以外の何も無い静寂に包まれた部屋……そしてその部屋の中心に置かれた椅子に腰掛けている人物もまた異様な雰囲気を持った人物だった……若いのか、年なのか、男なのか、女なのか、きっと正面に座っていたとしてもこの人物が男なのか、女なのか、若いのか、年老いているのか?それが判る人間……いや、神魔も居ないだろう。己を特定させない、それがこの魔神ダンタリアンの能力の1つなのだから……
「あのー?ダンタリアン……少しお時間よろしいでしょうか?」
「なー?ちょっとでいいんや?ワイらの話聞いてくれへん?」
私は読んでいた本に栞を挟み、小さく背中を伸ばしながら
「1万と4千17回だ」
はい?っと返事を返す神魔の最高指導者を見ながらその本を本棚に戻し
「この本を本来なら、1万と4千読んだ頃にお前らが来ると私の本には記録されていた、だがお前達は更に17回読むまで現れなかった。こんな不出来な預言者になんのようだ?」
遠まわしに私を避けていたな?と問いかけると更にうぐっと呻く最高指導者を横目に机の上に置かれた冷め切った紅茶のカップに手を伸ばしながら
「17回読むまえに来れば暖かい紅茶が飲めたのだがな。ああ、別に貴様らを責めているわけではないさ。私とこうして顔を見合す物などここ数千年全く居なかったのだから喜ばしいことではある。さぁ、冷め切った不味い紅茶を飲むがいい、それとも私の対応が不敬と言うのなら殺すがいい、怠惰と退屈には飽き飽きしていた所だ」
冷めた紅茶を差し出しながら呟く、ここで消滅すれば500年は復活しない、そうすれば暫くは退屈を紛らわせることが出来るだろう。500年もあれば下界も大きく変わるだろうしなと思っていると
「ダンタリアン。お前さんワイが送った手紙見た?」
手紙?そう言えばそんな物も来ていた様な気がするが……
「暖炉の薪が無かったから、数百年分の手紙と共に燃やしたかも知れん」
はぁーっと深い溜息を吐く最高指導者。そんなに重要な手紙だったのか……ふむ、少し思い当たる節を考えて見て……思い浮かんだのは1つだけだった
「安心するがいい、ガープとアスモデウスが訪ねてきたが断ったぞ?」
数日前に2人が尋ねて来て協力するように言ってきたが、まだガープとアスモデウスの計画は言っては悪いが青写真と呼べる段階だったので、もう少し考えさせてくれと返事をした。ガープはそれでも説得しようとしていたが、アスモデウスの言葉で渋々と言う様子で帰って行ったのを覚えている。まぁその代わりに私が集めている本を貸してくれと言われたので貸し与えたがと呟くとサタンがその表情を変えて、焦った様子で詰め寄ってくる
「ガープとアスモデウス!?いつ!?いつ来たんや!?」
む?あの2人の事ではなかったのか?最近魔道書を開いてなかったので何が起きるのか判らない。暇つぶしの一環だったが、それが仇になったのかも知れんな
「数日前だ。断ったら私の所蔵している本を数冊持ち帰って行ったぞ?あそことそこだ」
ぽっかり本が抜けている本棚を指差すとキリストが真剣な表情をして
「ちなみに持っていかれた本は?」
「ふむ……くだらない内容の本だぞ?亜空間に関する書物だ」
亜空間本来触れることも、侵入することも出来ない虚無の世界。そこを調べることなど自殺行為と同意義だ、私が以前退屈を紛らわす為に亜空間に触れた時は左腕と右足を持っていかれた。侵入者を拒む時空の落とし穴、そこに触れようなどと自殺以外の何者でもない
「亜空間か……ん、あんがと、覚えとくわ。んじゃ、ダンタリアン。本題に入ってもええ?」
本題?ガープとアスモデウスの事が本題ではなかったのか?わざわざ2人で尋ねて来たのだからそれが本題だと思っていた
「詳しく説明する前にダンタリアン。「横島忠夫」について調べて見てください」
横島忠夫?名前からして人間か……数百年前は人間にも面白いやつが居たが、現代でそんな人間が居るとは思えんが……まぁ良いだろう。言われた通り私は横島忠夫と呟いてから魔道書を開いた……
静かな部屋にダンタリアンが本を捲る音だけが響く、ワイは隣のキーやんに
(なぁ?何時間経った?)
(軽く8時間を越えていますね)
ダンタリアンは横島の過去・現在・未来を見始めてから、退屈に濁りきっていたその瞳は見る見る間に子供のような輝きを放ち、夢中でその魔道書を読んでいる。興味を持ってくれたのは助かるが、いつまでも座ったままと言うのは正直辛い……
(不味いなあ……時間がなくなる)
いつまでも自分の執務室を空けている訳にも行かないし、早い内に結果を知ってトトカルチョの紙も配りたいし……そろそろ読むのをやめてくれへんかなあっと思っていると
「ふ、ふっふははははははははッ!!!!」
突然ダンタリアンが高笑いを始めた。どうしたのかと見つめていると
「面白い!ああ、実に面白い!こんな愉快な人間は久方ぶりだ!!!くくッ!はははははははッ!!!!」
ついには髪をかき上げて笑い始めたダンタリアンは暫くの間笑い続け、紙に何かを書いてワイに差し出してきた
「横島忠夫の近辺で近々起きる女性問題だ。トトカルチョに使えるだろうよ」
魔道書を見てワイとキーやんの言いたいことを理解したのか、話を説明する前に応えてくれたダンタリアン。キーやんと一緒に手の中の紙を見ると異常なまでの達筆で4人の名前とその下にキスの言葉
「よっしゃー!これでまた集金できるーッ!!」
ガッツポーズをして叫ぶキーやん。もうこれどう見てもワイと立場違うよな……普通逆やろ?
「さっさと帰れ、私はまだこの続きを見たい。お前らが居ると邪魔だ」
シッシっと手を振るダンタリアン。ほんとこういうところはマイペースやな、自分の好奇心を満たすことだけを考えて、もうそれを満たす物が無いと知ったら自分の宮殿に引きこもった。生きているのに死んでいるとのと同じ状況のダンタリアンの顔が生き生きしているのに安堵しながらキーやんをつれて帰ろうとすると
「ああ、私が居なければ賭けは成立しなかったのだから当然の権利として集金の5%を渡すように、そうすれば定期的にまだ賭けの対象を提供しようじゃないか」
……ほんとちゃっかりしてるとワイは苦笑し、じゃ、またよろしくと頼みキーやんと共に神魔合同の会議室へと戻ったのだった……
そしてその日の夜。トトカルチョに参加している神魔全てに新しいトトカルチョの詳細が配られた
プチトトカルチョ 横島忠夫と1番最初にキスするのは誰でしょう?
※結果が出るまで最大2ヶ月!賭け表と共に送付した参加者の詳細で予想し、ガッツリ儲けましょうー♪
なおこの謳い文句を噴出して喋っているのはキーやんである。それを見た神界の重鎮が深い溜息を吐いたのは言うまでもない
※んで参加者4人なので重複賭けは禁止やでー♪あと参加者の横にステータス?見たいのがあるから参考にしたってやー
PS1 好感度・焦り度・積極度・乙女度・色の5段階評価やでー 色はまぁ?察してたってや?
PS2 ダンタリアンの監修の一口メモも参考にしてやー?
と朗らかなサッちゃんの言葉で説明は終わっていて、手紙が配られた神魔はその賭け表と詳細を見て追加の賭けに参加するのだった
「ふむ?ほほーう?うむうむ、小竜姫に小判40枚」
妙神山の孫悟空こと斉天大聖は迷うことなく、自分の弟子である小竜姫に……
「あら♪あらら♪これは面白そうねー♪んー個人的に応援したいから、勝ち目は無いと思うけどおキヌにルビー7個♪」
ソロモン72柱であり、穏健派の筆頭ゴモリーはおキヌちゃんに……
「ふ、迷う必要などありません。芦蛍に金貨1000枚ッ!!」
「早く仕事しなさーい。キーやん」
ぶっちゃんに監視されているキーやんは迷うことなく最本命の蛍に自分が持ちうる金貨全てを……
「姉上。お許しください、私は姉上も怖いですが、あの大姉上も怖いのです」
逆行前の世界では既に結婚していた姉がまだ魔界にいる事に恐怖しているジークフリートは、ワルキューレに睨まれる事を覚悟でブリュンヒルデに自分の給金をほぼ全額つぎ込んだ
「うっう……病院にも行かないといけないのに……大姉上の馬鹿ぁーッ!!!」
自分に賭ける様にとフルボッコされたジークフリートの絶叫が魔界正規軍の中に響き渡るのだった……
参加者紹介
小竜姫 5.5倍 好感度20(未来80) 焦り度0(未来100) 積極度5(未来75) 乙女度5(未来15) 色0(未来150)
現在の小竜姫の好感度などは全体的に低め、まぁ竜族でも指折りの堅物なのでこの反応はある意味予想通り。しかし逆行してきた精神のみの小竜姫の好感度などは非常に高い、更に色の異常な高さもあり、未来が主導になればバックリ行く可能性が高い。しかし現在が主導なら勝利の目は低めとなるだろう
芦蛍 1.7倍 好感度200 焦り度100 積極度50 乙女度90 色5
トトカルチョの本命だけあり好感度などは非常に高い。今回のプチトトカルチョでも大本命と言えるだろう。しかしそれと同じくらい高い焦り度と乙女度で空回りする可能性も高い、横島本人の好感度も高いので何かのきっかけで本トトカルチョと共に勝利者となる可能性が非常に高い大本命であることは間違いない
おキヌ 9.8倍 好感度150 焦り度50 積極度90 乙女度40 色100
幽霊としては破格の能力を持っている。あそこまで物体に干渉できる幽霊と言うのはそうはいないと言えるだろう。こちらも本命の芦蛍と同様非常に高い好感度を持っており本来なら本命と言えるだろう。しかし幽霊である点が不利である為倍率は高め。しかしわが道を行く性格と幽霊と言う特性、そして非常に高い色から横島を襲撃する可能性は高く、大穴と言える
ブリュンヒルデ 11.7倍 好感度50 焦り度0 積極度10 乙女度40 色10 病み300
魔界でも有名な戦乙女。思い込んだら一直線の危険人物。どうも横島を見たことがあるらしく、今のところの自分の英雄として見ている。横島との面識は無いが、何をしでかすか判らないダークホース
リポート22 英雄の見る夢は? に続く
次回からはまた長編リポートになると思います。タイガーと前回のリポートの義経を出して行こうと思っていますからね
タイガーを少し活躍させようと思っているので楽しみにしていてください、それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
トトカルチョ参加の方法ですが前書きにも書きましたが、活動報告のほうでご連絡してください。なお勝者のほうは本編でのほうで自然な流れで出てきます、予定ではリポート24か25辺りになります、勿論もう誰が?と言うのは決まっているので予想者が多いからと言う理由で変更したりはしませんのでご安心ください。
情報が今回のダンタリアンの分析と本編の今までの経過なので予想が立てにくいと思いますが、参加していただければ幸いです