がっこうぐらし〜元自衛隊の用務員さん〜   作:魚魚

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早く無双させたい。

後活動報告に考察書きました
原作見てない人は見ないほうがいいです、ネタバレです。
他にも説や思うことがあるならコメントで教えてください!


おやすみ

 先頭のゾンビと佐倉先生の距離は手を伸ばせば届く距離、まさに絶体絶命という状況におかれていた。

扉の前から動けない……じゃなく動かない、扉を守るようにして立っていた。

 

(あの中に誰かいるのか?)

 

手を庇って居て血の染みがついていることから傷を負っている様に見える。

非常にまずい状況だが取り敢えずは……

ネイルハンマーを思いっきり投げつけた。

佐倉先生に掴みかかろうとしていたゾンビの頭にすごいスピードで当たった。

 

「ぁ」

 

バタりと先頭のゾンビが倒れ、俺は佐倉先生の元へ駆け寄った。

 

「佐倉先生!大丈夫ですか!」

 

「ぃちじょーさん?」

 

意識が朦朧としているのか舌足らずにそう言った。

佐倉先生のおでこを触るとすごい熱でかなり高熱だった。

 

「"ぁ"ぁ"ぁ」

 

ゾンビたちが詰め寄ってきたので先頭の奴を蹴り飛ばすとドミノ倒しのように倒れて行った。

 

(好都合だ)

 

その間に佐倉先生を背負って走り抜け、バリケード飛び越えた。

階段を凄いスピードで駆け下り、用務員室に入った。

佐倉先生をベットに寝かせると用務員室から出て外から鍵を閉めた。

 

鍵を閉めたのはいいが用務員室の前はゾンビに取り囲まれていた。

腰の工具差しからネイルハンマーを取り出そうとしたが、

 

「やべっ、ネイルハンマーおいてきちまった」

 

三階でゾンビに放り投げたまま、おいてきてしまったのだ。

 

ゾンビが一人、掴み掛かってきた。

 

姿勢を低くして掴み掛かってきた手を避けながらゾンビの首をラリアットの様に固定して思いっきり背中のほうへ首を押してやると何かが割れるような音と共に倒れた。

まだまだ居るが全部相手してるとキリがない。

ほかのゾンビたちを無視して保健室へ入った。

 

 

 

保健室の中はボロボロだったが、幸いゾンビは居ないようだ。

ベットには大量の血が付着しており、何があったかは想像できる。

薬品が入ってある棚をあけると何かが落ちてきた。

 

「何だ?これ」

 

『職員用緊急非難マニュアル』と書かれた封をしてある冊子だった。

緊急時のみしか開けてはいけないようだが、今は緊急時なので大丈夫だ。

びりびりっと封を破り、ページを見ると」そこには緊急時の対策の事が書かれていた。

 

(この様子だとこの冊子の通りにはできなかったみたいだな)

 

そして隣のページに変な事が書いてあった。

 

「感染者の種類と特定???」

 

『生物兵器』『感染』『Ω系列』謎の単語に眉をひそめた。

 

聞いた事ある単語だ……あれは確か

 

ドンドンドン!とゾンビたちがドアを叩きはじめた。

 

その音で今はこんな事をしている暇じゃないと、次のページをめくった。

 

学校の見取り図が何ページか続き、最後のページへ到達した。

 

 

『本校の防護施設について』

 

こんなのあったっけ?

読み続けていくとどうやら地下があるらしく、そこには食料や薬が様々な物資があるらしい。

見取り図で場所を確認して保健室のドアを開けた、ゾンビ達が居たが思いっきり蹴飛ばすと力なく倒れた。

また走り出して機械科室の所にあるシャッターを見つけた。

 

「こんな所に……」

 

雨水貯水槽の掃除はランダル・コーポレーションの業者がやっていたから知らなかった。

 

「そもそも俺は職員用緊急非難マニュアルの事も知らなかったし……」

 

ちょっと僕部外者みたいじゃないですかショボーン。

地下の物資はすぐ見つかった。

その中の薬を見つけて開いた。

薬品の種類もいくつか分かれていた。

 

「これがα、これがβ、そして」

 

大きなアタッシュケースに大きく書かれたギリシャ文字。

 

「Ω……」

 

 

 

 

 

「「めぐねえ!」」

 

私と胡桃は奴らの気配が少なくなったのを見計らい、生徒会室から飛び出した。

相変わらず雨はかなり降っていた。

廊下に死んでいる奴らが何人か居るものの

他には誰も居なかった。

 

「……いったいどこに」

 

「りーさん、これ」

 

胡桃が渡してきたのはネイルハンマー。

こんな工具、3階では見かけたことが無かった。

誰が持っていた物だろうか、奴らの物なのか果たして他の人の物なのだろうか、

 

「そこの奴の頭に刺さってた、もしかしたら誰かが」

 

そこまで言うと泣き疲れていて寝ていた由紀ちゃんが呻き始めた。

 

「どちらにしろ、今日は休みましょ」

 

ドアを閉めて鍵をかけた後、寝袋に横たわり、由紀ちゃんの手を握った。

 

「そうだな……」

 

胡桃も由紀ちゃんの手を握り、三人で仲良く眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ω治療薬の試験薬を持って用務員室に戻ると直ぐに準備を始めることにした。

佐倉先生は汗をかいて苦しそうに呻いていた。

まずは傷口についている血を拭う事にした傷口は赤く変色していた。

できる限り優しく拭うが佐倉先生は痛そうに顔を顰めた。

 

「ごめんなさい」

 

聞こえているはずも無いが取り合えず謝っておいた。

手首に注射を刺した。

一応、最低限の医学知識は教えられたので大丈夫だ。

何千回もした練習をミスる程、俺は平和ボケしていない筈だ。

平和ボケどころか全盛期を超えているわけなんだが……

注射を打ち終えて数秒すると佐倉先生は体を軽く跳ねさせた後に穏やかな寝顔になった。

 

「どうやら効いたか……?」

 

まだ、分からないが取り敢えずは一安心だ。

椅子に座って机の引き出しにある飴玉を取り出して口に放り込んだ。

 

「ランダル・コーポレーション……か」

 

この状況を予測したかのような薬の用意、Ωのマーク。

見覚えがある、確かあれは隆が死んだあの作戦。

頭が急に痛み出した。

 

『うわああああああああっ!!やめろおおおおおおおお』

 

断末魔が頭の中で響いた。死に行く友人の姿が瞼の裏に映る。

 

最近は見ないと思っていたが久しぶりに見る。

 

"トラウマのフラッシュバック"

 

見るのもつらい光景だが目をつぶっても消えやしない、友人の叫び声と無残な姿をひたすら見続ける。

深呼吸をしっかりして心臓の動機を押さえて心を落ち着かせた。

こういうのは得意だ。

狙撃の訓練では落ち着く事を一番教えられる。教官の教えをひとつひとつ思い出していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巡ヶ丘市の直ぐ近くにある孤島、男土島に立っている大きな施設。

ランダルコーポレーションが開発した薬の工場とされている施設の一番奥の部屋で一人の男が部下の報告を聞いていた。

 

「Ω作戦成功です」

 

「変異体は出てきたか?」

 

「何体か確認はされています」

 

部下は写真を取り出して男に渡すと男は厭らしい笑みを浮かべた。

 

「よし、回収を開始しよう。回収部隊を編成してくれ」

 

「準備はできています。隊長からの質問なのですが生存者が居た場合どうしますか?」

 

「居ないことを祈るが、会った場合は……」

 

男は乱暴に"変異体"といわれた化け物の写真をコルクボードに貼り付けた。

 

「殺せ」

 

 




がっこうぐらし!楽しみですね!
アニメではどんな展開になるか楽しみです!
BADEND展開とかたまりませんよね!
この小説はオリジナル展開をひたすら走り続けます!!

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