やはり俺は浮遊城にいること自体が間違っている(凍結中) 作:毛利 綾斗
前置きということで作者のことを少々、そんな情報知りたくないという人はどうぞ読まずにお進みください。
今回私出雲業はドイツに留学に来ております。学生時代最後の夏季休業にも関わらず、ドイツ語を勉強すべく毎日授業です。
んで自炊もして恐らく体重も落ち自分の心身へと日々鞭打っていました。なのでここ数日間は風邪で寝込んでました(笑)
そんな海外生活は自分が好きなグリム童話の街を回ったり、シャガールが手がけたステンドグラスを見たりとかなり濃い時間を過ごしています。
ついでに言えば色々とアクシデントもありました。
とまあ近況報告でした。
カルマクエストの説明などいらないだろう。
教会に行き、懺悔し、そして話を聞き続ける。
というのは建前で計24時間という長時間座り続け説教され続けるだけの時間を過ごす。
途中で寝ようものなら更に話が伸びてしまうという茅場が作ったシステムの中で一番厄介な代物だった。
ありがたいお話の中、彼は心ここに在らずといった表情だ。
厄介なことになった。
Pohも面倒なのに新しいボスが誕生していたなんてな。
名前は分からなかったが取り敢えず鼠に情報を広めてもらわないと。
それにあいつの身体から吹き出ていた黒いモヤのようなもの。
あれも以前Pohが言っていた力の1つだとするならば........。
きっと俺のスキル『死神』もあいつの言うシステムの壁を超えたスキルなのだろう。
ただ引っかかるのは、あいつはスキルがおしゃべりでうるさいと言っていた。
...........まあいいか。対策を考える必要はあるがまだ余裕はあるとおもう。
それよりどうやってあいつらを誘うかを考えないと。
『お前、ギルドを作れば安全になるとか考えてるだろ』
ギルドを作って団体で動いて貰えばそれだけリスクは減る。それに仲間ってのは精神的な安定にもつながる。
つかお前は誰だ。
『甘いなぁ。むしろ囲うことで弱点を明らかにしてる事に気付かないのかよ。
紹介が遅れたな。俺はお前、正確には50層でお前の力になった』
お前が死神か。何故今になって出てきたんだ。
『俺は深層心理にしか影響を与えられないんだよ。だから寝てる時や戦闘時、それに集中している時しか声を聞こえさせることができないんだよ。
つか寝てる時とかに何回かちょっかいはかけてるはずだよ』
まさかあの胸糞悪い夢はお前の所為なのか。
俺の黒歴史を抉るような......。
『あぁ、そんなこともしたかな。
でもそのおかげでお前の本質を見ることができた。
だから、ほら。スキル使いやすくなってきてるでしょ』
戦闘中に余計な情報が遮断される感覚が出てきたよ。それも全部お前の仕業なのか?
『仕業だなんて失礼な。俺を使いこなすには感情を切り離す必要がある。君はもうそれができるようになっているはずだ。あとは君が俺を受け入れるだけだよ』
あとは俺が受け入れるだけ.....か。
受け入れて、感情を切り離して、それで俺はどうなるんだ。
『名実ともに死神になる。そしてこの世界を終わらせることが出来るだろう。そしてそれを成し得るのは君とキリトくらいだろうね。
君は大体気がついてるんでしょ、茅場の正体に。早く終わらせに行かないとダメだよ』
何を言っているんだ。俺は何も知らない。
知っているなら誰が茅場なのか教えて欲しいくらいだ。
『やっぱり、この世界に茅場もいる事に気がついているじゃないか。まあいいよ、君を怒らせるのは俺の本心じゃないからね。でも、まあ..........このままじゃ君が大事にしたいと思えたものは全て消えてしまうだろうね。良く考えるといいよ。じゃあ時間だ』
ちょっと待てよ。まだこっちには聞きたいことがあるんだ。
「待てって言ってるだろ!」
「急に声を張り上げてどうした、少年よ」
目の前には白い髭を蓄えた聖職者が立っている。
自分のカーソルを見ると緑に戻っていることからカルマクエストも終わったのだろう。
「いえ、何でもありません。急に失礼しました。あと、ありがとうございます」
そう言って立ち上がり教会を後にする。
俺は鼠に特別版の依頼を送り、内容を指示する。
新しいボスが誕生していたということと、2人が持つ特別なスキルに関しての注意勧告だ。
ついでに、と俺の持つユニークスキル『死神』についても載せるように指示しておく。自分のことを自分で書くなど不可能なのでここはアルゴに丸投げだ。