英雄になりたいと少年は思った   作:DICEK

23 / 55
道化の戦い

 

 

 

 

「――ちゅー訳や」

 

 ヘルメスの繋ぎで行われた『神会』外での意思決定に至るまでの流れを説明し終えると、ロキ・ファミリアが誇るレベル6の冒険者たちは、それぞれの表情を浮かべて沈黙した。

 

 フィンは苦笑。団長である彼がまず考えることは、団の存続である。ロキの話を聞くにファミリアの大禍は去った。ならば地上の子供が神の争いに率先して首を突っ込む必要はない。最終的に自分の家族に痛い目を見せてくれた連中が痛い目を見るのであれば、団長として言うべきことは他になかった。

 

 リヴェリアは頭痛を堪えるように額を押さえている。アポロン・ファミリアのベルに対する仕打ちについて、レフィーヤから事のあらましを聞いたリヴェリアは、付き合いの長いフィンやガレスが引くくらいに激怒していた。『戦争遊戯』には率先して参加し、アポロン・ファミリアの連中には目にモノを見せてくれると息巻いていたのだが、ロキの話を聞いて怒りも沈静化してしまった。

 

 蓋を開けてみればそこにあったのは、神々の勢力争いの図である。それにベルが利用されたと思うと腹も立つが元より神というのはそういうモノだ。最大派閥の一つであるフレイヤ・ファミリアと『ベルは何処にも行かない』ということで話が付いたのであれば、当面気にすることはない。後はベルが殴られた落とし前をつけるだけで、それも既に結末が確定しているのだから、憂慮すべきことは何もない。

 

 ガレスは話の途中から大笑いをしていた。ドワーフである彼は豪放磊落な性格であり、お高く留まった存在とは馬が合わない。エルフらしいエルフ、神らしい神など馬が合わない存在は様々だが、数いる神の中でもアポロンのような神は、特にガレスの好むところではなかった。それが女神フレイヤの逆鱗に触れたというのだから、笑うより他はない。

 

 『戦争遊戯』と聞いた時は流石のロキ・ファミリア大幹部の三人も緊張したが、勝てる戦となれば話は別だ。もはや話は勝つか負けるかではなく、どのように勝つかに移っている。そうなればファミリアを預かる者として考えるべきは『如何に相手から毟り取るか』だ。

 

「そうなるとアポロン・ファミリアへの要求がベルに一任されているのが痛かったね。ベルのことだ。決着が付いたらそれで全部水に流してしまうんじゃないかな」

「人が良いというのも時には考えものだな……」

 

 とは言いつつも、リヴェリアは自分の顔がにやつくのを止めることができなかった。事の発端がどうであっても最終的には他人を許すことができる。ベルはそういう人間だ。単に人が良いと言ってしまえばそれまでだが、誰が相手でもそこまで振る舞えるというのは、ある種の才能である。

 

 フィンもリヴェリアもガレスも、ベルと同じ立場に置かれた時、絶対に我慢ができないという確信があったし、レベル4の準幹部まで含めてもロキ・ファミリア上層部の面々は、特に仲間や家族が絡むと肝心なところで気が短くなる傾向がある。

 

 上層部がそうなのだから、下の面々はもっと喧嘩っ早い。それでもファミリア間のトラブルが少ないのは、リヴェリアなどの比較的理性的な幹部がきちんと下を教育していること、加えてロキ・ファミリアが最大派閥であることが原因に挙げられる。

 

 誰も喧嘩の強い人間に態々喧嘩をふっかけるような真似はしない。ロキ・ファミリアの団員であることを自覚した上で喧嘩を売ることができるのは、よほどのバカかファミリア間のバランスを全く理解していない駆け出しくらいである。

 

 リヴェリアの考えでは、神アポロンはよほどのバカの部類に入る。如何に神フレイヤの手助けが確定しているとは言え、それと同等のファミリアに自分主導で喧嘩を売るとは正気の沙汰とは思えない。神々の契約がどういうものか。エルフであるリヴェリアには知る由もないが、何も裏もなく善意でという訳にはいかない。

 

 何よりフレイヤの立場に立って考えれば、自分と同等の戦力を持つロキ・ファミリアと戦うことのケツを持つことになるのだ。それ相応の報酬はあってしかるべき……というより、報酬は全てフレイヤ・ファミリアが持っていくくらいの条件でも、決しておかしくはない。

 

 負ければ破滅。勝ってもそこまで旨味はない、確かにロキ・ファミリアの勢力はある程度削ることはできるだろうが、それ以上にロキ・ファミリアの恨みを買う。

 

 元々フレイヤの望みはベルを合法的に引き抜くことだった。本来の形で『戦争遊戯』が成立していれば、最初の一回でフレイヤの目的は達成される。話の上では次も手を貸すということになってはいるのだろうが、目的を達成した以上、リスクに手を出す可能性は低い。

 

 一度の『戦争遊戯』でロキ・ファミリアを壊滅にまで追い込むことができなければ、いずれ報復で『戦争遊戯』を挑まれてアポロン・ファミリアは壊滅する。フレイヤの協力が確約されている内に全面戦争をし、勝利の報酬を駆使してロキを天界に送り返す……というのが考えうる限り最善のシナリオだろう。

 

 それでも復讐に燃えるロキ・ファミリアの残党は残るし、その残党を他のファミリアにまるごと吸収されれば同じことだ。そも、ロキが提案を飲まなければその最善は成立しない。残党狩りを含めて、フレイヤ・ファミリアの協力は必要不可欠だったのだが、協力者の立場上、アポロンを守らなければならないフレイヤがシナリオ通りに提案したのは、『ベル・クラネルが一人で戦うこと』である。ロキ・ファミリアの団員は協力することもできないというものだった。

 

 落ち着いて考えてみれば、フレイヤから感じられるのは悪意そのものだ。この条件では全面戦争をすることもできない。結局、全てが上手く行っていたとしてもアポロンは破滅するより他に道はなかったのである。

 

 そんな中、ロキ・ファミリアに喧嘩を売る代償としてアポロンが要求したのはベル一人だ。先々のことまで考えているとは思えない。どうしてそこまで、フレイヤの力を当てにできるものだろうか、とリヴェリアはかなりの時間をかけて真剣に考えたが結論は出なかった。

 

 神域の話術であるとか、話に出ていない交換条件があったとか、尤もらしい理由がリヴェリアの脳裏を渦巻いたが、顔色を見ただけで長年の友人が何を考えているのか看破した男性二人は、リヴェリアには理解できないだろうと心中で納得していた。

 

 男の立場に立って考えてみれば、『フレイヤがそう言った』の一言で説明はつく。

 

 そこにどこまで信を置けるかは人それぞれだろうが、男というのは往々にして美人のお願いに弱いものだ。まして相手は神々の中でも美を究めたとされる女神フレイヤである。理性的に対応しろというのも、無理な話である。

 

 その結果として、願いの相手であるフレイヤの逆鱗に触れているのだからお粗末な話と言うより他はない。これには神ヘルメスの暗躍があるというが、今はまず今後の話だ。

 

「フレイヤ・ファミリアとの共闘体制は、どこまで信用できる?」

「絶対、と言って今回は問題ないで。うちら流のやり方で契約までしてきた。これを違えることはまずありえん」

 

 とは言いつつも、ロキの表情は優れない。トップ同士で話が着いていたとしても、話は混沌としている。お互いの利益のために『戦争遊戯』は成立させないといけないが、共闘の話が組織の下部まで伝わってしまうと、いずれアポロンの耳にもそれは入るだろう。

 

 アポロンは勝てる勝負だから乗ったのである。それが勝てる勝負でなくなっただけでなく、フレイヤ・ファミリアまで敵に回っていると知られれば『戦争遊戯』そのものに及び腰になるのは間違いない。『戦争遊戯』中止に奔走しようにも、自分も含めた多数の神によって『神会』で成立させてしまった。

 

 これを覆すにはまた『神会』で審議にかけて多数を勝ち取らなければならないが、そもそもその多数派工作もアポロンではなくフレイヤが行ったものだ。彼女が敵に回っている以上、それも絶望的である。

 

 誰も敗北の確定した戦いなどしたくはない。追い詰められたアポロンがどういう行動にでるのか……ロキには容易に想像できた。

 

「フレイヤと手を組んどるのがバレたら、アポロンのやつ間違いなく『どろん』や。せやから話は、この四人の胸の中にだけしまっといてほしいねんけど」

「出来レースであることも隠す、ということか?」

「そうなるな。それについてはこっちにも妙案があるから、スケジュールは三人で相談して調整してや」

 

 ロキは絵に描いたようなドヤ顔で、フレイヤと話のついた『妙案』を口にした。小人、ハイエルフ、ドワーフ。種族も年齢もバラバラな三人は、神がドヤ顔で語る『妙案』を聞いて、揃って呆れた表情を浮かべる。

 

「……お前は、私たちにそこまで大がかりな芝居を打てというのか?」

「全てはアポロンに『どろん』されんためや。ベルが殴られ損になるかどうかは、お前らの芝居のデキにかかっとるからな!」

 

 たのむでー、とロキの口調は軽い。神である彼女は例え神と喧嘩するのだとしても、その辺の友人とど突き合いをする程度の感覚だが、地上の子供たちであるリヴェリアたちはそうではない。

 

 あくまで代理戦争。戦うのは子供たちだけと解っていても、神が相手となると勝手が違う。何度『戦争遊戯』を経験しても、この決まりの悪さは慣れそうにない。神とは本来頭上に仰ぎ見て敬うべきもので、間違っても刃を向けるような存在ではない。

 

「我々はその芝居に沿って行動するとして、ベルはこれからどうするのだ?」

「ベルにとっては真剣勝負の大舞台やからな。二週間後の『戦争遊戯』まで、死ぬ気でトレーニング漬けや」

「でも、芝居を通すなら僕らは協力できないし、フレイヤ・ファミリアとの共闘を隠す以上、他のファミリアに協力をお願いすることも難しい。修行相手にも事欠く状況な訳だけど、それに心当たりでもあるのかい?」

「それについてはヘルメスが既に話を纏めとった。先方も快くOKしてくれたらしいで?」

「しかし、何処の馬の骨とも解らん奴に、私のベルを任せる訳には――」

「その相手が『疾風』でもか?」

「……………………『疾風』というのはあの『疾風』か? アス――いや、正義の天秤の担い手の?」

「せや、その『疾風』や。まさか信用せんなんてことはないな、やんごとなきリヴェリア・リヨス・アールヴ」

 

 ロキの言葉にリヴェリアは押し黙った。ベルをファミリア外の女性に任せるなど激しく気は進まないが、オラリオの正義の象徴とも言えたかのファミリアで戦った『疾風』の人間性は、リヴェリアも良く知っている。不幸な出来事が重なり今は不遇の立場にいるが、魔法剣士としてその名を轟かせた実力が今も健在であるならば、ベルの訓練の相手としてこれ以上の存在はいない。

 

 実力もエルフ性も問題ないと判断したリヴェリアが懸念しているのは、つまるところ『そういうこと』だ。エルフは身持ちが固いことで知られているが、その中でも他人に触れられることすら嫌う『疾風』はその潔癖さでは群を抜いている。

 

 同じエルフとして、『疾風』はその将来を案じている存在であったのだが、彼女はどういう訳だが、ベルには抵抗なく触れることができ、また触れられることにも抵抗がないらしい。身持ちが固いというのはいざコトに及ぶまでの時間が長いだけの話で、そこに至ってしまえば後は他の種族と変わりがない。むしろ身持ちが固いだけに情も深くなると言える。

 

 エルフにとって最大の障害を、既にベルと『疾風』はクリアしているのだ。母親役を自認しているつもりでいるリヴェリアにとって、その事実は無視できないものだった。

 

「聞くまでもないことだが、ベルと『疾風』の修行は二人きりか?」

「たまにうちがステイタスの更新に行くけど、そんくらいやな」

 

 不安だ。物凄く不安だ。本音を言えば絶対にやめさせたいのだが、リヴェリアは性格的な問題でそれを口にすることができなかった。『疾風』のことはエルフとして信用している。ベルに脅威が差し迫っており、彼を訓練するのに適当な存在は、彼女しかいない。そんな苦労をかけてしまうエルフに対し、『自分の弟分に手を出すかもしれないから』と下世話な理由を突きつけることはどうしてもできなかった。

 

 それならば、別の理由をでっちあげるしかない。リヴェリアの明晰な頭脳はいくつもの彼女にとって都合の良い言い訳を考え出していたが、ロキ・ファミリアの冒険者がベルに協力することができない以上、『疾風』以上にベルの訓練に最適な存在を見つけなければならない。しかし、ファミリアの外となるとリヴェリアには心当たりがまるでなかった。

 

 強いてあげるならば椿・コルブランドである。レベル5の一級冒険者でもある椿は、その実力としては訓練相手として適当であるものの、基本力押しで攻める彼女はベルと戦闘スタイルが大きく異なる。それに椿は今、ベルの武器を作るために工房に籠っていると聞いている。

 

 次に外に出てくるのは武器が完成した後だ。それまでベルは、自分のことを『運命の人』と呼んだエルフと二人きり。それでは意味がない。

 

 そも、ヘファイストス・ファミリアの団長が、実質的なロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアの抗争に首を突っ込むものだろうか。普通に考えれば答えは否であるが、こと鍛冶師などの職人に限って言えば、それが仕事と押し切れるところもある。

 

 鍛冶師が武器を作ることに、派閥も何もない。これが大した腕もないというのであれば圧力のかけようもあるが、ヘファイストス・ファミリアは鍛冶系の最大手であり、椿はその団長。しかも、冒険者の中では随一の腕を持つ鍛冶師だ。フレイヤ・ファミリアの中にも椿の手による武器を使っている冒険者は多くいる。

 

 下手に圧力をかけて『もうお前たちの武器は打たない』とへそを曲げられてしまっては困るのだ。ファミリア間のパワーバランスを考えれば実際にそこまで強硬な態度に出る可能性は低いものの、鍛冶師と薬師には喧嘩を売るなというのが、冒険者の鉄則である。

 

 鍛冶師が打った武器に、冒険者は命を預けるのだ。お互いの不和が武器のできに影響すれば、冒険者にとっては命に関わる。鍛冶師との仲は絶対に良好にしておかなければならない。フレイヤ・ファミリアとて、椿に対しては強硬に出ることはできず、アポロン・ファミリアならば猶更だ。

 

 それを知っているからこそ、ロキも椿を当日の参加者の一人に数えている。彼女の主神であるヘファイストスが不在のため正式な依頼こそまだだが、椿の性格を考えれば喜んで引き受けてくれるだろう。元よりその意思があったからこそ、あの状況でベルを自分のところで匿うことを了承したのだ。

 

 だが考えてみれば、あの椿もベルに近づけるには危険な気もする。基本的に華奢な身体であるエルフは、豊満な女性というのは少ない。女神も嫉妬すると評されるほどの美貌を持つリヴェリアであるが、身体の凹凸はそれほどでもないのだ。

 

 椿はドワーフの血を引きながら、その真逆を行っている。あの胸部はもはや暴力だ、というのは度々揉もうとしては返り討ちにあっているロキの弁だ。リヴェリアの体つきも決して貧相な訳ではないが、それには『エルフにしては』という枕詞が付く。ドワーフの血を引いているにも関わらず、誰が見ても巨乳である椿とは、豊満さの面では勝負にならない。

 

 今さら性の問題で悶々としているリヴェリアの肩に、ロキはそっと手を置いた。不安になる気持ちはロキには良く解った。自分がリヴェリアの立場だったら、きっと同じ気持ちになることが確信できたからだ。類稀な美貌を持つリヴェリアとてそうなのである。それを持たず、彼我の戦力差が絶望的なロキは、椿がライバルだとしたら憤死しかねない。

 

「大丈夫やってリヴェリア。これくらいでベルが大人の階段登るくらいやったら、そろそろレフィーヤ辺りはママになっとるはずやで」

「あぁ、ベルとレフィーヤだったらとてもかわいい子が生まれそうだね。将来が楽しみだ――冗談だよリヴェリア。そんな怖い顔で睨まないでおくれ」

 

 降参、と両手を挙げるフィンに、リヴェリアは視線をひっこめた。付き合いは長い。どのくらいまでならリヴェリアが怒らないのか、その境界はしっかりと理解してたつもりのフィンだったが、殺気すら籠っていた今の視線には『勇者』と名高いフィンも背中に冷や汗をかいた。いつの世も、女の激情ほど怖いものはないのである。

 

 フィンが素直に謝ったことで、リヴェリアは何とか溜飲を下げた。何度も何度も深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、しかし、絞り出すような苦しい声で、言った。

 

「……私では都合をつけられんだろうからな。お前の方から『疾風』にはくれぐれもよろしくと伝えておいてくれ」

「了解や。せや、今のうちに幹部を分けとこか。下の連中には先走らんように厳命するとして、上の連中はお前ら三人で面倒みてや」

「必然的に、僕はティオネの面倒を見ることになるかな」

「それなら儂はベートだな。他にも喧嘩っぱやい連中を何人か連れて、ダンジョンの中ででも仔細を話すとしよう」

「ならば私はアイズとティオナか。ついでにレフィーヤも連れていって構わないか?」

「かまへんで。この芝居には、沢山乗ってくれた方が皆安全やからな。特にレフィーヤとティオナはベルのことで激怒しとったから、ちゃんと手綱を握っといてや」

「聊か安請け合いをし難い状況ではあるが、任された」

 

 とりあえずの班分けが済んだところで、ロキはぱしんと手を鳴らした。既に噂は広まっている。先走る子供が出ないとも限らない。早い内に手綱を握っておかなければ、取り返しのつかないことになりかねない。この大芝居はアポロンを逃がさないものであると同時に、子供たちを守るためのものでもある。

 

 『神会』で決められた通り、ロキ・ファミリアの面々は『戦争遊戯』に参加することはできない。

 

 しかし戦場に赴かずとも、戦に影響を及ぼす手段はいくらでもある。トリックスターたるロキは、そういう姑息な戦いを熟知していた。今でこそ最大派閥を率い、正面切った戦いを主としているが、策謀、陰謀、騙しに騙りは本来ロキの最も得意とするところである。

 

 戦わずに戦い、ルールに反せずルールを破る。自ら筆を取り、本に起こした大芝居。これぞ道化の戦いである。 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。